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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2024(13)(9月21〜30日)


東京や大阪では、未だに暑い日々の様ですが、こちら北海道では9月の下旬ともなると、急速に秋の深まりを感じる季節となっています。標高の高い山では既に紅葉も始まり、まもなく初冠雪も見られそうです。下界では渓魚たちもすこぶる元気で、今まさに、秋の渓流釣りのトップシーズンとなっています。遡上アメマスは最盛期を迎え、渓のニジマスも秋の最もパワフルな季節となっていて、何を釣っても一番楽しい時期と言えます。引き続き、健康に気をつけながら、北海道の秋を満喫したいと思っています。(下写真は、紅葉の始まった道東の過去のアメマスの渓)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【9月21日(土)3連休は新規の釣り場探しでも】

この日から3連休が始まり、渓はどこも釣り人だらけです。しかも3連休に合わせる様に、この時期にしては非常に強い寒気が入っていて、10月中旬並みの気温が3日間ほど続く様です。これではデリケートな大ニジマスはまず釣れません。どうせ釣れないこういう時は、新しい釣り場探しに限ります。たまたま別海地方に来ていたため、遡上アメマスの渓の上下流を探ってみる事にしました。午前中は洗濯などをしていたため、釣り始めたのはもう14時ころからでしたが、まずはいつものポイントより10kmほども下流側の橋の下へ入ってみました。

遡上アメマスの渓の下流部へ入ってみた案の定、真新しい足跡だらけだった釣れたのはコイツと小アメマスのみ

ただ、下流部は入渓点が限られていて人が集中するため、3連休とあって、釣り人の足跡だらけでした。それでも1時間ほど釣ってみましたが、案の定、ほとんど魚の反応がありません。ただ不思議なのは、普通の釣り人が狙わない様な、ちょっとした倒木の裏などをフリップで釣っても、殆ど反応が無いのです。どうやら3連休とは関係なく、下流部はいつもの上流部のポイントより、魚影がかなり薄いのではないかと思われました。恐らく、9月も下旬ともなると、遡上アメマスたちは既に源流近くへ移動してしまったのではないかと想像できます。

いつもの場所より上流部の細い流れへ今期一番の遡上アメマス52cm(Click)別海では3番草の収穫最盛期(Click)

仕方なく、今度はいつものポイントより少し上流側の、始めてのポイントへ移動。ところが、こちらでは1投目からおチビちゃんがしっかり反応し、2つ目のブツカリの深みのあるポイントで、1投目でガツンと強烈な魚信が出て、なんと52cmもある立派なアメマスがヒット。こんな細い流れの中で、これには驚きました。しかも良く太っていて大暴れされ、写真を3枚ほど撮ったところで跳ねられ、逃げられてしまいました。そして、この日は釧路市方面へ移動予定だったため、この大アメマス1尾で満足し、納竿としました。

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、Ryuki50S匠/ゴールドヤマメ

【9月23日(月)2回目の道東の過去のアメマスの渓】

この日は釧路市から十勝方面へ移動する途中、再度、道東のアメマスの渓の様子を見に行きました。9月7日にもこの渓を見に行きましたが、チビヤマメが釣れただけで、サケ類やアメマスの魚影は全く見えませんでした。ただ、この日は遡上アメマスのピークとなる時期であり、1尾だけチビアメマスが釣れてくれました。車に戻る途中で、橋の下にできた深みにサケらしき魚影が見えたため、水中カメラを取り出して覗いてみましたが、残念ながらサクラマスのツガイと2尾のアメマス、それにウグイの大群が見えただけでした。

再度、道東のアメマスの渓の様子を見に深みにサケらしき魚影が見えたが・・サクラマスとアメマスだった(Click)

この日も3ヶ所ほどを見て回りましたが、サケの産卵床は全く見られず、橋の上からもサケの魚影は全く見られませんでした。いよいよ温暖化もここまで来たかと、愕然とするばかりでした。その後はニジマス狙いで、2ヶ所の全く別の釣り場を訪問しましたが、渓流釣りのトップシーズンの3連休の最終日とあって、どこも釣り人だらけで全く釣りになりませんでした。出会った数人の釣り人に釣果を聞いてみましたが、3連休は季節外れの強い寒波もあり、大ニジマスは釣れていなかった様子。折角の3連休も、皆さん、残念な結果の様でした。

釣れたのはこのチビアメマスのみ2ヶ所目の釣り場も釣り人が4人ほど3ヶ所目の釣り場でも釣り人と鉢合わせ

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Bretton#2/金赤(赤塗装)、Ryuki50S匠/ゴールドヤマメ、他

【9月24日(火)連休明けの渓は釣れそうで釣れない】

シルバーウィークで散々叩かれ、寒波も抜けきらないとなると、大ニジマスは最初から期待薄というものです。所用で十勝に戻ったものの、すぐに用事は終わったので、午前中だけホームの渓のいつものポイントでチョイ釣りしました。ただ、ホームでは今年、尺前後までしか釣れていません。この日も全くその通りで、磯竿アウトリガーニンフを繰り出しましたが、やはり30cmピッタリのニジマス君が最大でした。ただ、小物の魚影は濃いので、数は釣れてくれました。これが良くないですね、数が出るとなんとなく満足して、また行ってしまうんですね。

午前中はホームのポイントでチョイ釣りいつも通りに30cmまで5尾ほど釣れた満開のキガラシは土に帰る(Click)

午後からは少し移動して、某ダム湖のインレットへ向かいました。途中、とても広いキガラシの畑があり、鮮やかな黄色の平原となっていて、素晴らしい景色を作っていました。ただこのキガラシ、満開になると切り刻まれ、トラクターで土に埋められ、肥料になるという運命にあります。なんだか悲しいですね。さて、このダム湖の上にある放水口へは何度か入渓していますが、インレットそのものに入ったのは始めてでした。渓相も素晴らしく水量も豊富で、如何にも釣れそうな雰囲気でしたが、意外にも魚影は薄い様で、おチビちゃんが2尾ほど釣れただけで終わってしまいました。

始めて某ダム湖のインレットへこんなチビニジマスが2尾釣れただけ渓相は抜群だが、意外と魚影は薄い様

【使用タックル】
ShimanoHoliday磯3-530、BiomasterC3000、Castaway25lb、Nanodax20lb+Nanodax17.5lb+GrandMaxFx2.5号、プリンスニンフささめ管付きチヌ3号、他
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、Bretton#2/金赤、Sukari50SSdeep/オイカワOB、他

【9月25日(水)寒波が抜けず、新しい釣り場探し B♭M7】

朝から寒くて釣れる気がしないため、午前中は2週間ほど前に良型の釣れた某放水口下へ。しかし寒波で寒いせいか、大物はどこかでお休みの様で、反応はイマイチ。おチビちゃんが5尾ほど釣れただけでした。午後は別の放水口下を始めて訪問。少しだけ釣ってみましたが、こちらでもおチビちゃんばかりでした。しかしなんですね、保身ばかりの東電なら、どこまでもガチガチの柵で囲って、絶対に釣らせない様にしてある様なところでも、北電さんなら普通に釣りができる様になってたりします。北電さんは釣り人に優しいですね。

朝は何度も訪問した事のある某放水口へこんなおチビちゃんが5尾ほど釣れた別の放水口下でもおチビちゃんのみ

夜はかねてより気になっていた、帯広のジャズライブハウス「ビー・フラット・メジャー・セブン」を訪ねました。変わったネーミングのお店ですが、知らない人は「ビービーエムナナ」と読んでしまうらしい。和音の名前の一つなんですが、ジャズを良く知る人には、心をくすぐるネーミングなのです。この日はセッションディ(お客さんが楽器などを持ち寄って、数人づつで一緒に演奏する日)でしたが、なんと、十勝のジャズのレベルはとても高く、熱量も凄いものがありました。お店を経営しているベーシストの佐々木源一さんの、人柄の良さと長年の努力の賜物と感じました。素晴らしいお店でした。

ビー・フラット・メジャー・セブン訪問落ち着いた雰囲気のジャズライブハウス十勝のJazzはレベルも熱量も高い

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、Bretton#2/金赤(赤塗装)、Sukari50SSdeep/オイカワOB、他

【9月26日(木)続、新しい釣り場探しで大物バラシ】

前日はライブハウスで呑み過ぎて、朝起きたら既に8時を回っていました。のんびりとWebサイトを更新し、昨日訪問した放水口の釣り場に到着したのは、もう11時を回っていました。時合いは既に始まっていた様で、釣り始めるとすぐに強烈な魚信が出て、魚が横に突っ走り始めました。大ニジマスか!、と喜んだのですが、浮いて来た魚体を見てガッカリ。51cmの大アメマスでした。ただ不思議だったのは、反転のとても大きなアメマスで、どう見ても海からの遡上物であること。ずっと下流には千代田堰堤と言う巨大な魚留めの堰堤があるんですが、はて?

前日も訪問した某放水口下のポイントへ土手の上から大アメマス(Click)放水口のすぐ下でフラマンが釣っていた

そして更に15分ほど釣り続けていると、またまた強烈な魚信が出て、今度は魚が大ジャンプ。間違いなく大ニジマスです。ただ、実は直前にラインのトラブルが有り、ラインがずるずる出て行かない様に、ドラグを強めに絞めていたのです。そして、それをうっかりと忘れてそのまま釣っていたため、大ニジマスが爆走し始めると、あっさりとライン切れ。Sukari60deepリフレクトグリーンを咥えたまま、逃走してゆきました。その後は少し下流側の新しいポイントも探りましたが、こちらは釣り人の足跡だらけで、おチビちゃんが釣れただけでした。

午後からは近くの本流の釣り場探し意外にも釣り人の足跡だらけだったこちらで釣れたのはこんなおチビちゃん

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Bretton#2/金赤(赤塗装)、Sukari60Deep/Rグリーン、Sukari50SSdeep/オイカワOB、他

【9月28日(土)富良野の渓と美瑛の丘】

この日から3日間ほど良いお天気の予報となったため、久しぶりに富良野を訪れ、美瑛や富良野で写真の日としました。ただ、前夜に20mmほどの雨が降ったため、午前中だけ、ブルックの釣れる富良野近郊の渓で釣りを楽しみました。10時ころに渓沿いの道路に入ると、あれま、既に沢山の車が駐車スペースを占領していました。雨後の土曜とあって、皆さん、考える事は同じ様です。それでも車の停まっていない場所を探して入渓してみましたが、これが全く何の反応もありません。良く見ると、雨後なのに足跡だらけで、今朝の入渓者に間違いありません。

ナメ床の美しい富良野の渓(Click)反応が無いと思ったら足跡だらけ少し下流へ移動すると良く釣れる様に
ニジマスは32cmまでと少々寂しい久しぶりに25cmほどのブルックもイワナも30cmまで3尾ほど釣れた

仕方なく、駐車スペースの無いエリアに移動して、無理やり入渓すると、すぐに反応が出て次々tおチビちゃんたちがヒット。2時間ほどの釣りでしたが、32cmまでのニジマス、30cmまでのイワナ、25cmほどのブルックと、全部で7尾ほどの釣果があり、なんとなく満足して納竿しました。午後からは美瑛方面で写真を楽しみました。ただ、目的のヒマワリは既に緑肥として切り刻まれ、土に埋められてしまっていました。ほんの数日前まで綺麗に咲いていたらしく、これにはガッカリでした。先日のキガラシと言い、緑肥になる花って、なんだか悲しいですね。

ヒマワリは既に切られていた(Click)美瑛の丘と大雪山旭岳(Click)夕刻の美瑛の丘の風景(Click)

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Bretton#1/2/金赤(赤塗装)、Sukari50SSdeep/オイカワOB、他

【9月29日(日)快晴の四季彩の丘と十勝連峰、大雪山】

この日は予報通りに終日、快晴のとても良いお天気となってくれました。まずは美瑛の「四季彩の丘」で十勝連峰や大雪山をバックに、広大な花畑の風景をカメラに納めました。四季彩の丘へは毎年2回ほど訪問していますが、最近はインバウンドが幅を効かせていて、お客さんの8割程度が外国人です。それでも花の綺麗さはいつもと変わらず、素晴らしい写真の被写体になってくれます。もう何度も同じ様な写真を撮り続けていますが、また撮影したくなり、訪問してしまうのがとても不思議です。

美瑛四季彩の丘から見る大雪山(Click)大雪山と秋の四季彩の丘(Click)十勝連峰と四季彩の丘(Click)

午後からは偶然ですが、まだ緑肥にされていないヒマワリ畑を一面だけ発見する事ができました。実はこのヒマワリたち、畑の後方ではトラクターが唸りを上げていて、切り刻まれる寸前でした。既に畑の2/3は作業が終わっていて、あと数時間後には、土に埋もれた無残な姿になるところでした。この日の様な良いお天気は久しぶりであり、なんとかギリギリセーフで写真に納めることができたと言う訳です。その後は白金の「青い池」へ向かいましたが、またまた大渋滞で、途中で諦めました。インバウンドも増えすぎて困ったもんです。

青い渓、後方は噴煙の十勝岳(Click)ヒマワリ、後方は十勝岳(Click)青空に映えるヒマワリの畑(Click)

【9月30日(月)帰りがけの駄賃に思わぬ超大物】

この日の午前中は、2日前にも入渓した富良野近郊の渓を、再び訪問しました。この渓はナメ床が広がっていて、渓相が非常に美しく、ブルックトラウトも釣れるとあって、地元でも人気の河川です。良いお天気のこの日は、青空の下で渓畔の木々が輝く様に揺らぎ、歩いているだけで、とても気持ちの良い状況でした。ただ、ここ数日の急激な気温低下で、大量の枯葉が流れていて、ルアーに引っ掛かりまくりで釣りにはなりませんでした。それでもしつこくスピナーを投げ続けていると、お相手をしてくれるお魚さんも僅かにいて、まずまず楽しめました。

午前中は富良野近郊のブルックの美渓へ大量の枯葉が流れていて釣りにならずそれでもニジマスとブルックとイワナと

午後は十勝方面へ大きく移動しましたが、時間的に余裕があったため、26日に特大ニジマスを大バラシした、十勝川本流の某放水口下のポイントへ、寄り道をしてみることにしました。現地着はもう17時前でしたが、見ると地元のルアーマンが一人だけ、放水口下で釣っていました。この釣り場では、放水口の下流400mほどは、高さ2m程の柵で囲われていて、立入禁止となっていますが、その更に下流側では、地元の人達は普通に釣りを楽しんでいます。保身の強い東電などと違って、北電さんは多くの放水口直下での釣りが可能なのです。

夕方17時前に十勝川の某放水口へ到着地元の人達はこんな所で釣っている尺足らずの小さなブラウンも釣れる

前回、今年一番ではないかと思われるモンスタークラスのニジマスをライン切れでバラしていたため、この日は途中から、9フィートのサケ釣り用のゴツイ竿に、Sukari60Deepの組み合わせで臨みました。なにせラインは20lbですので、滅多な事では切れません。そして、薄暗くなった17時過ぎになると、突然、根掛かり?が発生して、ルアーが全く動かなくなりました。3秒ほどジッとしていましたが、根掛かりを外そうとロッドを3回ほどあおると、そいつは突然、突っ走り始めました。ところが今回は魚がジャンプしません。しかも、全く寄ってこないのです。

17時過ぎにヒットし30分以上も格闘させられた十勝川のイトウ93cm(Click)ダブルフックがガッチリ掛かっていた

すぐに辺りは真っ暗になり、暗闇の中で魚との格闘が始まりました。リールを巻いては引き出されを、何十回も繰り返す事に。それでも30分以上もすると奴も疲れてくれ、最後はハンドランディングでなんとか仕留める事ができました。自己記録更新サイズのイトウ93cmでした。スマホの明かりを頼りに、なんとか河原のある場所まで運び、写真を撮影してすぐにリリースしました。ただ、長時間の格闘の後に河原まで運んだため、イトウは瀕死の状態であり、淀みの中にリリースしましたが、鰓をパクパクさせてはいたものの(ビデオ有り)、生き延びてくれたのかとても心配でした。参りました。

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、Bretton#1/2/金赤(赤塗装)、Sukari50SSdeep/オイカワOB、他
TailWalkKeison(鮭鱒)90、StradicC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax20lb、Sukari60deep/リフレクトグリーン、他