|
連休単独釣行レポート
堰堤プールの釣り 99年5月6日-5月8日
|
連休前半の源流釣行に続き、連休後半は単独で堰堤プールの釣りに出掛けました。今年は土日曜に低温と天候不順が続き、思う様に釣果を延ばせずにいましたが、6日には今年一番の大物に、8日には久々のイワナの数釣りに出会う事ができ、久しぶりに満足の行く釣行となりました。
【5月6日(木曜)】
5月6日と7日は有給休暇を頂き、数年ぶりの長期休暇となりました。今シーズンは土日曜に天候不順が続いていたものの、木金曜は逆に良いお天気となっており、この2日は大釣りのチャンス間違い無し。予想通り、6日はご覧の様な素晴らしいお天気に恵まれ、大物への期待が膨らみます。(写真は月山(右)と姥ヶ岳(左)です)
この日、まず最初に入ったのはこの時期私が最も良く出かける堰堤プール。しかしこの日の午前8時の水温は、予想に反してなんと2℃。これでは大物はおろか、1尾のイワナを釣り上げるのも難しい状況でした。
|
|
|
|
それでもフローターを使ってイワナの着いていそうな場所をピンポイントで攻める事で、午前9時ころ、なんとか1尾の尺イワナをゲット。しかし後が続かず、お昼ころまで粘ったものの、それ以上の魚影も確認できないまま、場所を移動せざるを得ない状況になってしまいました。
|
午後から入った堰堤は、ご覧のような非常に大きな堰堤で、満水時には全長が2kmにもなるものです。ここはポイントが幾つにも別れており、ボートやフローターで移動しながら釣る以外は方法がありません。水温は5℃と条件的にはごく普通の状況にホッとしながら、まずは下流部の茂みの中で37cmのイワナをゲット。その直後、1号のフロロカーボンを引きちぎる強烈な当たりがありましたが、残念ながら魚体すら見えない状況でした。バラした魚は大きいと言いますが、本当に大きかった様で、非常に悔しい思いをさせられました。
|
|
|
ところで、大きな堰堤でも狙うポイントは写真の様な薮や立ち木などイワナ達が隠れる事のできる場所に限ります。透明度が高くかつ活性も高い場合は、それでも魚が遠くのルアーを見つけて突進してくるためか、釣れることはある様ですが、普通は開けた所にルアーを投げても釣れてはくれません。
この時期の堰堤プールは普段に比べて水位が上がっており、随所に薮が沈んでいます。そんなところにイワナ達はじっと隠れ、餌を待っている様です。透明度も比較的低いため、積極的に薮の中のイワナを誘い出さないと釣りにならない様です。
|
こうして広いプールを端から端まで移動しながら、薮を探してはその中に丹念にルアーを投げ込み、その後ようやく今年一番の大物、41cmのみごとなイワナをゲットすることができました。このイワナも、海岸線がワンド状になった奥にある、ちょっとした沈み木の中から飛び出してきてくれました。
|
|
|
【5月7日(金曜)】
翌7日もご覧の様な雲一つない快晴。写真は月山スキー場駐車場から朝日山系大朝日岳を遠望したものですが、写真下部には寒河江ダムとそれに続く大井沢地区がはっきりと見えます。しかし、前日に大きなプールをフローターで動き回ったため、疲れて寝坊してしまう有り様で、この日も同じ寒河江川水系に向かったのですが、現地に到着したのは既にお昼ころ。どの堰堤も濁流の様な雪代が入り始めており、大きな堰堤での釣りは諦めざるを得ない状況でした。
|
|
|
仕方なく、この日は「写真館」に掲載する壁紙用写真を撮影することと、もう一つは、小さな「釣れる堰堤」を探すことに専念する事にしました。写真の様な非常に小さな堰堤でも、上部にプールが有り、ある程度の深みが残っていれば、大抵の場合はイワナが棲息しています。今回、大井沢付近で同様の小堰堤を3つほど見つける事ができ、今後の楽しみが増えました。下の写真をご覧下さい。いずれも20cm前後と小さいですが、宝石の様な無垢で奇麗なイワナ達が、こんな堰堤ではお相手をしてくれます。
|
【5月8日(土曜)】
さて、連休の釣りもこの日が最後、いやでも気合が入ってしまいます。この日も非常にお天気は良く、同じ寒河江に向かっても、恐らく昼過ぎには雪代で釣りは不可能になることは間違いありません。そこでちょっと趣向を変えて、新潟県下越地方にある堰堤まで出掛けることにしました。この付近は春の訪れが早く、残雪も少なくなっていることから、この時期にはもう濁流の様な雪代が出ることがないからです。
この堰堤はご覧の様に幅20m程度の小さなものです。以前はこの堰堤の下の溜りでも大きなイワナが沢山釣れたものですが、最近では人が増え、めっきり釣れなくなってしまいました。この日も堰堤下で釣ってみましたが、写真の26〜7cmのイワナが1尾釣れたのみでした。
|
|
|
|
|
堰堤そのものは小さいですが、ここは谷が深くこのコンクリートの壁の裏には長さ500m程の非常に細長い深いプールを擁しています。周囲は直壁に囲まれており、ここもフローターがなければ釣りになりません。そして朝8時過ぎから釣り始め、実に楽しい釣りに出会うことができました。
|
再び下の5尾のイワナをご覧ください。ここでも型は小さいものの数釣りを楽しむことができました。予想通りに朝から夕方6時までほぼ1日中釣れ続け、総数はかなりなものになりました。釣れたのはやはり周囲の立ち木や薮の付近ばかりで、特に大きなワンドの入り口にある朽ちた立ち木の中からイワナ達は集中して釣れました。
この堰堤には2年前までこの様な大きなプールがなかったのですが、一昨年9月の豪雨で堰堤下部の穴が詰まり、大きなプールができました。昨年より魚が上流から入り始め、今では小さなイワナ達が数多く棲息し始めている様でした。
それにしても驚きです。こんな釣り場がまだ、現在でも存在していたことが。驚きと同時に、なぜか安堵の気持ちも沸いていました。東北の釣り場も、まだまだ捨てたものでは無い様です。しかしこんな釣り場でも、口コミで人が増え次々と持ち帰られると、1〜2年で確実に釣れなくなってしまいます。過去にもそんな釣り場の衰退を何度も目撃していますが、その度に釣り人の強欲さを強烈に感じてしまいます。できればここのイワナ達だけでもそっとしておいてあげたい、そんな気持ちで連休後半の釣行を終えました。
なお、今回の釣行で撮影したイワナや月山・大朝日岳の写真を当ホームページの「写真館」に既に掲載しています。そちらもぜひご覧下さい。
【今回使用したタックルなど】 ミッチェルTroutia730ft、シマノBioMasterXT2000、呉羽シーガーエース1号(6lb)、ルアー:AthleteMinnow5.5Sヤマメ(イワナ41cm)、同ハヤ、WavyMinnow5Sヤマメ、同ハヤ、同レッドヘッド、自作Kルアー黒/緑5cm4.5g、BabyMinnow40Sハヤ(小堰堤)など
|