オフラインレポート

山形渓遊会春季釣行 99年4月29日-5月1日



恒例となった山形渓遊会の春季釣行へ出掛けてきました。今年は2年前にもメンバーが良い思いをしたと言う山形県朝日村の某水系へ繰り出しました。季節は山菜が顔をのぞかせ花の咲き乱れる渓の春真っ盛り。素晴らしいお天気のもと、2泊3日の渓流の旅を思いっきり楽しんできました。




メンバーはいつもの同業者ばかりの4名です。そして会結成以来3年も経つと医薬品営業が仕事のメンバーは次々と転勤して行き、赴任地はバラバラになって行きます。山形で誕生したこの会のメンバーも今年は青森1人・新潟1人・山形2人となってしまいました。仕事の上では競争関係にありながらも、それでもこうやって皆で集まり釣行を繰り返す、、、なんとも釣り仲間の結束というのは大したものですよね。メンバーは餌釣りが3名、ルアーは私1人だけでした。(写真は本流を釣る本山事務局長)

初日の29日はご覧の様に非常に良いお天気でしたが、あいにく連休寒波に見舞われ水温は4℃。空気も肌寒く、午後から釣り始めたもののこれと言った釣果はありませんでした。唯一下流部で釣っていた渡辺会長にのみイワナの釣果があり、なんとか夕食にイワナの塩焼きが並んだ程度でした。18日の堰堤オフでもそうでしたが、この時期の水温4℃というのは最低水温に当たる様です。餌でもルアーでもこんな日は全く魚の反応がなく、まるで魚がいないかの様な日でした。


仕方なく早めにダム湖畔の町営キャンプ場にテントを設営し、明るいうちから宴会の開始です。たとえ釣れなくても宴会は楽しいもの。準備を始めるとみな笑顔が戻り、それぞれの役割を着々と進め始めます。右写真はビール片手に青森名産の帆立貝を焼く佐谷名人です。


左写真は周辺で採れた山菜料理の数々です。コゴミ、タラノ目、ウルイ、岩ダラ、フキノトウが既に芽を出しており、テンプラ、おひたし、ゴマ和えなどで食卓を賑わかせます。毎年、同じ様に山菜が採れ、同じ様な料理が並ぶのですが、年に一度しか味わえない山の幸は格別なものです。


宴会に付き物はやはり何と言っても日本酒ですね。今年は久保田萬寿に十四代まで出て来てそれはもう豪華そのもの。こうやってついつい呑み過ぎて、翌朝の釣りが疎かになってしまうのですが、判っちゃいるけどなんとらや、、、やっぱり今回も呑み過ぎてしまいました。


さて翌30日も本当に雲一つない大快晴。寒波も緩み、今日はなんとしても釣らなければなりません。この日はこの水系を2人づつ2班に分かれて釣ることにしました。私と本山事務局長は本流の林道の残雪で行き止まりの地点から雪上を1時間ほど歩き、ルアーと餌釣りで攻めることにしました。この渓流も暫くすると残雪が融け、車で林道沿いに奥地まで通ることが出来る様になるころには、すっかり釣り切られてしまい、魚影は全く見えなくなってしまいます。この時期だけに許される釣りスタイルなのです。


1時間もザックを背負って歩いた甲斐があってか、ここでは結構な数のイワナを釣ることができました。サイズは25cm程度までですが、ポイント毎に魚が適度に顔を出してくれ、久しぶりに渓流のルアー釣りを楽しむことができました。日頃、堰堤やダムで40cmクラスのイワナを狙っていますが、渓流ではこんな釣りも楽しいものです。 ところで、このホームページを開設して1年半が経過しましたが、私が(堰堤ではなくて)渓流でルアーを投げる姿を写真でお披露目するのは始めてではないでしょうか。


実は、このページの一番上の横長の大きな写真は、ザックを背負って渓流でルアーを投げる私の姿です。使用しているタックルは、源流用のパックロッドにスピンキャストリール(「私のタックル紹介」参照)を装着したものです。これにスピナーを付け、ピンスポットを狙って釣り上がるスタイルとなります。狭い渓流ではキャスティングコントロールが殆ど全てを決定するからです。この日は水温が7℃まで上昇し、スピナーにもイワナ達が本当に良く反応してくれました。


結局、この日はメンバー全員に相当な釣果が見られ、最大は佐谷名人の尺ちょっとでした。この時期、やはり奥まで歩けば良く釣れますね。一人2尾をキープさせて頂き、2日目にしてようやく満足の行くイワナ尽くしの宴会が出来たのでありました。メデタシメデタシ。


楽しい渓流釣りとキャンプですが、3日目ともなるとさすがに疲れが出てくるもので、この日は標高の低目のお手軽な渓流を選びました。餌釣りのメンバー3人はちょっとした沢に別れて入り、そこそこの釣果が有った様ですが、私はと言えばもう疲れて狭い沢を釣る気もせず、本流筋を狙いました。しかし標高が低く雪の少ない渓流は早期から相当な人が入っている様で、思う様に魚が出てきてくれません。やはりこのあたりの渓流は残雪の中を長時間歩かないと、良い思いは出来そうもありませんね。


この日の私は魚には愛想をつかされましたが、季節は花の咲き乱れる春真っ盛りです。購入したばかりの200万画素クラスのデジカメを片手に、さっそくカメラマンに変身してしまいました。のんびりと渓畔を歩いていると、釣りに没頭している時にはまるで見えなかった美しく可憐な沢山の花の姿が目に入ってくるものです。時にはこんな渓流もまた、楽しいものですね。
なお、これらの写真は当ホームページの「写真館」に、デスクトップを飾る「壁紙」用写真として掲載しました。ご利用下さい。




さて、午後になり、皆で記念撮影をして、今回の釣行を終えました。今となっては遠くからのメンバーもおり、また再開できることを願って、惜しみながらのお別れとなりました。写真は朝日山系の以東岳と満開のサクラをバックに、渡辺会長を囲んで撮影したものです。

【今回使用したタックル】:シマノ TroutOneXT 50TUL-5 (5peace5ft Telescopic PackRod)、ダイワ HiCast GS30 (SpinCast Reel)、呉羽シーガーエース0.8号(4lb)、Bretton 5gGold/Green・Gold/Black (Spiner) 他