渓遊会で今年1月から計画していた佐渡釣行がやっと実現しました。当初は8月の予定でしたが、仕事などの都合で9月にずれ込み、クラブの納竿会を兼ねる結果となってしまいました。佐渡の自然はあくまでも豊かであり、海も山も空も本来の有るべき姿をとどめていました。3日間に渡り、海釣りと渓流釣りを楽しんできました。 【佐渡ヶ島】 しかし佐渡の自然は豊かですね。海は透明度が非常に高く、山も空も自然のままでした。ご覧頂けますか? 左の写真の海面下数mに海底の様子が手に取る様に見えるのが。しかも島の回りは全てが黒鯛の好釣り場となっており、見事な岩礁に囲まれています。 山形市から佐渡へは、新潟市まで2時間半、更に新潟市からフェリーで2時間半と、そう簡単に出かけられる所ではありません。普通なら前もってガイドなどで観光地を下調べしてから望む訳ですが、今回はガイド役の渓遊会会長の渡辺氏に任せっきり。途中、海釣りにと行った場所に有名な「賽の河原」があったのですが、すぐ目の前に行くまで全く気づかない有り様で、その真ん前で黒鯛釣りに挑戦してしまいました。 【家族サービス】 今回のクラブ釣行は、珍しく家族帯同です。昼間は奥さんと子供達は別の車に分乗し、観光に回りました。我々クラブメンバーは釣りに専念します。しかし昼食や夕食はご覧の様に皆でBBQなどを楽しんだ訳です。宿泊は島最北端の「弾崎(はじきざき)オートキャンプ場」にとりましたが、奇麗で設備の良く整ったロッジですこぶる快適。料金も驚くほど安く、非常に良い家族サービスになりました。写真左は左から渓遊会書記の本山師範、佐谷氏の奥さん、佐谷名人、渡辺会長、写真右の3人は左からK++、渡辺会長、佐谷名人の各氏です。 【海釣り】 さて、その海釣りですが、残念ながらまだ水温が高いらしく、黒鯛は不発でした。写真は左から「長手岬」、中央は「賽の河原」前、右は「鷲崎漁港」です。連休中であるにも関わらず、釣り場はどこも人影が少なく殆ど貸し切り状態、しかもゴミ一つない奇麗な釣り場と海です。長手岬の釣り場などは自然の岩礁の上部だけをコンクリートで固めた「ワカメ干し場」で、防波堤の釣り場と殆ど変わりません。こんな釣り場が都心の近郊にあったなら、きっと釣り人が何十人も並ぶ超有名な釣り場になったことでしょうね。 この地では、黒鯛を投げ釣りで狙う人が多いそうで、その「投げ黒」専門の餌が写真左の「ゆむし」です。両津市の釣り具屋さんで1匹90円程度で手に入ります。まるで息子のオチンチンみたいな感じで、触るとキュッっと硬くなる変な虫です。これを黒鯛6号程度の大きな針にチョン掛けし、遠投して黒鯛を狙いました。それにしてもどうです、漁港のテトラの回りの海水の奇麗なこと、10m以上は丸見えでした。写真右は、「賽の河原」前での記念写真です。 【海で釣れた魚】 これで黒鯛がバンバン釣れてくれれば最高だったのですが、釣れて来るのはせいぜい手の平サイズのメジナ、ナナキリ(石鯛の子)、ベラ、20cm位のソイ、それに15cm位の鯵、スズメ鯛、ウマヅラハギ、フグでした。まだ水温が高いせいか、フグの勢力が強く、餌は針が底に着く前に無くなってしまいます。投げ釣りでも餌はフグの餌食になったらしく、高価な「ゆむし」は当たりもないまま、餌だけが無くなる状態でした。この時期、普通ならイナダやヒラマサも出るそうですが、全く気配すら無し、残念無念。 【そして渓流釣り】 さて本命(?)の渓流釣りをご紹介しましょう。佐渡は意外と大きな島で、北部には標高1172mの金北山を擁しています。下の写真は渇水で水量こそ少なかったのですが、川幅は30〜40m程度のものもあり、ごく普通に渓流釣りを楽しめます。我々はこの金北山から流れ出す外海府海岸側の幾つかの小渓流に入りました。いずれも川幅20m位で、脇には奇麗に道路が付けられており、里川の雰囲気です。なお、南部の渓流は山が低いため、渇水に弱く、夏場は渓流釣りには向かないとのことです。 佐渡でも今年8月4日の新潟水害と時を同じくして大洪水が有った様です。渓流部に入り込むとあちこちで復旧工事や通行止めが見られ、道路より高い木の上に流木が掛かっていたりして、大洪水のすさまじさを物語っていました。しかし、ここでも渓魚たちの生命力はすこぶる健在で、それほど大きな魚は出なかったものの、本州とは比べ物にならない程の多数のヤマメやカジカ、それに鮎の姿が見られました。ヤマメを主に釣りましたが、我々の入った渓流では、ほぼ1ポイント1フィッシュの状態で釣果を楽しむ事ができました。 |