ミニオフレポート

第3回月山スポーツフィッシング大会98年7月19日



ホームページビジターのTomyさん、丹野さんと一緒に、「第3回 月山スポーツフィッシング大会」(7月19日日曜)に参加してきました。寒河江ダム上流の本流にキャッチ&リリース区間が設定されてから毎年開催されているこの大会も今年で3年目、今年の参加者は120人余りと、大盛況のうちに開催されました。)(2003年より、寒河江C&R区間では、ミノー・スプーンともに、シングルフック・バーブレスが義務付けられました。バーブレスであってもトリプルフックの使用は出来ませんのでご注意下さい。)





寒河江ダム(月山ダム)上流の寒河江川本流は、今ではすっかりフライ&ルアーフィッシングのメッカとなっています。3年前より写真に示すようなキャッチ&リリース区間が設定され、魚族の保護がはかられています。この区間を舞台に、今年もスポーツフィッシング大会が開催されました。
この大会の主催者は西川町ですが、仕掛け人兼お世話役はリリカルアングラーズクラブの面々が担っています。釣り方はフライもしくはルアーフィッシングだけ、更に釣っても生きてリリースできないと得点にならないという非常に珍しい釣り大会であり、主催者側のC&Rに対する意気込みが感じられる大会です。
今年は季節の移り変わりが早く、昨年とは打って変わって非常に良いお天気に恵まれ、参加者全員が汗だくになり半日の大会を競いました。


今回一緒に参加したのは、左写真の(右)Tomyさん(福島市)、(左)丹野さん(天童市)。残念ながら丹野さんは風邪を引いておられ、エントリーはされたものの、大会には出場されませんでした。前日午後に現地に集合しましたが、その日の16時頃に、ご覧の様な生け簀を積んだトラックと遭遇してしましました。釣り大会のために直前放流をされているのでした。


なんでも昨年は冷たい雨のため、釣れた人でもせいぜい2〜3尾と思った程の釣果が上がらず、寂しい思いをしたとか。そのため今年は数回に分けて事前に放流する事にされたそうで、リリカルの会員の皆さんが総出で汗だくになり、作業に当たっておられました。放流は直前にイワナ、1〜2週間前には大型ニジマスを放流されていた様です。我々も早速下調べのため「朝日山の家」の前で釣ってみましたが、流石に放流直後とあって写真の様な大勢の人出にも関わらず、殆ど入れ食い状態でした。ただフライにはそれでも渋く、釣れていたのはルアーばかりでした。


写真は「朝日山の家」のすぐ前で釣ったイワナですが、17時〜19時のたった2時間で、尺前後のイワナを30尾以上も釣り上げてしまい、翌日の釣り大会の釣果を落とす結果になってしまった事を後で後悔してしまうのでした。 いくらC&Rとは言え、一度釣り上げれば魚は脅えてしばらくは釣れないもの。リリカルの皆さんの放流の苦労も知らずに我を忘れて釣りまくってしまい、翌日「山の家」付近で釣り大会に参加された参加者の皆さん、それにリリカルアングラーズクラブの皆さんに大変申し訳無い事をしてしまいました。(この場を借りて、ごめんなさい)


さて試し釣りも終わり、夜は大井沢中学校の体育館で西山徹氏を囲んで基調講演と座談会が開かれました。西山氏のお話は、C&Rの海外での状況や「殺さなければ魚は幾らでも増える」話など、C&Rに関するものでした。残念ながら我々は夕食の時間が取れなくなるため途中で退場しましたが、会場の皆さんは熱心に聞き入っておられました。


さて、いよいよ翌日は夜明けとともに釣り大会の開始です。我々も「朝日山の家」の少し上流(上右写真)に朝早くから陣取り、私はルアーでTomyさんはフライで大会に参加しました。大会の参加者は120人余りですが、やはりフライマンの方が2/3と多く、ルアーは少数派です。私が最初に入った釣り場付近も、釣り始めるとゾロゾロと釣り人が集まり始め、まるで町内会の鱒釣り大会状態です。


大会は27cm以上の魚3尾の全長の合計で競います。当日の私の作戦ですが、まず放流直後のイワナをまとめて釣り上げ、規定のサイズを3尾を揃えた後、前日に確認しておいた大物をじっくりと釣り上げることにしました。夜明け(4時)とともに釣り始めましたが、予想通り30cm前後のイワナが次々と掛かり、1時間足らずであっけなく尺前後を10尾ほど釣り上げ、まずは規定点を確保してしまいました。その後、山の家の前の排水溝のポイントに移動し、大型のニジマスを釣り上げる事にしました。 (写真はこの釣り大会のお世話役の平尾さん(ヒラオロッドカンパニー)と志田さん(朝日山の家)です)


実は前日に、このポイントに40cmクラスのニジマスが3尾ほど定位しているのを確認していました。このニジマスは1〜2週間前に放流されたもので、混雑する中では普通の釣り方ではまず釣れません。 スレた大型ニジマスの釣り方はこうです。まずポイントの20m程度上流に立ち込み、シンキングミノーをポイントの少し下流まで流し込みます。そして大物のいそうな場所まで引いてきて、その場でロッドを大きく左右にゆっくり動かしながら激しくツィッチングします。こうすればミノーは左右に大きく動きながら大物の目の前でダンスをしてくれます。暫くこれを続けると超スレッカラシの大物も、我慢できずにミノーをくわえてしまうという訳です。


この作戦が成功し、39cm虹鱒、31cmと30cm岩魚を釣り上げ、ちょうど100ポイントを確保する事ができました。その後、記念放流が行われた大会本部前に移動し、放流直後の40cmオーバーの岩魚を狙いましたが、残念ながらドピーカンの非常に明るい状況下では、誰にも釣れず、私も小物しか釣れませんでした。しかしそれでもプレッシャーの異常に高いこういった大会では、大物を釣り上げる事は非常に難しいらしく、結局、私がルアー部門優勝、総合でも最高得点となってしまいました。 実はこういう釣り大会に出場するのは今回が全くの始めて。あっけなく優勝してしまったのが不思議なくらいです。


本当の事を言うと、同100ポイントの人がもう一人おられましたが、なぜか表彰式を待たずに帰ってしまわれたそうです。でも、当日の最長寸は39cmだった様で、ギリギリの優勝でした。ちなみにTomyさんは釣果が伸びず、残念ながらポイント申請をされませんでした。来年もまた頑張りましょう。
さて、写真は総評をされている西山徹氏です。氏もおっしゃってましたが、C&R区間の魚は非常に豊富で、条件さえ整えば幾らでも釣れます。放流直後で魚体が余り奇麗でないのがちょっと残念ですが、割り切って釣れば十分に楽しめる様です。


さて、月山スポーツフィッシング大会の締めくくりは、西山徹氏のフライフィッシング教室です。炎天下の非常に暑い中、ご覧の様に一人ひとりに丁寧にキャスティングの指導を(無料で)されておられました。最後に、本スポーツフィッシング大会の開催に奔走された関係者の皆さんにお礼を申し上げ、このレポートを終わる事にします。



【本日使用したタックルなど】
ロッド:ミッチェルTroutia730ft、リール:シマノBioMasterXT1000、ライン:呉羽シーガーエース1号(6lb)、ルアー:WavyMinnowS5・AthleteMinnowS5.5・自作Kルアー5cm 他 (ミノーはいずれも腹部のフックを外して使用)