ミニオフレポート

「肘折ミニオフラインミーティング」98年5月30日



山形県も渓流釣りに最高の季節になりました。新緑も美しく渓魚も活気に満ちています。ホームページビジターの「風の又三郎」さん(東根市)、「なかじ」さん(水戸市)とそのお友達2名を含めて、5人で最上郡大蔵村「肘折温泉」付近の渓流に遊びに行ってきました。



30日早朝3時にいつもの寒河江ICで待ち合わせましたが、なかなか行き先が決まらず、いつもながらの行き当たりばったりの釣りです。私と風の又三郎さんはルアー釣り、なかじさん一行は餌釣りですので、どちらでも釣りになる様にと、適当に地図を見て銅山川水系に的を絞ります。
最初に入った所はご覧の様な広々とした渓流で、前日の雨の影響もなく渓水は澄み切っています。しかし、とんでもない山奥なのに道路が有るせいか、人が異常に多く、早朝にも関わらずもう車が数台駐車していました。


早速、支度を整えて釣りを始めましたが、ここぞというポイントでは全く魚が出ず、なんでも無い様な瀬で岩魚くんが顔を出してくれました。結局ここで釣れたのはご覧の様な20〜25cmの小さな岩魚が3尾だけ。500m程釣り上がったところで上に人が入ってきたためこの場は諦める事にしました。
しかし最近の釣り人のマナーの悪さには閉口しますね。人が釣っているすぐ上流に、こちらを見ながらお構いなしに入ってきます。急激な釣り人の増加でマナーの浸透が追いつかないのではと思いますので、雑誌社さんには、釣り方を教えるだけではなく、マナーの強力な啓蒙もお願いしたいものです。


さて全員が駐車場に戻ってみると、あれれ、釣れていたのはなんと私だけ。餌釣りの皆さんは全くの反応すらなかった様子です。どうやら人が余りにも多いため、釣れそうなポイントの魚はおびえて動かなくなっており、そのため瀬も細かく狙った私にだけ釣果が有った様です。
写真は右奥から「風の又三郎」さん、「なかじ」さん、そのお友達2名です。


時間はもう9時過ぎでしたが、仕方なく場所を移動する事に。2番目に訪れた渓流は上の写真右の様な非常に小さな渓流で、ほとんど薮沢です。その薮沢の更に支流に餌釣り組が入り、ルアー組は薮沢で流し釣りです。やはりこういう小さな人の入り辛い渓流の方が魚は残っている様で、ここでは皆さんに釣果があり、なんとか胸をなで下ろす事ができました。小さな魚は殆どリリースされるそうですが、大き目の岩魚は空焼きにして食べられるとか、何尾かはキープされていた様です。



さて、一通りの釣果もあった事ですし、お昼ご飯を食べた後は、各自のんびりと釣ることになりました。ルアー組はなかじさんに教えてもらった堰堤でフローターを浮かべての釣り、餌釣り組はその上流の源流にと、それぞれ好きな方向へと散らばります。 私は肘折温泉付近へはあまり来ないため、探せば良い堰堤が沢山ありそうなのですが、この付近で堰堤の釣りをするのは実は始めてです。写真の様などこにでも有りそうな堰堤ですが、ここでも大きな岩魚が沢山棲息しているのを確認できました。雪代が完全に終わっており透明度が高過ぎて少々釣り辛かったのが残念です。


堰堤では岩魚の集まっている場所はほぼ決まっています。岸に潅木が生い茂っていて付近の深さが50cm〜1m程度の場所を探します。その下には必ず潅木が沈んでおり、その間に岩魚たちは隠れています。湖底は大抵の場合、砂地で砂虫などが湧いており、それを捕食しているのです。 そのため、初めて訪れた堰堤でもポイントは明確で、ご覧の様にちゃんと大物が釣れるのです。風の又三郎さんはフローターを持っておられないので、2人で交代でフローターを使って釣りましたが、なぜか私ばかりに当たりがあり、彼はトレースする大岩魚を見ただけとのこと、雪代が残っていれば間違いなく釣れた筈なのに、残念でした。


さて餌釣り組はというと、こちらも源流で大釣りされたそうで、みなさん大満足の様子でした。左写真の一番上の尺岩魚はなかじさんの獲物です。3時間程度の釣行だった様ですが、これ以外にも尺オーバーが何尾か出たそうで、やはり源流は釣れますね。下の2尾は皆さんのお土産用にとキープさせて頂きました。付近は早くもワラビが出始めており、早い季節の移り変わりを感じさせてくれます。


【本日使用したタックルなど】
<渓流の釣り> ロッド:自作5.5ftUL、リール:ダイワスピンキャストGS30、ライン:呉羽シーガーエース1号(6lb)、ルアー:ブレットン5g金
<堰堤の釣り> ロッド:ミッチェルTroutia730ft、リール:シマノBioMasterXT1000、ライン:呉羽シーガーエース1号(6lb)、ルアー:AthleteMinnowS5.5

写真は、澄み切った渓畔に咲いていた「うつぎ」の花です。