オフラインレポート

「小国オフラインミーティング」98年5月9日



今年も小国町を舞台に、渓流釣りと山菜採りを兼ねて、オフを企画しました。この時期特有の釣り方である「薮沢の流し釣り」を知って頂くことと、盛期を迎えた山菜の味覚を楽しむことが主な目的でした。良いお天気のもと、のんびりと一日を過ごす事ができました。



こんな薮沢で釣りをされた経験はお有りでしょうか? 両岸からのびた潅木が川面を覆い隠し、殆ど水面も見えません。右の写真は同じ場所を水面付近から見た写真ですが、正に木のトンネル。でも、場所さえ間違わなければ、岩魚やヤマメが実に沢山棲息しているのです。但しこの釣りは水流が命。適度に水量が多い雪代期特有の釣りなのです。


釣り方は簡単です。上流から小さなミノーを流し込み、誘いをかけながらリールを巻き取るだけ。ほら、こんなトンネルの中から、元気な岩魚君が飛び出してくれました。(詳しくはManual:「薮沢の流し釣り」をご覧下さい)

こんな釣りも楽しんで頂き、ついでに盛期を迎えた山菜採りもして、のんびりと1日を過ごそうというのが今回のオフの企画でしたが、残念ながら思ったほどの参加者に集まって頂けず、今回は5名だけのちょっと寂しいオフとなりました。


集合を朝4時半と夜明けと同時に設定したのですが、どうやら昨日からの雨で雪融けが進んだ様子で、増水気味。しかも水温が急激に低下したせいか、5時〜8時ころまでは全員全くのノーバイト。それどころか魚影すら見えない有り様で、「ほんとにこんな所に魚がいるの??」と疑いたくなる状態でした。 しかし8時過ぎに休憩を挟み、気温も上がって来た所で再度釣り開始。ようやく最初の魚が釣れ出し、ご覧の24cmほどの奇麗なヤマメちゃんが出てくれました。活性が低いせいか、全体に小型(17〜22cm)が多かったのですが、他のメンバーにも釣果が見られ始め、ホッとした次第です。


11時頃、お腹も空いてきたところで、早目の昼食になりました。早速、採りたての山菜を手早く料理し舌鼓です。左写真の上は「大」さん特製の「うるいの醤油炒め」、下は各種山菜のテンプラです。気温もそれほど高くなくお天気も良い絶好のアウトドア日和。ビールを頂きながら、ついつい釣り談義に花が咲いてしまいます。


今回採れた山菜たち:左からタラノ目、山ウド、コゴミ、うるい、浅葱(あさつき)


写真上は午前中の釣りの合間に採取した山菜の写真ですが、山ウド以外はどれも既に最盛期を過ぎていて、すっかり伸び切っていました。例年なら5月の連休〜2週目くらいが最盛期の筈なんですが、どうも今年は季節の推移が2週間以上も早い様です。それでも日陰などを探せば食べごろの物も多少は残っていて、昼食用程度はなんとか確保する事ができたと言う訳です。昼食の最後は全員で記念写真を撮影。写真は左から本間さん(山形市)、「大」さん(福島県二本松市)、K++、ケンさん(横浜市)、柳田さん(河北町)の各氏です。


お腹も一杯になったところで、13時過ぎに再度釣りを再開、午後になって気温が急上昇し沢を歩いていても汗だくになる程でした。水温も上がったのか、本間さんなどは一個所で何尾もの釣果があり、午後だけで十数尾の岩魚とヤマメを釣り上げられたそうです。横浜のケンさんもフライで尺物を惜しくもバラし、なんとかほぼ全員に釣果が見られ一安心でした。ただ、残念なことは、全員がバラバラに渓に入っていたため、各氏の釣り上げられた獲物の写真が無いことです。 本日一番の大物(?)は左写真の27cmの岩魚でしたが、活性が高ければ尺上も釣れた筈で、ちょっと残念でした。


オフの最後は「大」さんの速成「フライキャスティング教室」になりました。みなさんルアーもフライもされる方ばかりですが、普段はなかなか教えてもらえる機会も少ない様で、名人「大」さんに質問が殺到します。私も最近になりフライを再開しましたので、大変参考になりました。

次回は8月末〜9月初ころにごく普通の渓流でのオフを企画しています。本当は地元山形からもっと多数の参加を希望しているのですが、少ないのが残念でなりません。次回以降はぜひ山形県内の方の気軽な参加をお待ちしています。