11月になりました。今年の冬の到来は早く、釣りに最適な秋の季節もあっと言う間に過ぎ去りました。道内のほぼ全域で初雪が観測済となっていて、釣り人たちも冬の準備に余念が無い様です。アメマスやオショロコマの産卵は、ほぼ終わった頃ですが、月初には季節外れの暴風豪雨が吹き荒れたため、稚魚たちの生育の状況が心配です。一方で、これから結氷するまでの時期は、餌が少なくなる事に加え、釣り人も激減することから、超大物のチャンスとなる季節でもあります。そんな中、残り僅かとなった北海道を、後ろ髪を引かれる思いで楽しんでいます。 (下写真は、紅葉の十勝から望む冠雪の日高山脈) ![]() ![]() 【11月4日(火)豪雨後3日目で寒波が緩むとニジマスも動く】 11月1日に台風並みの低気圧が道南岸を通過し、道東では100mm前後の豪雨となりました。そのため、本流の釣り場はどこも泥濁りとなり、この日も未だ釣りにならない渓が沢山ありました。こういう時の神頼みは、源流か湖か湧水の渓となります。源流ではまだオショロコマは産卵で釣れず、湖は風が強そうなのでダメ。仕方なく、またまた別海の湧水の渓へ向かいました。と或る橋の上から見ると既に足跡だらけで、前日までの3連休で、相当な釣り人が入っていたようです。でもま、この日は平日で先行者はいないであろうと、気にせず入渓。
ただ、湧水の渓は豪雨の影響がそれほど無かったのか、渓水は意外とクリアでした。そして、いつもの様に釣り始めると、まずはおチビちゃんがヒット。その後すぐに写真右上の45cmがヒット。寒波が抜けて前日より5℃ほども気温が上がったためか、活性はまずまずの様子。更に釣り下がって20分ほどすると、今度は左下のジャスト40cmもヒット。ただ、前日までに相当に叩かれたためか、この日は大ニジマス君は出て来てはくれませんでした。十勝のホームの本流では、40cmに満たない小物ばかりですが、湧水の渓は良型・大型の魚影が濃く、今年は助けられました。
【使用タックル】 IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、 Ryuki50S匠/ゴールドヤマメ、Sukari50SSdeep/OB鮎、Bretton#2/金赤、他 【11月5日(水)阿寒湖のニジマスチャンスも終りか】 10日ほど前の阿寒湖の興奮が忘れられず、今年最後のチャンスとばかりに再び阿寒湖に向かいました。この時期はミニボートでも出艇可能な風の弱い日が少なく、前日か早朝に予報を見て阿寒湖入りするのが常です。この日も早朝の予報では、午前中は風速0か1のほとんどベタ凪の予報でした。実際、現地に到着した時は、鏡面の様な湖面で予報通りでした。ところが、出艇して10分もしない内に、にわかに突風が吹き出し、予報を見ると、写真下中央の様に風速4に・・・こんな予報なら、通常は舟は出しません。またまた騙されました。4以上は危険なのです。
仕方なく、一旦は戻って待機&昼寝で波の収まるのを待ちます。そして11時前になり、ようやく出艇できました。ただ、この時期のニジマスの時合いは10〜12時頃が多く、既に時合いを逃した可能性もあります。それでも、出航するとすぐに37cmの小さなアメマスがヒット。その後は、なぜか51cm、57cmと大物が続きました。この時期にしては珍しい現象です。この時期は産卵後の痩せた中型のアメマスが多いのです。そして12時過ぎになり、今度はドラグを唸らせ、ラインが数十mも引き出される魚信が出て、「大ニジマス来た!」と大喜びしたのですが、・・・
ヒヤヒヤもののやり取りの末、目の前に現れたのは61cmもある丸々と太った大アメマスでした。見ると魚体全体が傷だらけで、ファイト中にラインを巻きつけて大暴れした様です。下顎の突き出たツワモノで、実に素晴らしいファイトでした。その後は13時半過ぎになり、37cmほどの小ニジマスが釣れましたが、結局、大ニジマスとは巡り合えませんでした。ただ、岸釣りのフライマンには、何本かの大ニジマスが出ていたそうで、沖合を走るトローリングの季節は終わった様です。もっとも、フライマン達はワカサギの撒き餌をしており、そりゃ、釣れて当たり前ですよね。
【使用タックル】 CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax17.5lb、 D-Contact72S/ワカサギ(SBL)、Sukari60deep/Rグリーン(SBL)、他 【11月7日(金)道東最終日のホームの渓は有終の美】 この日はお昼頃から寒波が入り、10時頃をピークに急激に気温が下がるとの予報でした。そのため、普段はのんびりと入渓する事の多い私ですが、珍しく9時前には釣り場に立っていました。付近には釣り人の姿も見えましたが、流石に11月に入るとその数は少ない様です。釣り場に到着すると、いつものポイントに通じる道の入口には、大きな木が倒れ込んでいて通れず、しかも足跡も全く無く、どうやらこの付近には、11月1日の暴風・豪雨の後は誰も入渓していない様子。藪漕ぎをして入渓すると、上流で雨が降っていたのか、薄く茶色い濁りが入っていました。
そして釣り始めると、しばらくは全く魚信がありません。ところが9時半過ぎ、なんでも無い様な瀬で突然、強い魚信が出て、右上写真のとても綺麗なニジマス45cmがヒット。その後もおチビちゃんを挟んで、今度は10時半過ぎ、先ほどのニジマスとそっくりで全く同サイズの45cmがまたヒット。写真で確認すると、まるで双子の様なニジマス達であり、ビックリ。今年はホームの渓には20回ほども入渓していますが、ダム下の本流では、8月にマグレで52cm、9月に45cmが出た以外は、ロクな釣果が無かったため、この良型2尾の連発には驚かされました。
これは恐らく、1週間程も入渓者がいなかった事に加え、ルアーに適した濁りの入った状況下で、たまたまベストな時合いに遭遇したためではないかと考えています。地元の人達から、11月以降は超大物のチャンスと聞いていましたが、なんとなくその理由が判った様な気がします。ただ、2尾目の直後には、天気予報通りに雲行きが怪しくなり、11時頃にはミゾレが降り始めたため、時合い終了と判断して早々に撤退しました。翌日には十勝を離れ、帰京に向かう予定であり、道東最後の日のホームの渓を、有終の美で終える事ができたのは、感慨深く、大満足でした。 【使用タックル】 IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、 Bretton#2/金赤、Sukari50ssDeep/OB鮎、他 【11月9日(日)北海道遠征日誌2025、終了】 前日に日高地方まで大きく移動し、この日は朝からブラウンの釣れる渓を楽しむつもりでいました。しかし、濁りが強めだった事に加え、雨模様だったためか、渓を見て回っても釣り人が一人も見えません。地元の釣り師たちの動向を見て、釣れる日かどうかを判断する様にしていますが、こんな時は悪あがきをしても無駄です。気になって、隣町の渓を覗いてみましたが、こちらは透明度がやや高く、何人かの釣り人が見えました。ただ、この渓はニジマスしか釣れず、この日の釣りは諦めました。午後からは例によって、知合いの競走馬生産牧場を訪ね、今年生まれた仔馬たちにしばし癒されました。
さて、またまた強い寒波が入り、暫くは良い釣りも望めそうもないため、10日のフェリーにて北海道とお別れすることにしました。6月17日に北海道入りして以来、あっと言う間の5か月でした。後ろ髪を引かれる思いですが、本日をもって今年の北海道遠征釣行を終えたいと思います。キャンピングカーでの超長期の釣り旅を、今年も無事に健康に過ごす事ができた事に感謝しています。健康が許せば、来年もまたこの地を訪れ、思う存分釣りを楽しめることを願って止みません。5か月もの長い間、北海道釣行日誌をご覧頂きまして、本当にありがとうございました。
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