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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2025(12)(10月11〜20日)


10月も中旬を迎え、北海道では今、紅葉の最盛期を迎えています。屈斜路湖では、紅葉に合せる様に、赤く魚体を染めたチップ(ヒメマス・陸封型紅鮭/ソッカイ)が接岸し、釣り上げられています。阿寒湖ではアメマスが産卵遡上のため少なく、大型のニジマスの良く釣れる季節となっています。一方、遡上アメマスはピークとなる時期ですが、温暖化の影響か、釣果の優れない河川もある様です。オショロコマはこの時期、産卵で細流に入るため、ほとんど釣れなくなっています。そんな中、残り少ない北海道遠征の日を惜しみつつ、北の釣りを存分に楽しみたいと思っています。(下写真は、紅葉の阿寒湖と雄阿寒岳)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【10月11日(土)快晴のハズの知床は酷い曇天だった】

天気予報では快晴のハズの知床に、写真を撮影に赴きましたが、またまた騙されてしまいました。寒気のせいか、非常に冷たい強風が吹き荒れ、雲が北から南にガンガン流れていきます。知床の山々に風がぶつかって雲が湧き、山頂は全く何も見えません。空は暗い曇天となっていて、これでは良い写真など到底無理。期待した写真はほとんど撮れませんでした。仕方なく、羅臼の「純の番屋」で海鮮丼1980円也を喰って、早々に引き上げてきました。なお、写真を拡大すると、「本当ならこんな写真になるハズだった写真」を載せておきます。今日も大気不安定にやられました。

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知床横断道路も峠付近は紅葉の真っ盛り羅臼岳は初冠雪だが曇天で良く見えず「純の番屋」で海鮮丼1980円也

【使用タックル】
ありません。

【10月12日(日)寒波が弱まりニジマス動く】

急に寒くなったせいか、釣り人の活性も下がった様で、この日は3連休の真っ只中にも関わらず、釣り人は少な目でした。4日前から強い寒波が入り、ニジマス釣りには向かない日々が続いていましたが、予報ではこの日、寒気が弱まるらしいとのこと。確かに起床時の気温は少し暖かった様です。まだ寒気は残ってはいるものの、ダメ元でいつもの別海の湧水の渓へ向かいました。お魚さんたちも、この4日ほどはジッと我慢の子で、腹ペコのハズであり、気温の上がるお昼前にワンチャンス有りと考えました。

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12日ぶりに別海の湧水の渓へ(別写真)45cmの非常に綺麗な雄ニジマスのみキノコの季節(スギタケ?)

11時過ぎ、例によって地獄の藪漕ぎをして渓に立つと、渓水はいつになくクリアで、なんだか釣れそうも有りません。しかも予報には全く無かった小雨が降って来て、もうガッカリ。それでも、いつものポイントの遥か上流側の岸辺から、姿を見せないようにしてミノーを遠投すると、2つ目のポイントでガツンと魚がヒット。左右に良く走り、ヒヤヒヤさせられましたが、段差ダブルフックはガッチリと鉤掛かりしていて、無事ランディング。45cmのニジマス君でした。その後、すぐに雨が強くなってきたため、ほんの1時間足らずの釣りでしたが、満足して納竿しました。

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、 Sukari50ssDeep/オレンジベリー鮎、Bretton#2/金赤、他

【10月13日(月)更に寒波が弱まり大ニジマス動く】

この日の早朝の気温は11℃と、前日より7℃も高く、また最高気温も2℃ほど高くなる予報でした。弱い寒冷前線が通過し、一時的に南風が入った様です。そのため、前日以上に寒波が緩み、更に釣果が上がるのではと考えました。前日よりは暖かいため、10時過ぎには前日と同じ別海の湧水の渓へ向かう事に。ただ、皆さんも同じ考えなのか、この日は橋のたもとなどに、沢山の釣り人の車が見えました。現場に到着すると、源流部で10mmほどの雨が降っていたため、弱い濁りでルアーには丁度良い状況でした。気温も前日までの震える様な寒さは無く、むしろ快適でした。

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12〜14日の天気予報、気温の変化(WNI)いつもの別海の湧水の渓へ(別写真)3連休最終日に寒波が抜け釣り人だらけ

ただ釣り始めると、10分もしない内に、京都から来たというルアーマンが横から入ってきました。この渓も全国的に有名になっている様です。上流側で釣る様に依頼し、私は下流側へ釣り下がる事に。ただ、釣り始めて30分ほどは、まるで反応がありません。どうやらまだ少し時間が早かったようです。それでも11時を過ぎると、やおら空気が暖かくなり、左下写真の倒木の上流側でミノーを躍らせていると、ガツンと強烈な魚信が出てくれ、前日と同じ様な46cmの馬力のあるニジマス君が大暴れ。やはり寒波の後は、魚も腹ペコで見境が無い様です。

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この倒木の上流側でミノーを踊らせたRyuki50S匠に出た良型ニジマス46cmこんなアメマスのおチビちゃんも釣れる

そして、時折小さなアメマスが邪魔をしてくるのを我慢しながら、更に釣り下がります。やがて現れた屈曲部の深みに、いつものSukari50ssDeepを沈めてリーリングしてくると、先ほどよりも明確に強い魚信が出て、丸々と太った大ニジマスが大ジャンプ。迫力満点でした。ただ、この1尾を釣った後に、なにやら冷たい風が吹き始め、反応が止まった様子。予報では11時台が気温のピークとなっていて、次の寒波の風が吹き始めたのでしょうか。午後には阿寒湖方面へ移動する予定もあり、渓での今年一番の大ニジマスと良型という、会心の釣果に大満足で納竿しました。

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少し下流部の屈曲部の深みで強烈な魚信渓での今年一番の大ニジマス56cm今年12尾目のスーパーレインボウと私

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、 Sukari50ssDeep/オレンジベリー鮎、Ryuki50S匠/ゴールドヤマメ、Bretton#2/金赤、他

【10月14日(火)阿寒湖は相変わらず釣れません】

この日の北海道は、今年一番の冷え込みで、阿寒湖畔もマイナス2℃まで下がりました。前日はお昼頃に一時的に寒波が抜けただけの様です。こういった日は概ね、大ニジマスは釣れません。ただ、阿寒湖は紅葉の最盛期であり、どちらかというと、湖面からの紅葉の写真を撮影するのが目的の半分以上でした。9時頃に出艇しましたが、まず最初は、この時期だけに見られるチップ(ヒメマス)の産卵のための接岸を見に行ってみました。過去には北西岸に多数のチップが接岸していましたが、温暖化のせいか、この2年ほどは見られなくなっていました。今回も同様に岸辺を隈なく探してみましたが、やはりチップの姿はありませんでした。

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阿寒湖のボート釣り券/水温は13℃台快晴だが冷え込みの強い阿寒湖へ岸からの釣り人が随分と増えていた

ただ、北岸のパンケトーからの河口付近(釣り禁止区域)では、今でも沢山のチップの接岸が見られるそうで、数は減っているものの、チップたちは健在の様です。その後はアメマスやウグイを避けて、水深15m以上の、どちらかというと湖のド真ん中を、竿2本のハンドトローリングで、時速5km前後で延々と走行しました。ただ、反応はほとんど無く、1尾目のアメマス32cmが釣れたのは、もう10時40分頃でした。その後も反応はとても薄く、30分おきくらいに、ニジマス32cm、産卵後の痩せたアメマス50cmと続き、例によってお昼の1時間ほどは、また反応無し。そして、13時半ころになって、ニジマス41cmがヒット。寒さと風で早めに納竿し、その後はオンネトーへ向かいました。

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産卵を終えたアメマス50cmと32cmの2尾ニジマスは41cm止まり、37cmとの2尾オンネトーも快晴で非常に美しかった

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、Sukari60deep/Rグリーン(SBL改)
CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax17.5lb、D-Contact72/ワカサギ(SBL改)

【10月16日(木)イトウ狙いも尺アメマスまで】

9月末に大バラシしたイトウのリベンジのつもりで、お昼過ぎから、屈足方面の十勝川本流へ行ってみました。ただ、この日は前日よりも8℃ほども気温が下がる予報で、肌寒い暗い曇天でした。こういった日は、大ニジマスはまず釣れませんが、イトウの場合の活性はどうなるのか、私には良く判りません。ダメ元で大バラシしたポイントを攻めてみますが、これが全く反応が無く、やはりイトウも気温の急降下は、活性を落としてしまう様です。一方で、冷水の好きなアメマス達は元気で、この日も尺までのアメマスが普通に釣れました。

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9月末にイトウを大バラシしたポイントへ尺ちょうどのアメマスが釣れただけすぐ横の渓でも釣ってみるが・・・

ただ、夕方15時を過ぎると、天気予報には全く無かった霧雨が降りだし、気温も更に下がったのか、ブルブルと震える寒さに。当然ですが、アメマスでさえ、こうなると活性が落ちて釣れなくなってしまうため、たった2時間ほどで、納竿となりました。それにしても、最近どうも天気予報が当たりませんね。帰り道は殆ど本降りの雨になり、もうガックリ。話は代わりますが、この釣り場には下右写真の様な看板が立っています。これまで何度か紹介してきましたが、ガチガチに柵を張り巡らせる東電や東北電と違い、北電さんは釣り人に優しいですね。ありがたや。

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前回と同じ様な尺までのアメマスが2尾15時を過ぎると予報に無かった霧雨に北海道電力さんは、釣り人に優しい

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、Sukari50ssDeep/OB鮎、Bretton#2/金赤、他

【10月17日(金)十勝川のイトウはそんなに簡単では無いらしい】

前日に続いて十勝川本流のイトウのポイントへ、朝から向かいました。ただ、前日の雨にも関わらず、渓水はほとんどジンクリア。上に大きなダムが幾つもあるため、濁った水が落ちてくるまで、相当な時間が掛かる様です。このポイントでは、昨年秋にまず一回魚信が出てライン切れ、二回目に93cmを釣り上げています。そして、今年も9月末に魚信が出でてライン切れ。つまり、3回釣って3回ともイトウが喰い付いて来た訳であり、前日もこの日も、間違いなくヒットが出るかと思ったのですが、どうもそんな簡単な話では無い様です。今までがラッキーだっただけ?

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前回イトウを大バラシしたポイントへ冬をまじかに控え、白鳥達が飛来釣れたのはこんなおチビちゃんばかり

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、Sukari50ssDeep/OB鮎、Bretton#2/金赤、他

【10月19日(日)屈斜路湖で紅葉とチップ釣りを楽しむ】

この日は屈斜路湖のこの時期の名物である、チップ(陸封型ベニザケ・ソッカイ)釣りを楽しむため、同湖の北西岸へ向かいました。珍しく早朝6時に出漁してみましたが、釣り場の近くの道路脇には沢山の釣り人の車が並んでいて、停める所が無いほどでした。これまでこの釣りには何度も来ていますが、ここまで混雑しているのを見たのは、初めてでした。ただ不思議にも、ほとんどが道内の釣り人で、道外のナンバーは3台ほどしか見あたりませんでした。理由は判りませんが、あまりの混雑に、土日以外も釣りのできる人達は、遠慮されていたのでしょうか。

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屈斜路湖の北西岸は過去一番の大混雑釣り人がずらりと30人ほども並んでいた足元には産卵期のチップがウジャウジャ

そして、釣り場に立つと、ずらりと30人以上の釣り人が十数m間隔で並んでいて、なんとも壮観でした。紅葉もやや遅れている様ではありましたが、例年通りのとても素晴らしい状態でした。さて、この時期のチップ達は、恋の季節に入っていて、餌を殆ど食べません。ルアーを投げると釣れるのは、恋の邪魔をする敵を追い払うためであって、餌として喰い付いている訳では無いのです。そのため、恋ガタキを演出する、チップと同色の濃い赤色の大き目のミノーを使うのが最適となります。私は、D-Contact85のチャートカラーに、赤マジックで色を塗って釣っています。

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恋敵を演出する赤い大き目のミノー2時間ほどで10尾超のチップが釣れた今回は残念ながら雌のチップは釣れず

ただ良く見ると、30人以上もの釣り人がいても、コンスタントに釣っている人はほんの数人だけで、殆どの人は全く釣れないか、数尾釣れただけの様です。それから、なぜか今年のチップは例年(35cm程度)より大きく、中には40cm近い個体も見られました。私は紅葉の写真を撮影しながら、片手間で2時間ほど釣りましたが、10尾以上は釣り上げる事ができ、皆さんから竿頭呼ばわりされてしまいました。朝9時ころからは、素晴らしい紅葉を探索すべく、屈斜路湖畔の北西から川湯近辺までを往復。赤やオレンジ・黄・緑色が青空に映える、極彩色の世界を存分に堪能させて頂きました。

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紅葉はやや遅れているが素晴らしかったその後は屈斜路湖畔の紅葉を探索した砂湯には北見のクラッシックカー軍団

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、D-Contact85/赤着色改

【10月20日(月)強烈な寒波襲来】

この日は11月下旬なみの非常に強い寒波が襲来し、全道で終日、非常に冷え込みました。稚内など道北では初雪を観測し、手稲山では初冠雪も見られました。こういった状況下では、ニジマスは勿論、殆どの渓魚たちは釣れません。幸いにも終日、良いお天気のため、弟子屈近辺の写真撮影の日としました。

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多和平方面から摩周湖の外輪山を望む   寒波のため、乾燥した澄み切った空気が、紅葉の景色を際立たせてくれる

【使用タックル】
ありません。