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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2025(11)(10月1〜10日)


10月になりました。季節は一気に秋めいて、中山間部では既に紅葉が始まっています。秋晴れの下、渓では大型のニジマスや遡上アメマスの最盛期を迎えています。また、湖では表層水温が下がり、岸からの釣りも楽しめる、最高の季節となっています。ただ、気温は平年を上回る状況が続いていて、本来であれば衣替えの季節ですが、いまだ十勝や北見では、夏日となる日も有る様です。寒暖差が激しく、老体の私には体力的にも厳しい季節ですが、残り少ない北海道遠征の日程を、体調に万全の注意を払いながら、思う存分、楽しみたいと思っています。
(下写真は、紅葉の始まった道東の湧水の渓)


注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【10月1日(水)別海の湧水の渓で11尾目の大ニジマス52cm】

この日の釧路地方は、朝から小雨の降る寒々しい日でしたが、お昼頃なら気温が上がり釣れなくもないだろうと、またまた別海の湧水の渓へ繰り出しました。時間はもう11時を回っていましたが、構わず地獄の藪漕ぎをして、これまで大ニジマスの釣れているポイントへ直行。この地区でも9月20日未明に災害級の豪雨がありましたが、ようやく水勢も落ち着いて、この日は水量も透明度もほぼ普段通りでした。今年は夏の雨に恵まれ、大ニジマスを例年より数多く釣り上げていますが、そのうちの半数以上がこの付近での釣果です。期待してロッドを振り始めました。

9月20日の豪雨後の水勢が落ち着いた小雨の中、別海の湧水の渓へ(別写真)おチビちゃんも釣れるが反応は薄い

そして、釣り始めてすぐでした。渓の屈曲部の深みの底にSukari50ssDeepを沈めてリーリングしてくると、強い魚信が出て魚が暴れ始めました。いつもの様に強引に引き寄せ、無理やりランディングします。付近は倒木だらけで、もたついているとすぐに絡まれてしまいアウトです。そして、釣れたニジマスはまたまた52cmと微妙なサイズでした。今年、渓では実に8尾の大ニジマスを釣り上げていますが、その殆どが50〜53cmと微妙なサイズばかりなのです。なんとも不思議な年です。湖では67cmが釣れていますが、渓でもモンスター級を釣ってみたいものです。

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Sukari50ssDeep/OB鮎に来た52cm今年11尾目のスーパーレインボウと私別海の大ニジマス52cmリリース

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/オレンジベリー鮎、Bretton#2/金赤、他

【10月2日(木)別海の湧水の渓は、気まぐれオデコ】

この日も前日と同じ湧水の渓へ向かいました。ただ、同じ場所を釣っても、2日連続だと釣れないのが普通なので、この日は上流側の全く別の場所へ。この日もお昼頃の最も水温の上がるだろう時間帯に入渓しようとしましたが、あれれ、予報には全く無かった雨が突然に降って来て、何やら嫌な予感が・・・。渓に立ってみると、薄っすらとした笹濁りになっていて、普通に考えればルアーには最適のハズでした。しかし、これが全く反応が有りません。1時間半ほどルアーを投げ続けましたが、全く何も釣れないのです。参りました。

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Brettonを段差フックに取り替えてみた薄い笹濁りで良い雰囲気だったが・・全く反応が無く、湧水の渓でオデコ

そういえば、昨夜の天気予報で、寒気で大気不安定になるとか、またまた、突然言い出したのを思い出しました。そのため、予定外の雨が降り、寒気の冷たい雨で、一気に水温が下がってしまった様です。ニジマスは勿論ですが、アメマスやヤマメも、一気に水温が下がると活性はガタ落ちになります。Brettonを改造して、大ニジマスがヒットしても絶対にバレない様に万端の準備をして望んだのですが、これでは全く意味がありませんでした。それにしても、あの「大気不安定」は、このハイテクの時代に、もっと早く判る様にならんのですかねえ。

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/オレンジベリー鮎、Bretton#1/金赤(赤塗装)、他

【10月3日(金)阿寒湖の不調は噴火のせいか?】

久しぶりに穏やかな日の予報が出たため、10日前にオデコを喰らってしまった阿寒湖に、またまたやってきました。秋のこの時期は、風の吹かない穏やかな日が少ないため、予報を見てボートを出せそうな日が来れば、迷わず阿寒湖へ向かう事にしています。ただ、岸からの釣りも未だ殆ど釣れていないらしく、釣果は全く期待できません。そして、ボート場に到着すると、あれま、この時期であれば必ず釣り師が立ち込んでいる、ウグイ川の湾には、誰もいません。よほど釣れないウワサが広まって、釣り人が少なくなっているのではないかと思われました。

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ボート釣り券。水温16℃台、泳層は不明紅葉の始まった阿寒湖で終日ボート釣りウグイ川もボッケも釣り人がいない

8時半ころ出艇しましたが、水温は16℃台まで下がっていて、岸からの釣りも十分に可能な状況です。トローリングを開始して大島方面へ向かうと、あれれ、今度は一番人気のボッケの前も無人状態。こりゃ今日もダメかもと思いましたが、大島には数人の釣り人が立ち込んでいて、なぜか不思議と安堵するのでした。ただ、予想は的中するもので、この日も釣り始めて5時間は、ウグイ以外に全くの反応無し。深度0m〜10mまで、岸辺に沖合にと、何をやってもダメ。13時半になり、またウグイかと思ったら、ニジマスのおチビちゃんでした。夕方になり、なんとかアメマス2尾を釣り上げたものの、この日の釣果は3尾だけでした。

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大島の釣り人達は午後にはいなくなったワカサギを撒いてニジ1尾が釣れたそう魚の吐いたワカサギはなぜか小さい

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お昼過ぎにようやくチビニジマス32cm夕方になり47と43cmのアメマスがヒット夕日を浴びて輝く雄阿寒岳

あまりにも酷い釣果が続いているため、過去の同時期の釣果を調べて見ました。すると、同時期にもアメマス・ニジマスが相当数釣れていたことが判ります。ただ、温暖化のせいか、年々釣れなくなってきているのも間違いない様で、2022年には小さなニジマスが1尾だけしか釣れていません。17年ぶりの雌阿寒岳の噴火が貧果の原因では?という話もありますが、はて、どうなんでしょうか。過去の釣果の流れを見る限り、噴火とは関係ない様にも思えます。海釣りでは近くの噴火や地震で全く釣れなくなる事があるらしいのですが、はて、真実や如何に。


【使用タックル】
PalmsLakezeeLSZS-991/SS、StradicC3000、HardBull8+(5色/28lb/1.5号)+Nanodax20lb、
CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax17.5lb、
D-Contact85S/鮎、D-Contact72S/ワカサギ、Sukari60deep/Rグリーン、他

【10月4日(土)ホームの渓で釣り場の下見】

再び十勝に戻ってきましたが、この時期の土日祝日は、釣り師が多過ぎて釣りになりません。そのため、9月20日未明の豪雨で大きく変化した渓相を見て回る事にしました。6か所ほどの釣り場を見て歩きましたが、その全ての駐車スペースに釣り師の車が停められていました。札幌や室蘭ナンバーのレンタカーが一番多く見られましたが、中には京都や高松ナンバーの車まで有り、びっくり。ホームの渓も全国レベルで有名になっている様です。ただ、地元の帯広ナンバーは1台だけで、多分、皆さん釣れてなかったでしょうね。地元の釣り師がいない日は釣れませんね。

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9月20日の豪雨で魚の着き場が変化6ヶ所ほど釣り場を見て歩いたどの駐車スペースにも車が停まっていた

【使用タックル】
ありません

【10月6日(月)ホームの渓はルアーでは釣れない】

前日5日にPCのC:ドライブの容量が限界に達して動かなくなり、パーティションの切り直しやら、大手術となりました。そのため、この日の午前中まで身動きが取れず、午後から2時間ほどだけ出漁しました。4日に下見をしていたホームのポイントで釣りましたが、これが本当に釣れません。8月・9月は雨のお陰でルアーには釣り易い日々が続いていましたが、現在は全く釣れる気がしません。全国的に有名になったこの渓は、この時期、平日でも釣り人が非常に多いのです。そのため、スレ切っていて、ルアーを投げリーリングしてくると、隠れていたニジマスが逃げていくのが見えたりします。

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午後からホームの渓へ繰り出したが・・32cmまでのおチビちゃんが3つ段差フック付スピナーは絡み易く不便

また、この日は先日作成した段差ダブルフックを付けたBrettonを使ってみましたが、こちらも色々と問題が有る事が判りました。まず、フックがスピナー本体に頻繁に絡みつきます。投げ方を工夫して着水と同時にラインテンションを掛ける事で、この問題は概ね解決します。もう一つは、どうやらフッキング率が低い様です。ミノーの場合はフッキング率は良好ですが、なぜかスピナーでは魚信が出ても乗らないことが多い様です。恐らく、魚の喰い付き方が違うのではと想像していますが・・・まだまだ研究の余地がありそうです。ま、これも楽しみの内ですけどね。

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/オレンジベリー鮎、Bretton#1/金赤(赤塗装、段差フック)、他

【10月8日(水)ホームでは尺チョイまでしか釣れない法則】

夜半に上流部で20mmほどの降雨がありましたが、雨は10時過ぎには止んだため、雨後の濁りを期待して、少しだけ、またまたホームの渓へ繰り出しました。ただ予報では、午後に急激に寒くなるらしい。寒冷前線の背後に強い寒波が控えていると言うのです。釣り始めは反応がありませんでしたが、晴れて暖かくなってきた12時ころから活性が上がり、34cmまでのおチビちゃんばかり5尾ヒット。しかし13時半ころ、なにやら急に雲が沸いてきて、小雨に加え、冷たい風が吹き始めました。途端にピタリと反応が無くなり、この日はここまででした。

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10時過ぎには雨が上がりホームの渓へ夜半の20mm程の降雨で適度な濁り13時半までに34cmまで5尾ほどの釣果

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/オレンジベリー鮎、Bretton#2/金赤、他

【10月10日(金)別海の遡上アメマスは音別・茶路の運命か】

2日前から強い寒波が入り、デリケートなニジマスは釣れる気がしません。仕方なく、前日に大きく移動して、今年4回目の別海の遡上アメマスの渓へ向かいました。寒波で急に寒くなっても、アメマスならまだ釣れそうだからです。ただ、午前中は上着を来ていても寒いくらいの気温で、11時ころから入渓しましたが、最初の1時間ほどは全く反応がありません。そして、12時ころに雲が切れ、良く晴れて暖かくなると反応が出始め、1尾目に30cm、2尾目には41cmの良型アメマスがヒット。こりゃイケるかもと思いましたが、なぜか後が続きません。

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今年4回目の別海の遡上アメマスの渓へ12時頃、晴れて暖かくなると釣れ始めた中流部の釣り場では41,30cmの2尾のみ

30分ほど空けて午後からは最上流部のポイントへ移動。こちらではすぐにおチビちゃんが4尾ほど、バタバタとヒット。ただ、14時を過ぎると、大気不安定のためか、にわかに雲が湧いてきて、雨が降り始めると同時に、冷たい強風が吹き始めました。2日前と全く同じパターンです。すると、アメマスでさえこの冷たい雨と風はキツイのか、ピタリと反応が無くなってしまいました。それにしても、2ヶ所のポイントともに、余りにも魚影が薄過ぎます。高海水温で遡上が遅れているのではと考えていましたが、どうやら違っていたようです。温暖化で別海のアメマスも、嘗ての音別や茶路川の運命を辿っているとしか思えません。

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午後からは最上流部のポイントへ移動おチビちゃんが4尾連発したが・・秋空の下、根釧原野は3番草が育つ

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Ryuki50S匠/ゴールドヤマメ、他