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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2025(10)(9月21〜30日)


北海道は引き続き、秋の渓流釣りのベストシーズンです。ただ、温暖化のせいか、やや雨の多い秋となっていて、例年の様な秋晴れの清々しいお天気は、少なくなっています。それでも、渓では大型のニジマスや遡上アメマス、源流ではオショロコマ、海では終盤のシロザケが、盛んに釣り上げられています。宗谷方面では、そろそろイトウの釣果も聞こえてくるころです。引き続き、体調に万全の注意を払いながら、最も楽しく気持ちの良い、北海道のシーズンを満喫したいと思っています。(下写真は、別海の遡上アメマスの渓)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【9月22日(月)雨後のアメマスに期待して】

20日夜半に、急速に発達する低気圧が、道南・道東を通過しました。北海道では始めてとなる線状降水帯が発生し、白糠・浦幌では、観測史上最大の降雨量を観測。道東の約半数の観測地点で100mmを越す数年に一度の豪雨となりました。そのため、十勝・釧路地区の河川は、ほぼ全て泥濁りとなり、場所によっては数日間は釣りの出来ない状況となっています。別海の湿原河川でも雨後2日目のこの日も、中流部は泥濁りで全く釣りにならない状況でした。ただ、湿原河川は比較的、透明度の上がるのが早いため、最源流部の細い流れで遡上アメマスを狙ってみました。

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中流部は酷い泥濁りで釣りにならず最源流部はなんとか釣りの可能な状態なんとか41cmまで5尾だけ釣れた

写真上中央の様な結構な濁り(透明度50cm程度)でしたが、アメマスであれば十分釣りになります。ただ、2時間ほどの釣りでしたが、とにかく魚影が薄く、釣れたのは41cmまで5尾だけでした。例年であれば2時間も釣れば、小さなアメマスが10尾以上は簡単に釣れるのですが、どうも今年は魚の数が少ない様です。オホーツク海の海水温が未だに平年より5℃ほど高い状態が続いていて、アメマス達はまだ海にいるのでしょうか。もっとも、この渓も年々釣れなくなっていて、温暖化の影響を受けているのは間違いありません。10月にまた、入渓してみたいと思っています。

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小さなヤマメは既にサビが入っている快晴の青空の下、湿原河川も気持ち良いデントコーン(飼料用)収穫が始まった

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Ryuki50S匠/Gチャート、Sukari50SSdeep/イブキ、他

【9月23日(火)阿寒湖に異変?、遂に記録を更新】

この日は4日前のリベンジとばかりに、またまた阿寒湖のボート釣りに赴きました。2日前に当地域では災害級の豪雨が有り、「大雨でミネラル豊富な渓水が湖に大量に流入」→「プランクトン大発生」→「小魚の高活性」→「大物のチャンス」と期待しての入渓でした。実際、過去には大雨の後に爆釣となった事が何度も有るのです。しかし、この日はリベンジどころか、これまでに全く経験をしなかった状況となりました。結論から言うと、阿寒湖で初めての「オデコ」でした。これまでの過去最低は、1日釣ってアメマス3尾でしたが、遂に記録を更新してしまいました。

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阿寒湖のボート釣り券、¥2,000-也水温17℃台、泳層は5〜15mと幅広い珍しく3本の噴煙を上げる雌阿寒岳

理由は良く判りませんが、二つほど考えられます。一つは、9月15日から雌阿寒岳の噴火警戒レベルが2とされ、しかも、前日22日に小規模な噴火がありました。実際、この日の噴煙は3本でした。「地震・噴火は釣れない」説がありますが、本当なんでしょうか。二つ目は、災害級の豪雨の直後であり、見るからに濁りが強くなっていて、トローリングには向かない状況になっていた可能性です。ただ、地元のボートユーザーでキャスティング専門の人も、この日の釣果は2尾だけと、トローリング以外でも超貧果だった様です。はて?、何か異変でも起きてるんでしょうか?

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岸釣り師が増えたが釣れていなかった1日やって、釣れたのはこのお魚さん山頂付近から紅葉の始まった雄阿寒岳

【使用タックル】
PalmsLakezeeLSZS-991/SS、StradicC3000、HardBull8+(5色/28lb/1.5号)+Nanodax20lb、自作潜行板中サイズ、
Dコンタクト72S/ワカサギ(SBL改)、他
CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax17.5lb、Sukari60deep/Rグリーン(SBL改)、他

【9月24日(水)阿寒湖は釣れないが、阿寒川は普通に釣れた】

前日の釣果がどうしても納得できず、この日は朝からフィッシングランド阿寒(阿寒漁協の釣り部門)のスタッフや、周囲の釣り人たちに、前日・この日の釣果を聞いて回りました。すると、前日にもう一艇出ていたボートユーザーも、普段は20〜30尾も釣る人ですが、釣果はたった1尾だけだったとの事。加えて、この日早朝から舟渡しで大島などで釣っていた人達も、余りにも反応が無いため、朝8時半で早上がりして来たとの事。つまり、前日もこの日も、ボート釣りの釣り師だけに僅かに釣果が有っただけらしい。やはり、何か異変が起きている様です。

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阿寒湖漁協の岸釣り券、¥1,500-也平日とあってC&R区間の釣り人は少ない阿寒川=湖の水は透明度がかなり低い

その後、岸釣り券を購入して、阿寒川のC&R区間をフライで釣ってみましたが、こちらは普通に釣れ、50cm足らずの放流ニジマスが5尾ほどヒットしてくれました。ただ、年々型は小さくなっていて、ここでもステルス値上げが行われている様です。そして、C&R区間の渓水は普段よりかなり濁っていて、これは阿寒湖も同様に濁っている証拠であり、レイクトローリングにはかなり厳しい状態であった事が判りました。最後に瓢箪沼にも行ってみましたが、こちらは平時より30cm以上も大増水していて、立ち込む事もままならず、サッパリ何も釣れませんでした。

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Kマラブーで5尾ほどヒットしてくれた瓢箪沼にも行ったが大増水で何も釣れず阿寒町から見た噴煙を上げる雌阿寒岳

【使用タックル】
Brookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0/2X号、
KマラブーTMC5262#10、他

【9月26日(金)十勝の渓も豪雨の爪痕が厳しく】

20日夜半に降った線状降水帯を伴った豪雨により、十勝の渓でも稀に見る大増水が有った様です。ホームの渓も、いつもの橋の上から覗いてみると、流れの筋が大きく変化していて、これまでのポイントも様変わりしていました。恐らく、あちこちでポイント=魚の着き場が変化していて、釣り場を探索しなおさなければならなく成った様です。そして、前日も終日大雨で、この日も下流部は酷い泥濁りと大増水で全く釣りになりません。仕方なく、またまた熊の出そうなダム上の渓へ。こちらも相当に濁りが出ているかと思いきや、ルアーには丁度良い笹濁りでした。

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9月14日↑の渓は大きく変化していた前日の降雨で下流部は濁り強く釣り不可ダム上は丁度良い濁りだが直後に豪雨

釣り始めると、すぐに下のポイントで良型ニジマスがヒット。こりゃ期待できるかも、と勇んで上流を目指そうとしましたが、あれま、にわかに雲が沸いてきて、冷たい風が吹き始めました。すると、その後は全く反応が無くなり、おまけに15分ほどすると雨が降り始めました。慌てて車に戻ると、なんと土砂降りの集中豪雨に。そういえば、朝の天気予報で、突然、大気不安定と言い出したのを思い出しました。朝に洗車したばかりなのに、たった3時間で泥だらけに戻ってしまい、もうガックリ。結局、この良型ニジマス1尾だけで、他には何も釣れませんでした。

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このポイントでブレットンにヒット強烈な引きだが、45cmの良型ニジマス紅葉の始まった山間部の温泉街

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/オイカワOB、Bretton#2/金赤、他

【9月27日(土)雨後の晴天で釣り人多過ぎる時は写真の日】

雨後の晴天の休日は、釣り人が雨後の筍の如く湧いてきます。折角の快晴の良いお天気なので、音更町→然別湖→糠平温泉郷→三国峠→音更町と、約200kmを走破しながら、写真撮影の日としました。然別湖は今、秋の特別解禁となっていて、釣り人で賑わっていました。なんでも、最近はニジマスが増えてミヤベイワナ(オショロコマの亜種)より沢山釣れてるらしい。他の十勝の源流では、オショロコマがニジマスにどんどん置き換わっているので、然別湖も同じ様な運命を辿らないか、心配です。ニジマスは釣れたら再放流禁止にした方が良いと思うんですがねぇ。

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然別湖は今、秋の特別解禁の真っ最中上士幌町三股の白樺通りも紅葉の始まり三国峠の緑深橋は今や有名写真スポット

【使用タックル】
ありません。

【9月28日(日)久しぶりにブラウンを釣ってみた】

そういえば今年はまだブラウントラウトを1尾も釣っていないなと思い、この日は十勝のブラウンで有名な渓に入ってみました。ブラウンはニジマスほどの人気は無いため、釣り場もそれほど混んではいないだろうとタカを括っていましたが、これが大間違いでした。橋のたもとや目ぼしい入渓点には、必ずと言って良いほどに釣り人の車が停まっていて、正に雨後のタケノコ状態でした。そのため、午前中は釣りを諦め、釣り場の偵察とし、人の少なくなる午後14時ころから入渓し直しました。

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日曜とあってどこも釣り人だらけ上流部へ入ってみたが堰堤の下で小物こんな細い流れで小ブラウンが釣れる

まずは上流部の支流に入りましたが、案の定、釣り場は真新しい足跡だらけで、これじゃぁ大物は到底無理。ここでは、想定通りにおチビちゃんが3尾ほど。夕方にはずっと下流部を釣ってみましたが、こちらも足跡だらけで、叩かれまくった後の様でした。それでも、スピナーを下流へ流し込み、ゆっくりとリーリングしてくると、ここでは2尾のおチビちゃんがヒット。こういった釣り方をする人は恐らく少ないのでしょうか、なんとか釣果を見る事が出来ました。結局、25cmまでのブラウン5尾の釣果でしたが、久しぶりにブラウンの顔を見れたので、良しとしました。

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どこも釣り人の新しい足跡だらけ夕方は下流部の釣り場へ移動25cmまでのブラウンが5尾ほど釣れた

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/オイカワOB、Bretton#1/2/金赤、他

【9月29日(月)今年最大のドラマは今年最大の大バラシ】

帯広市内の十勝川が青みを帯びて、そろそろ釣りになりそうな気配と成ってきたため、久しぶりに屈足方面の十勝川本流に入渓してみました。現地の渓水の色は、写真下の様に、ルアーフィッシングに最適な状況でした。ただ、この日は寒波が入り、前日より気温が6℃ほども急降下していて、こういった日はデリケートなニジマスは期待薄です。案の定、下写真のポイントでスピナーのBrettonを投げ続けましたが、全く反応がありません。ただ、一通り釣ってからミノーのSukari50ssDeepに取り替え釣り下がり始めると、36cmほどのアメマスが3尾ヒット。魚食性の高いアメマスと主に虫を食べるニジマスでは、ルアーに対する反応が大きく違う様です。

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1年ぶりに十勝川の本流へ出陣しかし、ニジマスの反応は全くゼロこんなアメマスが3尾だけ釣れた

そしてその後は、昨年9月30日に93cmのイトウを釣り上げたポイントへ移動。まさかまたイトウがヒットしてくるとも思わず、昨年と全く同じポイントで、全く同じ様にルアーを投げ込むと・・・あれれ、ガクンと強烈な魚信が出て、ラインが50m以上も一気に引き出されました。昨年も30分ほどの格闘の末、なんとかハンドランディングでイトウを捕らえましたが、今回は同じ様に30分ほどの格闘の末、渓脇に沈んだ倒木か何かに絡まれ、ラインを切られて逃げられてしまいました。昨年と同じイトウなのか、或いは何尾かのイトウが泳いでいたのか・・・、いずれにせよ、今年中にもう一度、リベンジしてみたいと思っています。・・・・・クッッソォォォーーーーーーーーーー!!

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アメ・イトウでも段差フックは心強い昨年、93cmのイトウを釣った場所へ十勝では来年に向けて土作りが忙しい

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/オイカワOB/OB鮎、Bretton#2/金赤、他
PalmsLakezeeLSZS-991/SS、StradicC3000、HardBull8+(5色/28lb/1.5号)+Nanodax20lb、Sukari60deep/OB鮎

【9月30日(火)ホームの渓は豪雨で様変わり】

20日未明の災害級の豪雨の後、まだ一度もホームの渓に入っていなかったため、この日は渓の様子を見るため、午前中の少しの時間だけ、入渓してみました。予想通りに、お気に入りだったポイントはどこも様変わりでした。大荒れの後はいつもそうですが、渓が土砂で埋まってしまい、深く掘れていた大物ポイントは、どこも浅くなっていました。また、渓の流れが大幅に変わってしまった所もありました。これではしばらくは大物の期待はできません。ただ、背の高い雑草が流され、歩き易くはなっていました。1ヵ月ほどすれば、また深く掘れて大物が釣れる様になるのでしょうか。

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歩きやすくなったが渓は浅くなったお気に入りのポイントも様変わりこんな小ニジマスが3尾ほどは釣れた

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari50ssDeep/OB鮎、Bretton#2/金赤、他