９月になりました。例年であれば秋空の広がる道東ですが、今シーズンは未だ秋雨模様のぐずついた日の多い気候となっています。既に海や河口ではアキアジ（白鮭）釣りが最盛期を迎え、今年は幾分良い釣果が見られている様です。渓流では、遡上アメマス釣りにニジマスの釣りと、様々な釣りが秋の本番を迎えつつあり、これからの１月半ほどは、秋の釣りの最も楽しく、また、忙しい時期となります。気温の変化の激しい時期でもあり、体調を崩さない様に気を付けながら、引き続き、秋の北海道を存分に堪能したいと思っています。 （下写真は、秋空に映える雄阿寒岳）   【９月２日（火）雨のホームでようやくまともな大ニジマス】 ８月初から雨が続いていますが、前日１日も終日、霧雨の鬱陶しい日でゲンナリ。しかし、この日の午前は、超久しぶりに青空が見えたため、勇んで朝からホームの渓へ繰り出しました。前夜に結構な雨が降っていて、強めの濁りが出ていましたが、ルアーであれば十分に釣りになると思われました。しかし、釣り始めると、これが全く反応がありません。３ヶ所ほどポイントを移動して、なんとかおチビちゃんが３尾だけ。そういえば、地元の釣り人は全く見かけませんでしたが、一体、彼らはどうやって釣れる・釣れないを判断しているんでしょうね、不思議です。
下流部でこれほど濁っているのなら、例のダム上の渓も濁りが出て良い釣りができるのでは？と、午後からは、またまたダム上を目指しました。ただ、現場に到着してガッカリしたのは、渓は薄茶色の結構な強い濁りで、釣りになりそうもありません。それでも、下流部から１時間近くもかけて移動して来たからには、黙って帰る訳にも行かず、１時間ほど昼寝をして、透明度の少しでも上がるのを待ちました。すると、16時ころになり、みるみる濁りが薄くなり、渓水が緑色を帯びてきました。チャンス到来の様です。ミノーを投げると尺までのアメマスが３尾ヒット。
そして16時半になり、待望の強烈な魚信が出て、まずはニジマス47cmがヒット。この頃、雨が次第に強くなり、本降りに。釣りには辛いのですが、雨で水面が叩かれ、魚の警戒心が薄れます。加えて前日からの濁りで魚たちは腹ペコのハズ。そんな大物の大チャンスを逃す訳にいきません。そして、17時前になり、先ほどよりも明確に強い魚信が出て、魚が大暴れし始めました。ほんの5分ほどのやりとりでしたが、付近はなだらかな砂利浜になっていて、なんなくランディングに成功。今年の渓での最大の、55cmの大ニジマスでした。びしょ濡れでしたが、大満足でした。
【使用タックル】 IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)＋GrandMaxFx2.5号、 Sukari60Deep/Rグリーン、Sukari50ssDeep/オイカワOB、Bretton#2金赤、他 【９月４日（木）風の弱い日は阿寒湖でニジマス狙い】 8月初以来、雨ばかりでしたが、ようやく秋らしい良いお天気になりそうです。この日は久しぶりに風の弱い予報となったため、阿寒湖でボート釣りとしました。ただ、予報が外れて午前中は結構な風が吹き、白波が立っていてボートを出せません。前日までの大気不安定状態が、まだ残っていた様です。それでも10時ころからは波も治まり、無事、出航できました。しかし、目的の大ニジマスは、お天気の良い日の午前中が狙い目のため、ちょっとガッカリです。案の定、釣り始めてしばらくはアメマスばかりで、ニジマスの気配は有りません。
それでも、お昼頃になると良く晴れて、暖かくなってくれました。すると13時半ころに尺ニジマスがヒット。アメマスも午前中よりサイズが大きくなり、やはり10m以上の深い場所を釣るレイクトローリングは、良いお天気に限ります。そして15時頃でした、明確に鋭い魚信が出て、ボートの遥か後方で魚がジャンプ。しかし、タモ網で取り込もうとした瞬間、猛ダッシュされ、ジャンプされて鉤を外されてしまいました。敵もさるものでした。それでも、アメマスは、53、53、52cm、40cm台8尾、40cm未満5尾、計16尾、ニジマス30cm１尾と、午前中の悪天候の割には、十分に楽しめました。
【使用タックル】 PalmsLakezeeLSZS-991/SS、StradicC3000、HardBull8+(5色/28lb/1.5号)＋Nanodax20lb、自作潜行板中サイズ、 Dコンタクト85S/鮎（SBL改）、Sukari60Deep/Rグリーン（SBL改）、他 【９月５日（金）快晴＋温暖＋無風＋ど真ん中＝大ニジマス】 この日も朝からベタ凪のとても良いお天気になり、２日連続で阿寒湖のボート釣りを楽しみました。狙いは大ニジマスですが、前日に大バラシをしていて、なんとしてもこの日は釣り上げるゾと、気合十分でした。しかし、8時過ぎに出航したものの、当初は全く反応が無く、小さなアメマスが釣れたのは、実に10時半頃でした。釣り方はここ数回と何も変わりません。PEライン50m送出＋潜行板中サイズ＋D-Contact85S鮎で、湖の沖合を5km/h程度で高速走行します。お天気や気温も前日とほとんど変わらないのに、なぜこういった差が出るのか、未だに良く判りません。
ところが11時を過ぎると、アメマスがバタバタと釣れ始め、どうやらとても遅い時合いだった様です。そして11時20分ころ、今年初めてのサクラマス38cmがヒット。大アメマスのヒットを挟んで、更に12時前でした。ラインが3色ほども引き出される強烈な魚信がありましたが、残念ながら鉤を外されアウト。鋭角的なあの強い引きは、大ニジマスだったに違いありません。アメマスと違い、大ニジマスは体を縦回転させたり、ジャンプしたりと、鉤を外すのがとても上手なのです。それでも12時20分頃になり、再びラインが大きく引き出される魚信が出て、下写真の大ニジマス51cmがヒット。こちらは無事、取り込めました。
そして結局この日も、ニジマス51cm、サクラマス38cm、アメマス54、52cm、40cm台7尾、40cm未満4尾、計13尾と、いつも通りに楽しめました。思い出してみれば、今年は既に８回の阿寒湖釣行を重ねていますが、67cmや54cm、42cmのニジマスが釣れた日は、快晴に近い良いお天気のとても暖かい日でした。そういった日は、大ニジマス達がワカサギを求めて沖合で大暴れしている様です。阿寒湖では大量のワカサギが放流されているため、湖のど真ん中でワカサギの大きな群れが沢山見られます。そういった阿寒湖特有の状況が、釣り方を左右している様です。
【使用タックル】 PalmsLakezeeLSZS-991/SS、StradicC3000、HardBull8+(5色/28lb/1.5号)＋Nanodax20lb、自作潜行板中サイズ、 Dコンタクト63S/85S/鮎（SBL改）、Sukari60Deep/Rグリーン（SBL改）、他 【９月７日（日）２回目の別海の遡上アメマスはイマイチ】 この日は日曜のため、さぞ釣り人が多いだろうと、午前中は買い物などで過ごし、夕方15時ころから今年2回目の別海の遡上アメマスの渓へ向かいました。途中、地元の釣り人を見かけたため、お話をさせてもらいましたが、なんでも今年の遡上アメマスは相当に遅れているらしい。そういえば、前回、8月18日の釣行でも、数・型ともに最低でした。恐らく、道東沖の海水温が、平年より5℃ほど高い状態が続いているため、お魚さんたちは、未だ真夏だと思っているのでしょうね。しかも、釣り場に到着してガッカリしたのは、結構なマイナーな場所にも関わらず、真新しい釣り人の足跡だらけだった事です。
それでも構わず入渓してみると、案の定、お魚さんたちは神経質になっていて、かなり遠くからルアーを投げても反応がありません。ただ、倒木の裏側などの見過ごされそうな場所に、フリップでルアーを投入して誘うと、しっかりとお魚さんが出て来てくれました。恐らく、午前中に入った釣り人は、足跡から見て釣り上がっていた様で、大場所以外は攻めていなかった様でした。残念ながら50cmを超える様な大アメマスは出てきてくれませんでしたが、2時間半ほどで、38cm2尾を含む17尾の釣果があり、魚影は前回よりはだいぶ濃くなっている様に思えました。ただ、例年の今頃と比べると、まだまだ魚影は少なく、今後に期待と言ったところでしょうか。
【使用タックル】 IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)＋GrandMaxFx2.5号、Ryuki50S匠/ゴールドヤマメ 【９月８日（月）今年は大ニジマスの当たり年か？】 この日はまた新しい釣り場を開拓しようと、全く知らない渓へ向かいました。前日に地元の釣り人から、別海にも大ブラウンの釣れる渓があるらしいと聞き、ネットで調査してこのポイントを知りました。現地に到着すると、まずは釣り人の踏み跡を探し、入渓地点を知ります。すると、どの辺りを釣っているか、おおよその見当がつくというものです。そして付近で丹念にルアーを投げ続けていると、下写真の様なニジマスのおチビちゃんが２尾だけ、お相手をしてくれました。ただ、ブラウントラウトの気配は無く、次回以降に期待です。
そして午後からは、いつもの別海の湧水の渓で、これまた新規のポイントを探しました。入渓した地点は、おなじみの渓ですので、なんとなく釣り方は判ると言うものです。渓を下りながら釣って行くと、まずは32cmのニジマスがヒット。その後、もう一尾のおチビちゃんを挟んで、やがて渓の大きく屈曲した深みのありそうな大場所が現れました。この渓では、釣り人の多く入るポイントでは、ほとんどルアーに反応しなくなっています。しかし、ちょっと外れた人の少ないポイントへ入れば、それほどスレておらずにルアーに良く反応してくれるだろうと考えた訳です。
この作戦は一応成功だった様で、深みの底にSukari50ssDeepを沈めリーリングしてくると、なんと１投目で強烈な魚信が出て、上写真の大ニジマス55cmがヒット。今年９尾目の大ニジマスでした。それにしても、今年は変な年です。６月中旬に来道して以来、７月末までの１ヵ月半ほどは、大物の釣果は全く無し。ところが、８月に入ると雨に恵まれ(?)、バタバタと大物が釣れ始めました。そして、９月に入ると阿寒湖でも渓でも大ニジマスが頻発し、あっと言うまに９尾目の大ニジマスとなりました。こんな事ってあるんですねぇ・・・。
【使用タックル】 IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)＋GrandMaxFx2.5号、 Sukari50ssDeep/オイカワOB、Bretton#2/金赤（錘2号） 【９月９日（火）湧水の渓の源流部で小物釣りを楽しむ】 この日は久しぶりに、別海の湧水の渓の源流部で、小物釣りに勤しみました。十数年前まではこの時期、白鮭とカラフトマスで溢れていたのですが、年々数が少なくなり、３年ほど前から全く見かけなくなりました。代わりに増えているのがサクラマスです。今年は昨年よりも更に増えていて、昔はサケで黒く見えた淵が、今はピンク色になってしまいました。加えて、40cm超えの大型も含めて、イワナが実に沢山釣れたものですが、最近はめっきり釣れなくなっています。また、バイカモの繁茂も少なくなっています。全ては温暖化のせいなんでしょうね。
この釣り場では数年前に、半日で68尾の小イワナを釣り上げた記録がありますが、この日は２時間ほどで小さなイワナ10尾と、ブルックとヤマメが1尾づつでした。ただ、これだけサクラマスが沢山泳いでいると、どうしても釣れてしまいます。サケやカラフトと違い、サクラマスは結構な頻度でルアーに喰い付いてきます。渓流の釣り師にとっては、今や渓のとんでもない厄介者なのです。この日も大きなサクラマスがヒットし、辟易としました。サケと違い、なんら有効利用のされていないサクラを禁漁にしているのも、理由が判りません。なんとかならないものでしょうか。
注：サクラマスを始め、全ての釣魚は写真撮影後、生きたままリリースしています。 【使用タックル】 IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)＋GrandMaxFx2.5号、 Ryuki50S/赤腹ヤマメ、Bretton#2/金赤 【９月１０日（水）富良野の渓は大増水後でイマイチ】 この日は午前中に阿寒から富良野まで大移動しました。快晴の良いお天気になりそうなため、富良野・美瑛で写真撮影の予定です。ただ、お昼には富良野に到着してしまったため、時間を持て余し、近くのナメ床の綺麗な渓でチョイ釣りを楽しみました。富良野では前週に大雨が降っていて、渓は大増水した様です。未だに濁りが残っていて、ルアーには最適かと思われましたが、なぜか活性が低く、ニジマスとアメマスのおチビちゃんが2尾づつお相手をしてくれただけでした。本当は大きなブルックトラウトを釣りたいんですが、はて、最近、ちっとも釣れませんね。
【使用タックル】 IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)＋GrandMaxFx2.5号、 Sukari50ssDeep/オイカワOB、Bretton#2/金赤 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
