今年も北海道へやってきました。例年より遅めのスタートとなりましたが、今年も10月末頃までを目途に、キャンピングカーを利用して、道内を釣り歩きたいと思っています。ただ、今年74歳となった私は、最近になり体調が優れず、いつまで遠征釣行を続けられるかは不明です。さて、季節は今、初夏の釣りの最盛期であり、渓でも湖でも海でも、釣り物の一番多い時期でもあります。しかしながら、北海道も今、季節外れの猛暑に見舞われていて、一気に活性が下がるのでは、と心配です。さて、今年の北海道遠征釣行は、どの様な展開となるのでしょうか。 (下写真は、支笏湖モラップから恵庭岳遠望) ![]() ![]() 【6月18日(水)恒例のビッグファイト松本へ】 6月初に74歳になった私は、最近になり体調が優れません。春にノロウイルスに2度も感染し、体重が激減しましたが、今でも体重が戻りきっていないのです。体力が無くなり、ますます重労働が出来なくなってしまいました。ただそれでも、北海道遠征を諦める訳には行きません。この歳になって、夏の楽しみは北海道以外には無いのです。そして、前日am10時の津軽海峡フェリーで函館入りし、この日は恒例のビッグファイト松本さんにお世話になりました。おりしも北海道は季節外れの猛暑に見舞われていて、疲労困憊の北海道のスタートとなってしまいました。
ビッグファイト松本さんですが、この日は活性が高く、とても良く釣れてくれました。今回も62・60・58・58cmと、大物4尾を含めて30尾以上の釣果でした。しかも、色々なフライに良く反応してくれました。冬の間に良く行く都内や長野の管釣りと比べると、やはり松本さんのお魚さんは、サイズの割に良く引き良く暴れてくれます。ちなみに、近年はどこの管釣りも放流サイズが小型化していますが、松本さんは池内で自然繁殖しているせいか、今年は平均サイズがだいぶ大きくなった気がします。魚体もとても綺麗で、この日は正にビッグファイトの一日でした。
【使用タックル】 3000円の#5/6中古フライロッド、EchoIonFlyReel4/5、RiverPeakWF-6Fライン、TiemcoStandard0X9F、 GrandMaxFx1.75号、Kフライ/マラブー、ペレット茶管付グレ3号、トラウトガムピンク、他 【6月19日(木曜)支笏湖は酷暑だった】 この日は大物ブラウン狙いで支笏湖に出漁しました。実は今年はノロの感染入院などで動けず、3月に申請しなければならない支笏湖動力船許可を取れていませんでした。ただ、良く調べて見ると、モラップには申請済みの貸ボートが有るらしく、この日は様子見のつもりで午後からボート場を訪れました。貸ボートは半日3500円で、自前の2馬力までの動力船を乗せて釣りが可能でした。そのため、この日は14時ころからボートをお借りして、出漁してみたという訳です。魚探などもそのまま取り付けられ、いつものゴムボートと殆ど変わらず楽しめる事が判りました。
この日の水温は既に17℃台で、ハンドトローリングにはギリギリの状況です。そのため、左側に潜行板のロッドを固定し、右側でハンドトローリングを試みました。快晴で日差しが非常に強く、どうせ17時頃までは釣れないだろうと思いながら出船してみましたが、なぜか15時頃からポツポツと魚信が出てくれました。最初は28cmほどのアメマスが潜行板の仕掛けにヒット。その後はハンドトローリングばかりに魚信が出ました。そして、16時過ぎには少し強い魚信が出て、ブラウン来た!と喜んだのですが、42cmの金色のアメマスでした。アメマスばかり5尾の釣果でしたが、なぜか17時を過ぎると逆に魚信が途絶えてしまい、18時半には納竿しました。不思議でした。
【使用タックル】 ハンドトローリング:CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax17.5lb、Sukari85DXS/OB鮎、Sukari60deep/Rグリーン/OB鮎、他 潜行板トローリング:TailWalkKeison(鮭鱒)90、StradicC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax20lb、自作潜行板中サイズ、RedPepperBaby、他 【6月21日(土曜)日高の渓は既に夏】 この日は日高のブラウンの釣れる水系にあるダム湖へ入渓してみました。全くの新規開拓の釣り場です。北海道も20年近く通っていると、同じ釣り場ばかりに入ってしまい、マンネリ化が著しいため、最近は釣り場の新規開拓を積極的に行っています。ただ、初めて入った釣り場というのは、入渓地点も釣り方も良く判らず、大抵の場合はほとんど何も釣れません。数回通ってみて、納得の行く釣りが可能になるというものです。このダム湖も、御多分に漏れず、おチビちゃんが僅かに釣れただけで、大物は知らん顔でした。
地元の釣り師からの情報では、このダム湖でも80cm超えのブラウンの実績があるそうで、お魚さんは確実に泳いでいるハズなのですが、ここ数日の猛暑のせいで、渓水温が既に19℃台と、真夏と変わらない状況になっていました。これでは釣れるものもまず釣れません。3時間ほど粘ってみましたが、ま、新規開拓が出来たということで、無理やり納得して納竿しました。しかしなんですね、北海道は本当に広いです。20年近く通っているのに、まだまだ知らない釣り場が幾らでもあるんですね。まだまだ飽きずに楽しめそうです。
【使用タックル】 IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、 Sukari60Deep/Rグリーン、安物のスプーン17g/チャートグリーン、D-Contact72S/鮎、他 【6月23日(月曜)十勝の渓も既に真夏】 22日は大雨だったため、日高の渓は泥濁りになってしまいました。仕方なく、大きく移動して、早々と十勝に舞い降りたという訳です。ただ、移動で疲れてしまい、この日は午後から、ホームグラウンドの渓で小ニジマスと遊ぶことに。こちらの渓は、雨上がりの割には濁りは殆ど無かったのですが、ただ、水温は既に21℃台と真夏と変わずガッカリ。最初から大物を狙わないのなら、小型のスピナーで数を釣るに限ります。Bretton#1の金赤をひたすら投げ続けていると、小気味良く、次から次へとニジマスがアタックしてきます。
もっとも、殆どが上右写真の様な、超おチビちゃんばかり。1尾だけ40cmクラスがヒットしてきたものの、大暴れされた挙句にあっさりとバレてしまいました。やはりトリプルフックは良くバレます。結局、最大は尺ちょっとまででしたが、2時間ほどで10尾ほどの釣果があり、半年ぶりの十勝の渓を満喫できました。そういえば、昨年はこの辺りで同時期に小さなヤマメが山の様に釣れたものですが、今年はさっぱり釣れませんでした。今年は遡上サクラマスも少ないのかも知れませんね。大きいサクラは邪魔なだけですので、来てほしくありませんね。
【使用タックル】 IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、Bretton#1/#2/金赤 【6月24日(火曜)釣友のYさんと阿寒湖ミニオフ】 前日に釣友のYさんからメイルが有り、急遽、この日は阿寒湖でミニオフとなりました。ただ、現地に到着してビックリしたのは、岸からの釣り人が皆無だったこと。昨年まではこの時期、モンカゲのハッチを求めて大勢のフライマンが岸辺に並んで釣っていたのですが、今年は異変が起きている様でした。Yさんも前日に岸からのフライキャスティングで頑張られたそうですが、全くのオデコだったとの事。漁協さんに聞いたところ、今年はモンカゲがほぼいなくなってしまったらしい。「阿寒湖と言えばモンカゲ」とまで言われたこの地も、様変わりしていました。
そして、のんびりと10時ころから二人でレイクトローリングを開始しましたが、驚いた事に水温は19℃を超えていて、魚たちの泳層は水深10m付近と、既に真夏並み。仕方なく潜行板を持ち出して、水深10m付近を釣りましたが、これがまた釣れないのです。いつも通りにアメマスらしき魚影が魚探に多数映っているのですが、ほとんど反応がありません。それでも10時半過ぎに、Yさんのロッドに魚信が有り、なんとか金アメマス50cmは確保しました。他にジギングでも釣れましたが、16時まで粘ってYさんに50、40、37cm、私に39cmの4尾だけ。過去最低釣果でした。
【使用タックル】 トローリング:TailWalkKeison(鮭鱒)90、StradicC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax20lb、自作潜行板(中サイズ)、Sukari60deep/Rグリーン、RedPepperBaby ジギング:CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax17.5lb、C-Mission28g/チャート 【6月25日(水曜)2日目の阿寒湖は普通だった】 風の弱い日が2日続いてくれたため、この日も阿寒湖でボートフィッシングに。前日の釣果が余りにも酷かったため、あれこれ考えて、この日は作戦を変更しました。アオコが大繁茂していて、魚からルアーが良く見えていないのではないかと考え、午前中は潜行板を大サイズに替え、ミノーも良く目立つ大きなTrollingPepper100で、深さ20m前後の岸沿いを、深度13〜15mほどでゆっくりとトローリングしてみました。この作戦は一応正解だった様で、52cmを筆頭にアメマスばかりが7尾もヒット。前日の貧果がまるでウソの様な釣れっぷりでした。
午後からはニジマス狙いでSukari60DeepやD-Contact72に切り替え、沖合の深い場所での5km/h程度の高速トローリングに切り替えました。過去の経験から、沖合の高速トローリングでは、数は少ないですが、ニジマスの他に大型のアメマスが稀に釣れる事が判っています。1時間以上も無反応を我慢し続け、14時半近くになって釣れて来たのは、下写真の丸々と太った強烈な馬力の金アメマス57cmでした。他にジギングでも55cmが釣れてくれ、アメマスばかりでしたが、57,55,52,48,44,43,42,39,38,36cmの計10尾と、まずまずの釣果でした。阿寒湖は今年も健在の様でした。
【使用タックル】 トローリング:TrollingRod110、StradicC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax20lb、自作潜行板(大サイズ)、 Sukari60deep/Rグリーン、TrollingPepper100、D-Contact72S/鮎 ジギング:CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax17.5lb、 C-Mission28/35g/ブルーピンク/チャート 【6月26日(木曜)猛暑の時は湧水河川に限る】 この日も朝からクソ暑く、別海地方は30℃超えの真夏日でした。阿寒湖は湖面上でまだ涼しかったのですが、この日は我慢できずに湧水の渓に逃げ込みました。ただ、皆さん同じ様な事を考えている様で、入渓した途端に3人のフライマンに出くわしてしまいました。聞くと東京の人達らしく、小イワナが数尾づつは釣れたらしい。私はルアー釣りですが、フライとルアーでは釣り方も狙うポイントも違うため、フライで釣った後でもルアーで問題無く釣れます。構わずにそのまま釣り下がると、いつもの小滝の前で4尾、滝つぼでも2尾のイワナと20cmちょっとのヤマメ君がお相手をしてくれました。
釣り場は湧水河川の最源流部でした。実は8月に入るとサクラマス、9月にはシロザケ(近年はほぼゼロ)の産卵遡上が見られ、その魚卵を求めて小さなイワナ達も移動してくるのですが、6月のこの付近は、まだお魚さんが少ないのです。加えて6月はバイカモの繁茂がまだ少なく、隠れる場所が少ないために釣り辛く、釣果が上がりません。それでもほんの200mほど釣り下がっただけで、小さなイワナ10尾とヤマメ1尾が釣れ、この渓も安泰の様でした。その後は付近の写真を撮影したりして、猛暑とは無関係な時間を過ごさせて頂きました。
【使用タックル】 IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、 Ryuki50/45S/匠/チャート/赤腹ヤマメ、Dahlia30ss/TS/赤腹ヤマメ、他 【6月28日(土曜)知床のドリーバーデンに癒される】 27日は終日大荒れの雨の日でした。渓はどこも泥濁りだろうと考え、大きく移動して知床の小河川で遊ぶ事にしました。目的とした渓は、知床相泊から徒歩で20分ほどの距離にあるカモイウンベという小河川ですが、4年前に来た時にヒグマに遭遇し、しばらく足が遠のいていました。しかし、この日はとても暑い日で、ヒグマは暑さに弱いため、昼間は寝ているに違いないと算段し、久しぶりに入渓してみたという訳です。青空の下、海岸線に沿って潮風に吹かれながらの散歩は、実に清々しいものでした。
この渓は、8月以降は鮭類の遡上で釣りにならなくなるため、7月中旬ころまでが狙い目です。オショロを真剣に釣る人も少ないため、いつ入渓しても入れ食いになります。写真上右の小さな淵にミノーを投入すると、10尾ほどの小魚がぞろぞろと追い掛けてきて、すぐにヒットしました。投入するポイントを少しづつ変えて、この淵だけで10尾ほどのオショロがお相手をしてくれました。そして、この日の最大は、知床の小渓にしては超大物の26cmと、まずまずの釣果でした。オショロはまるで渓の宝石の様に美しく、その愛らしさに癒されました。
【使用タックル】 IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、Ryuki50S/赤腹ヤマメ、他 【6月29日(日曜)羅臼川のオショロは絶滅寸前】 この日は朝から雲一つ無い快晴の良いお天気で、知床横断道路を経由しながら写真の日とする予定でした。ただ、毎年一回は羅臼川のオショロコマの魚影を確かめる事を恒例にしているため、この日も朝の2時間ほどだけですが入渓してみました。この渓は15年程前まで、オショロコマが幾らでも釣れ、他の魚種はほとんど釣れない渓でしたが、何年か前に誰かがニジマスを放流したらしく、オショロの魚影が激減し始めました。実際、数年前に小さなニジマスを釣り上げていて、十勝などと同様に、ニジマスがオショロを駆逐しようとしている様なのです。
他の知床の小河川であれば、2時間も釣ればオショロが10尾以上は軽く釣れるものです。しかし、今回は2時間で小さなオショロが2尾だけで、毎年、来るたびにオショロが減っています。ただ気になったのは、今回はやたらとヤマメばかりが釣れたことです。しかも、堰堤下の深みの有る淵には、銀ピカのサクラマスが陣取っていて、46cmと42cmの2尾がヒットして大暴れしてくれました。一方で、今回は朝早い時間帯だったからかも知れませんが、ニジマスは1尾も釣れませんでした。その後は予定通りに、風景や高山植物の写真を撮りながら、ウトロ方面へ移動しました。
注:サクラマスを始め、全ての釣魚は写真撮影後、生きたままリリースしています。 【使用タックル】 IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、Ryuki50S/赤腹ヤマメ、Sukari50ssDeep/オイカワOB、他 【6月30日(月曜)】 この日も朝から良く晴れ、道東では今年一番の高温の予報が出ていました。朝はオホーツクの清里にいましたが、なんと11時半で既に33℃。4日連続の小物釣りにも抵抗はありましたが、たまらずに涼しいオショロの釣れる源流部へと逃げ込んでしまいました。源流部の水温は未だ16℃台で、水面から1mほどの高さまでは、気温20℃以下と寒いくらいです。もちろん釣りもしましたが、どちらかと言うと避暑が目的ですので、のんびりしたものです。川の風下側に車を停めて昼寝をしていると、それはもう極楽でした。
釣りの方は相変わらずの小物のオンパレードで、写真上中央の淵だけでオショロが10尾ほどヒット。いつもオショロはバカ釣れですが、実はちょっと変わった釣り方をしています。ポイントの上流側で、適度な流れの有る場所に竿先が来る様に立ち、対岸ぎりぎりに投入した後、ゆっくりと逆引きをします。アクションは殆ど加えません。すると途中でヒットしてくるか、足元までオショロが追い掛けてきます。1mほど手前までミノーが来たら、しばらくリーリングを停めて、その場で流れに任せてミノーを泳がせます。するとやがてオショロが喰い付いてきます。可愛いもんです。
【使用タックル】 IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、 Ryuki50S/赤腹ヤマメ、Sukari37S/OB鮎、Bretton#1/金赤、他 |