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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2024(9)(8月11〜20日)


お盆休みに入り、北海道内はどこへ行っても観光客でごった返しています。十勝・北見・富良野などの内陸地区では30℃を超える高い気温が続いていて、水温も昼間は25℃前後と、早朝以外はほとんど釣りにならない状態が続いています。また、蝦夷梅雨の様なすっきりしないお天気が続いてはいますが、その割には雨が少なく、道内の多くの地域で渇水が続いています。お盆の連休の終わる18日までは、引き続き釣りは控え、写真撮影などに費やしたいと思います。今年の夏の北海道は本当に異常な暑さが続いています。(下写真は、盛夏の四季彩の花の丘)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【8月11日(日)十勝南部から美瑛まで大移動】

8月2日に道東を出発し、北海道の海岸線を左回りにぐるりと一周してきましたが、なぜかこの日はまたまた一気に、道央の富良野・美瑛方面へ220kmも大きく移動。お盆休みの一番混雑する日とあって、どこも観光客で一杯でした。途中のかなやま湖では、大きく減水した湖の上で水上バイクが我が物顔で走り回っていて、ガッカリ。「次回ゴミ放置か焚火跡を見つけた場合は(湖岸への道を)閉鎖します」と大きく書いてありましたが、ゴミだらけでした。まじめにやっている人もいますが、かなりな部分の水上バイカーは無免許で、どこへ行っても迷惑かけまくりです。夕方は美瑛まで足をのばしましたが、観光客が多過ぎて、またまたガッカリでした。

かなやま湖は大減水し水上バイク天国富良野も牧草地は稲田に変わった夕方の美瑛は曇天でイマイチ(Click)

【8月12日(月)猛暑の中、美瑛で写真】

2日前に襟裳岬まで南下していたのに、なぜ十勝を通過して美瑛まで大移動して来たかと言うと、それはお天気です。今年の北海道の夏は、7月中旬以降、ずーーっと蝦夷梅雨の様な曇天や小雨の日が続いています。それなのに、気温はとても高く、降雨も少なく、渓はどこも渇水気味です。全く異常です。ところが、山の日の3連休は、台風5号の影響でフェーン現象が起き、美瑛・富良野地区はとても良いお天気になってくれました。今夏の滅多に来ない写真日和を逃すまいと、大移動を決め込んだ訳です。

気温34℃で汗だくの美瑛の丘(Click)「四季彩の丘」も人だかり(Click)「青い池」は大渋滞で入れず(Click)

ただ、フェーン現象で気温が上がり、美瑛では34℃を記録。道内の4地点で観測史上最高を記録するという、この地ではとんでもな猛暑の日でした。しかもお盆が始まったばかりの3連休とあって、観光客数は今年のピークでした。どこへ行っても、汗だくに人だかりに大渋滞でロクな写真が撮れませんでした。でもまぁ、こういった場合は、画像処理で人影は全部消して(上中写真Click)しまいますけどね。それにしても、綺麗な広い青空を見れたのは、何週間ぶりでしょうか、汗だくでも気分は最高でした。夜は涼しい十勝岳温泉(標高1200m)に逃げ込みました。

【8月13日(火)十勝岳温泉の涼しい駐車場でDIY】

この日も下界では35℃前後の猛暑となったため、とても動く気になれず、十勝岳温泉の涼しい駐車場をお借りして、新たな潜行板を作成したりして過ごしました。7月後半以降の阿寒湖と支笏湖での釣りでは、レッドコアを使わなくても、潜行板だけで十分に釣りになる事が判りました。これまでの経験から、夏季の北海道の湖やダム湖でのニジマスやアメマスの泳層は水深10〜15m程度、ヒメマスは20〜30mである事が判っています。特に活性の高いニジマスやアメマスは、泳層が深くても高速で浅い所まで泳いで来て捕食する様です。

十勝岳温泉の登山客用駐車場は涼しい新しい特大サイズの潜行板より深く潜る様に後方を曲げてみた

また、ニジマスは5〜8km/h程度の早い速度でないと見切られてしまいます。レッドコアは速度を上げると浮き上がりますが、潜行板はラインの長さに深度が依存し、速度による浮き上がりはレッドコアほどではない様です。そのため、大ニジマス狙いをメインに釣りをするのであれば、潜行板の方が有利ではないかと考えています。正直、レッドコアはやたら重くてリールの扱いも面倒ですし、魚の引きも良く判らず楽しくありません。しかし潜行板であれば、引き抵抗こそレッドコアと変わらないものの、他は普通のキャスティングロッドと同様に楽しめます。

4種類の自作潜行板左写真を横から撮影したもの十勝岳噴火口の横に虹が出た(Click)

さて、下表に自作潜行板のスペックを書いておきます。潜行深度は、ボート速度6km/hで、PEラインを50m後方に出した時の、おおよその潜る深さです。Sukariの様なディープダイバーミノーを使用すると、更に2〜4mほど深く潜ります。なお、潜行板を作るには、以下の道具類が必要です。DIYの好きな人なら大体は持っておられるものばかりです。無いのはステンレス用のハンダとフラックスくらいでしょう。なお、特大サイズは本日作ったばかりで未だ試用をしていませんので、使い物になるかどうかはまだ判りません。後日、報告予定です。

必要な道具類(8月2日の記事の写真参照):
ステンレス用ハンダ、ステンレス用フラックス強酸性(ハンダ付け促進剤=ペーストの一種)、
0.5mm厚ステンレス板、2.0mmΦステンレスワイヤ、2mmドリルビット、電気ドリル、ハンダごて、
金切りはさみ、ものさし、ラジオペンチ、ニッパー、ヤスリ(面取りをしないとラインが切れる)


タイプ潜行深度m縦mm横mm板厚mmワイヤmmL1(mm)L2(mm)形状
5〜64525ステン0.5ステン2.0Φ15202号縦方向の中ほどから20度カット
7〜85026 ↑ ↑15252号長方形
8〜107030 ↑ ↑20353号長方形
特大不明7036 ↑ ↑20353号後方10mmと20mmに30度曲げ


【8月15日(木)湧水の渓はお盆で不発】

14日は終日移動の日でした。本当はこの日、阿寒湖でレイクトローリングの予定でしたが、朝起きて湖を見てみると、ウサギが飛び(=白波が立ち)まくっていて、レイトロ断念。予報では風速1〜2mでしたが、大ウソ。ただ、その後は波が治まったそうで、騙されました。仕方無く、そのまま弟子屈方面へ移動し、いつもの湧水の渓へ向かいました。この日はお盆のど真ん中なのに、北海道も30℃超え当たり前の日々が続いていて、普通の川では早朝の1時間ほど以外は全く釣りになりません。湧水の渓はこの時期のお助けマンなのです。ただ、釣り人が集中するので、結局は釣れないんですけどね。

猛暑下、2週間ぶりに道東の湧水の渓へドジョウワームに40cmちょい(Click)他にニジマス33cmとアメマス2尾も

9時半ころ釣り場に到着すると、札幌から来たというルアーマン4人がなにやら談笑しています。話を聞くと、足跡だらけで何も釣れなかったらしい。そりゃそうでしょ。湧水の渓は水温が低く、大ニジマスが動くのは9時〜12時くらい。早朝はチビも釣れませんが、お盆で釣り人はワンサカ来ている訳です。ただ、私の本命としているポイントには入ってなかったらしく、知らん顔して入渓しました。このポイントは普通のルアーやフライではスレていて釣れませんが、ドジョウワームには好反応してくれています。早速、試してみると、なんと1投目で魚信が出て、40cmちょっとのニジマスがヒット。お盆の混雑の中ですので、これでも大満足です。

またまたこいつが邪魔をする(Click)良く見ると赤い魚がウヨウヨ泳ぐ夕方はチビアメマスが2尾釣れただけ

ただ、付近を釣り続けていると、またまたやっちまいました。強烈な魚信が出て「大ニジマス!」と一瞬は喜んだのですが、ギラリとピンク色に光った魚体が見えて、超ガッカリ。もうこの時期がやってきているんですねぇ、9月末ころまで、この釣ってはいけないお魚さんが邪魔をしまくってくれます。サケやカラフトマスと違って、サクラマスは何ら有効利用はされてないのですが、いつまで河川内禁漁を続けるんでしょうか。温暖化でサケ類は殆ど遡上していません。逆にサクラマスやヤマメは激増していて、十勝のホーム河川なんて、チビヤマメがウジャウジャです。時代錯誤の法律は、早いとこ止めて欲しいもんです。

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
樽錘1/2号+Flash-J3"ワカサギ、Bretton#2/金赤、他

【8月16日(金)阿寒湖で潜行板の試し釣り】

13日に作った潜行板を試したくて、やっと阿寒湖でボートが出せました。阿寒湖では2日前まで30℃近い暑い日が続いていたそうですが、前日から5℃ほど気温が下がり、朝は16℃と寒いくらいでした。こんな日の時合いは10時から12時ころと遅くなるだろうと、出漁したのはもう9時を回っていました。まずは先日作った潜行板のテストを行いましたが、これが全くダメでした。後方に曲げを入れていたのが失敗で、上下に振動してサッパリ沈んでくれません。ペンチで平らに曲げ直すと、安定して沈んで行く事が判りました。どうやら潜行板は平面形でないとダメの様です。

阿寒湖のボート釣り券¥2,000-終日、どんよりとした曇天だった水温23℃台、泳層10-18m、沖にも魚影

結局、この日は終日、この修正した特大の潜行板で釣りました。風がやや強く波が有ったため、ボート速度を上げられず、5km/hのスピードで特大潜行板は10〜12mほどは沈んでくれる様です。ただ、引き抵抗が非常に大きく、サケ釣り用のロッドでも、バットから大きく曲がってしまいます。構わず釣りを続けると、これが大当たりでした。釣れ始めたのは9時半ころからでしたが、曇天で寒いという余り良い条件では無かったにも関わらず、次から次へと獲物がヒットしてきて、夕方16時ころまで、大忙しでした。ただ、今年はアメマスのサイズが小さ目との事で、この日も52cm止まりでした。

後方を60度ほど曲げていたが、平に修正アメマスは最大52cmまで23尾ほど小さいがサクラも36、26cmと2尾出た

お昼頃には36cmの小さ目のサクラマスもヒット。そして、夕方の15時半過ぎ、大崎からチュウルイ島方面へ5km/hの早めのスピードで移動し始めると、沖合200mほどのポイントで強烈な魚信が出て、後方で魚が大ジャンプ。待望の大ニジマス55cmでした。結局この日の釣果は、ニジマス55,36cmの2尾、サクラマス36,26cmの2尾、そして、アメマスは50cm以上5尾、40cm台7尾、40cm以下11尾の計23尾、総数で27尾の大漁でした。そして結論ですが、これまで試してきた潜行板は、早い速度でも10m以上は潜行してくれ、重く扱いにくいレッドコアに代わって、十分に使える事が判りました。特に早い速度を要求されるニジマス狙いには最適ではないかと考えられました。

夕方、待望の大ニジマスが来た(Click)ヒレピンのニジマス55cmと私かなりな数のセミが水面に落ちていた

【使用タックル】
TailWalkKeison(鮭鱒)90、StradicC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax20lb、自作潜行板(特大)、
Sukari60deep/Rグリーン(SBL改)、RedPepperBaby(SBL改)、他

【8月17日(土)風で波高く阿寒川でヒマ潰し】

この日も阿寒湖でレイクトローリングのつもりでしたが、朝起きてみると風が意外と強く、午後からは更に風の強くなる予報だったため、予定変更。仕方なく、岸釣り券を買って阿寒川と瓢箪沼で遊ぶことに。阿寒川は今年2回目ですが、なぜか前回以上に魚影が薄く、型も小さめでした。阿寒川は阿寒湖の表層水が流れていて、この日は気温が22℃ほどだったのに、渓水温は24℃ほどと、なるほど釣りには辛い状況。そのためか、お盆の最後の土日にも関わらず、釣り人は私の他に4人ほどしか見えません。

この日の阿寒湖は南東風が強かった阿寒漁協の岸釣り券¥1,500-也お盆末の土曜なのに釣り人は少ない

阿寒川は1500円の安い管理釣り場と考えていますが、Kフライを流してやると時折、喰い付いてくるお魚さんが居て、飽きずに楽しめます。この日釣った最大は50cm足らずのニジマスでしたが、写真の様に頭と尾ヒレが丸い、典型的な管釣り魚さんでした。午後からは瓢箪沼にも行ってみました。いつもインレット付近に50cm前後のニジマスが何尾か見えるのですが、この日はどこを探しても1尾のニジマスも見えず、初めてオデコを喰らいました。ステルス値上げも、ここまで来ると呆れちゃいますね。帰り道のエゾトリカブトの紫とアキノキリンソウの黄色が鮮やかでした。

Kフライに出た頭と尾の丸い50cm弱午後からは瓢箪沼にも行ってみたが・・蝦夷トリカブトの紫が鮮やかだ(Click)

【使用タックル】
3000円の#5/6中古フライロッド、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、
GrandMaxFx1.75号、Kフライ、ペレット茶管付グレ3号、他

【8月18日(日)某ニジマスの渓で今年最低の釣り】

この日は阿寒湖から十勝方面へ移動。途中でニジマスの釣れるという源流の方面へ立ち寄り、少しだけロッドを出しました。ヒグマの出そうな結構な山奥なのですが、熊鈴を鳴らしながら藪だらけの坂道を降り、苦労して河原に立ったと思ったら、あれま、目の前から2人のルアーマンが川を渡ってきて「こんにちは」。お盆休みの最終日なので仕方ないのですが、これには超ガッカリで参りました。聞くと40cmほどのサクラマスを初め、まずまずのニジマス・アメマスが何尾か釣れたらしい。どうやら釣ろうと思っていた区間は、2人に叩きまくられた様で、全くの期待薄。

渓に降り立った途端、ルアーマンが・・竿抜けを釣ってチビアメマスや・・チビニジマスが何尾か釣れただけ

良く見ると河原には新しい焚火の跡も有ったりして、この釣り場も結構な釣り人が入っている様です。それでも、他に移動する気も起きないので、そのまま竿抜けポイントを探して釣る事に・・・これではもちろん、おチビちゃんしか釣れません。結局、25cmくらいまでのアメマスと20cm前後のニジマスがポツリポツリと釣れただけで、今年の最低の釣りになってしまいました。でもま、久しぶりの源流は、渓水も冷たくて、そよぐ風も心地よく、釣れなかった割には気分は良し、でした。ただこんな山奥なのに、鋭いトゲだらけのアメリカオニアザミが、綺麗なピンクの花を沢山咲かせていたのには驚きました。

熊の巣の山奥でキャンプする人もいる渓相は抜群だったが、最低の釣り綺麗な花にはトゲがある(Click)

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Eden50H/TS、Sukari50SSdeep/クラシック、Bretton#2金赤、他

【8月19日(月)番外編:潜行板の詳細説明】

久しぶりに十勝に戻ってきたものの、この日の最高気温は30℃超えで釣りに出る気がしません。そのため、ヒマに任せて、これまで報告してきた潜行板について、詳細に説明しておきます。でもまぁ、レイクトローリングをやっている人はほとんどいないでしょうから、参考にもならないかも。どちらかというと、私の備忘録のつもりです。まだまだ研究を続ける必要はありますが、どうやらレッドコアはもう使わなくなるかも知れません。冬になって東京に帰ったら、釣りマニュアルに、今回の説明文を更に改良したものを、追記したいと思っています。

解説文をこちらに移転しました。→ 釣りマニュアル:潜行板を使ったレイクトローリング

【8月20日(火)ホームグラウンドの渓は未だ釣れず】

久しぶりに十勝のホームグラウンドの渓に出向いてみました。なにせ、7月後半以降は、水温が25℃超えのとんでもない夏で、朝の1時間ほど以外は釣りにならない日が続いていました。この日は前日(30℃)から気温が急激に下がって、渓水も冷たいだろうと期待して入渓したのですが、あれれ、水温を測ると、なんと気温より1℃ほど高いではありませんか。これじゃ早朝以外は釣れません。どうやら、前日の暑さで地面が焼けていて、気温が下がっても水温は高いままだった様です。こんな事って、あるんですね。

夜半の雨で適度な濁りが出たが・・・なぜか気温より水温の方が高い午前中のニジマスの反応は全く無し

仕方なく、午後からはまたまたダム上の涼しい源流部へ逃げ込みました。こちらは水温もギリギリ釣れてくれそうな20℃台でしたが、夜半の大雨でまだ濁りがやや強いのが気になりました。釣り始めると案の定、アメマスばかりが幅を効かせていて、ニジマスの姿はありません。濁りが強いためどこかに隠れているのか、或いは急激に気温が下がったため寝ているのか、理由は良く判りません。アメマスは高水温から下がると活性が上がりますが、ニジマスは良く判りませんね。結局、この日釣れたのは、40cmまでのアメマス3尾とウグイにマイクロニジマスでした。

ダム上の源流の水温はギリギリ釣れそう40cmまでのアメマスが3尾(Click)ミノーと変わらぬマイクロニジマスも

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
Sukari60Deep/Rグリーン、Sukari50SSdeep/クラシック、Bretton#2金赤、他