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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2024(8)(8月1〜10日)


北海道でも8月に入り猛暑がぶり返し、十勝や北見では10日ころまで、最高気温30℃超えの予報が続いています。多くの河川で渓水温が軽く20℃を超えていて、夜明け直後のほんの短い時間以外は釣りになりません。昼間は、水温の低い湧水の渓か、レイクトローリング以外には選択技がありません。朝の弱い私は、毎年この時期、のんびりと北海道内のロングドライブを楽しむ事にしています。以下のレポートには、釣りに関する記事はあまり出てきませんので、あしからず。(下写真は、積丹半島の神威岬と神威岩)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【8月1日(木)釧路地区の2つの渓で遊ぶ】

この日の釧路地区はまだ気温が高く無く、2つの渓へ出漁してみました。午前中は10日ほど前に大ニジマスを釣った、別海の湧水の渓です。この渓は夏でも水温が15〜18℃と低く、真冬は逆に凍結しません。そのため、大物が育ちやすく、70cm超えのモンスターの噂を良く聞く釣り場です。ただ、この日は雨で急激に水温が下がり過ぎたのか、小さなニジマスが1尾釣れただけで、大物はどうやら寝ている様でした。加えて、温泉のスタッフから、釣り場付近にヒグマが出たとの話を聞いていたのですが、なんと!、入渓したポイントの砂地に、かなり新しいヒグマの糞と鳥の羽根が見つかり、大慌てで退散させられました。

10日前に大ニジマスを釣った湧水の渓へ水温はいつもよりかなり低い14℃台ドジョウワームに来た尺足らず
かなり新しいヒグマの糞を発見午後からはゴウゴウと流れる某本流へこちらは水温20℃台と大物は期待薄

午後は少し移動して、釧路地区の大河川へ入渓しました。こちらは5月末に51cmの大ニジマスを釣った釣り場ですが、湧水の渓ではないため、水温は20℃台と期待薄。大量の水がゴウゴウと流れる渓のため、ドジョウワームは使えず、スピナーとSukari50ssDeepで普通に釣りました。まずは緑に着色したBrettonを上流側から30mほども流し込むと、ガッガッと魚信が出て、下写真の41cmほどのアメマスがヒット。斑点が大きく、どうやら海からの産卵遡上が早くも始まっている様でした。その後はすぐにカヌー軍団が渓を通り過ぎ、万事休す。即、退散しました。

唯一釣れた41cm程のアメマス(Click)カヌー軍団が通り過ぎ、万事休す道東は麦稈ロールの季節だ(Click)

【使用タックル】
IL_Flusso/Tilf72、VanfordC3000HG、SiglonPEx8(35lb/2号)+GrandMaxFx2.5号、
樽錘1/2号+Flash-J3"ワカサギ、Bretton#1/銀(緑改)、Sukari50ssDeep/クラシック、他

【8月2日(金)自作の潜行板を2つ作成】

この日は北見市近辺にいましたが、あまりにも気温が高い(最高気温32.8℃)ので、エアコンを掛けたまま木陰に車を停めて、潜行板を作ったりして過ごしました。数年前に3種類の潜行板を作成しましたが、下写真の大きさ(5cm×2.5cm)のものが最も使い易いため、今回、追加で2個作成したものです。ステンレス板をカット、穴空け、2mmステン針金をステンレス専用ハンダで固定と、3時間ほど掛かりました。時間が有れば、もう一回り大きな潜行板も作りたいと思ってますが、今日はここまで。

これだけの道具を常に車に積んでいるステンレス板と2mmΦステンレス針金左は以前作成の物、右2つが完成品

【8月4日(日)北見から紋別・猿払・稚内へ】

この日も全国では猛暑日連発の日だった様ですが、3日は北見でも最高気温31.9℃の猛暑で汗だくでした。ところが、この日4日は紋別から宗谷方面へ移動中、オホーツク海沿いの238号線はなんと気温15℃。涼しいを通り越して寒くて体調がおかしくなってしまいました。お天気はどんよりとした曇天で、写真目的でドライブでしたが、良い写真は全く撮れません。途中、宗谷岬の最北端の碑にも立ち寄りましたが、観光客はまばらで寂しい限り。それでも、オホーツクのまっすぐな道路を、好きなJazzを聞きながらのんびり走っていると、実に癒されました。

オホーツクは昼間でも15℃と寒い猿払のイトウ釣り場は誰もいないどんよりしたオホーツクの海岸(Click)

途中、昔良く行った宗谷の2ヶ所のイトウ釣り場を覗いてみました。この時期は当然、釣り人は誰もいませんが、毎年6月・10月ころになると、大勢の釣り人で賑わう釣り場です。私は2016年を最後にイトウ釣りを止めましたが、その後、2021年に大渇水によるとされる渓魚の大量死が発生。今は6月と9・10月の3ヵ月以外は、イトウ釣りの自粛期間となっている様です。ただ、大量死の原因ははっきりしておらず、関東でも発生している悪質な農薬の散布が原因ではないかと疑っています。いずれにせよ、イトウは激減しており、釣るべきではありません。道東で釣れてしまう事もありますが、積極的に釣る気はありません。

宗谷岬の最北端の碑も人はまばら稚内のイトウ釣り場も誰もいない海岸にハマナスのピンクが綺麗(Click)

【8月5日(月)海カラスはどこへ】

この日は稚内から留萌の近くまで、日本海オロロンラインを南下しました。オロロンとは、海スズメの仲間の「海カラス」の事です。今はさっぱり見られなくなりましたが、この地域に生息していた絶滅危惧種の貴重な鳥です。姿はまるでペンギンの様な可愛い鳥で、オロロン〜オロロン〜と鳴くそうです。このオロロンラインは、海と草原以外に何も無い中をまっすぐに50kmほども走る、国内でも稀有な道路。最近はこの「何も無い」が逆に注目され、大変な観光地になりつつあります。確かに、走っていると、そこはかとなく気持ちの良い道路です。

海と草原だけの道が50km続く(Click)別海の海では型の良いヒラメが釣れるカワラナデシコ(Click)

オロロンラインのド真ん中、天塩町の近くには、オトンルイ風力発電所があり、ここも観光地になっています。幸いにも一時的に青空が見られ、良い写真が撮れました。本当は老朽化から、昨年3月に撤去される予定でしたが、来年3月まで延期されています。でも、これを見れるのは、私にはこれが最後の機会でした。28本の巨大な白い風車は、いつ見ても壮観です。途中、釣り人の姿を結構な数、見ました。別海地方の砂浜では、ルアーで巨大なヒラメが釣れるそう。天塩町から留萌の間の砂浜では、既にサケが釣れ始めているらしく、結構な数の投げ竿が林立していました。

オトンルイの風車は今年限りだ(Click)真冬に賑わう天塩のイトウ釣り場早くもサケが釣れ始めているらしい

【8月6日(火)積丹半島でのんびり撮影】

この日は留萌の北の小平(おびら)町から海岸線に沿って南下し、積丹半島を回って羊蹄山の麓まで約300kmを移動しました。ただ、午前中は暗い曇天で、良い写真は全く撮れず、単なるドライブでした。幸いにも15時を過ぎると青空が出て、積丹半島では綺麗な写真が沢山撮れました。積丹は切り立った火山岩や岩脈の風景が非常に美しく、何度訪れても飽きる事がありません。ただ、この付近のトンネルは道路が泥水で常に濡れていて、車が泥まみれになってしまいます。道民はなぜ文句を言わないのか不思議です。大阪あたりなら、洗車代年間幾ら払えとかで、すぐに訴訟問題になると思うんですがねぇ。

神威岬の神威岩遠望(Clickで拡大)窓岩とジュウボウ岬(Clickで拡大)北海道のトンネルは泥水だらけが多い

【8月7日(水)ビッグファイト松本さんも暑かった】

久しぶりに・・と言っても管理釣り場ですが、釣りを楽しみました。ただ、この日は尻別川最源流部なのに29℃もあり、加えて湿度が非常に高い日でした。そのため、午前中の2時間ほどで、フラフラとしてきて、またまた熱中症の様になってしまいました。涼しい所でお茶を呑んで休んでいると治りましたが、歳は取りたくないもんですね。ちょっとした事ですぐに熱中症様症状が出てきてしまいます。ただ、水温は源流部のためか、20℃ちょっとと、釣りには問題のない状況。そこそこの活性の高さで、楽しめました。

2ヵ月半ぶりにビッグファイト松本へ尻別川最源流部なのに29℃の暑さ水温は20℃ちょっとと釣りには問題無し

前回も書きましたが、主に餌代の高騰が原因で、放流されている魚のサイズが年々小さくなっています。今回もペレットフライを使ってなんとか63cmまでは釣りましたが、回を重ねるたびにそのサイズが小さくなっています。ただ、今回釣れた63cmは、下顎の突き出たヒレピンの非常に綺麗な雄のニジマスで、まるで十勝の渓で釣れる魚の様に大暴れして、楽しませてくれました。一方、今回はなぜかブルックやオショロコマは全く反応が無く、釣れませんでした。水温が高いため、より冷水性の強い魚たちは、寝ていたのでしょうか。

なんとか釣れたニジマス63cm(Click)下顎の出た雄のヒレピンのニジマスお客さんは私を含め5人ほど(Click)

【使用タックル】
3000円の#5/6中古フライロッド、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、
GrandMaxFx2号、Kフライ、ペレット茶管付グレ3号、他

【8月8・9日(木・金)2ヵ月半ぶりの支笏湖でビッグサイズ】

8日は雨模様のため、買物・洗濯を済ませ、午後からは大き目の潜行版を2つ作成しました。前回は中サイズを2個作成しましたが、今回は中サイズより長さが1.5倍の大サイズと、潜行深度をより大きくできる様に大サイズの横幅を広げた特大サイズを作成しました。そして9日は早朝6時前から出漁し、まずは新しい潜行版のテストを行いました。まずは特大サイズですが、確かに非常に良く沈んでくれますが、引き抵抗が大き過ぎて、サケ釣り用のロッド(鮭鱒90)でも負荷が大き過ぎて、使い辛いことが判明。

8日午後は新しい大きさの潜行版を作成9日は珍しく早朝6時前から出漁水温は既に24℃台(支笏湖のボート券)

一方、大サイズはフローティングのTrollingPepper100との組み合わせで、速度3km/hで約8mほど潜ってくれる事が判り、7時ころからはこの組み合わせで釣りました。湖のトラウトの時合いは意外と遅く、この日も当初は全く何の反応もありません。ところが8時頃になり、旧オコタンぺ野営場前の砂浜まで来ると、良型のブラウンがジャンプするのが見え、直後にガクンとロッドが曲がり魚信が出ましたが、残念ながらこれは乗らず仕舞い。この時期の魚たちの泳層は恐らく深さ10〜15mであり、大サイズでは少々深度が足らないのではと考え、大サイズとSukari60Deepの組み合わせと試してみると、3km/hで13m、5km/hでは12mほど潜ってくれることが判りました。

平日なのに美笛キャンプ場は超満杯これが支笏湖ブルー、湖面全体が映える旧オコタンぺ野営場前で魚がジャンプ

そして9時半ころでした。再び旧オコタンぺ野営場前にやってくると、またまた先ほどより大きいブラウンのジャンプするのが見えました。そのままボートを進めると、1分ほど後でした、強烈な魚信が出てロッドが後方に引き込まれ、今度は完全に鉤がかりしてくれた様です。そしてSukariを咥えて姿を見せたのは、私のブラウントラウトの自己記録を4cmだけ更新するビッグサイズでした。もっとも、支笏湖ではハチマルでも釣らない限り、誰も驚いてはくれない様です。ハチマルサイズは次回のお預けとし、お昼ころには寝不足に加えて雨が強くなったため、早々と納竿しました。

その後すぐにブラウン64cm(Click)自己記録更新のブラウン64cmと私ブラウンのジャンプが3度も見られた

【使用タックル】
TailWalkKeison(鮭鱒)90、StradicC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax20lb、
CarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、SiglonPEx8(35lb/2号)+Nanodax17.5lb、
自作潜行版(中・大・特大)、TrollingPepper100、Sukari60Deep/リフレクトグリーン、他

【8月10日(土)久しぶりの襟裳岬は風が冷たかった】

この日は千歳市から新日高町を経由して、久しぶりに襟裳岬を訪問しました。襟裳へは過去に3回ほど訪問していますが、毎回、非常に風が強く冷たく、おまけに良いお天気に恵まれた事がありません。この日も晴れてはいましたが、強風が吹き荒れ、気温は23℃ほどでしたが、長袖でも寒くて辛いくらい。この地域は寒冷なため、本州の高山植物の類が沢山、花を咲かせていました。エゾフウロ、ツリガネニンジン、ノコギリソウ、アキノキリンソウ、それとハマナス、などなどです。森進一の歌で有名な襟裳岬ですが、歌詞ほどには暖かい風景ではありませんね。

何年ぶりかで襟裳岬を訪問(Click)襟裳岬はいついっても風が強く冷たいハマナス、後方は襟裳岬岩礁(Click)

その後は十勝方面へ移動しましたが、襟裳から広尾までの海岸線を黄金道路と言い、荒々しい岩場の風景が景勝地となっています。ただ、近年は海岸線を通る古い道路が危険なため、長いトンネルを沢山作って、風景がサッパリ見えません。おまけに、6日の積丹半島のレポートでも述べましたが、良いお天気なのに、トンネル内は異臭のする汚い泥水で常に濡れていて、車が泥だらけになってしまいました。良く見ると、この付近の住民の黒い車は、どれも下半分が真っ白の逆パトカー状態になっていて、なぜ誰も文句を言わないのか、不思議でなりません。北海道の皆さん!、本州ではトンネル内は乾燥しているのが当たり前なんですよ。

黄金海岸では鮭釣りが本格化していた風が強く沢山のサーファーが見えた黄金トンネル通過で黒い車は真っ白に