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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2023(8)(8月21日〜31日)


8月も下旬を迎えていますが、なぜか今年は今頃になって猛暑が復活しています。26日ころまでは35℃超えの猛暑日の予報まで出ていて、統計開始以来、全く見られなかった状況となっています。例年であれば、そろそろ遡上アメマスが釣れ始める時期ですが、今のところその噂はありません。平均水温の上昇とともに、魚たちの遡上も年々遅くなっていて、今年もアメマス・鮭類の遡上時期は相当に遅れるのでは無いかと心配しています。引き続き、体調と天候に相談しながら、道内を釣り歩きたいと思っています。(下写真は、夏のオホーツクのオショロコマの渓)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【8月21日(月)雨後のニジマスの渓は不発】

急用で前日に十勝に戻りましたが、同日は40mm前後の雨が降っていて、大ニジマスのチャンスでもありました。勇んで朝からニジマスの渓へ出漁しましたが・・・あれれ、平野部ではそれほどの雨でもなかった様で、濁りは普段とさして変わらない状況にガッカリ。ところで最近は若い頃に良く使っていたスピナーBrettonの釣りに回帰しています。この日は透明度が比較的高かったため、Bretton金#2に赤いマジックインキで塗装し、目立ち過ぎない様にして釣ってみました。すると9時ころから反応が出始め、25cm位までのおチビちゃんが5尾ほどヒット。ただ、この日も十勝は30℃超えの予報が出ていて11時ころには汗だくになり、退散しました。

雨後を期待して入渓したが・・・Bretton金#2に赤マジックで塗装こんなおチビちゃんが5尾ほど

余りにも暑いので、午後からはまたまたダム湖上の涼しい渓を目指しました。ところが、こちらでも予想外の状況にガッカリでした。上流まで行って調べてみると、源流部にある小さなダムの排砂(=大雨時にダムの最下部の排出用ゲートを開け、ダム底に溜まった土砂をダム下流へ排出する事)を行っていて、いつもの渓は下写真の様な酷い泥濁りで、お手上げだったのです。仕方なく、近くの小さな支流に入ってお茶を濁すことに。ただ、この小渓でもニジマスが蔓延っていて、尺足らずがヒット。小さなアメマスも釣れましたが、まぁ、なんと言うか、この日は最近に無い最低の日でした。

上流のダムの排砂中で極端な泥濁り支流でもニジマスが蔓延っているこんな小さなアメマスも4尾ほど

【使用タックル】
CarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、Bretton金#2(赤色改)、Eden50H/TS/ヤマメ、Sukari50SSdeep/Rグリーン、他

【8月22日(火)排砂後のニジマスの渓でリベンジ】

前日は源流部のダムの排砂中で泥濁りのため、いつものダム上の渓は釣りになりませんでした。しかし、逆に考えれば、魚たちは排砂中のこの2日ほど、ほとんど餌を取れずに腹ペコのハズ。排砂作業の終わったであろうこの日は、透明度が上がると同時に高活性の状態になるに違いないと、午後から再度、前日と同じダム上の渓を目指しました。現地に到着すると、渓は十分に釣りのできるほどの、ほど良い濁りとなっていて、大物の期待が膨らみます。濁りがまだ強いため、良く潜る様にこの日はSukari50SSdeepを多用しました。

前日のリベンジのつもりで再度入渓Brettonには尺足らずのニジマス相変わらずこんなチビアメマスも釣れる

釣り始めるとすぐに小さなアメマスがヒット。狙いは大ニジマスですが、なぜかアメマスばかりがヒットしてきます。ブレットンに代えるとようやく尺足らずのニジマスがヒットしてきましたが、残念ながら大ニジマスの姿は有りませんでした。ただ、3尾目に細身の52cmの大アメマスがヒット。このサイズは今期の渓でのアメマスの最大であり、なんとなく満足して納竿することはできました。だた、はたして、これはリベンジできたと言えるのか言えないのか、微妙なところですね。

十分に釣りになる、ほど良い濁り今期一番の渓のアメマス52cm渓アメマス52cmと私

【使用タックル】
CarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、Bretton銀赤#2、Eden50H/TS/ヤマメ、Sukari50SSdeep/Rグリーン、他

【8月23日(水)猛暑の日は涼しい湧水の渓で】

この日は北海道の10か所の地点で、観測史上最高の気温を記録するという、前代未聞の暑い日でした。そんな状況もあり、この日は暑い十勝を逃れ、弟子屈の近くの涼しい湧水の渓で楽しもうと考えました。しかし、同じ様な事を考える人は沢山いる様で、入渓した途端に下流側からルアーマンが歩いてきました。この渓は人の歩いた後でも、小物ならばそこそこ釣れることが判っていましたので、気にせずそのまま釣り下がると、あれま、今度は2人連れの餌釣り師がやってきました。それでも気にせず釣り下がって行くと、今度はバンブーロッドを持ったフライマンと出くわしてしまいました。平日なのに、ですよ!

久々に弟子屈の湧水の渓で涼しい釣り湧水のため、水温は真夏でも16℃台次々と釣り人が来るがそれでも釣れる

フライマンに聞くと、少し下流側でドライに44pのニジマスが出たそうで、こんなに人の多い状況下でも、それなりに釣れるのがこの渓の有難い所です。なぜなら、下左写真の様に、びっしりとバイカモが繁茂していて、藻の間や脇のボサの下などに、実に沢山のイワナ、ニジマス、ブルックが隠れています。そのため、人が通過しても全ての魚を脅かしてしまう事など無いと言う事なのでしょう。こんな状況下で14時過ぎから2時間ほどだけ釣りましたが、28cmまでのイワナばかり11尾ほどがヒットし、まぁ何と言うか、ヒマ潰しには丁度良い渓でした。ただ、流石に人が多い分、大物の気配はありませんでした。

バイカモの間に沢山の魚が隠れているこの日は2時間で28cmまで11尾猛毒のエゾトリカブトが綺麗な季節

【使用タックル】
CarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、Ryuki50S/赤腹ヤマメ、Eden50H/TS/ヤマメ、他

【8月25日(金)酷暑の日は涼しいオショロの源流で】

この3日間の北海道は異常でした。前々日と前日は道内の10地点で、この日も9地点で観測史上最高の気温を叩き出し、うち2地点では3日連続で最高気温を更新し続けるという、とんでもない事が起きました。24日は余りにも暑いため、危険を感じて釣りは無し。そしてこの日25日は、オホーツクの涼しい源流でオショロコマ釣りに興じる事に。平野部では23℃を上回る渓水温になっていますが、この日の釣り場の水温は18℃台で、畦畔はとても涼しく快適でした。お昼ころからの釣りでしたが、魚たちの活性もすこぶる高く、良い釣りができました。

酷暑はオホーツクのオショロの渓へさすがに源流部では水温が低い黄色いルアーにも良く反応してくれた

まず最初は、いつもの様に5cmのミノーで始めましたが、あっと言う間に10尾ほどがヒット。ただ、型は小さく22cm程度までだけでした。途中、ゆったりと流れる深さのあるプールで釣っていると、突然、55cmほどもある釣ってはいけないお魚さんが喰い付いてきて、驚かされたりもしました。小さなミノーを丸呑みしてくるため、2つのフックが掛かってしまい、外れないので困ります。そして、15時頃になると、にわかに雲が湧いてきて、10mmほどの結構な通り雨となり、車に一旦退避。1時間半ほどのお茶タイムとしました。

55cmほどのサクラマスも(Click拡大)夕立ちの後に堰堤の下を釣ってみた29.5、25、24cmと良型を連発した

16時ころ釣りを再開すると、水温が1℃ほど急低下していて、薄っすらと濁りが入っていました。これは大物のチャンスとばかりに、今度はアウトリガーニンフで堰堤下を釣ってみると、これが大当たり。2尾目にまるで相撲取りの様なデブデブの巨大なオショロコマがヒット。ただ、このオショロ、いくら計測し直しても尺より数mm足らない、正に「泣き尺」でした。これまでの私の記録は29cmでしたので、記録更新の29.5mmとしました。「尺オショロはメーターイトウより難しい」という、弟子屈の釣りガイドさんの言葉を、またまた思い知らされる結果となってしまいました。

デブデブのオショロコマ(Click拡大)記録更新のオショロ29.5cmと私赤い餌釣りの鉤も付いていた

注:サクラマスを始め、全ての釣魚は写真撮影後、生きたままリリースしています。

【使用タックル】
CarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、Ryuki50S/赤腹ヤマメ、Eden50H/TS、他
Brookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフささめ管付きチヌ3号、他

【8月27日(日)ビデオ:サクラマスの産卵準備】

2日前の釣行時に、サクラマスの産卵床の沢山ある場所を見つけていました。場所は小さな堰堤上の非常に広々とした浅い緩い流れの広場です。水深は10数cmしかなく、点々と白っぽく掘られた産卵床が見えます。この日はそんな産卵床の一つを選び、水中動画を撮影してみました。これまでオショロコマでも同様の動画を撮影していますが、サクラマスは遥かに警戒心が強く、近づくとすぐに逃げてしまうため、苦労します。また、産卵は数時間の穴掘りの後の数秒だけですので、その瞬間を撮影するのは、バッテリの小さい安物のアクションカメラでは、まず不可能です。

堰堤上の広々とした浅い流れで産卵アチコチに白っぽく産卵床が見えた鮭類の遡上も始まったが今年は遅い

この日もバッテリの切れるまでの2時間ほどを、あれこれと工夫しながら撮影してみましたが、穴を掘る姿は撮影できても、産卵の瞬間には全く立ち会えることはありませんでした。穴を掘るサクラマスのすぐ後ろには、流れてくる卵を狙って沢山の小ヤマメたちが群れていました。地元のヤマベ釣り師たちは、産卵床を探してすぐ後を釣るそうです。ちなみに、前日に知床の有名河川で、シロザケの遡上の状況を観察(写真右上)してみましたが、既に遡上は始まっているものの、魚の数は相当に少なく、温暖化の影響か、今年も遡上は遅れている様に思えました。

サクラマスの産卵準備(3分20秒)

【使用タックル】
AkasoBrave7_ActionCamera+自作水中アンテナ

【8月29・30日(火・水)海からアメマスたちが戻ってきた】

お盆を過ぎるとアキアジ(シロザケ)の釣果が聞こえ始め、時を同じくして、海で育ったアメマスたちが、渓で釣れ始めます。そろそろシーズンインかと考え、この日29日は今年初めての遡上アメマス狙いで、別海地方の渓へ向かいました。広々とした根釧台地の牧草地にクネクネと曲がりながら流れる渓には、巨大なアメマスが産卵をするために遡上してきます。釣り場の畦畔には少なからず踏み跡が見られ、既にシーズンに入っている事を伺わせました。このところ雨が降っていなかったせいか、渓水の透明度は高く、水量も少なく、釣り辛い状況でした。

別海の牧草地の中を流れる渓へ3投目でいきなり43cm(Click拡大)こんな倒木の下にアメマスが潜む

渓の底は概ね砂地となっていて、ほとんどの場所は渓通しで歩いて移動できます。場所により急激に深くなっているため、気をつけなければなりません。15時ころから釣り始めましたが、魚影を確かめるつもりで、とりあえず岸からミノーを投げてみると、なんと3投目でいきなり43cmのアメマスがヒット。目の前は深くて渓に降りれず、仕方なく抜き上げて草地の上で写真撮影。手早くリリースすると元気よく泳いで行ってくれました。少し気になったのは、これまで釣れた事の無いニジマスが釣れ、ここでもニジマスが蔓延り始めているのではないかと心配になりました。2時間ほどで10尾ほどの釣果があり、短い時間でしたが楽しめました。

尺ちょっとまでは普通に釣れるこの渓では初めて釣れたニジマスこんなヤマメのおチビちゃんも釣れる

この釣りの狙いは小アメマスの数釣りではなく、50cmオーバー、できれば60cm超えの大アメマスです。海で大きく育った巨大なアメマスが、本当に時折りですが、ヒットする事があるのです。前日の釣果が物足りなかったため、翌30日は同じ渓の10kmほど上流部へ移動し、大型が上流部まで遡上していないか、確かめる目的もあり入渓してみました。お昼ころから釣り始めましたが、なぜかこの付近は釣り人?の足跡だらけで、前日とはだいぶ様相が異なります。ただ、ミノーを投げるとすぐに小さなアメマスが連続してヒットしてきて、魚影は上流部の方が遥かに濃い様に思われました。

翌日はお昼から同じ渓の10km程上流へこちらはなぜか釣り人?の足跡だらけ20cm前後のアメマスが入れ食い状態

30分ほど釣った時でした。いきなりミノーをひったくる様な魚信が出て、巨大な魚が走り始めました。「よっしゃぁー!、大アメマス来たーー!」と一瞬は喜んだのですが、その魚体の色が見えた瞬間、ガッカリでした。またまた釣ってはいけないお魚さんが喰い付いてきたのです。しかも、そのサイズは72cmほどもあり、強烈な鼻曲がりのオスのサクラマスでした。そして、良く渓を見てみると、良いポイントにはサクラマスが何尾も入っていて、これでは大アメマスは出てくれそうもありません。結局、4時間ほど釣ってアメマス24尾の大漁でしたが、この日も最大は41cmで、まぁ、楽しめましたがガッカリでした。

72cmほどの巨大なサクラ(Click拡大)良く見ると良いポイントはサクラだらけこの日の最大は41cm(Click拡大)

【使用タックル】
CarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、Ryuki50S匠/チャート、Ryuki50S/チャート、他