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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2023(6)(8月1日〜10日)


例年、8月に入ると、北海道では暑さも落ち着きを見せ始めます。酷暑の日もあと数日で終り、その後は秋雨の様なお天気が続くことが多くなるものです。渓流釣りの秋本番にはまだまだ遠いですが、渓に吹く風にも、少しづつ秋を思わせる香りが漂い始めます。短い北海道の夏を、もうしばらくの間だけですが、惜しみつつも存分に楽しみたいと思っています。引き続き健康と天候に相談しながら、道内を釣り歩いて行きたいと考えています。(下写真は、夏の道南のカルデラ湖の夜明け)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【8月2・3日(水・木)道南のカルデラ湖で修行の旅】

今年2回目となる道南のカルデラ湖のトローリングに出かけました。この湖は岸からの釣り人の間では「修行の湖」などと呼ばれていて、狙いのブラウントラウトは、本当に釣れません。それでもトローリングであればそれなりの釣果が見込まれます。しかし、今年の夏は例年とは少し様子が異なり、トローリング愛好家にとっても修行の湖になりつつ有る様です。2日夕は16時ころから2時間半ほど、3日朝はなんと4時半から11時ころまで6時間半ほど、合計9時間ほどを、延々とレッドコアでミノーを引き回し続けましたが、釣果は3日の納竿直前に釣れたアメマス36cm1尾だけでした。本当に疲れました。ガックリです。

久々に道南のカルデラ湖でトローリング水深15m付近に魚影が見えるが少ない平日でも湖畔のキャンプ場は満杯だ

この地にはITさんと言う大ベテランさんがおられ、色々と情報をお聞きしましたが、今年は初期に80cmが出たものの、その後は過去最悪の状況の様です。漁協担当者の話では、ブラウンは昨年、大型が良く釣れたらしく、漁協が獲物を買い取って駆除している事もあり、今年は反動で釣れなくなっているのではないかとの事。ただ、釣った魚を全て殺したところで、何千個も卵を産む魚は駆除などできるものでは無いため、この話の信憑性は薄いとは思います。一方で、チップの釣り人からの情報では、昨年は日に0〜1桁がせいぜいだったチップの釣果は、今年は出船すれば2桁は釣れるそうで、ここ数年では良く釣れているらしい。どうやらそれぞれの釣果には大きな波がある様です。

道南のカルデラ湖の夜明け(Click拡大)チップ釣りも既に終盤の様だ両日の釣果はこのアメマス36cmのみ

【使用タックル】
TrollingRod110、チタノス舟GT3000、MasonLeadCore18lb、Nanodax20lb、TrollingPepper100、RedPepperBaby、Sukari60Deep/Rグリーン、他

【8月5(土)ビッグファイト松本でのんびり】

久しぶりに道南にやって来たので、管釣りのビッグファイト松本さんでのんびりとしました。ただ、このところの猛暑のせいか、お客さんもお魚さんも夏バテなんでしょう、土曜でもガラガラでお客さんは1桁止まり、お魚さんたちもまるでやる気のない低活性でした。この管釣りでは一番上流側に有る1の池が最も大物が豊富に放流されていて、いつも入場と同時に1の池で釣り始めます。しかし、この日は何をやっても魚たちは知らんぷり。仕方なく、まだフライを投げていない奥のエリアに行き、奥の手のペレットフライでなんとか60cmまでは確保できました。

暑い日はBF松本さんでのんびり低活性で最大は60cmまで(Click拡大)土曜にも関わらずお客さんはまばら

4の池では下写真の様な、オショロコマなのかブルックなのか良く判らない魚も釣れました。背びれにも虫食い模様があり、赤い斑点には不明瞭で白っぽいリングが付いています。ただ、ブルックは放流していないらしく、大昔に誰かが放流していて、その生き残りがいてオショロなどと交雑しているのかも知れません。ところで、昨年あたりから?この管釣りではオートキャンプサイトを設置していて、この日も2組ほどのお客さんがおられた様です。林間の涼しげなテントと、釣り放題という最高の環境のキャンプは、見ていてうらやましい限りでした。

オショロかブルックか?(Click拡大)赤い点の回りに白いリングが見える林間のキャンプサイトが快適そう

【使用タックル】
3000円の#5/6中古フライロッド、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、
GrandMaxFx1.75号、Kフライ、ペレット茶管付グレ3号、他

【8月6・7(日・月)日高の牧場とブラウンの渓で遊ぶ】

この日は終日雨の予報でしたが、実際には殆ど降らず、朝から日高方面へと大きく移動。お昼前には新冠町に到着しました。そして、知り合いの牧場で競走馬の卵たちと、しばし触れ合いました。釣りはもう15時半を回ってからの開始でしたが、いつもの超一流ポイントに到着すると、日曜とあって案の定、先行のルアーマンがいました。ただ、水温が22.5℃と非常に高く、何も釣れなかったとの事で、そそくさと引き上げて行きました。ところが、16時頃に通り雨がやってきて、一時は土砂降りの雨に・・・木陰で雨の通り過ぎるのを待っていると、気温が一気に下がり、ウソの様に涼しくなりました。水温も21.4℃と1℃ほど急降下。

日高の知り合いの牧場で馬と遊んだ麦稈ロールの入荷時期は忙しい16時頃、降雨後に水温が1度程低下

雨が上がり、Eden60Hを遠投して底付近をトレースしていると、数投目で36cmの銀ピカのニジマスがヒット。ただ、その後が続かなかったため、少しだけ上流側へ移動し、今度はド派手なチャートのスプーンChnookS25gを、対岸近くまで大遠投。足元の駆け上がり以外はほぼ根掛かりしない事が判っていたため、スプーンを底まで落とし、すぐにトゥイッチングしながら少し巻き、また底まで落とす・・を繰り返す作戦に。すると上流からの強い流れの緩むあたりで、根掛かりの様な魚信が出て、下写真のブラウン48cmがヒット。ちなみにこの48cmは、渓流で釣ったブラウンの2番目の記録であり、先日の道南のカルデラ湖の仇を討った恰好で、大満足の1日でした。

銀ピカのニジマス36cmがヒット久々の良型ブラウン48cm(Click拡大)道南のカルデラ湖の仇を討てた

翌7日も終日雨の予報でしたが、実際には時折り雨がパラつく程度で、雨量はゼロでした。そのため、10時ころから前日と同じポイントへ、柳の下のドジョウを求めて繰り出しました。しかし、水温は前日同様に22℃付近と高く、魚の反応は3時間ほどの間、全くありませんでした。この日も先行のルアーマンが居て、早朝から何も釣れていなかったとのこと。このルアーマンさんは時折りこのポイントで出会い、情報交換をしている仲ですが、夏の水温の高い時期はほとんど釣れていない様でした。それにしても、前日の2尾の釣果は、どうやら水温急低下のお陰の様で、相当にラッキーな釣果だった様です。

翌朝も出かけたが、反応は無かったサラブレッド達の遊ぶ牧歌的な風景は、心から癒される(Click拡大)

【使用タックル】
CarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Eden60H/TS、Sukari60deep/Rグリーン/イブキ、DaiwaChinookS25g/フルチャート、他

【8月8〜10(火〜木)久々の大雨の後は十勝のニジマスの渓へ】

帯広では6〜8日にかけて50mmを超える雨が降り、渓は久しぶりに潤いました。ただ、土が乾燥しきっていたためか、水量はほんの少し増加した程度でした。それでも雨の濁りを期待して、8日午前は日高から十勝へと急遽大きく移動し、雨の上がった午後15時ころから、20日ぶりにいつもの十勝のニジマスの渓を攻めてみました。渓の透明度は写真左下の様に50cmほどしかありませんでしたが、実はこんな状況こそが良く釣れるのです。深みの有る緩い流れにスピナーのBretton#2銀赤を投げ込むと、ほぼ1投1尾でヒットを繰り返し、残念ながら大物こそ出ませんでしたが、2時間ちょっとで29cmまで15尾の、正に「入れ食い」を楽しむ事ができました。

久々の大雨の後を狙って急遽十勝へ雨後で水温は18℃台、透明度50pほど2時間程で29cmまで15尾の入れ食い

翌9日朝も活性の高さを期待して入渓しましたが、あれれ、一夜にして透明度は元通りに・・・しかも、水温は朝9時の時点で既に21℃まで上がっていて、もはや絶望的な状況でした。前日と同様にスピナーで釣ってみましたが、想定通りに全く何の反応もありません。仕方なく、ロッドをフライに取り替え、しぶとく釣り続けてみましたが、午前中はチビニジマスとチビヤマメが2尾づつ釣れただけで、もうガッカリでした。しかも、この日は帯広で31.4℃を記録する暑い日で、お昼頃にはもう汗だくで釣りにならないため、午後からはまたまた源流部の涼しい渓へ逃げ込む事にしました。

翌朝も入れ食い期待で入渓したが・・朝9時過ぎには既に水温21℃で絶望的午前は小ニジ2尾と小ヤマメ2尾のみ

ダム上の源流部まで移動すると、流石に水温も18℃台まで下がり、渓に立つと涼しい風に癒されます。水量は普段の倍ほどもあり、かなり濁った状況でしたが、なんとか釣りの可能な状況でした。ここでは夕方15時ころから2時間半ほどで、下写真のニジマスやアメマスに加え、ダム遡上の陸封型サクラマス(釣りは可能)も2尾ヒット。ただ、2尾目にヒットした、どうみても50cmはあったであろう大ニジマスを、バラしてしまったのが非常に残念で悔やまれました。大ニジマスは回転したりジャンプしたりと、あの手この手で鉤を外そうとしてきます。Sukari50SSdeep/Rグリーンをオリジナルのまま使っていましたが、やはりトリプルフックはバレやすいですね。

午後は熊の出そうなダム上の源流へニジマス35cmとアメマス28cmまで2尾ダム遡上のサクラは2尾(Click拡大)

そして翌10日も、前日にバラした大物が忘れられず、同じポイントへ入渓してしまいました。ところが、たった1日で透明度は普段通りのクリアな状況に。そのためか、午前中はなぜか44cmまでのアメマスばかりが4尾ほどヒットしてきただけで、ニジマスの姿はありませんでした。それでも、昼間は付近で昼寝を決め込み、午後も前日同様に15時ころからしつこく釣り続けました。ただ、既に普段と変わらぬジンクリアとなっていて、夕方2時間ほどの間に魚信は7〜8回も有ったにも関わらず、ちっとも鉤に乗ってくれません。結局、釣れたのは40cm足らずのアメマスとサクラが1尾づつだけ。今回の大雨の賞味期限は、たった2日間ほどだけだった様です。

透明度は更に上がって普段通りに午前はアメマスばかり4尾(Click拡大)最後に釣れたサクラマス38cm

【使用タックル】
Brookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフささめ管付きチヌ3号、クロカワ虫ニンフTMC3761#8黒、他
CarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、Eden50H/TS、Sukari60deep/Rグリーン、他