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ミニオフレポート

北海道釣行日誌2023(5)(7月22日〜31日)


蝦夷梅雨も結局は大して雨も降らず、道東の渓はどこも渇水状態が続いています。加えて早くから気温が高くなっていたため、多くの釣り場でアブが大発生しており、大変釣り辛い状況になってきました。数日以内に梅雨も明け、その後はお盆前ころまで、渓流釣りには最悪の時期となります。釣りはそこそこに、道内のドライブでも楽しみながら、場所により涼しい釣り場を求めて竿を出す程度となりそうです。体調と天候に相談しながら、引き続き北海道を楽しみたいと考えています。(下写真は、オホーツクのオショロコマの源流釣り場)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【7月23日(日)オホーツクの源流でオショロ釣り】

道東では4日ほど前からこの日まで、30℃近い暑い日が続きました。こんな日は源流で涼むに限ります。斜里に近い源流部へと入渓し、釣りはそこそこに、涼しい所で昼寝ばかりしていました。この地の水温は流石に低く、16℃前後しかありません。夏用のウェーダーを履いて渓に立つと、足が冷えて辛くなってくるほどですが、渓畔でのんびりと昼寝するには最高でした。ただ、アブが大発生しており、車からの乗り降りは大変でした。もっとも、川の中に立つと、空気が冷たいせいかアブは攻撃してこず、釣りには支障はほとんどありませんでした。

源流は渇水で超ジンクリアだった水温は16℃前後と夏でも冷たいオショロコマは順調に釣れた

釣りの方は、それぞれ短い時間でしたが、3か所ほどで竿を出しています。どこもオショロコマは適度に釣れ、楽しめました。ただ、かなり源流部まで入ったにも関わらず、どこまで行ってもサクラマスが邪魔をしてきます。この日も2尾のサクラマスが喰い付いてきましたが、Ryuki38Sの腹部のフックを取り外したものを使っていたため、1尾はフックが伸びて逃げて行ってくれました。ただ、もう1尾は、写真の様にガッチリと小さなミノーを咥えてしまい、何をやっても外れることはありませんでした。

2つ目のポイントはサクラがうようよRyuki38Sを咥えたサクラ(Click拡大)サクラが群れて泳いでいた

渓の透明度は渇水でジンクリアとなっていて、淵の底を良くみると、なるほどサクラマスが10尾以上も群れて泳いでいるのが見えました。それにしても、こんな源流部までサクラマス達がごっそりと入ってきているのは驚きでしかありません。河口からは50km以上もあり、途中には幾つもの堰堤や頭首工があります。一体、どうやってこんな所まで這い上がってきたのか、さっぱり判りません。それにしても、この時期は渓畔の浅瀬に、実に沢山のオショロコマの稚魚たちが泳いでいます。この地ではオショロ達の未来は安泰の様に思えました。

3つ目のポイントは最源流部サクラの代わりにヤマメが釣れるオショロの稚魚が一杯(Click拡大)

【使用タックル】
CarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、Ryuki38S赤腹ヤマメのみ

【7月25日(火)網走地方の渓で25年ぶりの釣友と再会】

猛暑で釣りにならない日が続いていますが、この日は釣友の佐伯さんと早朝の1時間ほどだけを渓で過ごしました。佐伯さんとは1990年台後半にNPO法人、森の学校のイベントに参加させて頂いたりした仲であり、お会いしたのは実に25年ぶりでした。現在は左下写真の様なキャンピングカー(左側)を利用して、道内を釣り歩きながら、同時に執筆活動などもされている様です。著書の「北の遊牧民 - Nomads of the North」には、そんな北海道での遊牧民的生活の魅力が綴られています。私自身も夏の間は北海道で同じような過ごし方をしていますので、共感を得るものが多いのです。

佐伯氏のキャンピングカー(左)網走地方の大物の釣れる渓流へ水温は朝8時でも既に20℃超え

彼とは前日24日の午後からお会いして、釣り場近くの居酒屋で再会の祝杯を上げ、翌朝のこの日は、釣り場を案内する目的で下写真の渓流へ入ったと言う訳です。このポイントは昨年8月に私の野生化ニジマスの記録である65cmを釣り上げた場所であり、恐らく大物が付近に泳いでいたに違いないと考えられたのですが、なにせ水温が20℃を超えていて、これでは殆ど釣りになりません。渓に立っていたのは、ほんの1時間ほどだけでしたが、それでも小さなヤマメが2尾釣れ、二人で釣りの雰囲気だけは味わう事ができました。

佐伯さんがニンフで攻める(Click拡大)しかし釣れたのはこんなチビヤマメだけ私のフライにも同じ様なヤマメのみ

【使用タックル】
Brookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、
プリンスニンフささめ管付きチヌ3号、他

【7月26日(水)オホーツクから稚内へドライブ】

道東は余りにも暑いため、釣りは諦め、写真撮影に徹する事にしています。前日は北見の渓から枝幸まで200qを、そして、この日は更に稚内市まで120qを、写真を撮影しながらのんびりと大きく移動しました。ただ、快晴のはずの天気予報が外れ、強い風で晴れたり曇ったりが激しく、期待通りの良い写真がほとんど撮れなかったのが残念です。でも、流石に稚内市まで来ると、道東よりはかなり涼しいのが嬉しいです。この日の最高気温は帯広34℃・北見33℃に対し、稚内24℃と10℃ほども低い様です。下写真はいずれもクリックすると拡大できます。

ブタナ咲き乱れる神威岬(Click拡大)風の丘(Click拡大)宗谷岬のバイク族(Click拡大)

【使用タックル】
ありません。

【7月27〜29日(木〜土)宗谷から美瑛・富良野へドライブ】

北海道名物オロロンライン(Click拡大)美瑛の夏空(Click拡大)美瑛展望公園遠望(Click拡大)

この3日間は、宗谷からオロロンライン・士別・旭川経由で美瑛・富良野へと、写真を楽しみながら大きく移動しました。ただ、天気予報が外れまくり、あまり良いお天気では無かったのがとても残念でした。やはり、風景写真は快晴の良いお天気に限るのです。27日は快晴の予報にも関わらず、途中から酷い大雨になるなど、この時期の天気予報は、不安定な大気で、外れることが多い様です。それでも、時折り差す太陽を頼りに、沢山の綺麗な写真を撮影することができました。もっとも、行先は例年通りのおなじみの場所ばかりで、ご覧の方には退屈かも。

四季彩の丘は人混みだらけ(Click拡大)それでも花は綺麗だった(Click拡大)富田ファームは大混雑(Click拡大)

【使用タックル】
ありません。

【7月30・31日(日・月)富良野のブルックの渓へ再び】

両日はYouTuberさんの釣っていた様な、型の良い野生化のブルックを釣りたくて、7月11・12日に入渓した富良野の渓へ、再び向かいました。前日の予報では、日曜8時から月曜18時まで、毎時1〜2mmの雨が36時間も降り続くとの事でした。この時期の多少の雨は苦にならないため、水温低下と涼しさを期待して入渓してみたをいう訳です。午前は本命の釣り場の最源流部へ林道が通じていることが判り、熊の出そうな如何にも源流らしい渓相のポイントへ。しかしこれは失敗でした。涼しくてアブはゼロでしたが、釣り人が相当に入っているのでしょうか、お魚さんもゼロ、そして期待の雨も全くのゼロでした。

最源流部はアブも魚もいなかった7月11・12日に入渓した付近に入渓野生のブルックの記録更新(Click拡大)

午後からは前回入渓した下流部の本命ポイントへ移動。ただ、釣り人が多く、前回と同じポイントへは入渓できませんでした。そして、今回はブルック狙いのため、フライで挑みました。前回の経験から、ブルックは流れの脇のちょっとした障害物に隠れていたりする様で、ルアーでは釣り辛いのです。この予想は正解だった様で、小さなポイントを丹念に探っていると31cmのとても綺麗なブルックが喰い付いてくれました。ちなみにこのサイズは野生化ブルックの自己記録を更新するサイズで、うれしさもひとしおでした。ブルックは他にも2尾、そして、小ニジマスは4尾、イワナも1尾釣れました。ただ、雨はゼロでした。

どこまでもナメの渓相が続き歩きやすいフライでは大ニジマスは出なかった相変わらずチビイワナも釣れる

翌日は月曜で釣り人も少なく、大ニジマスの釣れたポイントへ入れたため、フライとルアーの2投流で臨みました。この日も朝8時から17時まで1mm程度の雨の予報でしたが、10時を過ぎても全く雨は無し。そのうち降り出すだろうと釣り始めると、1つ目のポイントでこの渓では最大のイワナ35cmがヒット。ニジマスも33cmまで2尾釣れ、気温は30℃超えでしたが、魚の活性は有る様でした。そうこうするうちに空が暗くなってきて、12時ころになってようやく雨が降り始めました。ただ、雨は通り雨で、1時間ほど6mmだけで止んでしまい、濁りも増水も無しでした。

翌日は大ニジマスの釣れたポイントへ珍しく35cmもあるイワナがヒット残念ながらニジマスは33cm止まり

それでも水温は一気に1℃ほど低下し、活性が上がってくれるかと思ったのですが、それは全くの逆でした。イワナ・アメマスであれば、高温時に水温が急低下すると活性が上がることが判っていますが、ニジマスの場合はどうも異なる様です。チビイワナとチビブルック以外はさっぱり釣れなくなってしまったのです。それでも13時過ぎになり、少し型の良いブルックがヒット。ただよく見ると、この個体にはブルック特有の青い枠の付いた赤い斑点がありません。どうやらイワナとブルックの交雑種の様です。ブルックも水温低下で活性は上がる様です。それにしてもニジマスはデリケートで難しいですね。

12時ころにようやく通り雨が降った水温は下がったが活性も下がったか?交雑種と思われるブルック(Click拡大)

【使用タックル】
両日:Brookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、
プリンスニンフささめ管付きチヌ3号、他
2日目:CarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、CastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Eden50H/ヤマメ、Sukari50ssDeep/Rグリーン、他