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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2022(10)(11月1日〜10日)


11月に入り、北海道はいよいよ冬の到来です。例年11月初には、最北の宗谷地方の平野部でも雪が降り始めます。標高の高い峠道では積雪も見られ始め、万年夏タイヤの私の車では移動が困難になってきます。冬の訪れの遅い道南や十勝地方では、もうしばらく釣りを楽しめそうですが、強い寒波の状況次第となります。ただ、地元の釣り師たちによると、釣りの本番はこれからだそうで、ニジマスやイトウなどの大物狙いのシーズンINでもあります。例年、この時期に後ろ髪を引かれる思いで帰京するのが残念でなりません。(下写真は、冬を迎える十勝のニジマスの渓)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【11月1日(火)】

この日は帯広市内で外せない所要があり、午前中は釣りに出ることができませんでした。お昼過ぎから十勝のニジマスの渓へ繰り出しましたが、いつもの釣り場に到着して河原に降りた途端、目の前に二人の釣り人と出くわしてしまいました。さてどうしたものやらと悩んでいると、向こうから声を掛けてこられました。よく見ると、我が師匠のお友達のMさんとそのお友達でした。Mさんは数少ない休暇を利用して北海道へ来ておられ、快く釣り場を譲りました。私はその後ろを釣りましたが、当然ですが、おチビちゃんが1尾だけしか釣れませんでした。

お昼過ぎから十勝のニジマスの渓へ我が師匠のお友達のMさんその後はパタリと釣れなくなった

ただ、その後はお二人とも目の前では全く何も釣れず、どうやらこの日の高活性な時間帯は終わってしまった様です。聞くと少し手前のポイントまでは良く釣れ、Mさんには48cmの良型を含め7尾ほどの釣果があったそうです。私と遭遇してお喋りをしている間に、なにやら冷たい風が吹き始め、これが活性を一気に落としてしまった様です。この時期の特に午後の冷たい風は、活性を著しく落とすため、全く釣れなくなってしまいます。そのため、その後は釣りをせず、夕方はまたまた大きく阿寒方面へ移動しました。

【使用タックル】
ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフ管付チヌ3号、クロカワ虫フライ、他

【11月2日(水)】

この日は終日、風の弱い良いお天気で、とても暖かい日になる予報となったため、急遽、阿寒湖でトローリングを楽しむ事にしました。ただ、例年の事ですが、11月に入るとアメマスの産卵がほぼ終了するため、細い体の腹ペコのアメマスが盛んにルアーに喰い付いて来るようになるものです。そのため、本命の大ニジマスはサッパリ釣れなくなります。それでも、恐らく今シーズン最後となるかも知れない阿寒湖に、出漁しないと気が済まないのです。暖かく風の無い穏やかな日は、11月に入ると極端に減ってしまうからです。

阿寒湖のボート釣り券 \2,000-穏やかなお天気に誘われ阿寒湖へ水温は11℃台まで下がり最適な条件

予報どおりに、この日は朝8時ころでもとても暖かく、防寒具がいらないくらいでした。のんびりとボートを用意し、出漁したのはもう9時前でしたが、案の定、釣り始めてすぐに細身の40cmほどのアメマスが喰い付いてきました。その後は結構な頻度で次々とアメマスがヒットし続け、午前中だけで2桁を超えてしまいました。ただ、元気なアメマスは中型ばかりで、50cm超えが全く釣れません。余りにもアメマスが釣れ続けるため、お昼前から戦法を変更しました。Ryuki70Sで岸から100m以上の沖合を時速6kmほどの高速でトローリングし、ニジマスだけを狙う作戦です。

この日のニジマスは38cm1尾のみ珍しくサクラマス36cmもヒット11月に入り岸釣りの人も随分と減った

ただ、この戦法を以てしても、時折りですが、しつこくアメマスが喰い付いてきます。それでも我慢してルアーを流していると、12時過ぎになって、ようやく待望のニジマスがヒット。ただ、そのサイズは40cmに少し足らない小マス君でした。サイズは小さかったのですが、阿寒湖の野生化ニジマスはパワフルです。ドラグをジーーっと鳴らしながら、ラインを引っ張り出してくれ、楽しませてくれました。同じ戦法で14時過ぎには小ぶりのサクラマスもヒット。残念ながら50cm超えの大ニジマスは釣れませんでしたが、アメマスは50cm1尾に40cm台12尾、40cm以下3尾の計16尾、全部で合計18尾と数の上では大漁となり、なんとなく満足して納竿しました。

アメマスばかり大漁だったが50cm止まり産卵後の細いアメマス50cmと私今シーズン最後の阿寒湖になりそう

【使用タックル】
SHIMANO_CarddiffN/S83ML、VanquishC3000、SunlineCastawayPE30lb(2号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Sukari60deep/OB鮎、Ryuki70S/赤腹ヤマメ、他

【11月4日(金)】

前日は結構な雨で釣りはお休みでした。またまた強烈な寒波が襲来していて、この日から3〜4日はニジマスだけでなく、殆どの渓魚で釣りにならないと思われます。ただ、お天気は十勝晴れの素晴らしい青空でしたので、この日は写真の日にしました。しかし、北海道中部以北では今朝に積雪があり、夏タイヤのままの私は峠を超えられません。そのため、比較的暖かい十勝南部の広尾や大樹町のあたりをウロチョロしながら景色を撮影していました。残念ながら紅葉は既に終盤で、しかも十勝南部は平坦な牧場や畑地が続くだけの、つまらない景色ばかりで、良い写真には巡り合えませんでした。下写真はいずれもクリックすると拡大します。

   

【使用タックル】
ありません。

【11月5日(土)】

この日は寒波から2日目で、早朝の気温は十勝更別で氷点下4℃を記録し、今冬一番の冷え込みとなりました。デリケートなニジマスは間違いなく釣れないとして、せめてアメマスやイワナなら釣れるかもと、十勝南部の渓へ出かけてみました。しかし、2河川の中流部と源流部を釣ってみましたが、全く反応がありません。と或る橋の上から30cmほどの魚が、流れの殆どない浅瀬で定位しているのが見えたため、河原まで降りてルアーを投げてみましたが、やはり反応がありません。枝か何かを魚と見間違えたのかも、と近づいてみると、シュシューっと逃げていきました。アメマスもこの時期の寒波の下では、寝てるんですね。久々のオデコでした。

中腹まで冠雪した日高連峰神威岳大アメマスの釣れたらしい渓へイワナの釣れるらしい源流部も

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Ryuki50S/チャート、Eden50H/LCY、Sukari50SS/イブキ、他

【11月6日(日)】

この日も朝は十勝南部の幕別にいましたが、十勝晴れの素晴らしいお天気だったため、午前中はまたまた写真の日としました。お昼過ぎにいつもの十勝のニジマスの渓へ戻りましたが、未だ寒波が残る寒い日にも関わらず、畦畔は釣り人の車で溢れていました。ただ、2人ほどの釣り人に話を聞いてみましたが、一人は全くのオデコ、もう一人もおチビちゃんだけとのこと。やはり寒波の影響はまだ残っていて超低活性だった様です。私も少しだけフライロッドを降りましたが、釣れたのは20cmちょっとのおチビちゃんが1尾だけ。まぁ、寒波+日曜で釣れただけマシでした。

十勝南部の紅葉は道内でも遅い(Click)牧草の緑と唐松の黄色が美しい(Click)十勝のニジマスの渓は釣り人だらけ

【使用タックル】
ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフ、クロカワ虫フライ、他

【11月7日(月)】

待てば海路の日和あり、と言います。寒波で釣りにならず、ジッと我慢した甲斐がありました。寒波で寝ていたニジマス達も、4日も経つと流石にもう腹ペコで目覚めてくれた様です。50cm超えの大ニジマスは釣れませんでしたが、この日は10時半ころに42cm、15時過ぎに45cmの良型ニジマスが釣れました。天気予報によると、今回の寒波は前日までに抜けたハズなのですが、最高気温は前日と全く変わらず、むしろ最低気温は前日より低くなっていました。それでも前日までとは打って変わって活性が高くなっていたのは、ニジマス達の我慢も4日まで、と言うことなのでしょうか。

月曜になり十勝の渓は釣り人もまばら10時半ころ、このポイントで42cm緩い流れの中から出てきた42cm

釣れたのはいずれも、水流が集まって水深が1mほども掘れて深くなっているポイントでした。ただ、盛期には激流の底に定位しているものですが、水温の低いこの時期は、少し下流側の流れが緩くなった付近の底に定位している様です。少し下流側から攻めることでヒットしてきました。このところ殆ど雨が降っていないため、透明度が高くなっていて、近づき過ぎると釣れなくなりますので、この日は長さ4cmほどの発砲ウキを付け、場所によりウキ下の長さを調節しながら、いつものアウトリガーニンフと同じ様に錘で無理やりフライを沈め、釣っています。やはり底付近まで沈めないと、大型のニジマスは喰い付いてくれません。

15時過ぎになりヒットしてきたニジマス45cm、大暴れして楽しませてくれた久々の良型ニジマス45cmと私

それにしても今シーズンは、北見の水系で65cm、阿寒湖で62cmが釣れたものの、ホームグラウンドの十勝では50cm超えの大ニジマスが未だ1尾も釣れていません。この日の45cmが実に最大で、なんとも寂しいシーズンとなっています。釣れない原因は良く判りませんが、一つ目には車の事故で北海道釣行が遅れ、ベストシーズンを逃してしまった事、二つ目には夏の大雨で良いポイントが埋まってしまい、どこを釣って良いか判らなくなってしまった事、そして三つ目には年々釣り人が増え続け、スレまくっている事が上げられます。十勝のニジマスの渓も、いつまで釣れてくれるのでしょうね。

45cmが潜んでいた深みのあるポイントフライは唇にギリギリ掛かっていたリリースすると元気に戻って行った

【使用タックル】
ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフ、クロカワ虫フライ、他

【11月8日(火)】

この日は前日よりやや暖かく、9時半ころからいつもの十勝のニジマスの渓へ出漁しました。ただ、この日は普通にフライで釣るのではなく、或る実験を試みてみました。前日は大き目の発砲ウキと錘4Bを組み合わせ、アウトリガーの釣りで良型を釣り上げました。ただ、フライのラインは太くて水の抵抗が大きいため、メンディングをしてもウキが複雑に動いてしまい、うまく魚信を取るのが難しいのです。ならば、フライではなくルアーロッドのフロロリーダーに飛ばしウキを付けて、同じ様にアウトリガーニンフで釣ってみようと言う暴挙?に出てみたと言う訳です。

十勝の渓は前日よりやや暖かいルアー竿でウキ釣りの暴挙に!(Click)ここに鉤掛かりすると外れない

車の中に放置されていた海釣り用の円錐ウキを利用しました。ウキの上下にゴム管を通してヨウジで止め、ウキ下を毎回調整できる様にして、ポイントの少し上流へ投げ込みます。ウキ自体に多少の重みがあるので、30m程度は遠投が効きます。しかもラインが細く抵抗が少ないため、魚信が直接ロッドに伝わってくる場合もあります。ただ、普通に流れに乗せて流してもあまりヒットしない様で、ラインをゆっくり巻いたりしてウキを手前に動かして誘ってやる方が釣れる様です。

10時半ころ来たニジマス42cm(Click)十勝のニジマス42cmと私こんなおチビちゃんもちゃんと釣れる

現場でこんな仕掛けを作って釣り始めると、前日に42cmの釣れたポイントの一つ下のポイントで、明確にウキが沈み込み、またまた42cmの非常に綺麗なニジマス君がヒットしてきました。また、おチビちゃんの魚信もウキにハッキリと出てくれ、全く問題はなさそうです。フライロッドより遥かに釣り易く、遠くから釣れるため警戒されずに済む訳ですが、こんな釣り方をしている釣り人は未だ見た事がありません。ただ、これはルアー釣りなのかフライ釣りなのか、こんな仕掛けで釣れたニジマスは、自慢の種にはできませんかね。

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、磯釣り用円錐ウキ、噛み潰し錘4B、プリンスニンフ管付チヌ3号、他

【11月9日(水)】

例年遠征釣行の最後に訪れるブラウントラウトの釣れる渓で楽しもうと、前日の午後に日高地方まで大きく移動しました。しかし、朝になって渓の状況を見るにつけ、本当にガッカリしました。日高地方では10月の10日以降、11mm以上の雨は降っておらず、むしろこの1ヵ月間はほとんど雨が降っていない状況でした。他の渓では川の防災情報などで川の濁り具合を或る程度は確かめられるのですが、残念ながらこの渓に関してはそういった情報源が見つかっておらず、現地に到着してみないと濁りなどの状況が判らないのです。ライブカメラは無いのでしょうか、有れば教えて頂きたいものです。

日高のブラウンの渓は未だ濁っていた夏の豪雨で流れが大きく変化していた昨年同時期の左写真と同じ場所

時間はタップリ有ったので、隣のニジマスの釣れるという渓も見に行ってみましたが、こちらも更に強く濁っていて全く釣りにはなりません。いずれの渓も上流には複数のダム湖があり、夏の豪雨の影響で濁りが未だに残っている様でした。しかも、この夏の豪雨で大増水したためか、この数年、全く変化の無かった渓の流れが大きく変わっていて、多くの良ポイントが消えて無くなっていました。渓には巨大な流木が多数、横たわっていました。仕方なく、知り合いの経営するサラブレッドの生産牧場を訪ねて、時間を潰すハメになってしまいました。

隣の渓も濁りで釣りにならない日高では全く釣りにならず、知り合いの牧場を訪問して時間を過ごす羽目に

【使用タックル】
ありません。

【11月10日(木)】

日高の渓が濁りで釣りにならないため、急遽、この日は道南のニジマスで有名な渓へ大移動し、入渓しました。ただ、この釣り場へはこれまで何度も入渓していますが、30cmほどのニジマスが釣れた事があるだけで、ロクな釣果がありません。どうも相性の悪い釣り場なのです。そんな気持ちで釣りを始めると、予想は的中するもので、朝8時過ぎから午前中一杯までルアーを投げ続けたものの、全く何の反応もありませんでした。気温は前日よりかなり高く、条件としては申し分ないと思われたのですが、魚信すら全く無い状況にガッカリでした。

前日より暖かく、道南のニジマスの渓へこの釣り場も3年ぶりの訪問東電と違い、北電さんは釣り人に優しい

午後からは急激に気温が下がる予報となっていたため、渓で粘っても釣れそうもないと考え、その後は道南の超有名管理釣り場「ビッグファイト松本」さんのお世話になりました。今回は新しい管理棟が完成し立派になっていました。ただ、飼料代が急激に高騰している事から、10月から少しばかりの料金値上げをされたそうで、このご時世で経営も大変の様でした。この日はお客さんが私ともう一人の二人だけで、スレていないからか、非常に寒い中でもほとんど爆釣で、2時間ちょっとで60cmまで30尾ほどの釣果があり、午前中のうっぷんを晴らすことができました。

午後からはビッグファイト松本へ11月ともなると寒々とした光景になんとか60cmまでは釣れた(Click)

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Ryuki60S/赤腹ヤマメ、Eden60H/TS、Sukari50SS/ハヤ、他
3000円の#5/6中古フライロッド、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、Kフライ、ペレット茶管付グレ3号、他

【11月11日(金)】

前日で釣りは終了のつもりが、お天気が良く暖かいので、この日も14時ころ、道南のニジマスの渓でロッドを出してしまいました。しかし、こういう時に限って釣れたりするもので、第1投目で43cmの良型ニジマスが釣れてしまいました。釣れたのは、3日前に使ったルアーロッド+円錐ウキ+アウトリガーニンフの仕掛けでした。実は道路脇に如何にも釣れそうなポイントが有ったので、ズックを履いたまま、仕掛けをポイっと投げ込み、ゆっくりとリールを巻いて誘っていると喰い付いてきました。ところで、釣れたニジマスの顔は随分と尖っていて、なんとなくビッグファイト松本さんのニジマスに似てると思うのは私だけでしょうか。恐らく、稚魚が逃げて定着しているんでしょうね。

14時頃になって道南のニジマスの渓へなんと第1投目で43cmの良型(Click)道南のニジマス43cmと私

さて、6月に自損事故を起こし、その後はコロナ感染者の急増で動けず、遠征釣行の出だしが遅れてしまいましたが、8月11日に北海道入りしてから、その後の丸3ヵ月を無事に過ごすことが出来たことに感謝しています。健康が許せば、来年もまた当地を訪問し、釣りを楽しめることを願って止みません。2日後には平地でも降雪のありそうな予報となっていて、この日を以て今シーズンの北海道遠征釣行を終えたいと思います。3ヵ月に渡る釣行日誌を最後までご覧頂き、ありがとうございました。(下パノラマ写真は羊蹄山と洞爺湖=洞爺ウィンザーホテル付近から撮影)

今シーズンも11月初まで、無事に北海道釣行を続けられた事に感謝しながら、さらば北海道、また来年!(Clickで拡大)

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、磯釣り用円錐ウキ、噛み潰し錘4B、プリンスニンフ管付チヌ3号、他