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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2022(6)(9月21日〜30日)


北海道は秋本番の真っ最中です。秋空の美しい日々も多くなり、海に渓に、秋の最も釣りの楽しい季節でもあります。道内では早くも紅葉が始まっており、高山では初冠雪の便りも間もなく聞こえてきそうです。また、湖沼の水温も下がり、岸辺から渓魚たちを釣る事が可能な状況になりつつあります。そして、渓魚たちは産卵の季節に入り、アメマスやサケ、サクラマスが渓流で見られる様になっています。引き続き細かな予定は立てず、お天気と相談しながら道内の釣りを楽しみたいと考えています。(下写真は、紅葉の始まった道東の湧水の渓)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【9月21日(水)】

十勝はこの日で連続6日目になりました。しつこく大ニジマスを狙っているのですが、なぜか40p弱までしか釣れてくれません。この日は前日の大雨で濁りが出ているかと思ったのですが、上流部の釣り場に到着してみると、どうやら上流のダム湖の放流が止められた様で、水量は前日の数分の一しかなく、透明度も普段と変わらない状態でガッカリ。私の釣り方はかなり濁っている方が都合が良いのです。仕方なく、今度はずっと下流部のまだ濁りの残っていそうな、帯広市にかなり近い場所まで大移動。ただ、台風一過で寒波が入っているらしく、曇天の肌寒い状況で、あまり期待できそうもありません。

午前中は寒い曇天だが活性は高かったこの日の1投目でヒットしてきた、40pジャストの無斑ニジマス

それでも10時ころ釣り開始。目を着けていた深みのあるポイントにアウトリガーニンフで投入すると、なんと1投目で明確な魚信が出て、40cmジャストの無斑ニジマスがヒット。場所は下流部の広い場所であり、なんなくランディング。ただ、写真を3枚撮影した所で、足元でまたまた大暴れされ、逃げられてしまいました。どうやら大雨の翌日のため、朝から活性が高い様で、こりゃイケるかなと思いましたが、その後は数は出るものの、おチビちゃんばかりで大型は出てくれません。そして、午後になり一転して十勝晴れの暖かいお天気になると、あれま、サッパリ釣れなくなってしまいました。結局、40、35cmを含めて10尾の釣果で、前日までとさして変わらない結果でした。

午後からは十勝晴れで暖かくなった大暴れして楽しませてくれた35cm上顎にガッチリとフッキング

【使用タックル】
ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフ管付チヌ3号、他

【9月22日(木)】

この日は十勝から釧路方面への移動途中で、今年3回目の道東のアメマスの渓の様子を見に行きました。10年ほど前までは80cm程度までのアメマスがウヨウヨ泳いでいた渓も、13年以降に小型化が始まり、昨年は20cmほどの超おチビちゃんしか釣れなくなっていました。ただ、今年はほんの少しだけですが、型が良くなった様な気がします。この日も最大は32cmでしたが、なぜか27〜32cmの型ぞろいのアメマスが大半で、超おチビちゃんはほんの僅かでした。ただ、今でも50cmを超える大物も、時折りですが釣れています。その大物を釣りたい訳ですが、今では宝くじに当たる様なものです。

紅葉の始まった道東のアメマスの渓へシロザケのペアの後ろを釣るのが定石しかし、またスレでやってしまった

この時期のアメマス釣りの定石は、鮭の産卵しているすぐ下流側を釣る事です。流れてくる鮭の卵を狙ってアメマス達が集まっているからです。今日も某所でシロザケのペアを発見し、そのすぐ下流側を釣っていました。ポツポツとヒットしてくるので調子に乗っていると、突然ガガガッーっとラインが引っ張られ、大騒ぎに・・・ペアのすぐ後ろにも、もう1尾の鮭が泳いでいたのですが、これが波に隠れてなかなか見えないのです。そのため、毎年の事ですが、同じパターンで同じ様に鮭を釣って(引っ掛けて)しまいます。鮭さんたち、ごめんなさい。

2ヶ所目のポイントは反応が良かったそれでも32cm止まりの15尾ほど3ヶ所目も同じ様なサイズが少々

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Eden50H/LCY/ヤマメ、Sukari50SS/イブキ、他

【9月24日(土)】

23日と24日の両日は、朝から晩まで40時間ほども止むことなく雨が降り続きました。そのため、23日は予定していた車の修理のほか、買い物、洗濯、カミさんに釧路の海産物を送ったりして過ごしました。それでも24日はヒマを持て余し、プリンスフライを大量に巻いたりして過ごしました。私の良く使っているプリンスフライは、某Tさんという師匠さんから教えてもらったものですが、最近は私なりに材料や巻き方を工夫して使っています。その作り方は非常に簡単で、1本3分ほどで完成します。どうやらヘッドの赤と白いウイングのコントラストが良く釣れる原因ではないかと考えていて、余計なハックルなどは全て省略していますが、良く釣れます。

細い割に強力で鉤先も甘くなり難い3/0W赤を2cmほどテイル代わりに →オリーブのダビング材を多めに →

材料:ささめカン付きチヌ3号、UNI-Thread 3/0W赤、Hare'sEar系オリーブダビング材、
ダッククイル、ヘッドセメント (アウトリガー専用のため、ウエイトは入れません)


ダッククイルのこの部分を2本 →羽を付けたら手でフィニッシュ →ヘッドセメントを付け完成まで3分

【使用タックル】
ありません。

【9月25日(日)】

前日の大雨で本流の釣り場はほぼ全滅でした。3連休の最終日で快晴の良いお天気だったため、こういう日は他の釣り人となるべくカチ合わない様に、阿寒湖でボート釣りとしました。この日は7艘ほどのボートが出ていましたが、広い湖面ではほとんど競合することもありません。今シーズン4回目の阿寒湖となりますが、前回まではアメマスばかりが豊漁で、未だにニジマスは1尾も釣れていません。この日の表層水温は17℃台まで下がり、ハンドトローリングでも釣りにはなる状況でした。ただ、魚探を見ると、未だに10〜15m付近に沢山の大型魚の魚影が見えたため、レッドコアを中心に釣りました。これが間違いでした。

阿寒湖のボート釣り券天気予報通りの快晴無風の暖かい日10〜15m付近に魚影が多数見えた

快晴で暖かい予報のため8時出船としましたが、9時過ぎからアメマスばかりがヒットしてきました。納竿後に状況を聞くと、他のボートはニジマスを1〜4尾ほど釣りあげていた様でした。岸からのフライマンも50cm超えのニジマスを何尾か上げていた様で、どうやらこの日、ニジマス坊主だったのは私だけの様でした。魚探に映っていた大型の魚影はどうやらアメマスで、ニジマス達は比較的浅い泳層をワカサギなどを狙って回遊していた様なのです。この日のレッドコアは深過ぎる場所でアメマスばかり狙って釣っていた事になり、アメマスは爆釣でしたが、ニジマスはゼロとなってしまった様です。ガッカリでした。

3連休最終日とあってボートも7艘ほど岸釣りの釣り人も多数戻ってきた結局、54cmまでのアメマスのみだった

【使用タックル】
TrollingRod110、チタノス舟GT3000、MasonLeadCore18lb、NanodaxShockLeader20lb、Sukari60Deep/OB鮎(SBL改)、TrollingPepper100(SBL改)、他

【9月26日(月)】

2日前の大雨で本流筋は未だに濁りが取れないため、この日は今年2回目の道東の湧水の渓へ様子を見に行きました。お昼過ぎに釣り場に到着すると、やはり行く所が無いのか、珍しく先行の釣り人がいました。ただ、私の釣り方は特殊なため、フライマンの後でも全く問題なく小魚たちが釣れてしまいます。気にせずに3時間ほどだけ入渓してみました。ここ2年ほど、この渓はサッパリ釣れなくなっていたのですが、今回も釣り始めてすぐに小さなイワナが次々とヒットしてきて、やはり魚影はかなり回復している様に思われました。ブルックトラウトも2尾だけですが、釣れました。ただ、往年の様な大型のイワナは相変わらず釣れません。

雨後で行く場が無く、道東の湧水の渓へやはり魚影はだいぶ回復している様だ今回はブルックが2尾(Clickで拡大)

流石に9月も最終週になると、サケやサクラマスの姿はめっきり減りましたが、それでも時折り、大きな魚影が走り回る姿が見え、サケ類の数も昨年までと比べると回復しているのは間違いなさそうでした。サクラマスは気を付けないとルアーに喰い付いてきて大暴れしますが、シロザケはスレるだけで向こうからは喰い付いてくる事は殆どありません。ただ、この日は珍しくバイカモの間に隠れていたシロザケが目の前でガバっと小さなミノーに喰い付いてきて、びっくりさせられました。今年は釣ってはいけないお魚さんが、不思議にも良く喰い付いてきます。理由が良く判りません。

昔は余り見なかった小さなヤマメもサクラとシロザケは僅かに残っていた珍しくサケがルアーに喰い付いてきた

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Ryuki50/45S/赤腹ヤマメ/チャート、Sukari38S/クラシック、他

【9月27日(火)】

この日は別海地方のアメマスの渓で、今年2回目の遡上アメマス釣りを楽しみました。午前中は洗濯などをしていて、釣り始めたのはもう12時を回っていました。ただ、前回と同様に、下流部の本命の釣り場は濁りが強過ぎて釣りになりません。仕方なく、今回も透明度の比較的高い15kmほど上流部の釣り場へ入渓しました。ただ、この付近ではこれまで50cmを超える様な大型のアメマスは釣れたことがありません。それでも、お天気は快晴で暖かく、釣り始めると1投目から小さなアメマスがミノーに次々と喰い付いてきました。最初はほとんど入れ食い状態でした。

3日前の大雨の濁りがまだ取れない岸辺の草が大雨で薙ぎ倒されていたこんなサイズがほとんど入れ食いに

調子良く釣れ、実に楽しい時間ではありましたが、ただ、この釣り場での最大は32cmまでと、前回とほとんど変わりません。1時間ほど釣った後は遅い昼食を取り、3時ころから更に上流の釣り場へ移動。ただ、濁りの程度は1ヶ所目と殆ど変わらず、ここでも30cm前後のアメマスが盛んに喰い付いてきます。しばらくして、やはり上流部では大型は釣れないのか?と思っていると、突然、強烈な魚信が出て、やった!・・・と一瞬だけ喜んだのですが、・・・またまたやってしまいました。カラフトマスがスレがかりで大暴れ。ガッカリでした。

別海地方は広大な牧草地が気持ち良い2ヶ所目も同じくらい濁っていた大アメマスかと思ったら、またしても

それでも粘って釣っていると、16時を過ぎてやや薄暗くなって来たころ、またまた強烈な魚信が出て、今度は本物のアメマスの良型が大暴れしてくれました。サイズは45cmと、残念ながら中型でしたが、渓で釣れた今年最大のアメマスであり、嬉しさもひとしおでした。結局、この日は移動ばかりしていて、釣りそのものは合計3時間足らずでしたが、尺前後のサイズを中心に17尾ものアメマスがヒットしてくれ、それなりに楽しめました。本当は50cm超えの大アメマスが釣りたいのですが、今年は雨で濁りが強い状況が続いていて、うまく行きませんね。

夕方16時ころになって再び強烈な魚信が出て釣れた、遡上アメマス45cm渓では今年一番の45cmと私

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Ryuki50S匠/チャート、Sukari50S/チャート、他

【9月28日(水)】

5年間使ってきたボート(JoycraftLaPoche290)が修理不能な箇所にピンホールが空き、やむなく同じモデルの新しいボートを新調しました。なぜ同じモデルかと言うと、ピッタリとボートが治まる様に車の荷台を作っていて、他モデルだと車に載せる事ができないからでした。このモデルは何よりも軽く作られていて、私の様な老体には大助かりなので気にいっています。この日は朝から釧路の運送会社に荷物を受け取りに行き、古いボートの幾つかの部品を新しいボートに付け替える作業をし、最後は古いボートを阿寒の廃棄物処理場に持ち込み、粗大ゴミの処理をしてきました。

同じモデルの新艇は色だけが異なる古いボートの部品を付け替え丹頂のペアの飛ぶ季節になってきた

【使用タックル】
ありません。

【9月29日(木)】

この日は午前中はベタ凪、午後から風の強くなる天気予報だったため、新調したボートの進水式を兼ねて、お昼ころに撤収の予定で阿寒湖へ繰り出しました。午後は釣りにならないだろうと考え、いつもより早く朝7時過ぎに出漁してみました。しかし、この日はなぜか活性の低い日だったようで、岸釣りのフライマンたちもサッパリ釣れていなかった様子。風が強くなったこともあり、殆どのフライマンも12時過ぎには撤収した様でした。この日の表層水温は17℃台でしたが、前回25日の反省からレッドコアを封印し、ハンドトローリングのみで攻めてみることにしました。

阿寒湖のボート釣り券、\2,000-也新艇の進水式を兼ねて(Click拡大)6m付近と15m付近に魚影が見える

ただ、朝7時過ぎから釣り始めたにも関わらず、延々と何の反応もない時間が過ぎて行き、最初にロッドに反応が出たのはもう10時近くで、この釣りに関しては「早起きは壱文の得にもならない」様です。まずはウグイが1尾ヒットして来たため、ボートの速度を5km程度まで上げ、ウグイが喰い付いてこれない様にして釣り続けました。すると10時半を過ぎたころ、ようやくロッドをギュンっと引き込む魚信がでて、金アメマス42cmがヒット。やはり、レッドコアよりはハンドトローリングの方が魚信が明確に手元に伝わってきて、断然楽しいですね。その後は11時過ぎに32cmの小さなニジマスがヒット。どうやらお昼近くになってようやく活性が上がってきた様でした。

この日は岸からも釣れていなかった様だ10時半になりようやく金アメマス42cm11時過ぎに活性が上がりチビニジマス

ただこの日は天気予報通りに(こういう時だけは良く当たる)12時を過ぎると風が強くなり、白波が立ち始めました。仕方なくそのまま高速でトローリングを続けながら出港地方面にボートを向けました。ところが、大島の南端の水路を通過した時でした。これまでとは全く違う明確かつ強烈な魚信が出て、直後に50mほど後方で大きな魚が大ジャンプ!、すぐに大ニジマスと判りました。ところがこのニジマス君、非常にパワフルで、ドラグを唸らせながら数分間も走りまくり・・・ウッホーー楽しいぃ!!・・・ただ、大島南岸の非常に広い場所であり、10分ほどで疲れたのか、降参してくれました。今年初めての阿寒湖の大ニジマスは、55cmのナイスボディでした。

12時を過ぎてようやく大ニジマスが動き始めたが、直後に強風で撤収(Click拡大)今年一番の湖ニジマス55cmと私

【使用タックル】
SHIMANO_CarddiffN/S83ML、VanquishC3000、SunlineCastawayPE30lb(2号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Ryuki70S/赤腹ヤマメ(SBL改)、他

【9月30日(金)】

この日は快晴だが風の強い予報だったため、オホーツクのオショロコマの渓へ様子を見に行きました。この時期、オショロコマやイワナ達は産卵の準備に入り、沢の奥へと姿を消し始めているのです。特にオショロは産卵のピークになると、渓の流れからほぼ完全に姿を消し、全く釣れなくなってしまいます。この日はまだ産卵の数週間手前であり、普通に流れの中でオショロが釣れましたが、ただ、いつもよりかなり小さい個体ばかりで、20cmを超える様な良型?は1尾も釣れませんでした。恐らく、成熟した大き目の個体は、既に小沢に入り込んでいるのかも知れません。

3週間ぶりにオホーツクのオショロの渓へ既に産卵準備なのか小型ばかりだこのポイントも夏の豪雨で荒れていた

小さなオショロが多い分、この日は小さなヤマメが沢山釣れました。彼らもやがて産卵を迎えますが、オショロよりも時期が遅く、まだまだ普通に釣れるようです。ただ、ヤマメも産卵の準備に入っているため、体色が真っ黒に錆びています。いずれにせよ、10月に入るとオショロ、アメマス、イワナはほとんど釣れなくなってきます。逆に10月中旬ころには、湖でヒメマスが産卵のため接岸し、赤く綺麗で優美な姿を見せてくれます。ブラウントラウトは道内では産卵の時期が少し遅く、12月に釣れなくなる様です。そして、ニジマスは更に産卵時期が遅く、10月はアメマスが釣れない分、湖で大ニジマスを狙える絶好のチャンスとなります。

オショロは少なく錆びたヤマメが多い山ブドウが真っ先に紅葉し始める紅葉に包まれはじめた快晴の斜里岳

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Ryuki50/45S/チャート/赤腹ヤマメ、Eden50H/LCY、他