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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2022(2)(8月12日〜20日)


車の自損事故とコロナ急拡大で控えていた北海道釣行をようやく再開する事ができました。北海道は今、夏真っ盛りで、例年ならば大した釣果も望めない季節です。しかし、今夏は例年になく雨が多く、渓は常に増水気味に推移してて、例年にない良い釣果も見られているようです。雨の増水を避けて、久しぶりにやってきた北見の渓では、思わぬ超大物ニジマスが出迎えてくれました。北海道では未だコロナの拡大が続いていますが、感染者数が少なく比較的涼しい道東で、秋まで過ごしたいと考えています。(下写真は、網走支庁のニジマスの渓でヒットしてきた65p)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【8月12日(金)】

今年の夏は(も)異常です。6月末に梅雨が明けてしまい猛暑が続いたと思っていたら、その後は梅雨の様なお天気が続き、8月に入るとアチコチで豪雨災害が頻発しました。同じく異常なのは私自身も同じで、6月初に北海道入りした途端、車をガードレールにぶつけるという自損事故を起こし、東京へ退散。修理には丸々1ヵ月を要しました。そのうち今度はコロナ感染者数が激増し始め、高齢の私は身動きが取れなくなってしまいました。感染者数のピークアウトを確認した8月10日になり、ようやく北海道行きを決断。しかしそれだけでは終わらず、東北道を移動中に飛石でフロントガラスに大きなヒビが・・・もう散々です。

一番人気のポイント付近はこの濁り定点観測地点もすっかり様変わり倒木のポイントもこの通りに

北海道入りした11日夜は、東北北部から道南・道東に前線が停滞し各地で豪雨災害が発生。暫くは前線が停滞するらしく、仕方なく一気に十勝へ移動しました。しかし、十勝のいつものニジマスの渓でも濁りは酷く、しかも水量がハンパではありません。渓を渡渉できず、しかも流れが強くてポイントがどこなのか、さっぱり判りません。加えて、今年に入って豪雨が有ったらしく、川の流れが大きく変わってしまっていました。昨年、定点観測地点と呼んで頻繁に釣行を重ねていたポイントは、上写真の様に、まるで別の川の様になっていました。しかも土砂で深みが埋まってしまい、どうやら大物の付き場は大幅に変化している様でした。

赤楕円のポイントで10尾もヒットこの日の最大は38p止まりなぜか30〜35pが多数釣れた

ただ、こんな濁りの強い日は、魚たちは激流脇の巻き返しなどの流れの緩い場所に集まっている様で、上写真の赤い楕円のポイントで、フライを取り換えながら100回くらいも底をしつこく流し続けることで、大小10尾のニジマスを釣りあげることが出来ました。こんな小さなポイントだけでこれだけ沢山のニジマスが泳いでいるとは、本当に驚きでした。台風が来てもニジマス達の元気に復活してきたこの十勝のニジマスの渓の、底力を見せつけられた様な日でした。実はこのポイントでフライを流し始めてすぐに強烈な魚信が出たのですが、敵は激流に逃げ込み、しかも超高速で下流へ走られ、ラインがリールに絡んでしまい、2号ティペットを切られてしまいました。油断大敵ですね。

【使用タックル】
ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフささめ管付チヌ3号、他

【8月13日(土)】

この日も前日に逃げられた大物を忘れられず、午前中に少しだけ前日と同じポイントへ向かっています。しかし、この日は透明度が上がっていて、同ポイントではニジマスは3尾だけしかヒットして来ず、しかも型も31p止まりと寂しい限りでした。ただ、上流のダム湖で放水しているのか、水量は前日同様に非常に多く、激流でポイントが殆どありません。当分はこの状況が続くのではないかと考え、午後からは雨の殆ど降っていない北見方面へと大きく移動しました。この日はたまにしか通らないルートを選んで移動したため、試しに途中の十勝水系の源流部で少しだけ竿を出してみました。

前日に大物に逃げられたポイントこの日の午前中は31p止まり午後から大きく移動して北見の渓へ

この源流では予想通りにオショロコマが多数ヒットしてくれましたが、しかし、ここでも32pまでのニジマスが2尾ヒットしてきて、どうやらこんな奥地にまでニジマスが蔓延ってきている様です。しかも下流部には大きな堰堤があるため、誰かがこの付近に放流したとしか考えられません。十勝の他の渓でも源流部にニジマスが放たれ、ここ数年、オショロコマが激減もしくは全く見られなくなった渓が沢山見られます。ニジマスなら下流部で幾らでも釣る場所があるのに、なぜこんな源流部にまで放流するんでしょうか、理解に苦しみます。

こんな淵でオショロの入れ食いにここもニジマスが蔓延り始めているオショロコマは23p止まり

【使用タックル】
ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフささめ管付チヌ3号、他
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Ryuki50/45/赤腹ヤマメ/Tシャッド、Sukari37S/Deep/アクアマリン、他

【8月14日(日)】

この日は前日に引き続き、のんびりとお昼頃から北見のニジマスの渓の最源流部でオショロコマ釣りを楽しみました。なにせお盆休みで釣り人が多く、本流筋の釣り場はどこも満杯状態なのです。ただ、地元の釣り師たちはニジマスの大物が狙いであり、わざわざ源流で小さなオショロコマなど釣る人は殆どいません。私の様な365連休の年寄りには、土日やお盆休みはオショロ釣りが最適と言う訳です。この渓の源流部には小さなダム湖があり、更に車で20分ほども上流側へ走ると、下写真の様な堰堤が見えてきました。こんな堰堤の下にはオショロ達がごっそりと溜まっていて、小型のミノーで入れ食いが楽しめるだろうと、入渓してみました。

北見のニジマスの渓の源流部の堰堤にオショロは入れ食い、最大23pだが、こんな奥にもニジマスが蔓延る

釣り始めたのはもう12時を回っていましたが、最源流部とあって水温はとても冷たく、予想通りにオショロの入れ食いでした。ただ、驚いたのは、下のダム湖から魚たちが遡上してくるのか、色んな魚種が釣れ始めた事でした。オショロに続いて、ここでも32pまでのニジマス、31pまでのヤマメに加え、ダムから上がってきたであろう39pもある立派なイワナもヒット。ほんの2時間ほどの釣りで、オショロ22尾、イワナ6尾、ニジマス2尾、ヤマメ2尾の大漁でした。ただ、13時を過ぎたころから雨が降りだし、次第に本降りになってきたため、14時過ぎには退散しました。

ヤマメも放流されているのか、尺物がトドの詰まりは、なんと39pもある立派なイワナ君もヒット

その後はのんびりと平野部へと下りてきましたが、16時半ころになると源流部であれだけ降っていた雨がピタリと止み、雨のせいか釣り人たちの姿もすっかり見えなくなっていました。温泉に行くまでには少々時間が有ったため、マップで本流の屈曲部を探し、入渓してみる事に。この渓の本流は、概ねまっすぐに流れていてポイントがはっきりしませんが、屈曲部には流れがぶつかり、深みのある良いポイントが出来ている事が多いのです。とある車止めに到着すると、クッキリと釣り人の踏み跡が見つかり、目指すポイントまですぐに辿り付く事ができました。

夕方16時半頃、本流へ移動(イメージ)20回ほども流し釣れたチビヤマメフライがここに掛かるとまず外れない

しかし釣り場は先ほどの雨のせいか、かなり濁っていて透明度は1mもありません。ただ2日前に、もっと強く濁った状況でも、アウトリガーニンフィングであれば、フライを取り換えながらしつこく何度も流し続けると、十分に釣れることが判っていたため、このポイントで粘ることに・・・しかし、ここではフライを流せど流せど、何の反応もありません。十勝のニジマスの渓ほどには魚影は濃く無いのです。それでも我慢して20回ほどもフライを流していると、ハッキリした魚信が出て20pちょっとのヤマメがヒットしてきました。濁りが強いので、人影も見えないがフライも見えない状況なので、そのまま更に粘り続けました。

錘4Bで底を更に20回ほども流すと、ようやくヒットしてきた65p(Clickで拡大)自己記録更新の大ニジマス65p(Click)

そして更に20回ほどもフライを流し続けていると、見逃しそうな弱い魚信が出て合わせると、最初は根掛かりの様に動きません。根掛かりを外そうと竿をあおると、突然ラインが走り出し、目の前で魚が大ジャンプ! バシャーンっと飛沫を上げた姿を見てその大きさに仰天しました。ただ、なぜか十勝のニジマスほどの元気は無く、10分ほどかけて手前の浅い砂利浜へズルズルと引き寄せ、なんとかランディングに成功。管釣りではこのサイズは何尾も釣っていますが、自然渓流でこのサイズは全くの始めて。自己記録を大幅に更新する大ニジマス65pでした。超大物って、思っても見ない時に突然やってくるものなんですね。本当に驚きの1日でした。

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Ryuki50/45/赤腹ヤマメ/Tシャッド、Sukari37S/Deep/アクアマリン、他
ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフささめ管付チヌ3号、自作クロカワ虫フライ、他

【8月15日(月)】

この日も前日の超大物が忘れられず、夕方15時ころから、前日と同じ様なポイントを探して入渓しました。同じように前日より少し上流側の本流の屈曲部をマップで探し出し、畑地の中の砂利道を通って移動。車止めに到着すると、やはり同じ様に釣り人の踏み跡が明確に残されていて、どうやらこの付近の釣り場には、相当な釣り人が、のべつ幕無しに入っている様でした。ただこの日、雨の影響はそれほど残っておらず、透明度は2m近くにまで上がっていました。これでは前日の様に1ヶ所で粘って釣っても、殆ど何も釣れないと思われました。これでは魚から釣り人が丸見えで、数mまで近づいて釣るアウトリガーニンフでは不利なのです。

前日の大物ポイントと同じ様な場所へ散々フライを流してこのサイズが2尾フライは上顎にしっかりフッキング

釣り始めると案の定、チビニジマスがすぐに2尾ヒットしてきただけで、あとは反応がありません。しかしそれでも粘っていると、目の前で大きな魚がギラリと光るのが見えました。どうやら流れが強くて底までフライが沈んでいない可能性があり、噛み潰し錘4Bを2個付け、まるでノベ竿の餌釣りの様にして、底ギリギリを流してみることに・・・すると1投目で明確な魚信が出て魚がヒット。前日ほどでは無いにせよ、またまた大ニジマスゲット!・・・かと思ったのですが、あれま、よく見ると釣ってはいけないお魚さんでした。下流には大きな堰堤もあるのに、こんな奥までサクラマスが遡上してきているんですねぇ、ガッカリでした。手早く写真を撮影し、リリースしてやりました。

錘4Bを2個にして底を流していると、釣ってはいけない魚がヒットしてきた手早く写真を撮影し、リリース

【使用タックル】
ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフささめ管付チヌ3号、自作クロカワ虫フライ、他

【8月17日(水)】

16日は北海道南部を寒気を伴った低気圧が通過し、場所により200mmを越す観測史上初となる豪雨となりました。そのため、北海道の南半分は泥濁りの濁流となり、本流での釣りは恐らく1週間以上は不可能になったのではないかと思われます。この日の午前中は、北見近郊のダム湖へ向かいましたが、ダム湖全体を濁らせるほどの豪雨だった様で、ボート釣りは断念せざるを得ませんでした。仕方なくその後はのんびりと十勝方面へ移動することに。北見から十勝へは2時間ほどもかかるため、途中で眠くなってしまい、峠付近で見つけた広場に車を止めて昼寝を決め込みました。暫くして目覚めると、広場とトラックの走る道路との境目に小沢が音を立てて流れていました。

トラックの走る道路の峠近くの広場で広場脇に幅2mほどの小沢発見最源流部は早くも濁りが取れている

前日の豪雨で源流部まで含めて泥濁りの手のつけられない様な状況でしたが、峠付近のこの小沢まで来ると、流石に濁りも取れ始めていて、なんとか釣りになる透明度でした。ヒマを持て余していた私は、オショロコマでも釣れるだろうと、ズック靴を履いたまま、すぐ脇にあった流れの緩い場所にルアーをヒョイっと投げてみました。すると、なんと1投目でガツガツと強烈な魚信が出て、あれま、またまたやってしまいました、45pほどの真っ赤なサクラマスが釣れてしまったのです。そして良く見てみると、すぐ上にある道路下のトンネルが遡上止めにでもなっているのか、流れの脇には何尾ものサクラマスが泳いでいるではありませんか。

1投目でガツガツと強烈な魚信が・・良く見るとサクラが十数尾も道路下のトンネルが遡上止めか?

地図で調べると、この小沢はオホーツク海の河口から100qほども距離があり、しかも、下流部には大きな堰堤が複数あるのですが、よくもまぁ、こんな所まで遡上してきたものだと関心しました。そして更に良く見てみると、サクラだけではなく、結構なサイズの背中の茶色い魚や緑っぽい魚も泳いでいます。サクラを避けて流れの巻いている場所にミノーを投げ込み、底付近まで沈めて何度か誘っていると、またまたガッっと魚信が出て、なんと、44cmもあるイワナが釣れてしまいました。ただ、緑っぽい魚(恐らくニジマス)は、残念ながら釣れませんでした。恐らくこの沢は増水前であればチョロチョロと浅く水が流れている程度の小沢のハズ。こんな事も有るんですねぇ。

想定通りのオショロコマも釣れた普段は殆ど水の流れていないであろう場所で釣れた44pの良型イワナ

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+GrandMaxFx2.5号、
Ryuki50/赤腹ヤマメ

【8月18〜20日】

飛石によるフロントガラスの破損を修理するため、札幌市に移動、滞在。釣行はありません。