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単独釣行レポート

北海道釣行日誌2021(9)(9月21日〜30日)


北海道では早くも紅葉が始まっていて、秋真っ盛りを迎えています。湖沼の水温も概ね下がり、川・湖・海のどこでも最も釣りを楽しめるシーズンに入りました。しかしながら、今年は夏の猛暑の影響か、或いは温暖化の影響なのか、川でも湖でもあまり釣果が芳しくない様です。今後、どの様に釣況が変化してゆくのか、非常に気になる所であり、注視していきたいと思っています。引き続き細かな予定は立てず、お天気と相談しながら道内を釣り歩きたいと考えています。(下写真は、紅葉の始まった道東のカルデラ湖)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【9月21日(火)】

この日は終日、風の弱い予報だったため、道東のカルデラ湖のボート釣りを楽しむこととしました。この時期の時合いは比較的遅いため、のんびりと10時過ぎに出航しましたが、今回もWNIの天気予報に騙されました。ボートを用意している間は確かにベタ凪だったのですが、沖へ向かい始めた途端、白波が立つ強風が吹き始め、まるで意地悪をされている様でした。そして、結局、夕方まで強い風が吹いたり弱まったりを繰り返していました。ただそれでも、残り少ないカルデラ湖でのボート釣りを楽しもうと、無理をして頑張りました。しかし、この日は異常でした。まるで反応が無いのです。

のんびり10時頃、道東のカルデラ湖へ出航した途端、白波の立つ強風にワカサギの魚群は豊富に見えたが・・

気温はこのところ安定していて活性を下げた様子はありません。しかも、午前中こそ晴れ間が見えたものの、午後からは釣りには最適の曇天でした。強い風はボート釣りには向きませんが、波がある方が間違いなく良く釣れるはずです。しかも、3日前に結構な雨が降っていて、これ以上の好条件は無さそうな日でした。なのに、釣り始めから6時間以上もの間、全く魚信も何も無かったのです。そして、初めての魚信が出たのは16時半ころであり、唯一釣れたのは上写真のアメマス46cmでした。その後も17時半ころまで頑張りましたが、結局、最後まで何も起こりませんでした。こんな超貧果はこのカルデラ湖ではもちろん初めてですが、全く理由が判りません。参りました。

河口の有名ポイントにも釣り人が来たこの日唯一釣れたアメマス46cm夕刻、暗くなるまで粘ったが・・・

【使用タックル】
TrollingRod110、チタノス舟GT3000、MasonLeadCore18lb、NanodaxShockLeader20lb、TrollingPepper100、RedPepperBaby、他

【9月22日(水)】

この日は風の強い予報のため、予定を変更して、別海のアメマスの渓へ赴きました。この渓は牧場の中を蛇行しながらゆったりと流れる中規模の河川ですが、河口から障害物が無いため、根室海峡から大きなアメマスが産卵遡上してきます。この地では4日前に100o近い大雨が降っていて、この渓でも畦畔の雑草の上まで増水していた様です。そのため、この日もまだ適度な濁りが残っていて、アメマス釣りには最適な状況でした。ただ、とんでもない藪沢のため、入渓地点は3ヶ所ほどしかない道路の橋に限られていて、先行者がいると釣りになりません。ただこの日は平日で、しかも大雨の後であり、誰も入渓者はいませんでした。

4日前の大雨の濁りがまだ残っていた大雨で青々とした木が沢山倒れていたSPミノーを流し込んで誘って釣る

ただ、4日前の大雨では相当強い風も吹いたらしく、畦畔の青々とした葉を付けた大きな木が沢山、渓の中に倒れこんでいて、藪沢と相まって非常に釣り辛い状況でした。そして、釣り方は上右写真の様に、サスペンドミノーを流れに乗せてポイントとなる倒木などの前まで流し込み、軽くトゥィッチを加えて誘った後、リーリングしてくると言うものです。アメマスは大抵の場合、倒木などの下に隠れていて、ミノーを見つけると飛び出してきて喰い付きます。この日は2ヶ所の橋の下とその下流100mほどを釣りましたが、1つ目のポイントでは37cmまで5尾ほど、2つ目のポイントでは51cmまで4尾をヒットできました。

最初のポイントで釣れた37cm一方でこんなおチビちゃんも釣れる奥の倒木の下から大物が出てきた様だ

この51cmですが、上右写真の対岸ぎりぎりにミノーを落としてゆっくり沈めながら流下させ、誘いを掛けてからリーリングを開始した瞬間に、奥の倒木の下から飛び出して来て喰い付いてくれました。ちなみに、この渓で50cmオーバーを釣ったのは4年ぶりでした。以前は倒木の下から結構な大物が飛び出してきて、良く釣れたそうですが、この渓も温暖化のせいか、道東のアメマスの渓などと同じく、年々大物の魚影が少なくなってきている様です。しかしなんですね、ボートを出して大アメマスを釣るのも楽しいですが、やはり渓で釣る大アメマスの方が、何倍も楽しく嬉しいのはナゼなんでしょうね。

2つ目のポイントで釣れたアメマス51cm 遡上アメマスの大きな斑点が特徴別海のアメマス51cmと私

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Ryuki50S匠/チャート、Ryuki50SP/チャート、他

【9月24日(金)】

このところ、なぜか北海道は風の強い日ばかりが続いていて、ボート日和がありません。風の弱い予報を信じてカルデラ湖に出漁すると、とんでもない突風が吹き荒れたりしています。前日23日も、寒気を伴なう低気圧の通過で、道内は大荒れでした。道東の私の滞在地でも、土砂降りの雷雨や5oほどの雹が降りました。風はこの日も翌25日もとても強い予報が出ていたため、ボートは諦め、この日は雨後で濁りが出て良型が期待できるかもと、久しぶりにオホーツクのオショロコマの渓を訪ねました。オショロはいつでも釣れるため、のんびりと11時ころの出漁でした。

雨上がりにオホーツクのオショロの渓へ最初のポイントはルアーで23cm林道の最奥近くの最源流部まで移動

2つのポイントを釣りましたが、まずは小型ミノーでいつものポイントを探りました。かなりな雨が降った割には濁りはそれほど出ておらず、源流域の自然が良く守られているのだろうと推測できました。ただそれでも、予想通りに普段よりはオショロの反応はすこぶる良く、最初のポイントでは23cmまでのいつもより型の良いオショロが連発してくれました。この地では既に紅葉が始まっており、山ブドウの真っ赤になった葉を拾って、季節感溢れるとても綺麗な写真を沢山、撮影することができました。そして、2番目に入ったポイントは、これまで行った事の無かった本流の最奥地で、かなりな細流でしたが、それでもなおコンクリートで出来た無骨な堰堤が流れを阻んでいました。

初めてのフライで釣れた、記録更新サイズのオショロコマ29cm非常に綺麗なオショロ29cmと私

ここでは最初、ミノーで何尾か釣りましたが、途中からフライで釣ってみました。ニジマスではフライでも釣っていますが、オショロをフライで釣った事は無く、今回が初めての試みです。ただ釣り始めて驚いたのは、ニジマスの釣り方と同じ様に流れに乗せてフライを流しても、全く何の反応も無いのです。それでもしつこく釣っていると、偶然でしたが、ミノーと同じ様にプリンスフライを緩い流れの中でゆっくりと引いて誘ってやると、オショロがフライを見つけて喰ってくる事が判りました。そして、堰堤の下でこの誘いを繰り返していると、なんと、今年2度目の自己記録を更新するサイズの29cmがヒットしてきてビックリ。釣りって、あれこれやってみるもんですね。

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Ryuki45S/赤腹ヤマメ、Sukari37Sdeep/OB鮎、他
ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフTMC3761#8、他

【9月25日(土)】

この日も朝から風の非常に強い日で、しかもやけに寒い日でした。こりゃどこへ行っても釣れないな、と思いましたが、ヒマに任せて近くの湧水の渓へ行ってみました。この湧水の渓も最近はサッパリ釣れなくなっていて、釣り人は本当に少なくなっていますが、ただ、この日はシルバーウィークの後半の土曜とあって、釣り場はどこも釣り人で溢れていていました。釣れなくなった理由として、餌釣り師が乱獲して持ち帰っているという噂が流れていますが、本当かどうかは良く判りません。ただ言える事は、下左と中央の写真の違いです。この日と2016年の同じ日の同じ場所の写真です。温暖化の影響か、シロザケの遡上がほぼ無くなっているのです。

この日、見えたシロザケは1尾だけ2016年9月25日の同じ場所は鮭だらけ孵化場の下を釣り始めたが・・・

シロザケが上がって来なくなった理由として、釧路沖の海水温の上昇が考えられていますが、イワナが釣れなくなった理由としては、河川水温の上昇が考えられます。特に今年の夏は異常な猛暑となり、宗谷の河川ではイトウが大量死するなど、様々な影響が出ている様です。温暖化は、全道で、全ての渓魚で、小型化と数の減少を起している様に思います。あと何年、北海道で釣りが楽しめるのでしょうか。そして、この日は午前と午後に2ヶ所のポイントを釣りましたが、合計でほんの2時間ほどしか釣っていないにも関わらず、3組5人の釣り人と出くわしてしまいました。小さなイワナは何尾かは釣れましたが、全く以て最低の日でした。

この日の最大はこのおチビちゃん午後も別の区間を釣ったが・・・阿寒富士、雌阿寒岳、雄阿寒岳

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Ryuki45S/赤腹ヤマメ、Eden50H/LCY、他

【9月26日(日)】

この日は5日ぶりに風の弱い予報になったため、道東のカルデラ湖でボート釣りに。この湖で動力船を使えるのはあと5日しかないため、なんとなく焦ります。この日の水温は18℃台、場所によっては17℃台まで下がっていて、ギリギリですが、ハンドトローリングの可能な水温域に入って来ていました。そのため、この日はレッドコアタックルを封印し、ハンドトローリングのみで攻める事にしました。この日のワカサギの泳層は水深6mほどで、群れの深さは2〜6mと、良く見るとボートからワカサギの群れが見えるほどでした。Sukari60Deepは時速6q程度の速度で4mほど沈んでくれますので、なんとか釣りになると言う訳です。

久しぶりに道東のカルデラ湖へ水温はまだ18℃台、ワカサギは6m付近小型のサクラマスは38,33,32,31cm

9時過ぎから釣り始めましたが、最初はウグイの連発でうんざりでした。そして、10時半ころになってまずは小ぶりだが大暴れのニジマス君42cmがヒット。15分後には結構な強い魚信が出て、33cmのサクラマスが続きます。暫く間を置いて11時半ころ、強烈な魚信が出てロッドが折れそうに曲がりましたが、ボートの後方50mで高さ1mを超えそうな大ジャンプをされ、鉤を外されてしまいました。遠目に見た魚体は50cmほどの間違いなくニジマスでしたが、敵もさるものでした。その後もポツリポツリとヒットが続きましたが、夕方のニジマスのチャンスタイムは、冷たい風が吹いてきて全く無反応になり、ガッカリでした。

この日、唯一釣れたニジマス42cmカルデラ湖のニジマス42cmと私アメマスは49cmと42cmの2尾

【使用タックル】
SHIMANO_CarddiffN/S83ML、VanquishC3000、SunlineCastawayPE30lb(2号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Sukari60deep/OB鮎、他

【9月27日(月)】

この日は風のやや強めの予報でしたが、少し無理をしてカルデラ湖でボートを出しました。前日はハンドトローリングで適度に釣れていたため、この日も朝9時からハンドトローリングのみで釣り始めましたが、しかし、時折ウグイがヒットしてくるだけで、なぜかまるでマス類の反応がありません。暖かくなって時合いがくればそのうち釣れるだろうとのんびりと続けますが、そのまま14時頃まで何も反応がありませんでした。加えてお昼頃からは白波の立つ荒れた状況となり、万事休す。仕方なく、一旦は車に戻り、昼食の後はあまり使いたくないレッドコアタックルを持ち出しました。

連荘で快晴の道東のカルデラ湖へ水温は17℃台、ワカサギは6m付近小型のサクラマスは37,34pの2尾

気温は前日とほぼ同じでしたが、マス類の泳層が前日より少し深くなっていた様で、レッドコアに変更したのは正解でした。再度レッドコア7色で釣り始めると、15時半ころになってまずは37pのサクラマスがヒット。その後はポツポツと魚信が出て、サクラマス34p、アメマス51pがヒット。そして16時を回ったころ、いつもより強く重い魚信が出て、今年最大のアメマス64pがヒット。その後は少し反応の無い時間が続きましたが、薄暗くなって浅い場所に魚が移動しているかもと、レッドコアを4色まで浅くして、水深6m付近を釣ると、17時ころ、ドラグを唸らせてラインが出て行く魚信が出て、大暴れしつつもなんとか取込みに成功。今年最大のニジマス54pでした。

16時過ぎになってヒットしてきたアメマス64p 全魚種での今年最大のサイズカルデラ湖のアメマス64pと私

この面積日本一の巨大カルデラ湖の屈斜路湖で動力船を使えるのは9月末までであり、あと3日しかありませんが、翌日以降は風の強い予報が出ていて、恐らくこの日が最後のボートフィッシングのチャンスでした。その最後の日の夕刻の最後の最後に、アメマスとニジマスの2魚種で今年最大の大物が釣れてくれた事は、釣りの神様が最後に最高のプレゼントを贈ってくれた様な気がします。心残りではありますが、この大物たちを有終の美として、このカルデラ湖でのボートフィッシングを終えたいと思います。今後、この湖での環境省などの状況が変化し、またボートフィッシングを楽しめる日がくる事を、心から願って止みません。

有終の美のニジマス54pと私最後の最後にヒットしてきたのは、今年最大のニジマス54pだった

【使用タックル】
SHIMANO_CarddiffN/S83ML、VanquishC3000、SunlineCastawayPE30lb(2号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Sukari60deep/OB鮎、他
TrollingRod110、チタノス舟GT3000、MasonLeadCore18lb、NanodaxShockLeader20lb、TrollingPepper100、他

【9月29日(水)】

28日は結局、風が強くボート釣りは諦め、洗濯日としました。この日は朝から大きく移動して、道東の某ダム湖へと向かいました。カルデラ湖でボート釣りをしていた他の釣り人から、このダム湖でもボートを出してアメマスやニジマスが釣れるとの情報を得たため、状況を確かめるためでした。ただ、現地に行ってみると、想像以上の悪路で私のハイエースではボートを出す斜路まで辿り着けそうもありません。まぁ、無理をすれば入れなくもないのですが、電話も通じないとんでもない奥地ですし、1歩間違えれば遭難してしまいそうな場所でした。

午前中は某ダム湖へ偵察にこんなおチビちゃんが少しだけ平日の割には釣り人が多かった

ただ、このダム湖ではそれほど大物は釣れないらしく、まぁ、このダム湖は諦めた方が良さそうでした。それでも、折角、奥地まで行きましたので、ちょっとだけルアーを投げてみましたが、おチビちゃんのニジマスとアメマスが釣れただけでした。ダム下流部の渓も、結構な人気なのか、平日の割には釣り人が沢山見えました。そして、午後からは、今年3度目の道東の往年のアメマスの渓へ。ただ、今回も前回までと大して変わらず、尺ちょっとまでのアメマスが6尾ほど釣れましたが、大アメマスの姿はありませんでした。ま、予想通りでした。

午後は3度目の道東のアメマスの渓へ32cmまでのアメマスが6尾ほど最後まで大型のアメマスは皆無だった

【使用タックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Ryuki45/赤腹ヤマメ、Eden50H/LCY、他

【9月30日(木)】

大雨のため、釣りはありませんでした。