北海道は今、秋の釣りシーズン真っ盛りです。秋空の下、多くの釣り師が釣りを楽しめるシーズンに入りました。道内の多くの河川では、サクラマスやアメマスの産卵遡上の真っ最中であり、北海道ならではの風景があちこちで見られています。ただ、サケ類の遡上は今年も壊滅状態で、いずれの河川でも、シロザケ・カラフトマスともに、ほとんど見られていないのが残念です。引き続き細かな予定は立てず、主にお天気任せで道内を釣り歩いて行きたいと考えています。北海道は正に秋の釣り本番です。(下写真は、十勝源流の大ニジマスの渓) 【9月12日(日)】 前日の11日は車の調子が悪く、釧路市のトヨタディーラーで1日がかりで修理をする羽目に。さて、台風14号の影響か、風の強い日が続く予報となっていて、本当は道東のカルデラ湖でボート釣りをしたいのですが、諦めざるを得ません。仕方なく、この日は大きく移動して、新しい釣り場開拓のつもりで、私にとって未開の地である十勝川源流部を訪問してみました。この地方にも良い釣り場が沢山ある事は知っていましたが、交通の便が悪く、これまで放置していたのです。十勝川源流部は幾つものダム湖が建設されていて、ダムで育った70cm級の超大物ニジマスが、その上流の各河川で時折ですが、釣られて話題になっている様です。
この日は移動に時間が取られたため釣りをする余裕はありませんでしたが、十勝川最源流部にあるトムラウシ温泉の日帰り入浴を利用し、くつろがせて頂きました。この温泉は平野部の新得町から1時間以上も掛かる最奥地で、しかも最後の15分ほどは未舗装のワインディングロードを走らされるという、とんでもない場所に位置しています。しかし、温泉に到着してビックリしたのは、5階建ての近代的な建物に、広々とした豪華な浴室に内風呂2つ、渓流がすぐ横に見える露天2つを備えた、泉質も素晴らしい温泉が利用できることでした。地元の人から「一度は行ってみる価値がありますよ」と聞いていたのですが、正にその通りでした。 【使用タックル】 ありません 【9月13日(月)】 この日は前日に目途を付けていた、十勝川上流部の幾つかのポイントを釣り歩いてみました。最初のポイントは某発電所の放水口。対岸に大きく立入禁止の看板が出ていて、ここは釣っても良いのかと迷っていると、対岸の目の前にルアーマンが来て釣り始めました。どうやらお決まりの超有名ポイントらしい。しかしなんですね、ガチガチに柵で囲ってなんでもかんでも立入禁止にする、ふざけた東京電力とかと比べると、北電さんは釣り人に優しいですね。実は道内にはこんなポイントがアチコチにあるんです。本州の電力会社さんも、見習って欲しいもんです。
ただ、良いポイントは対岸の方にあるらしく、そのルアーマンが目の前で小さなニジマスを何尾か釣り上げるのを目撃。私はというと、30cm弱とチビニジマスを2尾ヒットしたものの、良型はヒット無しでした。仕方無く、対岸へ移動して仕切り直しをすると、なるほど、流れが急に深くなる辺りがポイントとなっている様で、上流側から流し釣りをすると、小さなニジマスが次々とヒットしてきました。この日は朝から寒波で少し冷え込んでましたが、12時を過ぎると太陽が出て来て暖かく成り始め、13時過ぎに時合いが到来した様で、それまで何度もミノーを流していてチビしか釣れなかった同じ場所で、上写真の43pがヒットしてきました。
その後は、水系の最源流部に移動し、オショロコマを狙う事にしました。熊鈴と熊スプレーを用意して、上写真中央の様な細源流で釣ってみましたが、これがなかなか釣れません。良く見ると小さな魚が結構な頻度で追い掛けてくるのですが、ヒットしてくれません。オショロコマであれば、こういった場合はミノーを流れに任せてジッと泳がせていると喰い付いてくるのですが、ここの魚は喰い付いてきません。それでもしつこく釣っていると、やがて釣れてきた魚を見てビックリ。この渓では小さな小さなニジマスが2尾だけ釣れましたが、どうやらオショロコマは下流のダムからやってきたニジマスにすっかり駆逐されてしまっている様でした。
【使用タックル】 ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、 Ryuki45S/赤腹ヤマメ、Eden50H/TS/ヤマメ、他 【9月14日(火)】 十勝川源流部には幾つものダム湖が建設されていて、この日はそのうちの1つの湖でボート釣りを試みようとしました。しかし、最近になり、ジェットスキーヤーの軍団がやってきて、キャンプ場の前で爆音を立て、ゴミを捨てて行く事例が発生したため、ダム湖の斜路が閉鎖されてしまっていました。恐らく、道東のカルデラ湖で無免許で事故を起した連中が、10月以降に行く場が無くなるため、このダム湖に目を付けたのではないかと思われますが、カルデラ湖と同じ様に、こちらでも動力船を全て排除しようとしている様で、非常に腹が立ちました。悪質なジェットスキーヤーを取り締まらず、なぜ動力船を全部排除しようとするのか、無能な役人のやり方に憤りを感じざるを得ません。
仕方なくボートは諦め、取り合えず前日43pが釣れた放水口へ向かいましたが、なぜかこの日はおチビちゃんが3尾釣れただけでした。恐らく、前日は前々日の大雨の影響で活性が上がっていたのでは無いかと思われました。午後は前日とは異なるとある最源流部へ向かい、オショロコマを探しましたが、数か所で釣ってみたものの、全て小さなニジマスしか釣れませんでした。中には大きな堰堤でダムからのニジマスが遡上できない細流もありましたが、魚影が全く見られませんでした。結局、この2日間で、オショロコマには巡り合える事は無く、十勝源流も未来はありませんね。
【使用タックル】 ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、 Ryuki45S/赤腹ヤマメ、Eden50H/TS/ヤマメ、他 【9月15日(水)】 この日は朝からご覧の様な良いお天気で暖かく、秋のこの時期のこういった日はニジマス日和になるものです。この日は道東のカルデラ湖方面へ大きく移動する予定でしたが、午前中だけ、いつもの十勝のニジマスの渓へ繰り出す事にしました。そして、迷わずいつものお気に入りのポイントへ。9時ころから釣り始めましたが、いつもそうなのですが、最初はまるで反応がありません。こんな良いお天気でも、時合いは10時〜12時ころの遅い時間にやって来ることが多いもので、早くから出漁しても意味が無いのです。早朝の薄暗い時間帯から釣り始める人が多いのですが、私には理解できません。
この日も最初はウグイすら釣れず、10時ころになって下流の緩い流れで、おチビちゃんがポツポツと釣れる様に。釣れ始めたのを確認後、大物の付いていそうな深みのあるポイントを釣り始めますが、まだ活性は本格的では無く、最初のポイントで釣れたのはやっと30cmまで。一つ上流側のポイントへ移動すると、25cmくらいまでのニジマスが3尾ヒット。ただ、11時半ころになって、下左写真の深みのある緩い流れの底ギリギリにプリンスニンフを流していると、ごく小さな魚信が出て、いきなり魚が大暴れし始めました。チラリと見えた魚体は恐らく50cm弱の結構な大物・・・しかし、これは掛かりが浅かったのか、ジャンプされてバレてしまいました。クッソ――――、悔しくて地団駄を踏まされました。
次に3つ目に入ったのは、いつものお気に入りの倒木のポイントですが、ここでは一番の深みの底で39cmがヒット。この時点でもう13時を回っていましたが、活性が続いていてこのままでは納得できないので、再び、朝一番に入ったポイントへ逆戻りしてみました。9月10日にも同様のパターンで、朝一に釣れなかったポイントで43pを釣っています。気合を入れてフライを流し続けると、14時前になってごく弱い魚信が出て、下写真の42cmがヒットしてきました。9時すぎに30回以上はフライを流していたのに、時合いが来ると良型が喰ってくるんですね。そして、朝は寒いくらいでしたが次第に暖かくなり、気がつけばこの時間は汗だくでした。時合いは汗だくの時間帯なんですね。
【使用タックル】 ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフTMC3761#8、他 【9月16日(木)】 この日は久しぶりに快晴でベタ凪の予報だったため、道東のカルデラ湖でボート釣りを楽しみました。この湖は10月から動力船の使用が禁止されますので、残り少ない日を2馬力のゴムボートで釣りまくろうと考えていますが、なぜか風の弱い日が少なく、思った様にボートを出せていません。朝9時から出漁しましたが、川でも湖でも、この時期の時合いは意外と遅く、この日も釣り始めて2時間ほどはウグイが時折釣れるだけで、マス類の反応は皆無でした。それでも暖かくなればそのうち釣れるだろうと、のんびりトローリングを続けました。
そして、11時半ころになってようやく1尾目のアメマス44cmがヒット。その後はポツリポツリとアメマスに加え小型のサクラマスがヒットし続けてくれました。時合いは午後も続き、結局、夕方まで、適度な間隔で釣れ続き、アメマス44,44,43,43,43,40,34,32,24cmの9尾、サクラマス35,35,33,31cmの4尾と数の上では大漁でした。しかし、7月の猛暑以降は、なぜか中小型のアメマス・サクラマスばかりが釣れています。温暖化のせいなのか、どうやらこの湖でも小型化が進んでいる様な気がしてなりません。加えて、今年はまだニジマスが1尾しか釣れていません。おかしな事ばかりです。
本当は大型のパワフルなニジマスを釣りたいのですが、この日も夕方16時過ぎまで中・小型のアメマスとサクラマスのみで、なんだか釣った気がしません。そこで、一旦はハンドトローリングに切り替えて6m付近のワカサギの泳層を狙おうとしましたが、あれれ、夕方は気温が下がったせいか、水深10m付近のやや深い層に泳層が変化していました。仕方なく、レッドコア5色+錘で水深10m付近でレイクトローリングを続けると、1尾だけですが、下写真のニジマス48cmがヒットしてきました。更にもう1度だけ魚信が出ましたが、残念ながら鉤が外れ、釣果を得ることは出来ませんでした。秋のニジマスの季節が近づいては来ている様でした。
【使用タックル】 TrollingRod110、チタノス舟GT3000、MasonLeadCore18lb、NanodaxShockLeader20lb、TrollingPepper100、他 【9月17日(金)】 この日も前日までは風の弱い予報でしたが、カルデラ湖に到着すると結構な風が吹いていました。しかし、今月末までしかこの湖でのボート釣りは出来ませんので、少し無理をして出漁しました。出航はもう10時半ころでしたが、波に揺られながらトローリングを開始すると、すぐに反応が出て36cmほどのサクラマスがヒットしてきました。その後もアメマスとサクラマスがポツリポツリと交互にヒットして来て、飽きる事無く楽しめはしました。しかし、風は全く収まらず、予報では風速3〜4mとなっているにも関わらず、時折、白波が立っては消えるを繰り返していました。
そして、14時ころには更に風が強くなり、ほとんど暴風状態に。大波で操船が困難になり、撤収せざるを得ない状況に。しかし、WNIの天気予報も昔と違って最近は本当に当たりませんね。最後はどうみても風速5〜6はありましたよ、WNIさん、なんとかしてよね! 結局、この日は3時間半ほどしか釣っていませんが、それでもアメマス51,45,40cmにサクラマス36,35,35cmの6尾の釣果となり、前日同様に短い時間の割には尾数が出ました。ただ、中小型が殆どであり、この湖での魚たちの小型化は間違いなさそうです。もっとも、今月末で動力船は使えなくなりますので、ちょうど良い潮時なのかも知れません。というか、そう思って納得しておく方が良さそうですね。
【使用タックル】 TrollingRod110、チタノス舟GT3000、MasonLeadCore18lb、NanodaxShockLeader20lb、TrollingPepper100、他 【9月19日(土)】 18日は久しぶりに道東に大雨が降り、洗濯日としました。ただ、今回の雨は釧路地区で記録的な大雨となり、釧路市釧路では観測史上最大となった様です。雨で道東のアメマスの渓も濁りが出て大物のチャンスかも、と急遽予定を変えて、大アメマス狙いに変更。しかし、釣り場に行ってみると、下左写真の様に渓は泥濁りの大増水でした。これでは釣りになりませんが、上流へ行くほど透明度は上がるのが通例のため、透明度を見ながら源流部へ移動。なんとか釣りになる場所を探し、良く目立つミノーでしつこく釣ってみましたが、これが全く反応がありません。例年であれば9月19日ともなれば、この辺りまでアメマス達は遡上している筈なのですが、理由が判りません。
仕方なく、更に源流部のかなり透明度の高い場所まで移動して釣ってみましたが、やはりアメマスの姿は全く見えませんでした。大アメマスが釣れなくなって久しいですが、それでも、昨年までは50cm前後のアメマスが稀にではありますが、釣れていました。しかし、今年はまだ30cm止まり。いよいよこの渓のアメマスも終末なんでしょうか。その後は時間があったため、大きく移動して降雨の少なかった十勝のニジマスの渓へ。ただ、3連休の中日とあって、こちらは釣り人だらけで入れるポイントが殆どありません。それでも新たなポイントを探すつもりで初めてのポイントを2ヶ所ほど釣ってみましたが・・・やはり尺止まりの寂しい結果でした。
【使用タックル】 ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Eden50H/TS/LCY、Sukari50SS/イブキ/OB鮎、他 ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフTMC3761#8、他 【9月20日(月)】 この日は前日とは逆に、午前中は十勝のニジマスの渓を釣り、午後からは道東のアメマスの渓を攻める事にしました。この日も3連休の最終日とあって、ニジマスの渓の畦畔は釣り人の車だらけで、誰も入っていないポイントが見つかりません。ただ不思議にも、私のお気に入りのいつものポイントは誰もいませんでした。このポイントはルアーやドライフライでは釣り辛いためか、余り人気が無い様です。そして、もうお気付きの事と思いますが、今年はわざとこのお気に入りのポイントばかりに入渓しています。同じポイントを継続して攻めることで、季節や水量・気温など、条件によってどの様にニジマスたちの釣れ具合が変化するのかを確かめ様としている訳です。
この日は朝から快晴のとても暖かい日で、こういった日は時合いが早めにやって来ることが多いものです。ただ、この日は私がのんびりと朝からマクドナルドで新聞を読みながら朝食を摂っていたため、釣り始めはもう10時ころでした。そのため釣り始めると、なんと第1投目で下写真の42cmがヒットしてきました。このポイントでは8月末からこの日までに、44、43を2回、42cmの3尾の40cm超えを釣っていますので、例によって写真判定を試みましたが、この42cmはこれまでに釣れたニジマスとは全く別の個体でした。2日前の増水で魚が動いた可能性はありますが、恐らくこのポイントには、44、43、42、42cmの4尾の40cm超えが泳いでいる可能性がありそうです。
午後からは道東のアメマスの渓へ移動し、再度、アメマスの魚影を確認するため竿を出しました。2日前の大雨で、前日のアメマスの渓は泥濁りでしたが、2日目とあって、この日はアメマス狙いには絶好の濁り具合でした。前回までと同様に、2ヶ所のポイントを釣りましたが、1つ目は増水で渡渉できず、200mほどを釣って引き上げる羽目に。しかしこちらでは、入渓地点のすぐ前の強い流れの流心を、Eden50Hの逆引きをすることで、39cmのまずまずのアメマスをヒット。ただ、アメマスの魚影は他に見られず、やはり相当に個体数は少なくなっている様でした。
2つ目のポイントでは、これまで見られなかったシロザケの産卵を見る事が出来、そのすぐ後でサケの卵を狙って待ち受けている25cm前後のアメマスを3尾、釣る事ができました。そして、この日は条件が良く、合計4尾のアメマスを釣る事ができましたが、しかし、この渓のアメマスの魚影はこれまでで最も薄く、型も小さいものでした。この渓では、2013年までは80cmオーバーを含む巨大なアメマスが大挙して泳いでいましたが、急速に小型化して今日に至っています。今年も更に状況は悪くなった様です。この渓にももう未来はありませんね。
【使用タックル】 ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、TiemcoStandard0X9F、GrandMaxFx2.0号、プリンスニンフTMC3761#8、他 ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+NanodaxShockLeader17.5lb、Eden50H/TS/LCY、Sukari50SS/イブキ/OB鮎、他 |