ミニオフレポート

2021ダム湖の釣り早くも終了(5月20日〜6月6日)


全国各地で新型コロナによる緊急事態宣言・蔓延防止措置が続けられていますが、私は変わらず新潟県に留まり、感染対策を行いながら、釣りや写真撮影を続けています。5月中旬までは大物ラッシュに湧いたダム湖でしたが、その後もやや小ぶりにはなったものの、下越地方のダム湖では1つのダム湖を除き、多くのイワナが釣れ続けています。ただ、今年は季節の移り変わりがとても早く、5月中旬を過ぎると実質的な梅雨入りの状況となり、更に6月に入ると、今度は一気に気温が上昇し、渓水はジンクリアになってしまいました。季節は10日以上も早く進んでいる様で、ダム湖のシーズンも同様に早々に終わってしまいました。(下写真は、ジンクリアなダム湖インレットの釣り)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【5月20日(木)】

5月の前半は比較的お天気も良く、下越のダム湖は大物に湧いてくれました。北陸・南東北では梅雨の発表は未だ有りませんが、しかし、5月も中旬を過ぎると、天候はすっかり梅雨の様相となり、雨ばかりが続きました。この時期のダム湖の釣りは、未だ水温が低く、雪解けの強い濁りも入ることから、雨の日は殆ど釣りになりません。そのため、下越地方に滞在し続けている私ですが、実際に釣りに出た日数はごく僅かしかありません。この日も良いお天気を縫う様にして出かけましたが、なんとかもっくんが超大物を釣り上げてくれました。

良いお天気を縫っての釣行この日は水温が高く、ウグイや・・巨大なニゴイが次々とヒットして辟易

釣り始めたのはいつもの様に8時半頃からでしたが、なぜか水温が高めで、最初のうちはウグイやニゴイが次々とヒットしてきました。実は雨の降った後の笹濁りの日は、どういう訳か、ウグイやニゴイの天国となるらしいのです。9時半ころまでは音沙汰無しで、その後は私に小さなウグイが2尾連続ヒット。もっくんにも10時半頃にスーパーポイントで強烈なヒットがありましたが、寄せてみると巨大なニゴイでガックリ。午前中は外道の嵐に、もう辟易としました。ただ、それでも12時を過ぎる頃からはイワナ君たちも目覚めてくれたのか、ぼつぼつと本命の魚が姿を見せ始めてくれました。

もう13時ころになってようやくもっくんの竿に来た大物イワナ50cmもっくんとイワナ50cm

12時過ぎ、まずはもっくんに39cmがヒット。続いて私にも32cm、もっくんにもまた33cmと連続ヒット。どうやらこの時間帯がこの日の時合いだった様で、13時ちょっと前になってもっくんに待望の50cmジャストがヒット。なんとかこの日の溜飲を下げることが出来ました。しかし、その後はまたまたパタリと反応が途絶えてしまい、15時過ぎに私に32cmが釣れただけで終わってしまいました。結局、私にはイワナは32cmが2尾だけ、もっくんにも50cmと39、33cmだけと、二人合計でイワナ5尾の釣果は今年最低でした。ウグイとニゴイは今年最高の大漁だったのですが。

この大物も元気に帰って行ったもっくんの39cm、他に33cm私はこの日、33cmが2尾だけだった

【5月24日(月)】

この日もお天気が良くなり、気になっていたダム湖に単独で釣行してみました。下越には我々の釣行するダム湖が4つほどありますが、4月以降の釣行で、このダム湖だけはなぜか貧果で、しかも型も小さなものばかりでした。天候のせいもあるかも知れないと思い、改めて調査してみるつもりで入渓してみたのです。気温はかなり高い日でしたが、湖面の温度は15℃ほどと、ハンドトローリングで十分に釣れる水温の範囲にありました。ただ、インレット付近の河川流入水の水温は、未だ6℃台とかなり低く、インレットでの時合いはお昼頃にやってくると想像されました。

気になっていたダム湖へ単独釣行こんなインレットの一級ポイントでも、魚影は全く見られなかった

9時半ころから釣り始め、当初は広い湖面をハンドトローリングで釣ってみましたが、これが全く反応がありません。11時ころにはインレットに到着しましたが、水温が低すぎるため、ボートの上でしばしの昼寝を決め込みました。そして、水温が8℃まで上がった12時を過ぎるころに、やおらロッドを振りました。1投目に小さなイワナが追い掛けてきたのは見えたのですが、その後はしかし・・・これがまるで反応がありません。とにかく魚がいないのです。インレットから前線(冷たい河川流入水が暖かい湖水の下に潜り込む地点)までの間をしつこく釣り続け、結局、釣れたのは37cmと27cmの小さなイワナが2尾だけでした。どうやらこのダム湖は、源流に人が入り過ぎ、本当に魚影が無い様でした。

釣れたのはこの37cmと27cmのみインレット下流部で僅かに反応有りインレットで粘って釣れた27cm
オオバキスミレが渓に鮮やかだ野生のアヤメ、シャガが美しいヤシオツツジもそろそろ終盤

【5月25日(火)】

この日はこの地区で4番目のダム湖へ初めて入渓してみました。豪雪でこのダム湖へ通じる林道の開通が遅く、この日になってようやく入渓が可能になったものです。ただ、この時期はやがて来る梅雨に備えてダム湖の水位を大きく下げ始める時期であり、釣りのタイミングが非常に難しいものです。幸いにも今年は既に梅雨の様相を呈していて、大雨続きで水位はそれほど下がってはいませんでした。そのため、インレット直下での大物釣りを期待して、勇んで釣りに臨みました。この日は年に一度の大チャンスの日だったのです。

この日、このダム湖まで林道がようやく開通 一番乗りで最初に釣れた48cmイワナ48cmと私

ただ、初めて林道を通過するため、ところどころで木が道路に覆いかぶさっていたりして、簡単に通過できません。そのため、そんな木を切り払ったり、道路上の倒木や落石を除いたりと、かなりの時間が掛かってしまいました。そのため、ボートを出せたのはもう11時過ぎであり、広い湖面の水温16℃では既に時合いは完全に終わっていました。残るチャンスは水温の低いインレットから前線の間の釣りだけです。しかし、これも釣り始めて暫らくは全く反応が有りませんでした。インレットは水温が8℃台と低過ぎ、時合いはやはりお昼過ぎになるのではないかと思われました。

48cmも元気に泳いで帰って行ったインレット下の緩い流れで良く釣れた48cmとほぼ同じ地点で釣れた44cm

そのため、ここでもボートの上でしばしの昼寝を決め込み、12時過ぎから釣り始めました。そして、12時半を過ぎた頃でした。前線から500mほど入った所でようやくイワナ48cmがヒット。しかし、ここからが予想外の展開となりました。ほぼ同じポイントで32cm、44cmの2尾が連続ヒット。釣れると写真を撮影するために船外機を停止しますので、インレットからの緩い流れにボートが下流側へゆっくりと流されます。流された地点から再び釣り始めると、先ほど釣ったとほぼ同じ場所でまたまたイワナがヒットするのです。これが3回繰り返されました。そのため、ちっとも上流側へボートが移動できない状況が30分ほど続きました。

インレットの激流では超大物がトレースしかし、釣れたのはこの44cmのみワカサギは6〜7cm、ブナ虫も豊富だ

その後は時合いが延々と続きました。ただ、インレット直下では、激流を泳げるほどには水温が高くないのか、13時半ころ、44cmを1尾追加しただけで終わってしまいました。しかし、その後もインレット下の緩い流れの1.6qほどの区間で次々と良型のイワナがヒットし続け、大忙しでした。14:39時43cm、14:55時38cm、15:06時42cm、15:25時43cm、15:40時45cm、15:45時40cm、15:49時34cm、16:04時35cm、16:08時36cm、16:17時41cm、16:25時38cmと続き、結局この日は、48cmを頭に、40cm超え10尾、全16尾の釣果となり、今年一番の大漁となってくれました。ただ魚影が濃すぎるせいか、50cmを超える様な超大物はヒットしてくれなかったのが残念でした。

14時半〜15時半に釣れた43p2尾15時40分ころに来た45cmここ数年、カワウのコロニーが多い
畦畔に美しい紫のキクザキイチゲミツバツチグリ湿った所に良くみられるミヤマカタバミ

【5月27日(木)】

前々日の釣果を聞いたもっくんは、もう我慢できない様子でした。2日後のこの日、もっくんと同じダム湖へ向かいましたが、あいにくこの日は朝から雨模様の寒い日で、同じ様な釣果を得られるかは疑問ではありました。インレット下の河川流入水の水温は2日前以上に低いはずであり、まずは広い湖面をハンドトローリングで釣る事にしましたが、ただ、雨で時合いが遅いのか、10時半ころまでは全くの音沙汰無しでした。釣れ始めたのはもう11時前であり、まずはもっくんのロッドに41cmのまずますの良型イワナがヒット。その後は小さなサクラマスが2尾ヒットしたものの、良型は姿を現しません。

もっくんと新しいダム湖へダム湖の広い場所で釣れた41cmこんな小さなサクラマスも喰ってくる
インレットへ向かう途中で、もっくんにヒットした48cmもっくんとイワナ48cm

そしてインレットでの時合いを予想して12時過ぎになり上流へ移動していると、前線の手前500mほどの地点でもっくんのロッドが大きく曲がり、この日一番のイワナ48cmがヒット。前線で冷たい河川流入水が暖かい湖水の下に潜り込みますが、前線の手前数100mほどは、表層水温は高いものの、数十cm下は冷たい河川水が流れているものです。そんな場所にこの48cmはいたようで、これは時合いが既にやってきている証拠でもありました。その後は前線を通過し、もっくんに37cm、私にもこの日一番の40cm、次いで33cmと続きましたが、時合いは既に終わってしまった様で、思ったほどの釣果とはなってくれませんでした。水温は7℃台と低く、活性はイマイチの様でした。

この日は寒く、前線より上流は不発私のイワナはこの40cm止まりインレットの激流では全く反応無し
再びダム湖の広い場所をハンドトローリングしていると釣れたサクラマス41cm久々の大物サクラに思わず笑みが・・

15時を過ぎると流石にインレット下は水温が低過ぎ、釣りにならなくなってきたため、今度は広い湖面をハンドトローリングで探ることに。ただ、午後も小雨模様で活性は上がらなかった様で、15時ころに私に小さなサクラマス、15時半ころにもっくんにイワナ35cmと続き、16時前になって私のロッドが大きく引き込まれ41cmのダム湖にしては良型のサクラマスがヒット。更に、16時過ぎにはもっくんにイワナ32cm、更にサクラマス37cm、イワナ37cmと、ポツポツではありますが釣果は見られました。ただ、数年前の様な40cmを超えるイワナやヤマメはなぜか殆ど姿を見せてくれません。それに、インレットにいた沢山の大物イワナたちは一体、どこへ行ったのでしょうね。

もっくんにも小さめのサクラがヒットサクラ37cmともっくん17時過ぎまで粘ったが大物は出ない

【6月5日(土)】

この日はもっくんと共に、5月に大物を連発したダム湖へと久しぶりに向かいました。実は、前日に40oを超える大雨が降っていて、濁りで釣りにならないのではないかと、心配しながらの入渓でした。しかし、釣り場に到着して驚きました。インレット下の渓水は全く濁りが無く、むしろジンクリアだったのです。今シーズンの下越地方は、梅雨入り宣言が無いにも関わらず、5月中旬から梅雨の様相を呈していて、それもかなりな大雨が続きました。今年は当初、標高の高い山では残雪が多く残っていましたが、中旬以降の暖かい大雨の連続で、残雪が一気に融けてしまった様なのです。これほどまでに早く雪代が消失してしまったのは、記憶にありません。

6月に入ると一気に気温水温が上がった1尾目は38cmのイワナだったが・・その後はウグイ9尾にニゴイが4尾

しかも、ダム湖では大雨の直後はなぜかウグイやニゴイが大活躍します。急に水温が下がるためか、イワナやサクラマス・ニジマスなどのトラウト達は、この時期の雨後は活性が著しく下がることが多いものです。そのため、ウグイなどの水温の変化に強い魚たちが、のさばってくるのではないかと考えています。そして、この日もまさにそんな日で、それもなぜか私のSukari60deepオレンジベリーアユばかりに鯉科の魚が連発でヒットしてきました。9時ころにまずはイワナの38cmが出たので喜んだのですが、その後は15分置きくらいにニゴイとウグイが次々とヒットしてきて、結局、この日は私だけでウグイ9尾、ニゴイ4尾と、もうウンザリとさせられました。

インレット下流でもっくんがキャスティングで釣った41cmもっくんとイワナ41cm

それにしても鯉科の魚たちは元気ですね。水温はインレット下部で10℃台、広い湖面では16℃台でしたが、水温に関係なく、どこでもヒットしてきます。それに、50cmほどもあるニゴイもヒットしてきて、一瞬、大イワナか!と喜ばされてはガックリの連続でした。そして、肝心のトラウトの釣果ですが、なぜか日頃よく釣れている場所では1尾もヒットせず、釣れた事の無い様な変な場所ばかりで、なんとかヒットが出てくれ、結局、私にイワナ42、40、38、38cmの4尾、もっくんにはイワナ41、28cmの2尾だけでした。鯉科の釣果は過去最高の大釣りだったのですがねぇ。

イワナ42cmと私13時ころ、インレットから500mほども下流でハンドトローリングに来た42cm
スミレサイシンタンポポの綿毛(飯豊北俣岳)高山に今頃咲く紫のエゾエンゴサク

【6月6日(日)】

翌日も5月25日に大釣りを経験したダム湖へ単独で向かいましたが、何となく釣れない予感がしていて、あくまで調査のための釣行でしかありませんでした。本当は6月20日ころまでこの地に留まり、ダム湖の釣りを続ける予定でしたが、前日の渓水の色を見て、どうやら今シーズンのダム湖の釣りは終了したものと感じていたからです。前日の疲れが残っててい、この日はのんびりと9時ころのスタートでした。そして、ボートを漕ぎだしてみると、想定通りに広い湖面の表層水温は20℃を超えていました。例年であれば、このダム湖の水温が20℃を超えるのは6月の中旬以降なのですが、どうやら季節は10日以上も早く進んでいる様でした。

単独でもう一つのダム湖へ12時ころにやっと釣れたサクラ30cm5月の大雨で雪代は消失、ジンクリアに

ただそれでも、広い湖面でのハンドトローリングであれば、多少は釣果が望めるのではないかと考えてはいました。しかし、釣り始めて3時間ほどは全く何の反応も無く、12時になって小さなサクラマスがヒットしてきましたが、惜しくもボート横でバレてしまいました。ところが、今度はその5分後にまたまた30cmのサクラマスがヒット。これは時合いなのかと思ったものの、それ以後はまたまたパタリと反応が消えてしまいました。そして13時過ぎにインレット下の緩い流れに到着しましたが、これも全く想定通りに、渓水は5m底まで良く見える、超が付くほどのジンクリアでした。当然ですが、トローリングでは何も釣れません。

インレットは超ジンクリア小さめのワカサギが産卵で遡上日曜で、早朝から釣り人がいた様だ

そして、インレットの強い流れ込みまでやってくると、あれれ、この日は日曜とあって、どうやら先行者がいた様です。上陸地点は真新しい足跡で一杯でした。それでも相当な時間が経過しているため、ボートを係留して昼食を食べ、釣り場を休ませてから目の前の淵にSukari60deepOB鮎を投入すると、40cmクラスのイワナが2尾、追い掛けてくるのが見えました。更に10分ほど間を空けてから、今度はDコンタクト72のチャートヤマメを投入すると、ようやく下写真の40cmがヒットしてくれ、これが今年最後の下越での大イワナとなってくれました。

インレットでは今年最後のイワナ40cmがヒット、アメマスの系統の様だ広い湖面でも粘ったが反応は無かった

その後、更に15分ほど空けて、再度Dコンを方角を変えて投入すると、もう1尾の40cmクラスがヒットしてきましたが、これは惜しくも足元でバレてしまいました。ただ、ダム湖の水位が既にかなり下がっていて、5月25日にこの淵の付近がまだ湖水だった時にハンドトローリングで釣れたイワナは、40cm程度までの中型が中心だったため、これ以上の大型の居残りイワナは、更に1kmほども上流の、遡行不可能な場所にある淵に群れているのではないかと想像できました。そして、その後は再び広い湖面をハンドトローリングで粘りましたが、反応はありませんでした。

今シーズンの下越・南東北での釣りは今回で終了です。6月末以降は、北海道遠征の釣行日誌を予定しています。

【今回使用のタックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、VanfordC3000HG、SunlineCastawayPE30lb+Nanodax15.5lb、
Sukari60DeepOB鮎/イブキ、Dコンタクト72チャートヤマメ、Pintail20g赤金/青緑黄、他