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ミニオフレポート
天空の潜水艦岩魚(5月4日〜14日)
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全国各地で新型コロナによる緊急事態宣言が発令されていますが、私は変わらず新潟県に留まったまま、感染対策を行いながら、釣りなどの活動を続けています。4月一杯はダム湖での釣果が芳しくなかったものの、どうやら天候不順のせいだった様で、5月以降は大物が数多く釣れています。水温も上昇して魚たちの活性もピークを迎えつつあり、50cmを超える超大物イワナも、過去にない尾数を数えています。そして、今回のレポートの最後には、釣友のもっくんが、深いダム湖の湖底から、ついに潜水艦岩魚を引きずり出してくれました。
(下写真は、新緑に輝く下越地方のダム湖)
注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。
【5月4日(火)】
新型コロナの変異株が猛威を振るい、全国各地で緊急事態宣言や蔓延防止措置が発令されています。しかし、高齢の私は、下越や山形で釣りなどの人との接触の殆ど無い活動を続けることで、免疫を高めるとともに、感染を防げるものと考え、4月以降、この地に留まり続けています。さて、GWはなぜか雨ばかりが続いていましたが、この日は久しぶりに良く晴れた暖かい日となったため、もっくんとお父さんのたかちゃんと私の3人で、いつものダム湖へと出かけました。この日はもっくん艇とK++艇の2艘での釣りとなりましたが、2艇離れての釣りとなり、もっくんとたかちゃんの釣れっぷりが良く判りませんでした。
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GW頃までは好天の日に良く釣れる | もっくん、たかちゃんとは別艇に | 午前中に41cmと37pが釣れたらしい |
この釣り場は小さめのダム湖でしたが、久しぶりの良いお天気のためか、私たちが釣り始めた8時過ぎには、既に他の釣りのボートが数艇浮かんでいました。そのためか、釣り始めて暫らくは全くの音沙汰無しでした。それでも、オデコ覚悟で釣りを続けていると、なんとか34cmと33cmの小ぶりなイワナ君がお相手をしてくれました。別艇で釣っていたもっくんには、午前中に41cmと午後に37pが、たかちゃんには夕刻ぎりぎりになって38cmと他に33cm・30cmが釣れていたそうですが、やはりGWの人出の多い日の釣果はイマイチです。ただ、他の釣り人も相当数のイワナを釣り上げていた様で、魚影は十分に濃い状態が保たれている様に思えました。
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快晴の下、3人でランチタイム | 夕刻、たかちゃんに来た38cm | 私はと言うと34、33cm止まり |
【5月6日(木)】
5月4日を除き、GW中は雨ばかりが続いていたため、この日から本命のダム湖で本格的に釣り始める事になりました。不思議とGWが終わると、良いお天気が暫らくは続いてくれました。GW頃まではまだ水温が低く、この時期のダム湖の釣りは、良く晴れた暖かい日の真昼間に良く釣れるものです。この日も8時半頃、私のボートにもっくんが同乗し出船しましたが、インレット付近の水温は未だに6℃と低く、釣り始めて暫らくは想定通りに反応がありません。最初に34cmほどのイワナを手にしたのはもっくんで、もう9時半過ぎでした。次に37cmも続きましたが、大物が釣れ始めたのは10時を過ぎて気温が上がり始めた頃からでした。
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良いお天気の日を選んで入渓 | インレット下流はまだ水温6℃台と低い | 10時過ぎにもっくんに来た46cm |
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お昼頃になってようやく活性が本格的に上がり、まずは私に51cmがヒット | 非常に綺麗なイワナ51cmと私 |
インレット下流200〜500mほどの区間でハンドトローリングとキャスティングを織り交ぜて釣っていると、10時半ころ、まずはもっくんのトローリングに46cmがヒット。ただ、その後も暫らくは反応が途絶えてしまいます。しかし、更に気温が上がって私が上着を脱いだちょうど12時になり、私のトローリングのロッドが大きく曲がり、今年2尾目の超大物イワナ51cmがヒット。そして、その後は信じられない様な爆釣タイムが始まりました。続いて私に38cm、もっくんに48p、私に32cm、もっくんに38cmと10分間隔程度で釣れ続き、そして13時半ころ、もっくんにこの日最大の49cmと、続いて41cmがヒット、私にも今年3尾目の超大物50cmに加え、48pの良型も追加。
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13時前にもっくんに来た48p | 13時半頃になり、私に2尾目の超大物50cmもヒット 精悍な顔つきが印象的 |
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この日のもっくんの最大は13時半ころに来た49cm、良く太っていた | イワナ49cmともっくん |
ただ、この日不思議に思ったのは、13時ころまではなぜかキャスティングでは何も釣れず、時速3q程度の比較的ゆっくりとしたハンドトローリングでばかり釣れ続け、そして、13時を過ぎると活性が急激に上がったのか、今度はボートを係留したキャスティングばかりでヒットし続けた事でした。トローリングの方が低活性時に反応しやすいのでしょうか。そして、14時を過ぎると時合いは終わった様で、15時半頃に私に43pが来ましたが、その後は遂に魚信は途絶えてしまいました。しかしながら、結局この日は、私に50cm台2尾、40cm台3尾、以下2尾の計7尾、もっくんにも40cm台4尾、以下3尾の計7尾と、久々の大漁となってくれ、2人とも大満足のうちに納竿となりました。
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その後、私に来た48p(上)と43p(下) | 更に43p(上)ともっくんの41cm(下) | イワナ達は皆、元気に帰って行った |
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湖畔に映えるイワカガミ | 鮮やかな黄色のキバナノアマナ | 渓畔に良くみられるエンレイソウ |
【5月7日(金)】
前日の大漁に気を良くし、この日も同じ時間帯に同じダム湖の同じ釣り場へと向かいました。ところで、私は4月末に55cm、前日に51cmと50cmと、既に超大物を3尾も釣り上げていましたが、もっくんは49cm止まりで未だ50cm超えは釣れていません。そのためこの日、私はどちらかと言うと写真を撮影するばかりで、主にもっくんに釣って貰う事にしていました。ただ、それでもインレット下流のいつものポイントに到着し、2人で平行してハンドトローリングで釣っていると、なぜか真っ先に私のロッドが曲がり、41cmがヒット。それでも11時ころにはやや活性が上がって来て、15分後にはもっくんが同じく42cmをヒット。
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11時前に来た41cmが私のこの日の最大 | 11時半過ぎ、巨大なニゴイがヒット | ワカサギはまだ7cmほどと小さい |
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11時頃、もっくんに42cmがヒット | イワナ42cmをぶら下げるもっくん | もっくんの45cm(上)と41cm(下) |
ところがその更に15分後、またまた私のロッドが強烈に曲がり、すわっ超大物か!、と思ったのですが、これは50cm超えのニゴイで大笑い。そして、その後は私はやる気をすっかり無くしてしまい、もっぱら写真とボートの操船に専念していました。一方で、もっくんは超大物を釣りたくて、ウズウズしています。前日の教訓から、途中からキャスティング中心の釣りに切り替えましたが、どのポイントももっくんの一人舞台でした。12時過ぎには38cm、13時前には41cm、その15分後には45cmと、活性の上昇とともに型が大きくなって行き、13時半過ぎには、遂に、もっくんのミノーに超大物の50cmが喰らい付いてきました。この釣り場では今年4尾目の超大物でした。
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そろそろ時合いの終わる13時半過ぎになって、もっくんに50cmがヒット | 大満足のイワナ50cmともっくん |
【5月11日(火)】
この日はもっくんが忙しく、珍しく私単独で、某小型ダム湖のインレットを岸からの釣りで攻めています。この釣り場は、以前にも50cmを遥かに超える超大物イワナを掛けた事がありますが、強烈な流れに巨大な魚体が押され、フックを伸ばされて逃げられてしまった苦い思い出のある釣り場です。この釣り場にはときおり訪れていますが、水量が半端無く多く、流れが強いためか、渓魚の時合いは極めて短い様であり、渓魚の反応の出るのは数回の訪問に1回しかありません。それでも、フックを伸ばされ逃げた超大物が忘れられなくて、折にふれ、入渓してしまう釣り場となっていました。
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ダム湖インレットで岸釣りにも挑戦 | 5mほどの水底から出てきた46cm | 源流育ちの大物イワナ46cmと私 |
この日は連日のダム湖の釣りと違い、一回り大きなロッドCardiffS83MLに、大きなミノーD-Contact85S鮎で挑みました。水温の上がるであろう9時ころから釣り始めましたが、最初はインレット直下で35cmのイワナと20cmちょっとのヤマメが大きなDコン85に掛かってきてビックリ。ただ、この釣り場で小物が釣れると言うことは、相当に活性の高い証拠である事は間違いありません。超大物はいないのかと、諦めずに少しづつ下流部へ移動しながらキャスティングを続けると、10時過ぎになり、インレットから200mほども離れた水深5m程度の淵尻で、ガクンと根掛りの様な魚信が出て、上写真の46cmがヒットしてきました。少々小さめでしたが、満足の1尾でした。
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スイセン(背景は飯豊北俣岳) | ネコノメソウの若芽 | 湖畔に鮮やかなヤシオツツジ |
【5月12日(水)】
5月も中旬に入ると、気温も上がり渓水の温度も急激に上昇してきます。GW頃までは水温が低く、快晴の暖かい日の真昼間に良く釣れるものですが、水温の上昇とともに、時合いは朝夕に少しづつ別れて行きます。そして、6月に入ると、時合いは早朝の数時間と夕方の2時間ほどになってくる様です。ただ、今シーズンは温暖化のせいもあるのか、季節の移り変わりが早く、日によっては6月並みの夏日もやってくる様になっています。時合いの見極めが極めて難しくなる季節なのです。この日は朝から快晴のとても暖かい日でしたが、インレット付近の水温はまだ低いだろうとタカを括って9時ころからの出漁でした。しかし、これは大間違いでした。
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前週と同じダム湖へ出漁したが・・・ | 14時半頃、なんとか41cmまではヒット | この日は小物ばかり、41cmが最大 |
前週と同じダム湖でしたが、水温は朝9時で既に9℃近くとなっていて、どうやら既に午前の時合いは終了している模様でした。9時半ころ、まずは私に40cm位と50cm超の巨大なニゴイが連続ヒットしてきて辟易とさせられました。その後はもっくんが小型のイワナ31cmと36cmの2尾を連続してヒット。しかし、その後は14時半ころまで全く魚信が途絶え、暑さとともにもうグッタリでした。14時半ころ、やや日が陰って来てようやく時合いがやってきたのか、私に41cm、もっくんにも30cmの小物に続き、15時半ころ50cmを超える超大物がヒットしたものの、惜しくもバラし。そして最後は16時ころ、もっくんが執念で43pと32cmの2尾を連続ヒットして、この日は終えました。
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またまた巨大なニゴイが2尾もヒット | 16時頃にもっくんにも大物43p | もっくんの最大はイワナ43p |
【5月14日(金)】
翌々日もリベンジで同じダム湖へもっくんと2人で入渓しています。ただ、この日は朝から雨の降りそうな日で、しかも防寒具が無いと辛いほどの寒さでした。そのため高齢の私は体が付いて行けず、朝からなんとなく体調が優れません。しかし、もっくんは相変わらず朝からやる気満々で、バリバリの闘争心を燃やしていました。この日も9時ころから釣り始めましたが、気温の急低下と曇天でインレット下流部の水温は7℃ほどしかなく、時合いはお昼過ぎになるのではと想像されました。10時ころ、まずは私に37pと32cmの小物が2尾ヒット。暫らく間を空け、今度は12時近くにまたまた巨大なニゴイが2尾、連発でヒット。そして12時過ぎには、また私にイワナ33cmがヒット。
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リベンジで翌々日も同じダム湖へ | しかしまたニゴイに出鼻を挫かれる | インレットの水温は7℃前後と低い |
一方でもっくんはと言うと、12時ころまで全くの音沙汰無しであり、相当に焦っていた様でした。ところが、12時半ころになって、状況が一変しました。この釣り場の一番のスーパーポイントでもっくんのキャスティングに、どうみても50cmは有りそうな大物がヒット。しかしなぜかボートの縁まで来て鉤が外れ、大バラシ。私はもうほとんど横で見ているだけでしたが、その後も有り得ない様な光景が続きました。更に10分ほど後、同じポイントで先ほどと同じくらいの大イワナが再びヒット。しかし、これもなぜか沖合で軽くジャンプをされ、またまた大バラシ。使っていたミノーはSukari60Deepリフレクトグリーンでしたが、今度はこのミノーを岩にぶつけて壊してしまう始末。
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13時過ぎになって活性が上がり、5mほどの底から51cmが喰い付いてきた | 今年4尾目の超大物、51cmと私 |
代わりの同じリフレクトグリーンに取り換えて更に投げ続けると、今度はもう一回り大きそうな巨大なイワナがまたまたヒットしてきました。しかし、手前の大きな岩に阻まれ、取込みがうまく行かず、岩にラインが擦れたのか、今度は高切れしてしまいました。加えて、殆ど横で見ていただけの私でしたが、時間を持て余し、釣れそうもない脇の緩い流れにSukari60deepOB鮎を何気なく投げ込むと、底付近で強烈な魚信が出て、あっさりと51cmを釣り上げてしまったのです。この時点で、もっくんは恐らく50cm超えの超大物を3尾バラしていて、しかも、ヒット色の同じミノーを2個ロストして、なおかつ、釣果は未だにゼロでした。
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自己記録更新のイワナ60cmともっくん | 5mの湖底から浮上してきたのは、天空の潜水艦岩魚だった(Clickで拡大) |
もう、もっくんは散々でした。・・・しかし、こういったトンデモナイ状況でも、神様はちゃんと見ておられるんですね。次にもっくんが私の釣ったと同じ脇の緩い流れに、新品のリフレクトグリーンを投げ込み、少し沈めてリーリングを開始した時でした。いきなりもっくんのロッドが大きく曲がり、水面にロッドが突き刺さりそうになりました。そして、深みの底で巨大な魚が暴れているのが見え始めたのです。やがて水面に浮上してきたその魚の大きさたるや、これまでに見たイワナたちとはまるで別格の、正に天空の潜水艦岩魚でした。もっくん、最後の最後に、本当におめでとう。9回ウラ2死満塁の場外ホームラン。諦めない奴には誰も勝てっこないね。
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大型のたも網にも納まりきらない | この超大物も高速で逃げ帰って行った | もっくんが最後に釣った47cm |
【今回使用のタックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、StradicC3000、SunlineCastawayPE30lb+Nanodax15.5lb、
Sukari60DeepOB鮎/イブキ、AdrowaProvia31g黒金/20gチャート金、Pintail20g赤金/青緑黄、他
5/11:ShimanoCarddiffNX/S83ML、VanquishC3000、SunlineCastawayPE30lb+NanodaxShockLeader17.5lb、
D-Contact85S鮎
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