北海道に来て早や1ヶ月が経過しました。今回は釧路市内に小さな住居を構え、10月末ころまで短期移住の予定です。そのため、釣行範囲は道東方面が中心となります。釣りに向かない真夏の1ヶ月ほどを除き、細かな予定は一切立てず、体調と相談しながら、自由きままに釣り歩きたいと考えています。最近は釣果にこだわらず、のんびりと釣りそのものを楽しむ様になってきていて、観光や写真目的の日々がますます増えています。今回も、その日に起きた様々な出来事を、写真と文章で日誌形式で綴って行きたいと思っています。(下写真は、道東のバイカモのチョークストリーム) 【7月1日(水)】 鬱陶しい蝦夷梅雨が続き、18日間もの長い間、太陽を見た事がありませんでしたが、この日は久しぶりに青空が広がり、太陽がとても眩しく輝いてくれました。気温も上昇し、こんな日は大釣りのチャンスのハズです。かねてより気になっていたブルックの釣れた渓の中流部に、新しい釣り場を開拓するつもりで初めて入渓してみました。上流部へは何度も入渓していて、ニジマス56cmまでは釣ったことがありますが、実は、この渓の中流部で超大型のニジマスの話を何度も聞いていました。70cmオーバーも時折出ているらしいのですが、ただ、深い藪の中を蛇行して流れる渓であり、入渓地点が非常に限られてしまうのが難点です。しかも、入渓しても殆ど移動ができません。
実は前日の雨の日に下見をして幾つかの入渓点に目星を付けていて、この日は朝8時ころからそのうちの一つの橋へと向かいました。しかし、この付近の渓は前日の大雨でかなり濁っていて、透明度は50cmほどしかありません。橋のたもとから入渓すると、釣り人の付けた踏み跡が明瞭に残っていました。ただ、踏み跡が綺麗に判別できるのは、橋からせいぜい200mほどで、次第に深い藪で歩行が困難になってきます。渓へ降りても水量が意外にも多く、渓通しでは移動できません。そんな釣り場を200mほど丹念に釣ってみましたが、小さなイワナが1尾釣れただけで、ニジマスの反応は全くありませんでした。
同様に、もう少し上流の橋2か所からも入渓してみましたが、状況は全く同じで、小さなイワナが数尾お相手をしてくれただけでした。そして最後は結局、最上流部のいつものブルックの渓へ・・・こちらは湧水だけの流れになっていて透明度も高く、いつも通りに小さなイワナが何尾もお相手してくれました。ただ、最近は餌釣り師が大量に釣って持ち帰っていると言う噂があり、魚影は去年までと比べると数分の1程度になっている様に思いました。1尾だけ大場所で35cmほどのイワナがヒットしましたが、惜しくもバレてしまい、この日の最大は下右写真の25cmほどでした。折角のチャンスの日でしたが、なんだか不甲斐ない結果となってしまいました。 【使用タックル】 ShimanoCarddiffNX/S72L、StradicC3000、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+VarivasShockLeader16lb、 Ryuki50/45/38S/赤腹ヤマメ/Tシャッド、他 【7月3日(金)】 前日2日は終日大雨だったため、洗濯・買い物日としました。この日3日は、長い蝦夷梅雨の小休止の日らしく、20日ぶりに綺麗な青空が広がってくれました。風も弱い予報だったため、久しぶりに巨大カルデラ湖でボート釣りを楽しむことに。ただ、流石に7月に入ると水温もだいぶ上がっていて、魚たちの泳層は10m前後と深くなっていて、あまり使いたくないのですが、レッドコアの重たいタックルで終日、攻めました。この日は気温も久しぶりに22℃まで上がり、魚たちの活性は十分に高いハズであり、釣り日和のハズでした。しかし・・・、
確かに魚たちの活性は高かったのですが、どうやらウグイの活性も絶好調だったようで、マス類よりもウグイがこれでもか!と言うほどにヒットし続け、辟易としました。普段であれば水深6m以上の深場を釣っていればウグイのヒットは殆ど無くなるのですが、この日は水深20mでもウグイがヒットしてきました。恐らく、浅い場所から数10mも離れたところを泳ぐミノーを見つけ、追い掛けてきて喰い付いていたのではないかと思われました。ただ、夕方16時ころになると、ウグイの姿はパッタリと消えてくれ、今度は小さなアメマスの入れ食いになりました。活性が高過ぎると大物が釣れなくなる事が良くあるのですが、この日も全くその通りで、46,44,42,42,41,39,36,34,33cmの小物?ばかり9尾の釣果でした。なんだかなぁ・・・。
【使用タックル】 TrollingRod110、チタノス舟GT3000、MasonLeadCore18lb、ShockLeader20lb、 Dコンタクト63S/72S/鮎/チャートY、Sukari60deep/イブキ/OB鮎、他 【7月5日(日)】 この土日はなぜか釣り人が激増したため、サラリーマン諸氏に楽しんでもらうべく、私は釣りを控えることに。加えて土曜は予報に反して雨模様で、何もできません。そして、日曜は釣り人が多くても平気で釣れるオショロコマ釣りでお茶を濁しました。しかしなんですね、オショロは本当に釣り人を裏切りませんね。一昔前までは本気でオショロを釣る人などほとんどいませんでしたが、最近は温暖化で釣り物が少なくなったせいか、オショロ釣りをやる釣り人が随分と増えました。この日もオショロの渓には相当な釣り人が入っていましたが、それでも、どのポイントに入っても確実に釣れてくれました。
特に今日は前日と比べ5℃ほども暖かくなったため、こういった日はニジマスもアメマスもオショロも(ウグイも)みんな活性が上がる様です。前回この渓に入った時には殆ど釣れなかったポイントでも、この日はちょっとした入れ食い状態を楽しめました。ただ、この日、最初に入った一番の名ポイントには、どうみてもヒグマが蕗を食い荒らした様な跡が至る所に見られ、参りました。ミノーを投げるとオショロがゾロゾロと追い掛けてくるのが見えるのですが、ヒグマの恐怖には勝てず、1尾だけ釣って退散しました。午後はいつものポイントよりかなり下流の水量の多い本流で釣りましたが、やはり水が多いと型も良くなりますね。この日の最大は23cmでした。
【使用タックル】 ShimanoCarddiffNX/S72L、StradicC3000、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+SeaguarGrandmaxFX2.5号、 Ryuki50/45/38S/チャート/赤腹ヤマメ/Tシャッド、Sukari50SS/イブキ/ハヤ、他 【7月6日(月)】 この日から4日ほど、風の弱い予報になっているため、急遽、またまたカルデラ湖へ舞い戻り、ボート釣りを楽しむことにました。ただ、表層水温は18℃を超えていて、晴れた日は朝夕のごく短い時間しか釣れなくなりつつあります。そんなこともあり、この日は珍しく6時過ぎに出航し、早朝の釣りを行いました。7時過ぎに珍しくヒメマスがヒットしてきて、こりゃイケるかなと思ったのですが、しかし、予報は少し外れ、8時ころには青空が広がり、あっと言うまに時合いは終わってしまいました。しかもこの日はなぜかバラシが多く、午前中の4回の魚信のうちランディングできたのはアメマス43cm1尾だけと言う寂しさ。
バラシた魚は大きいと言いますが、午前の最後の8時前にヒットした魚はこれまでにない大型で、一瞬ですが魚体を見たその大きさは70cm近いアメマスでした。しかし、ボートの横まで来た時に、ドスンと真下に走られ、フックを折って逃げられてしまいました。そして、8時を過ぎると綺麗な青空のほぼ快晴のお天気になり、魚信はパタリと途絶えてしまいました。10時ころまで続けましたが、ここで一旦帰港しお昼寝タイム。夕方3時ころからトローリングを再開しました。しかし、その後も16時半と17時半ころに魚信がありましたが、なぜか大バラシ。この時点でこの日はまだ釣果は2尾だけでしたが、薄暗くなる18時半ころに時合いがようやく来た様で、バタバタと3尾連続でランディング成功。最後の最後に52cmがなんとかヒットしてくれ、ようやく納得して納竿することができました。
【使用タックル】 TrollingRod110、チタノス舟GT3000、MasonLeadCore18lb、ShockLeader20lb、 Dコンタクト63S/72S/鮎/チャートY、Sukari60deep/イブキ/OB鮎、他 【7月7日(火)】 この日も風の弱い予報だったため、引き続きカルデラ湖でボート釣りを楽しみました。前日は朝夕に数尾づつ釣れただけで、どちらかと言うと散々な日でしたが、この日は前日と同じ湖とは思えないほどの爆釣となってくれました。気温は前日とほぼ同じでしたが、この日はときおり小雨のパラつく、どんよりと曇った暗い日でした。加えて、適度にそよ風が吹いてくれ、終日、小波の絶えない日でした。カンカン照りのベタ凪の日は、まるで魚が居ないかの様になるのですが、暗い曇りの日は全く別世界になる様です。早朝から順調に釣れ始め、昼間から夕方まで、昼食を食べる暇の無いほどに、絶え間なく釣れ続きました。
この日の釣果は、アメマス56cm,53,52,51,50,50,49,48,46,45,44,43,42,42,39,38,36,35,34,32,30,30cmの22尾、オマケで久しぶりにサクラマス43cmもヒット。これほどまでに釣れ続け、尾数ではこのカルデラ湖での最高記録となりました。ただ、なぜかニジマスが1尾もヒットして来ません。例年この時期はアメマスが中心で、ニジマスは時たまヒットしてくるだけなのですが、今年はまるでニジマスの気配がありません。10月になるとアメマス達は産卵のために付近から姿を消すため、ニジマスばかりが入れ食いになったりするのですが、なぜ、この時期にニジマスが釣れないのが、理由が良く判りません。
岸辺で産卵中のウグイを追いかけて食べているニジマスを目撃していますが、どうも深い場所にはニジマスは居ないようです。ただ、浅い所にいるニジマスはこのカルデラ湖ではまず釣れません。浅瀬にはウグイが大挙して群れていて、ルアーでもフライでも、ニジマスが喰い付く前にウグイが釣れてしまうからです。でもま、この時期はアメマス君たちが愛想良くお相手をしてくれますので、それはそれで楽しい訳で、我慢するしかないのでしょうか。ちなみにこの日釣れたサクラマスは、この湖では3年ぶりでした。温暖化でウグイが増える一方で、逆にサクラマスは激減しているのでしょうか。さてさて、このカルデラ湖でこの時期に、どうすればボートで大ニジマスが釣れるのか、知っている方がおられたら、ぜひぜひお教え頂きたいものですね。私にとって最大の謎です。
【使用タックル】 TrollingRod110、チタノス舟GT3000、MasonLeadCore18lb、ShockLeader20lb、 TrollingPepperワカサギ、Sukari60deep/イブキ/OB鮎、他 【7月8日(水)】 予報では風の強い日が多くなり、カルデラ湖の釣りはしばらくお預けです。そのため、この日は午前中に大きく移動し、午後から再び十勝のニジマスの渓に入りました。雨模様のため、釣行はたった2時間だけでしたが、試してみたい事があったため、これで十分でした。自作のウェットフライでの釣果を確かめてみたくて仕方無かったのです。下写真のフライは、前回この渓へ来たとき、フライの達人の使っていたフライにヒントを得て作ってみたものです。いつも濁り気味のこの渓では、どうやら赤い頭と尾に白い羽の組み合わせが良く目立つため、良く釣れているのではないかと推測して、赤と白をより強調して作ってみたものです。
結果は上々で、長い蝦夷梅雨で濁りがやや強くて釣りづらかったにも関わらず、たった2時間で36cmまでのニジマスが8尾ヒット。ただ、この渓は釣り人が非常に多く、スレッカラシのニジマスが多いためか、写真右上の様な大場所では意外と反応が少なく、写真左下の様なちょっとした倒木の下などから次々とニジマスが飛び出してきました。この日は前日よりやや気温が下がり、ルアーの釣りでは恐らく全く反応も無かったと推測しています。ルアーフィッシングのサイトで恐縮ですが、この渓ではフライでの釣り方をあれこれ研究してみたいと思っています。そして、よほど条件の良い日だけ、ルアーで釣ってみたいと思っています。
【使用タックル】 ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、 TiemcoStandard0X9F、SeagarGrandMaxFX2.5号、自作ウェットフライ管付チヌ1号、他 【7月9日(木)】 この日は帯広市で30℃弱を記録する非常に暑い日でした。前々日は20℃だったのが、2日とも5℃づつ気温が上昇し、これでは魚たちはやる気無しです。午前中は写真左下の様に破損したボートを修理。古い接着剤を使って魚探の台座を接着していたため、剥がれてしまったのを貼り直したり、ピンホールを塞いだりと、普段できなかった修理を一気に行いました。ただ、お昼近くになると、猛烈な気温上昇でもうグッタリでした。そのため、午後からはオショロコマの釣れる源流部へ逃避しました。ヒグマの出そうな渓では、とても冷たい水で気温も20℃前後と、やはり暑い日は源流に限りますね。
夕方は1時間ほどだけですが、フライを使って中流部の渓を釣ってみました。ただ、入渓したポイントはこの付近では超有名ポイントで、恐らく朝から相当な釣り人が入渓していたのでしょう、なぜか大型は全く反応してくれません。結局、1時間ほどでおチビちゃんばかりが5尾ほどの釣果で、なんだか消化不良のままの納竿となってしまいました。フライでは20cmほどまでの小型は良く釣れますが、大型はルアー同様、やはり難しいですね。大型は、ある程度濁った状況で、真昼間に釣れていますが、釣り人が歩いた後は、やはりしばらくは釣れない様です。
【使用タックル】 ShimanoCarddiffNX/S72L、StradicC3000、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+SeaguarGrandmaxFX2.5号、 Ryuki50/45/38S/チャート/赤腹ヤマメ、Sukari50SS/緑/ハヤ、他 ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、 TiemcoStandard0X9F、SeagarGrandMaxFX2.5号、自作ウェットフライ管付チヌ1号、他 【7月10日(金)】 この日も帯広で29.3℃を記録するクソ暑い日でした。水温も上がり、お魚さんのやる気も無いだろうと思いながらも、朝からニジマスの渓のお気に入りのポイントへ入りました。まずはルアーで釣れるか試してみた所、1投目で写真下の29cmほどがヒット。しかし、これがこの日の最大サイズとなるとは、思ってもみませんでした。ルアーでのヒットは唯一この1尾だけで、あとはまるで反応がありません。同じポイントをフライでも攻めてみましたが、おチビちゃんが1尾釣れただけで、やはりルアーを散々投げるとスレてフライでも釣れなくなってしまう様です。ちなみに一つ下流のポイントへ移動すると、フライでおチビちゃんが3尾、立て続けに釣れました。
ただ、そのポイントから更に下流側へ移動しようとすると、あれま、釣り人が横から入ってきました。上流へ行くと言うので、今釣ったばかりだけど、まぁどうぞ、と挨拶。すると、今度は下流側のポイントで釣っている人が見えます。仕方なく下流のポイントまで行ってその釣り人と情報交換していると、あれま、もう一人別の釣り人が横から入ってきました。良く見るとその釣り人は6月25日にこの渓で出会ったフライの達人でした。聞くと、この日は水温も高いし人も多いので40cm弱までで大して釣れていないらしい。やはり7月に入ると魚たちはどこかへ行ってしまうらしい。釣られて食べられてしまっているのかも、とか言うお話でした。
そうこうするうちに気温がどんどん上がって来て、年寄りの私はもうフラフラです。早めにお昼ご飯のラーメン屋さんに移動し、3時すぎまでお昼寝タイムを決め込みました。いやはや、それにしても畦畔の木陰でそよ風の中の昼寝は最高に気持ち良かったです。これだけで、この日は大満足でした。そして、16時ころからは、上中写真の様な禁断の(管釣りでは)反則技を試してみました。小さなミノーの後ろにフライを付ける、いわゆるトレーラー仕掛けです。夕方の時合いだったこともあり、おチビちゃんがボコボコ釣れました。ただ、この日は達人でさえ大物は釣れていない日であり、良く判りませんが、なんだかトレーラーでは大物は釣れない気がしました。 【使用タックル】 ShimanoCarddiffNX/S72L、StradicC3000、SunlineCastawayPE25lb(1.5号)+SeaguarGrandmaxFX2.5号、 Ryuki45S/赤腹ヤマメ、Sukari50SS/緑、他 ShimanoBrookstone906、NoBrand1850円WF-6Fライン、EchoIonFlyReel4/5、 TiemcoStandard0X9F、SeagarGrandMaxFX2.5号、自作ウェットフライ管付チヌ1号、他 |