昨年から初夏にも北海道へ来るようになっています。今回は渓遊会以外の予定を一切立てず、自由きままに道内を闊歩しています。昨年は6月末〜7月末のほぼ1か月で旅を終えていますが、今回はいつ帰るかも全く判りません。場合によってはそのまま10月末の雪の降る季節まで、自身の健康状態と天候に相談しながら、各地を巡り歩くことになるかも知れません。北海道遠征も年々釣りのウエイトは少なくなり、釣果に対する執着は薄くなってきています。今回も、その日に起こった様々な出来事を、写真と文章で日誌形式で綴って行きたいと思っています。(下写真は、十勝のニジマスの渓) 【6月23日(土)】 今回の北海道入りは6月22日でしたが、毎回、道中の最初に必ず道草を食うのがこの管釣り「ビッグファイト松本」です。自然豊かで、なおかつ、ファイトの素晴らしい大物が確実に釣れるこのエリアは、本州では考えられない大きな魅力が有ります。北海道に訪れるたびに、行き帰りの道中に必ず寄ってしまいます。この日も相変わらずニジマスたちのご機嫌はすこぶる良く、65cm程度までのパワフルなニジマスが数多くヒットしてくれました。今回はこれまで釣れたことのない自然繁殖(放流していない)の30cmほどのオショロコマのヒットもありました。
【使用タックル】 3000円の#5/6中古フライロッド、NoBrand1850円WF-6Fライン、UM-FR-01-ALC#5/6リール、TiemcoStandard1X9F、 SeagarGrandMaxFX1.75号、Kマラブー管付チヌ1号、ペレット茶管付チヌ1号、他 【6月25日(月)】 翌日は大きく移動し、この日は私のお気に入りの十勝のニジマスの渓へと入りました。北海道遠征も今回で12回目ですが、年々ニジマスへの愛着が強くなり、今では当地で一番釣りたい獲物となっています。北海道の自然繁殖したニジマスは、本州の管釣りのそれとは別の生き物であり、非常に狡猾でしかもファイトが素晴らしく、釣り人を虜にしてくれています。北海道の地元の渓流釣り師の一番の楽しみは、何と言ってもニジマスなのです。私自身も、徐々に北海道民に近づいているようです。
ただ、この日は前日から気温が一気に8℃ほども低下し、天然ニジマス君のご機嫌はナナメでした。ニジマスはとてもデリケートな魚で、急に寒くなると中型・大型は岩陰に隠れて寝てしまうのです。元気なのはおチビちゃんだけ。こんな日は何をやっても大物は釣れてくれそうにありません。9時ころから釣り始めましたが、たった3時間ほどであっさりと止めてしまいました。この時期、東京や西日本では35℃を超える猛暑が始まっていましたが、この地の最高気温は20℃にも届かない、肌寒い日でした。 【使用タックル】 SHIMANO_Carddiff_NX_S72L、StradicC3000、PE1.5号+SeagarGrandMax2.5号、 Ryuki50S/60S/赤腹ヤマメ、Sukari50SSdeep/クラシック/TS、他 【6月26日(火)】 そして翌日も更に寒い日でした。前日より更に3℃ほど最高気温が下がり、やはり大物の気配は全くありません。それでもニジマスたちはやや寒さに慣れたのか、前日よりは数は釣れてくれました。ただ、最大は28cm止まりの最悪の状況でした。おチビちゃんが3時間ほどで6尾釣れてくれ、まぁ、時間を持て余す事が無かったのだけは幸いでした。ちなみにこの日の帯広の最高気温は16℃しかなく、ネオプレーンのウェーダーを履きながら川原を歩いていても、全く暑くも無く、むしろ快適でした。こんな日は大物が釣れる訳がありませんね。
【使用タックル】 SHIMANO_Carddiff_NX_S72L、StradicC3000、PE1.5号+SeagarGrandMax2.5号、 Ryuki50S/60S/赤腹ヤマメ、Sukari50SSdeep/クラシック/TS、他 【6月28日(木)】 27日はこの地に30mmを超す結構な雨が降り、洗濯日に当てました。翌日のこの日の朝は本流の最上流部でも少し強い濁りが入っていて釣りになりそうもないため、20km以上も上流の最源流部のオショロコマの釣れる渓に入りました。ここはヒグマの出そうな奥地ですが、国道沿いのほんの一部分だけはクマの心配もそれ程無く、釣りが楽しめます。幸い、先行者はおらず、11時ころから13時ころまでの2時間ほどで、23cmまでのオショロコマが14尾と、ニジマスのおチビちゃんが2尾ヒットしてくれ、気持ち良い源流の釣りが楽しめました。
ただ、この日は雨後にも関わらず、前日よりは気温がかなり上がってくれたため、ニジマス釣りには良い条件の様に思えました。そのため、15時ころには本流の釣り場に戻ってみることにしました。この時間になると、最上流部では雨による濁りもだいぶ収まり、釣りの可能な状況にはなっていましたが、しかし、この付近にはいつも決まって数人のフライマンが陣取っていて、私の入る隙間はありません。仕方なくずっと下流部の太い流れの場所まで移動しましたが、2年前の3連ちゃん台風の災害復旧工事が流域のあちこちで未だに続いていて、ユンボが常に川原を走り回っており、どこも泥濁りでした。
しかし、復旧工事は夕方16時ころには終わるため、上流から徐々に濁りが取れてくる事が判っています。時間はすでに17時近くとなっていましたので、その場で渓の透明度の上がるのをジッと待つ作戦としました。川原でスマホで日経電子版のニュースを読みながら過ごしていると、17時半ころ、やおら渓水の色が緑色をおびてきました。ただ残った時間は限られています。付近には大場所が連なっていて、大物の着いていそうな場所だけを狙い撃ちしながら釣り続けると、18時ころ46cmが、そしてもう薄暗くなった19時前になり、この日一番の47cmがヒットしてきました。ニジマスたちも濁りで餌が捕れず、腹ペコだったのでしょうね。
【使用タックル】 SHIMANO_Carddiff_NX_S72L、StradicC3000、PE1.5号+SeagarGrandMax2.5号、 Ryuki50S/60S/赤腹ヤマメ、Sukari50SSdeep/クラシック/TS、他 【6月29日(金)】 翌日も朝早くからユンボが大活躍で、朝7時には渓は泥濁りでした。夏至に近いこの時期は、早朝4時には明るくなるため、3時間ほどは本流で釣りが可能なのですが、私は老体のため、目覚めるのはいつも6時ころなのです。釣り場に立つ頃には決まって渓は泥濁りでした。この日の午前中は釣り場を見たりして過ごしましたが、午後からは我慢ができず、とある釣り場に入りました。最上流部の工事現場の上流は透明度が高いのですが、ほぼ常にフライマンたちが陣取っています。ただ、彼らも工事現場の見える様な範囲は嫌う様で、工事現場の上流500mほどだけは釣られていない事が多いのです。
この日は釣る場所が無いため、仕方なく、この500mを釣ることに。ユンボや工事の機械の音がうるさく、しかも、工事の職人さんたちが時折こちらの様子を見ています。そんな中でユンボの動く100mほど上流にミノーを投げ込むと、すぐに小さなニジマスがヒットしてきました。職人さんの目を気にしながらも釣り続けると、ユンボの200mほど上流のちょっとした深みからは40cmが、更に釣り進むと、なんでも無い様な瀬の中から41cmがヒットしてきました。他にも小さなニジマスが5尾ほど釣れ、ほんの1時間半ほどの釣りでしたが、職人さんたちに感謝しながら楽しませて頂きました。
【使用タックル】 SHIMANO_Carddiff_NX_S72L、StradicC3000、PE1.5号+SeagarGrandMax2.5号、 Ryuki50S/60S/赤腹ヤマメ、Sukari50SSdeep/クラシック/TS、他 【6月30日(土)】 さて、6月の最終日は良いお天気で非常に暑い日でした。この日は翌日の渓遊会のために大きく移動する途中でしたが、十勝南部の更別にある管釣り「ファミリーパークさらべつ」に寄り道をしています。この釣り場は巨大なドナルドソンが釣れることで有名で、しかも4時間1800円、1日2500円という、東京では考えられない様な料金で釣りが楽しめます。この日の釣りは午後の4時間ほどでしたが、Kマラブーに良く反応をしてくれ、70cmまでのドナルドソンやジャガーが10尾以上も釣れ、途中で手が痛くなって止めざるを得ないという、とても楽しい時間が過ごせました。
【使用タックル】 3000円の#5/6中古フライロッド、NoBrand1850円WF-6Fライン、UM-FR-01-ALC#5/6リール、TiemcoStandard1X9F、 SeagarGrandMaxFX1.75号、Kマラブー管付チヌ1号、ペレット茶管付チヌ1号、他 |