ミニオフレポート

5月前半の釣り(5月1日〜5月12日)


今シーズンのダム湖は数年ぶりに早期から良く釣れていて、既に複数の釣り場で40pを超える大物イワナを数多く釣っています。ただ、堰堤プールや山形県内のダム湖では未だに魚影の全く見られない釣り場もある様です。一方、3月から4月一杯はとても気温の高い気候が続いていて、ダム湖の釣りには打って付けだったのですが、5月初旬になり、季節外れの寒波の影響で、天候が不順となっています。それでも複数のダム湖で大物イワナがある程度は釣れ続けており、引き続き楽しい時間を過ごすことが出来ています。

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【5月1日(火)】

この時期、土曜・日曜は新潟の釣り仲間とミニオフを行う事が多いのですが、皆さんお仕事をされている方ばかりですので、平日はどうしても私単独での釣行となります。この日はまずまずのお天気で写真日和でもあったため、昨年から魚影が消えて釣れなくなっていた某堰堤プールを訪れました。その後、魚影がどの様になっているかを確認する事が目的でした。ただ、この釣り場は野草の宝庫でもあり、写真撮影も兼ねての入渓でした。釣り場はまだ少しだけ雪代が残っていて薄い濁りが有り、気温の高いこの日は、魚がいれば釣れないはずは無い様な状況でした。

昨年より魚影の消えた堰堤プール今回もやはり魚影は全く無い餌釣り師による乱獲の爪痕

しかし、予想通りと言えばその通りなのですが、今回も魚影は全く見られませんでした。この手の堰堤プールは、山形県内が特に顕著なのですが、乱獲によって全く魚影の見られなくなった釣り場が沢山あるのです。釣り場の砂浜にはY字型の木の枝が立てられていて、餌釣り師が竿を置いて釣りをしていたことが判ります。彼らは釣れた魚を小魚でも全て持ち帰り、魚影が無くなるまで徹底的に乱獲を繰り返します。そのため、その水系の源流部までもが全く魚影の無い状態になってしまいます。もうこの釣り場の魚影が回復することは無いでしょう。

上流部の源流でも魚影は皆無だった途中から釣りは諦め・・・花の撮影と山菜採りになってしまった
カタクリのピンクが目に鮮やかだ水辺に映えるミズバショウ早くもタンポポが咲き始めた

【5月2日(水)】

3・4月はとても暖かい日が多かったのですが、5月に入り、季節外れの寒波がやってくる様になってしまいました。この日は寒波で荒れる直前を狙っての釣行でした。気温がここ数日よりはかなり低く、しかも、曇天で風の強く釣り辛い日でした。釣り場は3日ほど前にとても良く釣れてくれたダム湖でしたが、この釣り場は水温がとても低いため、快晴の暖かいお天気でないと良い釣果は見込めません。ただ、翌日からは寒波で大荒れになる予報となっていて、背に腹は代えられず釣りを強行しました。

天候不順の中、単独でダム湖へキャスティングでまず41p曇り空で肌寒く、反応はイマイチ
お昼ころPintail赤金に来た43pジグヘッドワームでも釣れた13時以降はなぜか反応が途絶えた

ただそれでも、平日でこの釣り場には私だけの貸し切り状態であり、午前中はまずまずの釣果が見られました。早朝は反応が薄かったものの、虫の飛び始めた11時ころからにわかに活性が高くなり、43p、41pをはじめとする良型が数尾、ヒットしてきました。しかし、13時を過ぎるとなぜかパタリと反応が途絶えてしまい、キャスティングでもトローリングでも一切の反応が無くなってしまいました。ただ、もう諦めて引き上げようかと思い始めた16時過ぎになって、トローリングで1尾だけまぐれで良型がヒット。しかしその後も反応は無く、とても不思議な1日でした。

もう諦めかけたころ、16時を過ぎてやっと大物が出てきてくれたイワナ47pと私
紫のエゾエンゴサクキクザキイチゲが愛らしい畦畔に咲き乱れるキジムシロ

【5月5日(土)】

土曜はもっくんとミニオフでした。もっくんは、友人と2人で釣りをされる場合には自分のゴムボートとエレキを使われますが、この日はもっくんだけだったため、私のボートに2人で同乗しての釣りとしました。比較的高速で移動できる2馬力船外機の使える私のボートの方が断然有利と考えたためです。この日はとても風が強く、ボートを出すかどうかさんざん迷った挙句に、お昼近くになって遅い時間の入渓となりました。予想通りに反応は鈍く、当初はもっくんに2回ほどバラシがあっただけで反応はほとんどありませんでした。ただこの日は、夕方16時過ぎになって、ちょっと面白い出来事がありました。

もっくんといつものダムへインレットは全くの無反応この椿の脇に大物が潜んでいた

お昼過ぎに、写真右上の椿の生えたポイントにSukari60Deepオレンジベリー鮎をキャスティングすると、少しリーリングした所でカツンと何やら触るものがありました。2時間ほど経ってから、再度ミノーを同じ場所に投入すると、あれれ、今度は結構なサイズの魚が追いかけて来るではありませんか。ここで作戦を練りました。5分ほど時間を空けてから、今度はミノーを一回り小さなSukari50ssDeepの、しかもイブキ(写真)に変え、リーリングも単なるトゥイッチングからストップ&ゴーに切り替えて再挑戦です。すると10mほどリーリングした所でガッっと鋭い魚信が出て、下写真の47pがヒットしてきました。狙って釣れた正に会心の1尾でした。

あの手この手のキャスティングでヒットして来た47p会心のイワナ47pと私
タチツボスミレミヤマカタバミオオバキスミレ

【5月6日(日)】

連休の最終日も、もっくんと2人で別のダム湖を釣りました。このダム湖は移動距離がとても長く、この日も私のボートに2人で同乗しての釣りでした。午前中は良く晴れた暖かい日でしたが、午後からは曇りの予報で気温も下がるらしく、午前中に勝負を掛けるつもりで挑みました。このダム湖の水温はとても低く、しかもやや濁っているため、暖かい明るい時間帯でないと釣れないのです。連休も最終日となると季節もやや進み、少しづつではありますが、活性の上がる時間帯が早くなってくるものです。そのため、朝8時半には出航しました。

翌日ももっくんと別のダム湖へまずは38pが2尾、連続ヒット午前中は良く晴れて気温も高かった

案の定、釣り場に到着すると暫くして虫が飛び始めました。ユスリカやカゲロウなどの虫の飛び始める時間こそが渓魚の活性の上がる時間帯であることが多く、この日は9時過ぎには魚の反応が出始めました。まずは私のロッドにハンドトローリングで同じ38cmが2尾連続ヒット。そして、10時ちょっと前になり、本命の釣り場でSukari60Deepイブキのキャスティングで、この日一番のイワナ47pがヒットしてきました。この時間帯はよほど活性が高かったのか、このイワナ君は60oの大きなミノーを丸のみしていました。

虫の飛び始めた10時前、Sukari60Deepイブキのキャスティングに来た47pイワナ47pと私
もっくんにも37pがヒット午前10時頃から活性が高くなったもっくんに2尾目の37p

この時点でまだ1尾もヒットの無かったもっくんですが、ここで彼のお得意のDコンタクト85クレイジーヤマメという巨大で超ド派手なミノーを投入し始めると、今度はもっくんばかりにヒットが続き始めます。10時過ぎにまずは37pをヒット。11時ころには同じサイズのイワナをもう1尾ゲット。そして、12時過ぎになり、下写真の立派な45pをヒット。このダム湖は深くてやや濁りがあるため、派手な大きなミノーを底付近で泳がせる事で、ヒットに結び付ける事ができていた様です。斑点の立派な非常に綺麗なイワナでした。

12時過ぎ、もっくんのDコンタクト85クレイジーヤマメにヒットしてきた45pもっくんとイワナ45cm
水辺に咲き乱れるネコノメソウ緑花のエンレイソウ誰が植えたのか川原にスイセン

【5月12日(土)】

連休明けの週は土曜だけもっくんといつものダム湖で釣りました。GWも過ぎると水温もやや上昇し、早めに時合いがやってくるのではと考え、いつもより早い7時半の出航です。ただ、この日は前日までの結構な雨で濁りがやや強く、苦戦を強いられました。加えてシーズンも半ばに近づいてくると、どうしても釣り人のプレッシャー続きで魚がスレてくるのか、魚の反応はイマイチになってくる様です。この日の釣り場は魚影の十分濃いはずのダム湖でしたが、まるで別の釣り場の様に静かでした。それでもトローリングで釣り場に入ると、まずは35cmの良く太ったイワナがお相手をしてくれました。

この日ももっくんとダム湖へまずはトローリングで35cm40cm級の大物を大バラシ
その後、もっくんに来た37cmキャスティングで釣れた42cmもっくんのもう1尾の37cm

この釣り場の一番のポイントでは、なぜか最初は全く反応が無く、まるで魚が居ないかの様相でした。付近をキャスティングでしばらく探り続け、もう9時を過ぎたころでした。もっくんの投げたミノーに40cmを軽く超えそうなイワナ君がヒットしてきました。この日は早めに出航してきたものの、どうやら水温はまだ低く、時合いは結局、いつもの9時過ぎ以降にやってきた様です。しかしながら、喰いが浅かったのか、この良型は惜しくも痛恨の大バラし。その後、キャスティングで10時ころにもっくんに37cm、少し間をおいて10時半ころに私に42cm、続いてもっくんに32cmともう1尾の37cmがヒット。ポツポツと釣れ続いてはくれました。

トローリングに切替えて来た43cmもっくんにも良い魚信が来たが・・もっくんのこの日の最大は38cm

しかし、ここで又また魚信が途絶えてしまいます。方針を変えて今度は少し下流部で再度トローリングで攻めると、12時半過ぎに私に43cmがヒット。その後、もっくんにも強い魚信が出て、・・これは大物かと思いましたが・・、見ると丸々と太った38pでした。ただその後、再度一番のポイントに戻ってキャスティングを繰り返しましたが反応は全くありません。そしてもう釣れないかと諦め始めた15時半ころ、ダメもとでこれまでキャスティングで何十回もミノーを投げ続けた場所を、無理やりトローリングで攻めてみることに・・・、この作戦が奏功して、なんと、この日最大の47pをゲット。ただ、この日はこの1尾が最後となってしまいました。

散々キャスティングで攻めた場所をトローリングで釣った細身の47cmイワナ47pと私

さて、5月中旬も過ぎると、気温も次第に上昇しはじめ、同時に雪代も落ち着き、水温も上がってきます。やがて透明度も上がりはじめ、これまでイワナ中心だったダム湖の釣りも、サクラマスの混じるダイナミックな釣りの季節へと変化してゆきます。また、多くのダム湖ではワカサギの産卵が近づき、インレット付近に集まったワカサギを捕食するため、大型の渓魚がインレット下流部のごく狭い範囲に集まり始めます。超大物に巡り合える可能性の最も高い季節が間もなくやって来ます。


【今回使用のタックル】
ShimanoCarddiffNX/S72L、StradicC3000、SunlineCastawayPE30lb(2号)+SeaguarGrandmaxFX2.5号、
Sukari50ssDeepイブキ、Sukari60Deepイブキ/赤金/OB鮎、Pintail20g赤金、HaulHead14ピンク、他