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ミニオフレポート

北海道遠征2017 釣行日誌(3)(10月1日〜10日)


今秋も北海道へやってきました。今回も10月末頃までの2ヶ月弱の日程を予定していますが、細かな予定は一切立てず、自身の健康状態と天候に相談しながら、各地を巡り歩きたいと考えています。北海道遠征も年々釣りのウエイトは少なくなり、観光やのんびりと休養する時間が増えています。今回で北海道遠征も11回目になりますが、昨年以上に体力的に厳しい釣行は控え、観光も交えたのんびりとした遠征を考えています。今回も、その日に起こった様々な出来事を、写真と文章で日誌形式で綴って行きたいと思います。
(下写真は、十勝のニジマスの渓)


注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【10月2日(月)】

1日は快晴に恵まれ、阿寒湖付近の観光に充てました。そして、この日は一気に十勝に舞い戻りました。台風18号で泥濁りとなった十勝のニジマスの渓は、2週間が経過し、程よい濁りになってくれているだろうと考えたからです。しかし、予想は大外れで、既に透明度はかなり上がっていて非常に釣り辛い状況となっていました。そのため、午前中に釣れたのは下中央写真のおチビちゃんが1尾だけ。聞くところによると、5日ほど前に爆釣の日が有ったらしいのです。思えば昨年の10月は、3連続台風上陸で40日間も泥濁りで釣りにならず、偶然、釣りが可能な状況になった日に十勝を訪れた私は、3日間で50pオーバー4尾を含む爆釣でした。

2週間ぶりの十勝のニジマスの渓午前中はこのおチビちゃん1尾だけ復旧工事で渓は真っ黒な泥濁りに・・

長期間の渓の泥濁りは、魚たちを空腹にすると同時に釣り人の脅威を忘れさせてくれ、爆釣となるのです。ただし、その賞味期間はほんの数日であり、今回の18号台風後の爆釣タイムも1日だけだった様です。しかし、爆釣のニュースは全道を駆け巡り、この土日は釣り人で大混雑だった様なのです。この日は月曜で釣り人は少ないハズだったのですが・・・結構な釣り人の数でした。加えて10時半ころになると、上流部で河川復旧工事が始まり、渓は一気に泥濁りに。源流に近い透明度の高いポイントへ移動を試みましたが、こちらはフライマンで一杯で入る所がありません。そのため、結局、16時ころまで全く何の反応も無くお手上げ状態でした。

16時半になってようやく釣れてくれた46cm  ヒレピンの美形ニジマスだニジマス46cmと私

ただ、夕方になると工事が終り透明度が上がるハズであり、7月に良い思いをしたポイントへ移動し、透明度の上がるのを待つ作戦に。ところが、このポイントにも直前に人が入っていて、まだ濡れた足跡が随所に残っていました。それでもこの日はまだおチビちゃん1尾しか釣っていない私は諦めきれません。下写真の大木の沈んだ大場所で、Sukari50SSdeepクラシックを十分に沈め、大木の前ギリギリの底付近を丹念に流すと、この日やっと満足できる46cmがヒットしてくれました。その後も同じポイントで33cmを追加。少し上流で34、33cmもヒットし、ほんの1時間ほどで4尾を追加。昼間の超苦戦がウソの様な楽しい1日となってくれました。

この倒木の下に良型が潜んでいた同じポイントで33cmも追加5時過ぎになってヒットした34p

【使用タックル】
SHIMANO_Carddiff_NX_S72L、StradicC3000、PE1.5号+SeagarGrandMax2.5号、
Ryuki60S/70S/チャート/赤腹ヤマメ、Sukari50SSdeep/クラシック/TS、他

【10月3日(火)】

天気予報では午後から11月中旬並みの寒波が入って来るとのこと。午前中ならばチャンスがあるかもと、前日と同じ十勝のニジマスの渓に入ってみた。しかし、相変わらず釣り人は多く、しかも釣り場は想像以上に寒くて上着が無いと辛い状況でした。急激に水温が低下するとデリケートなニジマスは動いてくれません。案の定、午前中に釣れたのは写真の様なおチビちゃんが2尾と、おチビちゃんのバラしが1回だけ。大物は寝ている様でした。午後からは寒波で更に状況は厳しくなるだろうと、ニジマスは諦めて、この渓の源流部へ紅葉見物に行くことに・・・。

雨で水量の多いニジマスの渓午前中はおチビちゃん2尾だけ午後からは紅葉見物に切り替え

紅葉はとても綺麗で見事でしたが、午前中に物足りない釣りをしていた私は、ついついオショロコマ釣りに手を出してしまいました。実はこの釣り場、7月にも入渓していて、ほんの2時間ほどで2桁の釣果のバカ釣れでした。ところがこの日はオショロがちっとも釣れてくれません。良く見ると、緩い流れの中を時折オショロが追いかけてくるのですが、少しでも早い流れの中にミノーが入ってしまうと、諦めて引き返して行く様です。どうやら強い寒波で機敏に動けない様なのです。そのため、ミノーを緩い流れの中でジッと泳がせ続けて喰わせる方法で、2尾だけは釣りましたが、なんだか可哀想になってきて、それ以上釣るのは止めてしまいました。

紅葉が実に美しい源流部オショロは2尾だけこの先の峠は夜に積雪が有りそうだ

【使用タックル】
SHIMANO_Carddiff_NX_S72L、StradicC3000、PE1.5号+SeagarGrandMax2.5号、
Ryuki45S/60S/チャート/赤腹ヤマメ、Sukari50SSdeep/クラシック/TS、他

【10月5日(木)】

この日の朝の気温は遂に氷点下1℃となってしまい、これでは川のニジマスは小物以外には釣れそうもありません。仕方なく、朝から少し移動して、更別村にあるファミリーパークさらべつという管釣りに行ってしまいました。いくら管釣りでもこの気温の低下では激渋でほとんど釣れないだろうと期待せずに行ったのですが、快晴の非常に良いお天気で、水温の上がりやすい小さな沢から水を引いている池のためか、活性はすこぶる良好でした。幾つかの種類のフライを試しましたが、Kマラブー、Kフライ、ペレットフライ、トラウトガム(ピンク)、茶色/オリーブのウーリバガーなど、ドライフライ以外の全てのフライに良く反応してくれました。

ファミリーパーク更別のC&R池Kマラブーに来たドナルドソン70cmKフライに出たブルックトラウト56cm

15時まで5時間ほど釣りましたが、ドナルドソン70cmやブルック56cmを含む、大物ばかり全部で20尾ほどの大漁となり、1日券2500円でのこの釣果は、首都圏では全く考えられない天国の様なところでした。実はこの管釣りのオヤジさんが超不愛想な事で有名で、この日も「釣らせてやってる」感満載の、どちらがお客さんなのかよく判らない様な言葉使いの対応でしたが、ここのお魚さんたちは、オヤジさんとは対照的に、いつも愛想のとても良い、いい子たちばかりです。いつもの様に右手が痛くなって早めに納竿しました。

【使用タックル】
3000円#5/6中古フライロッド、NoBrand1850円WF-6Fライン、UM-FR-01-ALC#5/6リール、TiemcoStandard1X9F、
SeagarGrandMaxFX1.75号、Kマラブー/Kフライ管付チヌ1号、ペレット茶管付チヌ1号、他

【10月6日(金)】

この日も早朝の外気温は3℃と冷え込みました。ただ、寒波がようやく抜け、午後からは暖かくなるとの予報を聞いて、十勝のニジマスの渓に再び繰り出しました。台風で泥濁りになると、透明度が上がり始める頃に爆釣の日がやってくるのですが、同じ理屈で、寒波で3日間ほどほとんど餌を食べずに我慢していたハズの大物たちが、暖かくなる瞬間に喰い気を取り戻し、爆釣となる事があるのです。そんな一瞬のチャンスを狙って、この日はいつもより早めの7時半に出漁しました。ところが最初は寒くて反応が全くありません。そのうち、写真下中央の様な一級のポイントが見えてきました。

災害復旧工事で直線化された渓倒木で深くなった所が大場所となる反応が無いため、上流から流し釣り

こんなポイントには大物が潜んでいるハズなのですが、下流側から上流側からと20回ほどもミノーを投げ込みましたが反応がありません。まだ水温が低くて機敏に動けないのではないかと、2日前のオショロコマと同じ考えで、上流側30mほどの激流の中に立ち、写真右上の様に上流から流し釣りを試みてみました。Ryuki60S赤腹ヤマメをポイントに投げ込み、手前側にある掛け上がりの付近でミノーにチョンチョンと誘いを入れながら、ニジマスの喰い付くのを待つ作戦です。ミノーを投入して・・5秒・・10秒・・15秒ほども待って、やはりダメかなとあきらめかけた時、コツコツと小さな魚信が竿先に伝わってきて、すかさず合わせを入れました。

これまでの自己対記録の、ヒレピンのニジマス57p 嬉しさもひとしおだニジマス57cmと私

すると次の瞬間、ガツンと強烈な引き込みがあり、ぐいぐいと大物特有の鋭い引きが伝わってきました。すぐ奥には倒木の根っこが控えていて、ラインを絡まれたらアウトです。ただ、リーダーはGrandMaxの2.5号であり、滅多な事では切れることはありません。タックルを信じて、なんとか強烈な引きを耐えると、やがて大物は降参してくれ、脇の緩い流れの浅瀬に無事ランディングできました。サイズは57.5pほどありましたが、記録は57pとし、北海道での自然河川でのニジマスのこれまでの自己記録を少し超える対記録の大物でした。嬉しさもひとしおでした。

10時を過ぎると復旧工事で泥濁りにこんなおチビちゃんばかりに・・大物を逃した上流部のポイント

ただ、その後は復旧工事で濁りがキツくなり、また、快晴のドピーカンの非常に明るいお天気も手伝って、おチビちゃんが4尾ほど釣れただけでした。本当を言うと、夕方の16時半ころ、少し上流部にあった写真上右の様な大場所で、もう1尾の大物に遭遇しています。しかし、カツンと一瞬ミノーに喰い付いただけで、ギラリと魚体を反転させて逃走していったそのニジマスは、60pほどもある超大物でした。んーーー、逃げた獲物は、本当に大きいんですよね。このレポートを書いている今でも、実に悔しくて悔しくて仕方がありません。

【使用タックル】
SHIMANO_Carddiff_NX_S72L、StradicC3000、PE1.5号+SeagarGrandMax2.5号、
Ryuki60S/70S/赤腹ヤマメ、Sukari50SSdeep/オイカワOB/アマゴ、他

【10月7日(土)】

この日は前日の大物をバラしたのが悔しくて、結局8時ころ、バカを承知で、バラしたポイントへミノーを投げに出かけました。しかし、3連休の初日の土曜とあって、すでに足跡だらけ。そんな大物が簡単に釣れるハズもありませんでした。10時ころには十勝のニジマスの渓を切り上げ、再び道東方面へと向かいましたが、途中、ダム湖のインレットで釣り人を発見してしまい、その人の情報では、このインレットで40cmほどのブラウンとニジマスを釣ったとのこと。そんな話を聞いてしまうと、そのまま何もせずにおられる筈も無く、ついつい1時間ほどロッドを出してしまいました。もちろん、何も釣れませんでしたが。

前日の悔しさで同じポイントへ移動途中に見つけたダム湖ニジマスとブラウンが釣れるらしい

【使用タックル】
SHIMANO_Carddiff_NX_S72L、StradicC3000、PE1.5号+SeagarGrandMax2.5号、
Ryuki60S/70S/赤腹ヤマメ、Sukari50SSdeep/オイカワOB/アマゴ、他

【10月8日(日)】

この所、雨や風の強い日が多い北海道ですが、この日は珍しく好天に恵まれる予報だったため、急遽、阿寒湖でボート釣りを楽しみました。阿寒湖は阿寒湖漁協が厳密に管理する、言わば巨大な釣り堀であり、実名で紹介する事にしました。この地でのボート釣りは初めてでしたが、思いのほか魚影が濃く、魚種も豊富で、阿寒湖は20年ほど前の芦ノ湖を彷彿とさせる、素晴らしい釣り場でした。この湖では竿2本までで、魚族保護のためにシングルフックのみと規制されているため、下右写真の様にSukariのフックをシングルフック1本に取り替えて挑みました。多くはハンドトローリングで水深4〜5mのラインを探る釣りでした。

紅葉真っ盛りの阿寒湖へボート釣りに阿寒湖のボート券は日釣り2000円4種のSukariのフックを交換して使用

この日は3連休の中日とあって、早朝から有名ポイントには沢山の釣り人が頑張っていました。ただ、ボートでの釣り人はほんの数艇であり、ほぼ貸し切り状態でした。まずは超有名ポイントの尻駒川インレット方面へ向かいましたが、下左写真の様に、水深5〜6mの場所には沢山の背の高い藻が生えていて、中には水面にまで藻が伸びています。ただ、アメマスのヒットしてくる場所はほぼこういった藻の繁茂している場所であり、この藻が魚影を守っている様でした。アメマスの多くは25pほどのおチビちゃんばかりで、当初はSukari60deepを使っていたため、殆ど釣れません。試しにSukari37Sに切り替えてみると、途端に入れ食いになりました。

藻のびっしり生えた所が良いポイント最大のアメマス50pは産卵直後?アメマス50pと私

10時頃、Sukari60に上写真のジャスト50pのアメマスがヒットしてきましたが、どうやら産卵直後らしく、まるで干物の様な細い魚体にビックリ。その後はピーカンの快晴になってしまったためか、昼近くまで反応が途絶えてしまいます。しかし、12時前になると、今度は何かの虫のハッチが始まったらしく、湖面にライズリングの嵐が起きました。良く見ると小魚がジャンプして逃げ惑い水面に直径2mほどの波が出来ている場所が現れたため、慌ててエンジンを止めて惰性で近づき、Sukari60を大遠投。すると着水とほぼ同時にガツンと魚信が出て、30m以上も向こうで魚が大ジャンプを繰り返し始めました。それはそれは、もう気分は最高でした。

Sukari60deepに出た、ジャンプを繰り返して抵抗した銀ピカのニジマス48pニジマス48cmと私

大暴れで抵抗しましたが、なんとかランディングに成功したのは、銀ピカに輝く非常に綺麗なニジマス48cmでした。その後もライズリングはダラダラと続き、付近をハンドトローリングでトレースすると、サクラマス35pや、なんとチップ(ヒメマスの湖沼型)までヒットしてきます。ただ、強烈な引きの魚の中には、下写真の様な巨大なウグイも混じって釣れてはきます。15時を過ぎると風で波が出てきたため早めに納竿しましたが、結局、アメマス50,42,38,36,33,31,30cm,チビ3尾にニジマス48cm、チップ39,38,35cm、サクラマス35,34cmの久し振りの大漁でした。久々に実に楽しい1日となってくれました。

35p前後のサクラマスも釣れたチップ(ヒメマス)も釣れてくるオマケにこんな外道も喰い付いてくる

【使用タックル】
SHIMANO_Carddiff_NX_S72L、StradicC3000、PE1.5号+SeagarGrandMax2.5号、
Sukari60deepクラシック改、Sukari50SSdeepオイカワオレンジべりー/イブキ、Sukari37Sdeepクラシック

【10月10日(火)】

9日は結局、終日雨となり、洗濯や買い物で終わってしまいました。雨の後にはまたまた11月並みの強い寒波が入ってきたとの事で、朝から異様に寒くなってしまい、これではロクなものは釣れそうもありません。仕方なく、「釣れない時の神だのみ」のブルックトラウトの釣れる渓へと向かいました。もっともこの渓でブルックが良く釣れていたのは4〜5年前までであり、最近は普通のイワナばかりしか釣れなくなっています。アメマスもニジマスもブラウンでも同じタイミングで同じ様な事が起きている様ですが、これも温暖化の影響なんでしょうね。

紅葉の美しいブルックの渓へ今回もイワナばかりがヒットブルックらしき魚体はこの1尾のみ

この日もブルックらしき魚体は1尾だけで、他は全てイワナでした。しかも、ネオプレンウェーダーを履いて釣っていても非常に寒く、足がガタガタと震えてくる有様でした。当然、イワナも元気が無く、ノロノロとミノーを追いかけてきて、足元でジッとミノーを流れに任せて泳がせていると、やっと喰い付いてくれる様な状況でした。結局、この日は良型の姿は全く無く、25p以下ばかり27尾の釣果でした。加えてこの日、最も驚いたのは、渓にサケが全く見当たらなかった事です。10月中旬ころまではサケがウジャウジャいて、産卵後の死骸もゴロゴロしていたのですが、今年は全く異常です。サケの漁獲高も例年の10%台だそうで、世も末です。

源流部にサケの魚影は無かった昨年の9月25日の左と同場所最後までおチビちゃんのみだった

【使用タックル】
SHIMANO_Carddiff_NX_S72L、StradicC3000、PE1.5号+SeagarGrandMax2.5号、Ryuki45S赤腹ヤマメ