5月の中旬を過ぎると、水温の上昇とともに従来の下越・山形のダム湖が釣れなくなってくるため、ここ数年は、水温の上がり難いより巨大で標高の高いダム湖へ入渓し、良い釣果を上げています。今年も巨大なダム湖を攻略することで、GWころまでの超貧果がまるでウソの様な、沢山の良型の魚が釣れています。そして、今年新たに導入した2馬力船外機が、巨大なダム湖攻略の上で多いに活躍してくれています。今レポートでは、余りにも沢山の魚が釣れていることに加え、釣り場の特定を防ぐ目的もあり、ほとんどが魚の写真ばかりになってしまったことをお詫びします。 【5月19日(木)】 今年の前半戦は本当に悲惨でした。ホームグラウンドの下越・山形の複数のダム湖はやってもやっても釣れない状況が続きました。しかし、ここ数年はシーズン後半に、より大きなダム湖を攻めることで良い釣果を上げています。今年もそのシーズンがやってきました。もっとも、これまでは過去の栄光に固執し過ぎていた様であり、来年以降は早期から大きなダム湖を攻めることになるかも知れません。さて、GW後に一旦東京に戻った私は、10日ほど空けて再び新潟へと舞い戻り、件のダム湖へ向かっています。この日は早朝7:30時に出航し、期待もせずにハンドトローリングで釣り始めると、まずは小さなサクラマス、続いてチビイワナがヒット。
更に続いて、3尾目には竿先をガツンと引き込む強烈な魚信が有り、最初はブラックバスが掛かったのかなと思いましたが、寄せてみると写真の44cmもある見事なサクラマスでした。これには驚きました。ただ驚きはこれで終りではありません。その後もイワナ38cmを追加して程無くインレット近くまでやって来ると、こんどはすぐにイワナ44cmがヒット。その後はチビイワナ2尾とウグイがヒットしたものの、しばらくして38cmのイワナもヒット。他にもインレット下流では40cm前後のイワナ2尾がトレースしてくるも、釣り上げることはできませんでした。そして、この日のハイライトは、お昼過ぎの14時にやってきました。インレット下流部でキャスティングで仕留めた写真下の45cmでした。
この時期、インレット付近にはワカサギやウグイが沢山集まっていて、真昼間の暖かい時間帯に大型のイワナがこういった小魚を捕食するために活動している様です。まだ薄暗い早朝にインレットを攻める釣り人が多いのですが、この時期のインレットはまだ水温も低く活性が低いため、小魚を数尾釣って終了と言うことも多い様です。その後もイワナ32cmや帰りがけにトローリングでイワナ39cmを仕留めることが出来ました。結局、この日の釣果はイワナ45、44、39、38、38、32、30、26、25、22cm、サクラマス44、26、26cmと計13尾の大漁でした。しかし、前半戦のあの超の付く貧果は一体何だったんでしょうね。たった1日で、前半12戦の倍以上の釣果を上げてしまった事になります。
【5月22日(日)】 さて、次の日曜は新潟のBuuさんとのミニオフでした。19日の大漁話を聞いて興奮気味のBuuさんと私は、当然の様に前回と同じダム湖へと向かいました。この日は早朝6時に出漁しましたが、2人とも夕方まで調子よく釣れ続けてくれました。トローリングで釣り始めてすぐに、まずBuuさんに25p程のサクラマスと同サイズのイワナがヒット、続いて私にイワナ35cmがヒット。更に8時ころになってBuuさんに25cm程のサクラマスと尺イワナ追加、そして9時過ぎになり、ちょっとした岬の先端部で、今度は私のロッドが大きく曲がり、下写真の41.5cmほどの良型イワナが釣れてくれました。これがこの日の私の最大サイズとなりました。
その直後には再びBuuさんに良型がヒットしましたが、泣き40の39.5cmほど。10時を過ぎて私に小さなサクラマスがヒット。更に直後にはBuuさんに40cmクラスの良型がヒットしましたが、残念ながら獲り込みに失敗。その後、更に私には28cmほどのサクラマスがヒット。いずれも釣れた場所はちょっとした岬の先端部や水中の木立やブッシュの前でした。こうして午前中は適度な間隔で2人にヒットが続き、飽きる事なくあっと言う間に時間が過ぎて行きました。そのためいつもならコーヒータイムや昼食の時間を取るのですが、この日はそんなヒマもなく午後に突入です。そして、ほどなくしてインレット下流部の本命のポイントにやってきました。
インレット下流部は緩い流れが延々と続いていますが、12時過ぎにまずはBuuさんに33cmがヒット。続いて私には2尾目の大物となる40cmがヒットしてくれました。更に私に24cmほどのイワナもヒット。しつこくインレット下流部で粘りますが、今度はBuuさんにまたまた40cmクラスのヒットが有るも、うーーん、またまた目の前で大バラシ。私はと言えば更に3尾目の大物となる41cmを追加。どうもBuuさんにはここと言う場面でバラシが多く、大物がゲットできていません。ここまでで2人の釣果にはかなりの差が出ていましたが、ここでBuuさんがミノーをチェンジしました。
この日、私はSukari60Deepのアクアマリンというゴールドチャートに近い色のミノーを使っていて良成績を続けていましたが、Buuさんは同Sukariの銀黒カラーを使っていて、少し目立ちづらいのが釣果の差となっていたのではないかとBuuさんは考えた様です。ただ、Buuさんはアクアマリンを持ち合わせていなかったため、思い切って同イブキカラー(ゴールドチャートヤマメと同じカラー)にチェンジ。そして、インレット下流部のごく緩い流れにそのミノーを投入すると、なんと、下写真の51cmもある見事な大イワナがすぐにヒット。Buuさん思わず破顔の大逆転劇を見せつけられてしまいました。
そして、帰り道もトローリングで釣りながら移動しましたが、私には36cmのイワナや尺サクラマス、Buuさんにも小型のイワナを追加して、あっと言う間に夕刻の終了時間を迎えてしまいました。結局、この日はBuuさんにはイワナ51、39、37、35、33、30、小型イワナ2尾、小型サクラマス2尾、私には、イワナ41、41、40、36、35、小型イワナ3尾、小型サクラマス3尾、2人で合計21尾の釣果となりました。正直、2人でこれだけの釣果を見たのは初めてであり、大型のダム湖の底力を見せつけられた格好となりました。
【5月24日(火)】 この様に巨大ダム湖の釣りのシーズンは今が最盛期と思われましたが、私は1日空けて、今度は別の大きなダム湖へと入渓しています。この日は午前中に食料を多めに買い込み、最盛期を逃さぬ様にと、3日程度連続でダム湖畔でキャンプしながら釣り続ける予定で入渓してみました。14時過ぎにのんびりと出航し、まずはインレット方面に向かいました。途中、地元のボートフィッシングの釣り人に出会うと、朝5時ころから釣っていたが大して釣れていないとのこと。あれれ?と不思議に思いながらトローリングを続けていると、インレットから2kmほど手前で、まずは幸先よくイワナ44cmがヒット。続いて尺イワナも追加。
そして、そのままインレットまで移動してゆくと、先行者の釣れなかった理由がすぐに判りました。こちらのダム湖では既に雪代が終わっていて、インレットは超ジンクリアの緩やかな流れとなっていました。これでは魚から釣り人が丸見えで釣れるハズがありません。しかも先行者はキャスティングオンリーだった様で、思った様な釣果を上げられるとはとても思えませんでした。ただ、インレットに到着した私は、それでも釣ってみないと気が済まない訳です。とりあえず上陸して、写真撮影をしたりしながら30分ほど場を休ませました。そして、座ったままで下流方向におもむろにDコン63鮎を投入・・・例年通りであれば大型のイワナが猛然と喰い付いてくるはずだったのですが、この日はチビイワナのトレースすら見られない全くの反応無し。
やっぱりね、と思いながら、今度は真正面のブツカリの深みにミノーを投入してみました。すると直後に何やら大きなヘビの様なものが上流の方から高速で突進して来るのが見え、いきなりガツンと強烈な魚信がロッドに伝わってきました。実はこのポイントは渓が大きく屈曲したすぐ下にあり、上流側の大淵から下流側にいる人影が岩陰になって見えないという、釣りには好都合な場所だったのです。そのため、上流の渕にいた居残りイワナの大物が、下流側の渕に投入したミノーを見つけ、数十mも突進してきた様なのでした。幸運に恵まれた、全くのラッキーな1尾でした。その後は上流側の渕で2尾のイワナをゲット、帰り道で更に37cmを追加して、この日は終えました。
【5月25日(水)】 ボートなどをダム湖畔に放置したままで車中キャンプをしていた私は、珍しくこの日は早朝5時から釣りを開始しました。雨の予報だったためか、幸いにこの日は釣り人は誰もいません。まずはインレットに向かいましたが、途中で35cmと36cmを釣り上げ、幸先は良さそうでした。しかし、インレットは予想通りに昨夕以上の超ジンクリアで、釣りになりそうもありません。昨日と同様に釣り場を30分ほど休ませ、おもむろにミノーを投入してみましたが、・・・小さなイワナが1尾だけトレースしてくるのが見えただけで、あとは全くの反応無し。例年であればこの釣り場で50cm前後の大イワナが束になって釣れるはずだったのですが、残念至極です。
ただ、今年は昨年までとは違う状況がありました。今年は2馬力船外機を新たに導入していて、エレキと違ってバッテリ切れの心配が無く、大きなダム湖をくまなくトローリングで攻める準備が整っていたのです。一旦は車に戻り、朝食をとったりして休憩し、10時ころからこの巨大ダム湖をグルリと周回する様に、ハンドトローリングを試みてみる事にしました。そして、釣り初めてすぐにイワナ38cmがヒット、続いてなんと45cmの立派なイワナもヒットしてきました。どうやら雨の降りそうな暗い曇天であり、釣りには好都合だった様で、次々とヒットが続いてくれました。こちらのダム湖でも、やはりヒットポイントはちょっとした岬の先端部が多く、木立の前や湖底の浅い台地の上などでもヒットしました。
ただ、昨日からSukari60DeepOB鮎を使い続けていて、フックが甘くなっていたのか、その後は40pほどのサクラマスの大バラシ、30と35cmほどのイワナのバラシが続き、小さなサクラマスも何尾かバラシてしまい、フックを新品に交換して再スタート。そして、そのすぐ後の13時ころ、小さな岬の先端付近で、ロッドをへし折る様な強烈な魚信が有り、30mほど離れたところで銀ピカの魚の大ジャンプ。釣り上がってきたのが上写真の49cmのサクラマスでした。その後もチビサクラマスのヒットがあり、14時半ころ、やはり小さな岬の先端付近で、今度は47cmの見事なイワナがヒット。真昼間にも関わらず、これほどまでに釣れ続けたのは、本当に久しぶりでした。
その後もイワナ36cm、サクラマス38cm、小さなサクラマスのヒットと続き、最後には36cmのイワナをヒット。結局この日も、イワナ47、45、38、36、36、36、35cm、サクラマス49、38、24、23、22cmと、全部で20尾の大漁となってくれました。ただ、この日は朝から休む間も無く釣れ続け、船外機の操船とトローリングの操作で手足がもう限界であり、まだまだ釣れ続けてくれそうでしたが、16時ころ、早めに納竿としました。また、3日間のキャンプ釣行の予定も、あまりの疲労困憊のため、取りやめて下山することにしたと言う訳でした。巨大ダム湖と2馬力船外機の組み合わせ、恐るべしでした。
【今回使用のタックル】 Daiwa LibertyClubEging832ML、StradicC3000、PE2号+シーガーエース1.75号 Sukari60Deep/OB鮎/メブキ/イブキ/アクアM、D-Direct/CY/鮎(赤腹)、D-Contact63/CY/鮎(赤腹)、Ryuki70S/60S/ヤマメ/鮎、他 |