ここ数年、春から初夏はダム湖の釣りをメインに楽しむ様になっていて、堰堤プールの釣りは回数が減ってきています。今年は更にその傾向が強く、ついに堰堤プールの釣りは4か所5回のみとなってしまいました。往年の堰堤の銘釣り場は、スリット化や土砂で埋まる事で、どんどん消失しているのがその原因です。しかも、最近は異常気象による集中豪雨の影響もあってか、大型魚がめっきり釣れなくなってしまいました。ダム湖でも一部を除いて不漁が続いていますが、堰堤プールにおいても、その状況は変わらない様です。 【5月17日(日)】 5月も中旬を過ぎると、多くのダム湖では梅雨に備えて水位が下がり始め、そろそろ終盤となります。代わりにスイッチするかの様に堰堤プールの釣りが始まりますが、今年はちょっと例年にない状況が待ち構えていました。残雪が少なめで、しかも4月後半からの異様に気温の高い状況が影響してか、まだ5月の半ばだと言うのに、多くの源流で雪代が消失してしまっていました。この日訪れた堰堤プールも同様で、インレット付近の水の流れはすでに細々とした状態になっていました。ただ、前日の16日に30pほどの大雨が降っていて、プールにはちょうど良い濁りが残っていて助かりました。
実はこの日の午前中は、ホームのダム湖へBuuさんと入渓していましたが、釣果はそれ程でも無く、午後15時過ぎになってこの堰堤プールへと移動してきたと言う訳でした。釣り始めたのはもう16時ころでしたが、前日の濁りが周囲には残っていて、流心だけが透明度の高い絶好の状況でした。16時ちょっと前に、まず私が33cmをヒット。続いてBuuさんが41pをヒット。その後、Buuさんには更なる大物がヒットしてきましたが、残念ながら大バラシ。今年のBuuさんは毎回の様に大物を釣り上げていて、本当に調子が良いですね。
ただ最後になって、私にも釣りの神様が少しだけ微笑んでくれました。Buuさんは既に近くに上陸して写真を撮影する準備をしていましたが、私だけしつこく近くでライズを狙って釣っていました。ライズリングが出たら、すかさず5cm程の小さ目のミノーをそのリングの中心に投げ込み、少しミノーをシェイクして誘い、その後は高速でリーリングしてくる釣り方です。すると数投目で、なんと36cmもある大ヤマメがヒット。このサイズのヤマメが釣れたのは数年ぶりであり、大喜び。しかも、その引きは強烈で、いやはや楽しませて頂きました。
【5月25日(月)】 日曜以外はほぼ、私の単独釣行になります。この日は前日にBuuさんと大物のダム湖を攻めていて、少々お疲れ気味ではありましたが、夜半に少しばかりの雨が降り、チャンスとばかりに無理をして入渓しました。ただ、釣り場に到着してガッカリしたのは、雨の影響はほとんど無く、釣り場はジンクリアそのものになっていたことでした。14時ころには現場に到着していたのですが、良いお天気で釣れそうも無いため、ここはジッと我慢をして夕方の薄暗くなる時間まで写真撮影などをして過ごす事にしました。
そして17時に出漁開始し、流心の深い所をDダイレクト鮎で探りを入れると、3投目で41pのまずまずの大イワナがヒット。18時半ころまでは明るいため、これはイケるかなと思いましたが・・・残念ながら後が続きません。薄暗い時間帯だったとは言え、1尾の大物を釣っただけで、どうやらプール内の隅々までルアーが見えてしまったのでしょう、その後は反応が全くありませんでした。雪代が消失してしまっても、プールの水温が低い間はまだまだイワナ達はプール内に泳いでいます。しかし、雨後の濁った状況や薄暗い朝夕のマズメ以外では、殆ど釣りにならず、しかも数も見込めない様です。
【6月13日(土)】 2週間以上も開けて、また別の堰堤プールに入渓しています。実はこの日も前夜に結構な雨が降り、プールに濁りが入って大物が出てきてくれるのではないかと考えられたからです。濁りが適度に取れる時間帯を狙って、この日は10時ごろに釣り場に到着しましたが、あれれ、意外にも濁りはほとんど無く、ジンクリアに近い状況でガッカリでした。しかももっと悪い事に、土曜のためか、なんと先行者が居たのです。見るとインレットの一番の所に立って、既に散々ルアーを投げまくった後の様でした。もちろん、釣果は何もありませんでした。
【6月14日(日)午前】
この日はBuuさんとの今季最後の釣行でした。この堰堤プールは、以前は大型のイワナに湧いた銘釣り場でしたが、上流で工事が始まった数年前から、めっきりと魚影が見られなくなっていました。それでも、渓の美しさは他に類が無く、釣果には関係なく年に一度は訪れてみたい釣り場であり、この日も全く期待もせず、恒例行事の様にして入渓してみたと言う訳でした。この釣り場は標高が高く、早朝は水温がとても冷たいため、朝早くから入渓してもどうせ釣れないだろうと、7時ころの大名出勤でした。
フローターでゆるりと入渓してみると、案の定、水温は6℃弱しかなく、これでは釣れそうにありません。仕方なく、Buuさんと2人で釣り場の入口付近でのんびりとおしゃべりをしながら時間を過ごし、少しづつポイントに近づく作戦にしました。それでもあっと言う間に一番のポイントに到着してしまい、万事休すです。9時を少し過ぎていましたが、この時点では魚の反応は皆無でした。しかし不思議なものですね、散々ルアーを投げた後でしたが、10時頃になって虫が飛び始めると、やがてBuuさんのロッドに反応が出て、35cmと31cmをヒット。私は残念ながら1バラシだけでした。
【6月19日(金)】 さて、例年であれば7月中旬ごろまでは続く堰堤プールの釣りですが、今年はどの堰堤でも雪代の消失が異様に早く、早々と釣期を終えてしまっていました。この日は、例年6月の半ばころから入渓する山形の巨大堰堤プールに赴きましたが、ここでもガッカリすることの連続でした。県内でも有数の高山を源頭とするこの水系では、この時期、水温が10℃を超えることなど殆どないのですが、この日の水温は既に12℃と異様に高くなっていました。雪代はまだ出てはいましたが、恐らく既に終盤になっていたのでしょう、水位も例年になく大きく下がってしまっていました。
この釣り場では、数年前までは40pオーバーを含む中型のイワナが多数釣れていましたが、例によって昨年は数・型ともに大幅に落ち込み、チビイワナのオンパレードでした。そして、この日驚かされたのは、インレットが100mほども大きく下流側に移動していて、分厚い大量の土砂で埋まっていて、プールが随分と小さくなってしまっていた事でした。ガッカリしながらも付近をミノーで探ってみると、予想通りに今回もまた25cm足らずのおチビちゃんの連発でした。今年はもうこれ以上に大物は釣れそうも無いと判断し、この日を今年最後の堰堤プールの釣りとしました。
【今回使用のタックル】 Daiwa LibertyClubEging832ML、SensiLiteMG2500、PE2号+シーガーエース1.2号 D-Direct/チャートヤマメ/鮎、D-Contact63/チャートヤマメ/鮎、Ryuki50/60S/鮎、他 |