ミニオフレポート

異変の14年ダム湖の釣り(4月25日〜5月5日)


今年の南東北のダム湖では何かしらの異変が起きている様です。ホームのダム湖だけではなく、下越・山形の全てのダム湖において、魚影が極端に薄く、かつ、大型のイワナの姿が殆ど見られていません。GWは私たちダム湖の釣りを楽しむ釣り人には言わば「掻き入れ時」であり、例年、40cmを超える大型イワナを何尾も釣り上げて来ました。しかし、今年のGWに限っては、どこのダム湖へ入渓しても釣果はサッパリで、未だに大型のイワナの釣果はありません。今回のレポートでは、ご期待に添える様な大きなイワナの写真は一枚も有りませんので、あしからず。

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【4月25日(金)】

この時期は良いお天気の暖かい日がねらい目のはずなのだが地元のバサーの若者と同船

今回、私はGW中の首都圏での大渋滞を避けるため、24日から移動を開始し下越入りしました。そして、まずは前回ブラックバスしか釣れなかったダム湖へと入渓しました。この時期は良いお天気の暖かい日が狙い目となる事がこれまでの経験から判っており、仕事をしていない事もあって、青空の広がるポカポカ陽気の日を目指して釣りに出る様にしていました。この日も正にそんな日で、早朝から雲一つ無い快晴の非常に明るい日でした。お昼ころ、久々にボートを出そうと準備をしていると、地元のバサーの若者が近くにいて話しかけてきたため、夕方の3時ころまでボートに乗せてあげ、一緒に釣る事にしました。

バスのトレースは見られたがインレットまで隈なく探ったが終日、イワナは姿を現さなかった

釣り始めてすぐに上写真の藪の下から35cmほどのスモールマウスバスが追いかけてくるのが見えたのですが、残念ながら喰い付いてはくれませんでした。バスは釣れるかなと思ったのですが、結局それっきりで、15時までの3時間をボートで狙ったものの、釣果は有りませんでした。その後は私一人で付近のイワナのポイントを攻めましたが、これまた何の反応もなく、結局この日はバスもイワナもノーバイト。このダム湖を攻めたのは今年2回目ですが、2回の釣行で1尾のイワナも釣れなかったことなどこれまで皆無であり、なんだかキツネにつままれた様な気分でした。

オオバキスミレニリンソウタチツボスミレ

【4月27日(日)】

この日はBuuさんとミニオフでした。最近、私の体調が思わしくなく、重いゴムボートを準備するのがとても負担になるため、ミニオフの時はBuuさんのカヌーに同乗させて頂くことが多くなっていて、Buuさんには大感謝です。この日もカヌーに便乗させて頂き、ホームのダム湖へと入渓する事にしました。ただ、この日、驚かされたのは、何やらボートやカヤックの類が異様に多かった事でした。普段は舟など一艘も見かけないこの釣り場に、なんと5艘もの舟がやって来ていて、全部で10人の釣り人が入れ替わり立ち替わりポイントを攻めていたのでした。

2週ぶりにホームのダム湖へBuuさんのカヌーに便乗5艇のボート・カヌーが・・・

しかも私たちはその中でも一番出遅れていて、我々がカヌーで漕ぎ出した時には最初に入渓した地元のFRPボートの釣り人2人は既に帰って行った後でした。水戸からやってきたと言うゴムボートの2人組に聞いてみると、なにやら当サイトの前回のレポートを見て「全然釣れてないと書いてるからホントはメチャクチャ釣れてるに違いない」と思ってやってきたとのこと。私はこのHPでウソを書く様な事は決してありませんので、釣れていないと書いたら釣れていないのです。それにしても、私がHPで釣れないと書いたために、こんなに沢山の釣り人が集まって来たのでしょうかねぇ。

コーヒータイムだけは幸せだインレットを探るBuuさん午前の帰りがけに出た31cm

この日は2つの本流の下流側からインレットまでの全てを探りましたが、釣れたのは午前中の釣りの帰りがけに、絶対に釣れそうもない所から飛び出してきた31cmが1尾だけ。ちなみに、10人の釣り人の釣果を聞いたところ、地元のゴムボートの2人組に「尺は有った」らしい2尾と、上記の私の1尾だけで、他の人は全員ノーフィッシュだった様です。これだけの人数で、しかもボート類を5艇も出して、おチビちゃんが3尾だけとは、これまでのこのダム湖では全く有り得ない状況でした。当初は私だけに限った貧果ではないかと思っていましたが、どうやらそうではない事を確信しつつありました。

新緑に椿の花が非常に美しいもう一方の本流へと入ったが・・・結局、魚影は皆無だった
ミズバショウネコノメソウノミノフスマ

【5月3日(土)】

下越のホームのダム湖が絶不調で、これ以上の釣果を望めないと判断し、GWの後半戦は大きく移動して山形県内のダム湖を攻めてみることにしました。4連休は水戸から風玉さんも参戦し、久しぶりに3バカトリオ揃い踏みでの釣りです。このダム湖はこれまで50cmを超える大物を含む数多くの実績のある釣り場ですが、残雪が多い年はボートが出し辛く、また水温も低いために、なかなか入渓できるチャンスの少ない釣り場でもありました。しかし今年は残雪が少なく、入渓時の水温も6℃前後と絶好の状況で、大いに期待しての入渓でした。午前中はお天気も最高で、山サクラと新緑と残雪の山々のコントラストが素晴らしい景色を作っていました。

この日もBuuさん艇に便乗風玉さんも水戸から参戦新緑にサクラが素晴らしかった
しかし、このダム湖も魚影が無い休憩時間は久しぶりの釣り談義インレットを攻める2人

ただ、釣り始めてすぐにガッカリしました。3人であらゆるポイントを攻め続けましたが、まるで魚の反応が無いのです。10時ころになって、小さな流れ込みで風玉さんが尺ちょっとほどのイワナをヒットしましたが、残念ながらバラしてしまいました。昼食後もしばらくは頑張りましたが、イワナの反応は結局、風玉さんのその1回だけで、大イワナの気配は最後まで皆無でした。雪代でダム湖の水は多少濁っていて釣りには最適であり、水温も申し分なく、お天気も良いポカポカ陽気の絶好の条件下で、さて、3人でノーフィッシュとは・・・有り得ない状況がまたまた起きてしまいました。

ミツバツチグリショウジョウバカマがまだ見られたイワウチワが美しい

【5月4日(日)】

翌日も同じダム湖を3人で攻めましたが、状況は大きくは変わりませんでした。今度はBuuさんにやはりおチビちゃんが1度だけヒットしてきましたが、こちらも残念ながらバレてしまいノーフィッシュ。私に至っては、2日連続で全くのノーバイトです。しかし不思議ですね、前回のレポートでは山形県内の別のダム湖でも魚影が全く見られておらず、また仲間の話では下越の別のダム湖でもブラックバスばかりでイワナがサッパリ釣れていないとのこと。どうやら下越・山形の知る限りのダム湖では、全て同じ様な現象が起きている様に思えるのです。

連休2日目も同じダム湖を攻めた 良いお天気で新緑が素晴らしいしかし、やはり魚影は極めて薄い

近年は海水温の異常や降雨の異常で、有り得ない魚が獲れたり、逆に獲れる魚が獲れなくなったりすることが当たり前の様になってきていますが、イワナでも同じ様な異変が起きていて、ある日突然、魚影が消えてしまう様なことがあっても不思議ではないのかもしれません。ただ、その本当のところの理由は、私にもサッパリ判りません。3年目で震災の影響が出たのでは?と言う人もいますし、雪が少なすぎて大型魚が源流から落ちてきていないのでは?と言う人もいます。或いは季節が早く進み過ぎていて、良いお天気の暖かい日は逆に釣れないのではとも考えられます。はて??

この時間だけが楽しみに・・・インレットに魚影は無い結局、3人に釣果は無かった
ヤシオツツジカタクリ白のキクザキイチゲ

【5月5日(月)】

山形県内のダム湖には見切りを付け、最終日の5日(Buuさんは6日は仕事)は再び3人で下越のホームのダム湖へと戻ってきました。この日は1年ぶりにパパイヤさんにもお会いしましたが、彼はとても忙しいらしく、今年まだ2回目の釣行で、前回は30数cmのイワナをゲットされた様子。ただ、この日は早朝4時からがんばっておられたにも関わらずノーバイト。パパイヤさんは毎年岸からのキャスティングで、我々のボート釣り以上に釣果を上げてしまう凄腕の釣り人なんですが・・・やはり居ない魚は釣れない様でした。

1年ぶりにパパイヤさん登場GW最終日はホームのダム湖でこちらも新緑が素晴らしかった

ただ、この日は風玉さんの要望で、早朝4時に待ち合わせ、5時前には釣り始める事にしました。私の体調が優れないため、今年はだいぶ日が高くなってからの出漁が多く、これが釣れない理由の一つではないかと考えられたのです。そして釣り始めると、なぜか風玉さんにはバイトがあり、1尾だけ40cmオーバーの大物がヒットしたとのこと。ただ、残念ながらまたまたバラしてしまい、続けてミノーを投げると全く同じ場所で36cmを釣り上げる事ができたとのこと。その後、私にも25cmほどのおチビちゃんのヒットがありましたが、それにしても大型のイワナたちは一体どこへ消えてしまったのでしょうね。

風玉さんだけには魚信が有った風玉さんと36cm帰りがけに出たおチビちゃん

ちなみに、今年、仲間内でのダム湖の最大は38cmであり、40cmを超える大イワナはまだ1尾も釣れていません。私はと言えば、下越・山形のダム湖で既に10回の釣行を終えましたが、釣れたのは3尾だけであり、実に7回はノーフィッシュだったのです。もちろんこんな不漁の年はこれまでで初めてであり、今後どの様に状況が推移するのかがとても気になるところです。ただ一方で朗報も実はあります。残雪が少ないため、今年は早くから堰堤プールの釣りにも出かけていますが、こちらの方もやや魚影は薄いとは言いながら、それなりに釣れています。次回のレポートはGWの堰堤プールの釣りの模様をお届けする予定です。

山サクラと新緑と残雪の山々 今年も最高の季節を迎えているが大イワナ達はどこへ消えたのか?

【今回使用のタックル】
Ueda TroutPluggingSpinGS902H、SensiLiteMG2500、PE2号+シーガーエース1.2号
D-Direct/ヤマメ/Chartヤマメ、D-Contact50/63S鮎/Gチャート、Ryuki60S鮎(赤腹)、Kanade60S稚鮎、他