今年もダム湖の釣りのシーズンが始まりました。今年は降雪が少なく、3月の末頃には多くのダム湖で結氷が融けていて、やや出遅れた感のあるシーズンスタートとなりました。今年から横浜からの遠征となるため、1週間ほどの滞在期間を設けて釣り歩こうとしていますが、今シーズンはなぜか絶不調のスタートとなってしまいました。相棒にはしっかり釣果が見られているのに、私にはサッパリお魚さんが相手をしてくれないのは、一体なぜなのでしょうか。おまけに、体調もあまり優れず、今年のダム湖の釣りの先行きが思いやられます。でも、それでもシーズンはスタートしています。はて、今年はどんなシーズンになるのでしょうか。 【4月8日(火)】 横浜から下越のダム湖までは高速経由で片道5時間以上・往復4万円ほどかかります。当然、日帰りや土日の釣行は無理であり、仕事をしていないことを良いことに、1週間ほどキャンピングHiAceでの釣り歩きをすることにしました。北海道への遠征と同じ要領です。そのため、下越・山形への釣行日数は逆に増える可能性も有り、結局、今年も山形・新潟の共通年券を購入しました。さて、冒頭でも述べた通り、今年の降雪は意外に少なく、下越のダム湖は予想以上に早くから結氷が融けています。7日夜に新潟入りしましたが、その雪の少なさに愕然として、出遅れた事を悟りました。やはり現地に住んでいないと色んなことが判りませんね。
今年まず最初に入渓した釣り場は、いつもなら雪が多くてGWころまで残雪の上を歩いて入らなければならなかったダム湖ですが、今年はなんと既に雪が殆ど無く、車ごとダム湖畔近くまで入ることができ、ボートも簡単に出すことができてしまいました。昨年と比べると3週間ほども季節が早い様です。そして期待して釣り始めましたが、事前に確認していた天気予報とは異なって意外にも風が非常に強く、ほとんどまともな釣りになりませんでした。9時半ころ出航し、12時半ころまでの3時間ほどを釣りましたが、残念ながらイワナの反応は全く無く、12時過ぎに写真のスモールマウスバスが1尾釣れただけでした。
【4月9日(水)】 翌日は一転して、風も無い快晴の非常に良いお天気となってくれました。いよいよ本命のダム湖への入渓です。現場に到着して驚いたのは、湖畔の道路際にはショウジョウバカマと2週間ほど遅れて咲くはずのカタクリが同時に咲いていて、季節が如何に急激に進んだかが伺われます。しかし、遠くには残雪の山が光り輝き、青緑色の湖面に反射しています。付近には赤・黄・ピンク・紫といった春の花々が宝石の様にちりばめられていて、もうその風景は天国そのものでした。また新たな一年が始まった事を実感する瞬間でした。この時期はまだ水温が低く、昼間の暖かい時間帯に釣れるだろうと、のんびり構えて出航したのはもう10時過ぎでした。
しかし、この良いお天気のせいか、ダムサイト付近の水温は既に6℃を超えていました。それに、既に雪代の最盛期が終わっているのでしょうか、湖水の透明度が異様に高いのです。しかもこの良いお天気で明る過ぎます。これでは釣れそうもありません。ハンドトローリングをしながらインレットへと向かいましたが、予想通りにさっぱり反応がありません。キャスティングをしてもダメ、ルアーをとっかえひっかえしても、何をやってもダメ。結局この日は16時ころまで付近を探りましたが、魚の反応は全くありませんでした。釣り始めて2日が過ぎましたが、シーズンスタートの連続2日の釣果無しは、恐らく今回が初めてではないかと思います。
【4月11日(金)】 10日午前中は比較的良いお天気で、付近で野草花の写真を撮影したりして過ごしましたが、昼前からは嵐の様な雨の日に急変したため、午後は休養日としました。この日11日も午前中は非常に冷たい雨模様で、10時ころ本命のダム湖畔に移動してみましたが、なんとミゾレと強風の吹き荒れる非常に寒冷な状況で、ときおり5mmくらいの大粒の雹まで降ってくる始末です。昼食の後、再び湖畔の駐車場に戻り、Jazzを聞きながら過ごしていると、15時頃になって西の方から青い空が広がってきました。今年から電動エアポンプを導入したため、短時間で楽に出航できる様になったこともあり、夕方の僅かな時間を狙ってボートを出してみました。
15時過ぎには一旦は風は止んでくれたのですが、出航して30分もしないうちに再び冷たい風が吹き始め、季節は真冬に逆戻りしてしまったの様な感じでした。それでも1時間ほどはハンドトローリングで探りましたが、この寒さでは予想通りに何の反応もありません。しかも、しだいに波も高くなって来たため、インレットまで行くのを急遽中止し、途中で引き返すことにしました。しかし釣りの神様も意地悪というか偏屈な人ですね。諦めて引き返そうと、ボートを反転しながら何気なくインレットの方角へDダイレクトヤマメを投げ込むと、あれれ、ガツンと魚信が伝わってきました。どうやら釣りの神様は、私が釣る気満々だと釣らせてくれない様です。38cmと中型ではありましたが、取り敢えず今年の初物にホッとしたのでした。
【4月12日(土)】 3日目にしてようやく中型1尾を手にした私ですが、実を言うと11日の夕方に釣りを終えた後、余りの寒さに体が凍えてしまい、体調を崩してしまったのでした。そのため、この日12日は良いお天気にも関わらず、車の中で遅くまで寝ていました。ごそごそと起きだして来たのはもうお昼近くで、近くのファーストフードで朝食兼昼食を済ませると、再び昨日のダム湖畔へ。ただ体調はイマイチで、ボートを出す元気は既に無く、13時ころからのんびりとキャスティングで釣り始める事にしました。しかしこの日もこのダム湖での反応は全く無く、逆に貴重なミノーを立て続けに2個もロストするハメに・・・ボートであれば多くの場合ルアーを回収できるのですが、キャスティングは高くつきますね。
キャスティングでは釣りの出来るポイントも限られていて、2時間ほどで釣る場所が無くなってしまったため、15時頃からは少し移動してもう一つのダム湖へと入渓してみました。こちらのダム湖は少し標高が高く、しかも内陸にあるためか、ダム湖の中央部は未だ結氷が融けてはいませんでした。しかし、本命のインレットに近いポイントでは既に湖面が開けていて、釣りには絶好の状況でした。ただ、ここでも出遅れは免れず、付近は既に足跡だらけ。夕方の2時間ほどを粘りましたが、全く魚の反応は見られませんでした。うーーん、しかしそれにしても不調です。1日数時間づつしか活動出来ていないとは言え、それにしても釣れなさ過ぎです。
【4月13日(日)】
さて、翌日曜は、Buuさんと半年ぶりにミニオフの約束でした。ただ、いまだに私の体調が優れないため、Buuさんの2人乗りのカヌーを出してもらう事にし、私は大名釣りをさせて頂きました。Buuさんには、カヌーの出し入れや1日中の操船をして頂き、感謝感激です。ただ、この日も私は体調だけではなく、私の釣りの神様もヘソを曲げていた様でした。8時半ころ出航し、午前中は一つ目の大きなインレットを目指しましたが、2人に魚信はありません。9日もそうでしたが、インレットには小さなイワナの魚影すら見られず、3月末から4月初の10日間ほどで急激にダムが満水にまで達したため、インレットにはまだ魚が来ていない様子でした。
3月末ころまではダムの水位が低く、今よりもインレットが遥か2kmほども下流部にあり、多くの魚たちはその付近に居たはずなのですが、急激な水位の上昇に少し遅れて魚たちが上流部へと移動してくる様なのです。仕方なくインレットの浅瀬でコーヒータイムでしばしの時間を過ごし、11時頃、下流側へ移動しながらキャスティングで攻めることにしました。すると、インレットから300mほど下流部の水流が急激に緩くなる開きの部分で、Buuさんにまずは37cmがヒット。その30分後には更に200mほど下流部で35cmを立て続けにヒット。しかし私のロッドには何の反応も無く、魚の気配すら感じられない始末でした。
午後からは、本命のもう一つの本流へ移動し、Buuさんはトローリングで、私は主にキャスティングで攻めました。こちらは9日に私一人で入渓していて、全く魚影が見られ無かった釣り場です。3日空けて入渓していますので、魚が居れば釣れるはずなのですが・・・結論から言うと、比較的ダムサイトに近いポイントで、Buuさんのトローリングに31cmが1尾ヒットしただけでした。インレットにはもちろん魚影はありませんでしたが、その下流部の開きや更に下流部の本命のポイントでも全く魚影は見られていません。お天気も良くポカポカ陽気で風も無く、最高の条件が揃っている様に思えましたが、はて、魚たちは一体どこへ行ってしまったのでしょう。
それにしても今回は不思議な事が2つあります。まずはBuuさんには1日で3尾の釣果が有ったにも関わらず、私はというと5日もかけてたったの1尾だけ。それも完全なフロッグでした。絶不調の理由は特に思い当たるフシも無く、今でもサッパリ判りません。もう一つの不思議は、ここ数年、回復しつつあったこのダム湖の魚影が、またまた薄くなってしまったのではないかと言う危惧です。源流に魚をことごとく持ち帰る釣り人が入り続けると、その下流のダム湖でも釣れなくなる事が判っていますが、そんな節操の無い餌釣り師たちが、またまたやってきているのでしょうか。いずれにせよ、今年のダム湖の釣りが思いやられるところです。
【今回使用のタックル】 Ueda TroutPluggingSpinGS902H、SensiLiteMG2500、PE2号+シーガーエース1.2号 D-Direct/ヤマメ/Chartヤマメ、Ryuki60S鮎(赤腹)、Kanade60S稚鮎、Dynova65MR/S-ChartOrange、他 |