12年ぶりに芦ノ湖に出かけました。当時はあまりの釣り人の多さとマナーの悪さに呆れ果て、2度とこの湖には来るまいと思っていましたが、昨年末に横浜市に転居し、皮肉にも自宅から最も近い釣りの出来る自然湖になってしまったのです。ただ、芦ノ湖は漁協の絶え間無い放流に支えられた湖であり、言わば巨大な管理釣り場です。釣れたとしても殆どはヒレの丸いニジマスやブラウンばかり。ちょっとしたトラブルは有ったものの、それでもこの巨大な湖には自然も一杯であり、大自然を満喫することはできました。トラウトの釣果の無いレポートをお届けするのは、ちょっと気が引けますが、最新の芦ノ湖の様子です。 【3月4日(火)】 とある事情から、筆者は昨年13年末に横浜市青葉区へ転居しました。恐らく山形市で生涯を終えるだろうと予想していた人生でしたが、定年退職すると同時に、私以外の家族全員が都会暮らしを希望し始め、気が付けば横浜への移住が決まっていたと言う訳です。世のオヤジたちは、カミさんや息子たちには絶対に勝てんのですよねぇ、あーあ。しかし、この人口超過密地帯で、釣りと言う自然を相手にする趣味を続ける事など、果たして出来るのか?はなはだ怪しい話になってしまった訳で、当サイトもいつまで続けられるのやら、あまり期待はしないで頂きたいのです。あとは成り行きに任せるしか無いのであります。
さて、芦ノ湖は3月1日解禁です。例年ならば2月末の土日に特別解禁というお祭りが有るのですが、今年は2月の2度の大雪のせいで放流作業が間に合わず、中止になってしまいました。ただ、この特別解禁の料金が日釣り6000円と高く、これを半額だけ払い戻すなどと言う話が出て来て大ブーイングに・・・結局、全額返金となり、そのお蔭で漁協の財政がひっ迫し、放流にも影響が出て、なにやら今シーズンは釣果が芳しくない様なのです。この日、芦ノ湖は快晴のすこぶる爽やかな陽気でしたが、岸釣りで釣果を確認できたのは1人だけ。ヒレの丸い40cm程のニジマスでした。私も湖尻の海岸で2時間ほど粘りましたが、釣果はありませんでした。
【3月31日(月)】 この日はボートでハンドトローリングを試みました。実は事前に電話で漁協に確認したところ、ゴムボートを禁止する規定は無いとの話でしたが、何やら奥歯に物の挟まった様な物言いで、ゴムボートを使わせたくない様でした。そのため、4日に芦ノ湖を訪れ、ボートを出す場所などを確認をしていたのでした。しかしこの日、漁協を訪れ自家用船出航届けを出そうとすると、又もやあれこれと文句を言いだして、押し問答になってしまいました。どうやら芦ノ湖は風が強くて波も高く危険・・と言う事らしいのですが、波や風にもっと弱いであろうパドル式の小型のカヤックについては何も言わずに目の前で出航届けを受理していて、納得がゆきません。
ちなみに、芦ノ湖には現在、3m未満2馬力以下のいわゆる免許不要動力船は1艘も無いとの事。どうやら動力付ボートを使わせたくない様で、この日もいきなり「動力船に乗りたければ免許を取ったら?」と殆ど命令口調で言って来る始末。その殿様商売ぶりには全く呆れてしまいました。いずれにせよ、こんな対応を漁協が続けていれば客足は遠のくもの。そういえば2002年に訪れた時には、湖尻キャンプ場前の浜辺には釣り客がずらりと並び、とても賑やかでしたが、今年の同じ浜辺には釣り人は皆無でした。土日と平日の違いや、今年から3月末まで岸からの餌釣りを禁止した事も影響しているとは思いますが、それにしても様変わりです。
さて、前置きが随分と長くなりましたが、本題の釣りの話はここからです。ボートは湖尻キャンプ場の駐車場(520円)を借りることで、キャンプ場の浜辺から楽に出航することができました。そして12年前に訪れた時には、岸からの釣りは不発でしたが、手漕ぎの貸しボートで簡易なトローリングをすることで、短時間にも関わらずニジマスや良型のブラウンが実に簡単に釣れていたのです。この日は既に午前11時をまわっていましたが、当時の記憶を頼りに大いに期待して出船しました。芦ノ湖も湖尻方面は自然が豊かに残っていて、非常に綺麗な青空と相まって、気分は最高でした。
キャンプ場を出発し、まずはこの付近で一番のポイントであるキャンプ場前の浅瀬を一通り探った後、七里ヶ浜、亀ヶ崎、小杉ヶ鼻まで水深5〜8mラインをハンドトローリングし、逆に同じコースを水深3〜5mラインで戻って来る方法を試みました。芦ノ湖は意外と距離があり、小杉ヶ鼻までの往復で夕方の17時までかかりました。ただ、この間にフライ・ルアーマンを合わせて7名ほどと遭遇ししましたが、釣れていたのはトローリングを行っていた1人のニジマス1尾だけでした。もっともこちらの釣り場では、声を掛けても返事もしない釣り人が多く、本当の釣果は良く判りません。
そして、この6時間に及ぶハンドトローリングでは、意外にもトラウトの反応は全く無く、唯一、写真左上の30cmほどの巨大なフナが釣れただけでした。不思議にもこのフナ君、しっかりとDダイレクトの腹のフックを咥えていました。17時以降はボートを片付け、薄暗くなるまでの1時間ほどをキャンプ場の浜辺からのキャスティングで攻めましたが、こちらも全く反応は無く、結局トラウトの釣果はありませんでした。夕方は近くにルアーマン3人とフライマン3人がいましたが、見ている限りでは誰にも釣果は無かった様です。それにしても不思議ですね、12年前の魚影の濃さは一体どこへ行ってしまったのでしょうか。
【今回使用のタックル】 Ueda TroutPluggingSpinGS902H、SensiLiteMG2500、PE2号+シーガーエース1.2号 D-Direct鮎(赤腹)/Gチャート、Ryuki70S鮎(赤腹)、Kanade60S稚鮎、Spoon10g赤金/緑、他 |