ミニオフ/単独釣行レポート

13年盛期のダム湖の釣り(5月12日-5月26日)


5月は南東北のダム湖の釣りの最盛期です。気候も安定し、水温も渓魚たちの活動に適した領域に達し、やがて来る産卵の季節に照準を合わせて、イワナ達も活性を上げて来ます。そして、渓魚たちに合わせるかの様に、我々釣り人たちの活性も最高潮に達するのです。中旬には10年ぶりに神戸から釣り仲間がやってきて、とても楽しいオフ会になってくれました。昨年まで不調だった下越のダム湖も、今年は調子を取り戻してきているのか、まずまずの大物も見られる様になってきています。

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


本当の事を言うと、GW明けから6月9日までの1か月間の出来事を、今回のレポートに全てまとめてお届けする予定でした。しかし、今年は5月以降の釣行回数がとても多くなった事に加え、6月に入り、なぜか怒涛の釣果が見られる様になり、写真の枚数が一気に増えてしまいました。そのため、5月末までと6月以降の2編に分けてレポートすることにしました。まずはGW明けから5月末までの釣行についてお届けします。そして、数日の間隔を置いて、「13年ダム湖の釣り終盤戦」をお届けする予定です。

【5月12日(日)】

GWの翌週はBuuさんと久しぶりに山形県内のダム湖に入渓しています。このダム湖は過去に多くの大型のイワナの実績のある釣り場で、1年ぶりに期待して入渓しましたが、なぜかインレット付近の水温が異様に低く、4℃台しかありませんでした。しかもこの水温は夕方まで殆ど変わらず、ガッカリでした。今年の春は気象庁の言う「季節外れの寒波」が毎週末にやってきていましたが、どうやらこの週が最後の名残りの寒波だった様なのです。午後からは快晴のとても良いお天気でしたが、魚影は最後まで見られませんでした。

水温4℃台、終日水温は同じだった雄大なダム湖の景色は最高だったが・・・釣果は見られ無かった

【5月17日(金)】

この週の土・日・月曜は、10年ぶりに神戸から懐かしい釣り仲間がやってくることになっていました。そのため、金曜の株式市場の大引け後に自宅を出て、新潟に向かいました。ただ、時間がたっぷりと有ったため、移動途中に県内のダム湖に立ち寄り、少しだけ釣りをしています。なにせ、この時期はダム湖の釣りの最盛期であり、少しの時間でもルアーを投げていたいのです。ただ、インレットは雪代の濁りで釣りにならず、透明度の高いエリアで18時ころ、左下の様なボサの脇から39cmのイワナ君が1尾だけ反応してくれました。イワナ達も雪代の濁りから逃げてきていて、こんなボサの中に隠れていたんですね。

こんなボサの脇でヒット良く太った39pが1尾だけ39cmで自分撮り
エゾエンゴサクキクザキイチゲ(後方はカタクリ)珍しい白いイワカガミ(風玉氏撮影)

【5月18日(土)】

そして翌朝早く、神戸から黒瀬さんがやってきました。彼は10年ほど前まで、小国や下越の渓流を釣り歩いていて、偶然、私たちと知り合いとなり、そのうちに釣り仲間になってしまったのでした。ただ、ここ10年ほどは仕事が忙しかったらしく、久々のこの地の訪問でした。この日は朝からとてもお天気が良く、とある源流でルアーを投げてみましたが、小さなイワナが追いかけてくるものの、明るすぎて喰いついてくれません。そして、夕刻になって訪れた某ダム湖でのインレットでは、黒瀬さんに尺クラスのイワナがヒット。しかし残念ながらバレてしまい、10年ぶりの東北での釣果はお預けになってしまいました。

新緑・残雪・青空・清冽な流れ源流でルアーを投げる黒瀬さんダム湖では尺クラスをバラシ

【5月19日(日)】

翌日曜日は、Buuさん、風玉さんも加わって、懐かしい4人でのオフ会となりました。この日は本命のダム湖でのボート釣りです。黒瀬さんには私のボートに同乗してもらい、私はもっぱら案内役です。この日はみな気合が入りまくりで、早朝5時前には出航し、全員でインレットを目指しました。まだこの時期は水温がそれほど高くはなく、イワナ達はインレットから遥か離れたポイントにも泳いでいます。途中、黒瀬さんには、その様な過去の大物のポイントを丹念に攻めてもらいましたが、まだこの釣りに慣れていないせいか、一番の大場所で40cmオーバーのイワナを大バラシ。うーん、なんとも残念でした。

黒瀬さんは私のボートに同乗風玉さん・Buuさんも其々のボートで大場所で大物の痛恨のバラシ
しかし、インレットは寒かったまずはBuuさんに32cmインレットを狙うBuuさん・風玉さん

その後はインレットまで移動しましたが、残念ながら水温は4℃台と低く、これでは釣りになりません。水温の上がるのを待って一旦は下流部の水温の高いエリアへと移動し、時間潰しをしていると、ここでやっとBuuさんに32cmのイワナがヒット。時刻は9時半ころでしたが、4人で勇んで出た割には、あまりの調子の悪さにガッカリです。お昼近くになって再度インレットを攻めましたが、一度はミノーを投げていてスレてしまったのか、ここでは黒瀬さんに20cmほどのおチビちゃんがヒットしたのみ。なんともまぁ寂しい午前中となってしまいました。

黒瀬さんになんとか20cm昼食の後は、更に別のインレットへ途中、風玉さんにこの日一番の大物
釣れそうも無い何でもないポイントで突然出た47cm 見事な大イワナだ風玉さんと47cm

午後になり一旦は駐車場に戻って昼食タイムとし、その後はもう一つのインレットを攻めることに。実は午後から攻めたインレットへは、別の釣り人のボートが午前中に入っていて、あまり期待はできなかったのですが、それでも移動途中に風玉さんとBuuさんがイワナを見事にヒット。インレットそのものはスレてしまっていてサッパリでしたが、手前の広いエリアでは竿抜けが幾らでも有る様で、丹念に探れば釣果につながる様です。ただ残念ながら、ここでもゲストの黒瀬さんにはノーバイト。んー、なんとか大物を釣り上げてもらいたいのですが、どうもこの日はそれほど活性も高くなく、難しい1日だった様です。

15時ころ、Buuさんにヒット太って良く引いた38cmBuuさんと38cm

【5月20日(月)】

さて、黒瀬さんの休暇もこの日が最後となってしまいました。何が何でも大物を仕留めてもらいたいところなのですが、なかなか釣りの女神さまは微笑んではくれません。しかし、ここで幸いな事がありました。お天気の神さまが少しだけですが、微笑んでくれていたのです。なんと夜の間だけ、雨音で目が覚めるほどの結構な降雨があったにも関わらず、早朝にはすっかり雨は上がっていました。この日は別の小さなダム湖へと入渓しましたが、8時過ぎに到着すると、インレットの湖水は雨でほんのりと濁りが入っていて、水温も適度に高く、釣りには最高の状態になっていたのです。しかも月曜日とあって、釣り人は誰もいません。

風玉さんは岸釣りで攻めた風玉さんに、惚れぼれする様な非常に綺麗な源流育ちのイワナ43cm

この日は風玉さんも休暇を取得していて、黒瀬さんと私の3人でこのダム湖を攻めました。小さなダム湖のため、風玉さんは丘っぱりで、私と黒瀬さんは昨日と同様にボートに同乗して、私は案内役です。8時半ころ、まずは風玉さんが43cmの惚れぼれとする様な非常に綺麗なイワナをヒット。彼は昨日も47cmを仕留めていて、2日連続で大物ゲットです。ここは釣り場を譲って頂いて、その後は黒瀬さんに思う存分釣ってもらうことに。ただ、黒瀬さんも10年前の腕前が錆びてはいませんでした。インレットから少し離れた場所に出たライズリングを見つけて、すかさずキャスト。見事にライズを取って、40cmのイワナをゲット。お見事でした。

黒瀬さんがライズを取ったイワナ40cmと黒瀬さんモヤの立ち込めるダム湖
更に大物を狙う黒瀬さん10時半ころ、待望の大物がヒットホスト役の私は32cm止まり

その後は余裕でダム湖を攻めまくりです。そして、10時半ころになって、今度は早朝にライズリングの盛んに出ていた辺りを丹念に攻めていると、42cmのこれまた非常に綺麗なイワナがヒット。結局、黒瀬さんも2尾の大イワナを仕留めることができ、大満足のうちにオフ会を終えることが出来ました。・・・で、私の釣果の話ですが、ははは、ホスト役と言うのは昔から釣れないものなんですよね。3日間で釣れたのは右上写真の32cmが1尾だけ。でも、これで良いのです。私は友情というとても大きな獲物を釣り上げさせてもらいましたから。

黒瀬さんの40cmと42cm 源流育ちの綺麗なイワナだ満面の笑みの黒瀬さんと42cm
カタクリ湖畔に映える野生のツツジイワカガミ

【5月25日(土)】

さて、翌週はBuuさんも風玉さんも忙しいらしく、土日の両日ともに私一人だけの釣行でした。この日は比較的近場の県内のダム湖に早朝から入りましたが、GWの頃までとは打って変わって、ドピーカンの非常に明るい日となってしまい、サッパリでした。早朝6時前には釣り場に到着したのですが、アクセスの良い釣り場とあって、インレットでは既に別の釣り人がルアーを投げていました。水温がまだ低く、何も釣れていなかった様ですが、インレットはもうこれで釣れないハズ。仕方なく下流の広いエリアでトローリングを試みましたが、釣れたのは下写真の27cmほどのイワナとヤマメが1尾づつ。ま、アクセスの良過ぎる釣り場は、こんなもんでしょう。

どピーカンの某ダム湖なんとか27cmをヒットお昼ころ、27cmのヤマメがヒット

【5月26日(日)】

珍しく単独釣行の土日だった水温が上がるのを待っていたが・・・1馬力の大音量のボートがやってきた

翌日はもう5月最終週の日曜でした。南東北のダム湖では、6月に入ると梅雨の豪雨に備えて大きく水位を下げ始め、ダム湖の釣りは不可能になってしまいます。そのため、最後の週末と言うことで、下越のホームグラウンドのダム湖を釣る事にしました。どうせインレットの水温はまだ低過ぎるだろうと、のんびりとボートを用意し、7時ころ、本命のインレットに到着しました。しかし、予想通りに水温は5℃ちょっとしか有りません。水温が6℃を超えるのを待って、のんびりと一人でコーヒータイムを楽しんでいると・・・あれれ?だんだんと凄い轟音が近づいてきます。1馬力のエンジンを唸らせ、別の釣り人のボートがやってきたのです。はーー。

慌てて釣った36cm36cmで自分撮りダム湖は超満水 水温も低い

あんな轟音を立てられてしまっては、釣れるものも釣れなくなってしまいます。まだ水温は5℃台だったのですが、仕方なく、本命のポイントに慌ててミノーを投げる羽目に・・・。そうなんです、こういう時って大抵の場合、釣れないんですよねぇ。36cmがなんとか1尾だけヒットしてくれはしましたが、その後はうんともすんとも反応が無くなってしまいました。もうガッカリでした。ただ、それでもインレットから離れた広いエリアでトローリングを楽しんでいると、お昼近くになって33cmまでの3尾が連続してヒット。長年釣りをやっていますが、イワナさんの気持ちは未だにサッパリ判りません。

お昼ころ33cm他、3尾がヒット夕方は別のインレットで2尾このダム湖も、今日が最後の釣行だ

【今回使用のタックル】
Ueda TroutPluggingSpinGS902H、SensiLiteMG2500、PE2号+シーガーエース1.7号
D-Contact50/63S/鮎/Gチャート、Dダイレクト/ヤマメ(改鮎)/Gチャート、アイマ/スカリ50SS鮎、他