ミニオフ/単独釣行レポート

13年ダム湖の釣り序盤戦(4月6日-25日)


今シーズンのダム湖のルアーフィッシングは、不調の中でのスタートでした。初日の不漁に続き、4月の1週目も全く釣果の見られない状況が続きました。しかし4月の2週目以降は天候も回復し、釣果に変化が現れ始めています。GW直前までの2週間は、ここ2〜3年見られなかった魚影の濃さを確認でき、実際に大物の釣果を得る事もできています。なぜ魚影が回復しているのかは不明ですが、ここ2年ほど続いた豪雪が関係しているのかも知れません。今後のダム湖の釣果に大いに期待しています。

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【4月6日(土)】

今季の水況予想では今春の土日は荒れ模様になると予想しました。その予想通りに4月の1週目は大荒れの天候で、特に日曜は吹雪と台風を一緒にした様な予報が出ていました。そのため、この週は土曜のみの出漁とし、日曜は珍しく自宅待機でした。その土曜もなぜか異様に寒く、雪こそ降りませんでしたが、とある下越のダム湖では、終日イワナたちの反応はありませんでした。この時期はまだまだ水温が低く、5月のGW頃まではポカポカ陽気の暖かい日でないとお魚さんたちも湖底で寝ている様なのですね。

下越のダム湖は結氷から解放された翌日は大嵐の予報で土曜のみ出漁徒歩で入渓したが反応は無かった

【4月13日(土)】

しかし、なぜか翌週の日曜はとても暖かい良いお天気の予報が出ていました。今季は日・月に気温が下がるパターンなのですが、何かのはずみで1日ズレると、日曜だけポカポカ陽気になったりするんですね。しかし土曜は相変わらずのとても寒い日で、実はこの日、とある下越のダム湖を4時間もかけて初めて徒歩で1周してみたのです。そして、厳しい崖を登り降りしながら、過去にボートの釣りで実績の有ったポイントを片っ端から攻めてみたのですが・・・んーー、結局は疲れただけでした。久々に良い運動にはなりましたが、お魚さんのツレナさには参りました。

翌週も同じダム湖へこの日はダム湖を徒歩で1周したしかし、やはり全く反応は無かった
春の使者、フクジュソウ渓畔に映える、キクザキイチゲショウジョウバカマ

【4月14日(日)】

そして翌日曜日はBuuさんとミニオフでした。土・日以外はとても暖かい陽気に包まれていたせいか、残雪も急激に少なくなり、なんとかボートを出せる状態になったため、この日は今年初のボート釣りになりました。ただ、前日に続いて早朝はまだ寒く、しかもこの2日ほどの寒波で雪解けが殆ど進んでいなかったらしく、インレット近くの湖水の透明度は抜群に高い状態でした。5m以上も下の水中の岩などがくっきりと良く見える状態で、まるでボートで空中散歩でもしているかの様な雰囲気でした。案の定、午前中に攻めたインレットはまるで反応が無く、ガッカリでした。

この日は午後から暖かく良く晴れた午前中はまだ水温は低く・・・透明度も非常に高かった

ところが最近の当日の天気予報は良く当たるものですね。11時を過ぎると急に暖かくなってきて、久々のポカポカ陽気の日曜になってきました。水温は急激に変化するハズも無いのですが、不思議と陽気が良くなると魚たちが急に活動を始める様なのです。そして、こりゃイケるかなと思い始めた12時半を過ぎたころ、突然、Buuさんのロッドチップがまるでひったくられる様に湖面を指したのです。いやはや、午前中も同じ場所を攻めていたのに、この魚はいったいどこに居たのでしょうね。Buuさんの今年の初物は、48cmもある非常に綺麗な立派な大イワナでした。Buuさん、おめでとさん!

午前中はサッパリだった水温の上昇とともに魚影が・・・正に皮一枚で釣れた大物

ただこのイワナ君、釣り上げてみてビックリしました。写真右上の様に、鼻っツラの正に皮一枚だけでルアーに繋がれていたのです。実を言うと、このところの不漁で魚を取り込む機会が無かったせいか、この日はなぜか2人ともランディングネットを持って来るのを忘れていたのです。仕方なく、Buuさんはロッドで魚を宙吊りにして取り込まれたのですが、なんとも危ないところでした。やや細身のイワナ君だったので助かりましたが、良く太ったパワフルな魚であれば、暴れた時に逃げられてしまっていたかも知れませんね。良かった!

Buuさんの今年の初物は、48cmの立派なイワナ48cmとBuuさん

それにしてもこの日は本当に急激に暖かくなりました。午前中は緑の葉と岩だけだった場所に、いきなり真っ赤なショウジョウバカマやカタクリに白いアズマシロガネソウまで咲き始め、ゼンマイがニョキニョキと伸び始めたのには驚きました。午後からは大きく移動して別の支流のポイントを攻めましたが、水温も急上昇し、程よい濁りが注してきて、絶好の条件が整ってくれました。そして、15時を過ぎたころ、一番のポイントに差しかかった時、私のロッドに待望のアタリが出てくれました。グイグイと良く引くその獲物は結構なサイズで、見ると43〜4cmはありそうな良く太った立派なイワナでした。

急激な気温上昇でゼンマイが・・一旦上陸して昼食タイムインレットを狙うBuuさん

しかし・・・この時、なぜか嫌な予感が頭をよぎったのです。ミノーはDダイレクトのGチャート。そうです、このミノーは実はとてもバレ易いのです。しかも・・・ランディングネットがありません。Buuさんと同じく、ロッドで魚を宙吊りにして取り込もうと試みましたが、あれれ、ボートのヘリのほんの少し外側でイワナ君は大暴れ。想定通り?にミノーが外れてしまい、ボチャンと大きな音をたてて見事に逃走してしまいました。んーー、逃がした獲物は大きいと言いますが、あのイワナは本当に大きかった・・・残念無念。

インレット下流1kmほどで35cmがようやくヒットその後、36cmも追加できた

ただ、この日はそれでも条件がとても良く、諦めずにトローリングを続けていると、インレットの少し下流側で35cmをゲット。更にインレットからかなり離れたポイントでも36cmを追加。私もなんとか型を見ることができ、なんとなく満足してロッドを納めました。実を言うとこの日は、他にも40cm弱や25cmほどのイワナのトレースを確認していて、全部で7尾ほどの魚影を見ています。今までこれらのイワナたちはどこに隠れていたのでしょうね。この時期のダム湖の釣りは、ホント、お天気次第なのです。

【4月16日(火)】

さて、平日でも比較的自由に動ける私は、今シーズンになって新規開拓も積極的に行っています。実は山形市から車で2時間程度内には、イワナ釣りの可能なダム湖が相当数存在しているのです。ただこの時期はまだまだ残雪が多く非常に危険で、しかも水温がとても低いため相当な良いお天気の日以外は釣りにならないのです。しかし、この日は午前中からとても良いお天気で、絶好の釣り日和になってくれました。釣り場には16時過ぎには到着し、残雪の残る非常にきびしい急斜面を30mほども降りて行き、某ダム湖のインレットの少し下流側にある、ちょっとした岬の先端に立っていました。

山形県内のダム湖はまだまだ真冬インレット下流部で39cmイワナ39cmと私

この日は暖かいとは言え、雪代はまだそれほどでもなく、透明度はまずまずの高さが保たれていました。こういった場合、一番のポイントはインレットのすぐ下流側で谷が最初に広くなっていて、川からの流れが急に緩くなる辺りになります。そういった場所を目指して斜面を下りて行くのですが、この時期のダム湖は水位が大きく変化するため、ポイントも毎日の様に移動してしまい、見極めが非常に難しいのです。それでも、釣り始めて1時間ほど経ったころ、期待通りのアタリがあり、39cmの綺麗なイワナがヒット。セオリー通りの釣果でした。

アズマシロガネソウ野草花の女王、カタクリ黄色の非常に鮮やかな、アマナ

【4月20日(土)】

翌週末はまたまた下越のダム湖へと繰り出しています。水戸の風玉さんがやってくるとのことで、Buuさんと3人でミニオフの予定だったからです。ただ天気予報では、日曜にこの時期にしては非常に強い寒波に見舞われるとのことで、釣果はあまり期待できそうもありませんでした。私は一足早く土曜から出漁して、この日は一人でボートで攻めましたが、まだ寒波は押し寄せてはいない様で、まずまずの暖かい曇った日でした。ただ、ここ2日ほどは気温が低めだったこともあり、インレット下流部の湖水は非常に透明度が高く、この日も空中散歩の様な日でした。

この日はまずまず暖かい曇天ごく普通のポイントで出た36cm透明度は非常に高かった

あまり期待もせず出漁したのですが、しかし、こういった日に限って予想もしない状況で予想外の獲物が飛び出してくるものなのですね。まずはこれまでも実績のあるポイントで36cmをゲット。その後は、透明度が非常に高いため、どこからでもミノーが丸見えだろうと、思いっきりラインを出して谷間のド真ん中をミノーをタダ引きしながら、パンをかじりながらボートをゆっくりと走らせていました。すると、インレットから300mほど離れた場所でロッドが大きく引っ張られ、あれれ根掛かりかよーー、と思ったらこれがアタリでした。なんとまぁ、このダム湖では3尾目の50cmクラスとなる大物に、ビックリ。釣りって、こんなもんなんですよねぇ。

予想もしない場所から飛び出してきた、非常に綺麗なイワナ50cmイワナ50cmと私

【4月21日(日)】

再び、3バカトリオ揃い踏み一級ポイントを攻める風玉さんインレットでは何も反応が無かった

そして翌日曜日は天気予報通りに大荒れでした。折角3人揃ったのに、朝からミゾレ混じりの強い雨で、しかも非常に寒い日でした。早朝は様子を見ながら3人でお茶を飲んだりしていましたが、11時ころになって雨も小降りになってきたため、出漁することにしました。しかし、ここでも予想外の出来事が起こりました。実は前日に35cmほどのイワナが追いかけて来たポイントがあり、私がボートを流しながらそのポイントにしつこくキャスティングしていると、なんと3投目でググッと非常に強いアタリがあり、またまた48cmが釣れてしまいました。

この日の唯一の釣果は、何気ないポイントで出た48cm48cmと私

しかし、この日は天気予報通りに一日中非常に寒い日で、時折ミゾレ混じりの雨や雪が舞ってきたりする有様。あまりの寒さに、インレットでは3人で地団太を踏んで体を温めたりするほどでした。そして、その後はBuuさん・風玉さんにも魚のトレースや小さなアタリらしき反応があったものの、残念ながら釣果には結び付きませんでした。午後からも気温は非常に低く、お魚さんよりも人間の方が我慢できなくなり、結局、14時過ぎには早上がりすることになってしまいました。

しかし異様に寒い日だった地団太を踏んで暖を取るが・・その後は釣果は見られなかった
キクザキイチゲツクシ(スギナ)珍しい白いエゾエンゴサク

【4月25日(木)】

さて、GWも間近になったこの日、山形県内は再び雲一つない快晴に恵まれました。気温も20℃を超える予報で、釣りに出かけない手はありません。仕事は早めに切り上げて15時ころには某ダム湖畔に立っていました。この日は時間が十分有ったため、ボートでインレット方面へ繰り出しましたが、残念ながら強い濁りで釣りにはなりませんでした。山形県内は残雪がとても多く、この時期の高気温は泥濁りの雪代を招いてしまうのです。仕方なく、インレットからかなり離れた透明度の高いエリアまで移動し、岸沿いにトローリングで狙いました。

山形県内は久しぶりの快晴我慢できずに出漁した甲斐が・・イワナ39cmと私

すると日が傾き始めた17時ころ、ちょっとした岬の先端の掛け上がりになったポイントをボートで通過した時、セオリー通りにアタリが出て上写真の39cmが釣れました。この日は他にも36cm、31cmをヒットし、3時間で3尾と、久しぶりの大漁となりました。山形県内のダム湖はこの時期まだ水温がとても低く、4℃台しかありません。しかし条件さへ整えば、県内の複数のダム湖でも十分な釣果を得られる確信を得ることができました。今後はちょっとしたヒマを見つけては、県内のダム湖にも繰り出してみたいと思っています。

リリース直後の39cmあちこちに雪代の滝が見られる続いてイワナ31cmがヒット

ところでここ数年、下越のダム湖は不調でした。雑誌にダムの源流部での釣りが紹介され、源流でイワナたちが釣り切られ、激減したことが原因ではないかと考えています。しかし、今年は今のところ下越のダム湖の魚影は、ほんの少しだけですが、回復してきている様に見えます。これは、源流部の魚影が激減して釣れなくなり、釣り人が逆に少なくなったであろうことや、ここ2年続いた豪雪のために、最も釣りやすい6月・7月頃の水量が増え、源流部での釣りが難しくなっていることなどが原因ではないかと考えています。

最後にイワナ36cmを追加して終了4月末でも、山形県内のダム湖はまだまだ残雪が多く、水温も低い

いずれにせよ、今後の下越のダム湖の釣果には大いに期待したいところです。また、山形県内のダム湖の釣り場も今また開発しなおしており、少しだけですが結果も出てきていて、今後に大きく期待が持てそうです。この数年、ダム湖の釣果は低下の一途でしたが、まだまだ捨てたものでは無さそうです。春のダム湖のルアーフィッシングは今後もますます面白くなってくれそうです。

【今回使用のタックル】
Ueda TroutPluggingSpinGS902H、SensiLiteMG2500、PE2号+シーガーエース1.7号
D-Contact63S鮎/Gチャート、DダイレクトTS/鮎/Gチャート、スプーン12g赤金/緑、他