2012年の記録

2012 Seazon's Trophies


皆さんにとって、2012年はどの様なシーズンでしたでしょうか。思い出に残るシーズンになったでしょうか。それとも、あまり良いシーズンではなかったのでしょうか。毎年禁漁に入った時期に、そのシーズン全体を振り返ることを恒例にしています。さて、今年はどの様なシーズンだったのでしょうか?
(注:このレポートは山形県内の渓流釣りを想定して記述しており、気候や水量などの状況は他府県と異なる可能性があります。)




今年の渓流釣りシーズンは、ここ十数年で最も多い残雪に加え、とても寒冷な気候が続く中でのスタートとなりました。ダム湖へ通ずる林道は深い残雪に閉ざされ、実に4月末まで通行することが出来ない状況が続き、ダム湖の釣りは実質的に1ヵ月遅れのスタートでした。加えて4月から6月の始めころまでは、土日毎に寒波がやってきて荒天に見舞われ、サンデーアングラーには誠に辛いシーズンでもありました。釣果の方も昨年と同様に、数は出るのですが型が小さく、特に40cmを超える大物の数が極端に少ない状況が長い間続きました。


土日の気候が釣りに適するようになったのは6月に入ってからですが、時既に遅く、ダム湖の釣りは終わっていました。そして、7月に入ると今度は逆に急激に気温は高くなり、渇水に悩まされ始めました。源流の釣りにおいても、少ない水量と高透明度が貧果を招き続けた様です。8月に入ると更に気温は高くなり、何十年ぶりという記録的な猛暑となりました。超渇水状態とアブの大発生で釣行意欲は全く無くなってしまい、ほぼ1ヵ月の間、何も出来ない状況が続きました。


8月末からは北海道へ遠征に出ましたが、猛暑の夏は全国的に非常に強い残暑へと続いて行きました。千歳や釧路でも20℃を超える高水温と大渇水に見舞われ、この状況は9月下旬まで続きました。東北においてもこの状況は変わらず、強烈な残暑が釣り師たちを悩ませ続けた様です。道東のアメマスの河川では、実に49日間もまとまった雨が降らず、アメマス達の産卵活動にも少なからず影響を与えてしまったのではないかと心配されるところです。


最後に、今シーズンも沢山の楽しい思い出をプレゼントして頂いた、TLF掲示板・山形渓遊会・釣り仲間の皆さんに、この場をお借りしてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
2012年11月1日 K++(片 山 浩)


南東北での大物記録

ダム湖での最大の釣果:イワナ53cm、4月29日、新潟県、快晴、透明度高い、Dコンタクト50S鮎
Report:12年盛期のダム湖の釣り
今年のダム湖の釣りは多い残雪でスタートが遅れ、加えて土日に天候が悪く、昨年に引き続く貧果を記録した。
この1尾を除き、全てが42p以下だった。なお、この53cmは、下越のダム湖での記録更新サイズとなった。

渓流での最大の釣果:イワナ47cm、6月15日、山形県、晴れ、透明度高い、Dens50US鮭稚魚(改)
Report:ダム湖から源流へ、再び
今年は源流・渓流での釣果も最悪であり、特に源流の釣りでの釣果は殆ど皆無に近いものだった。
この47pも、渓流での釣果とは言うものの、まぎれも無くダム湖で育った大物だ。

堰堤プールでの最大の釣果:イワナ41cm、7月10日、山形県、晴れ、透明度低い、D-ダイレクトGチャート
Report:12年堰堤プールの釣り後半戦
堰堤プールでは、中・小型が数多く釣れたものの、大型は殆ど釣れず、40pオーバーはこの1尾のみだった。
山形県内では堰堤のスリット化が進み、良い釣り場が少なくなって来ている事が、釣果を大きく崩している。

春から夏にかけては下越・山形でのダム湖・堰堤プールの釣りを楽しんでいる。しかし、今年は土日の天候に恵まれず、ポカポカ陽気の釣りに適した日は4月の末ころの数日だけだった。そのため、40pを超える大物は殆ど釣れてくれず、仲間内でも大型のイワナの釣果はほとんど見られなかった。唯一出た53cmだけが飛び抜けて大きく、この1尾が全くのマグレであったことを伺わせる。異様に深い残雪のため、源流の釣りも5月下旬の1回だけになってしまい、しかも源流部での釣果は皆無だった。

南東北での釣果記録(抜粋)           管理釣り場、及びC&R区間を除く




北海道遠征での大物記録

アメマスの最大の釣果:75cm、10月4日、釧路支庁、晴れ、透明度中程度、LarusMinnow80/24g赤金
Report:北海道遠征釣行 2012釣行日誌(4)
アメマスの自己対記録サイズ。昨年も75cmまで釣れたが、今年も80cmオーバーには巡り合えなかった。
超渇水と高水温に悩まされたアメマス釣りだが、10月に入って雨後にようやく大釣りができた。

オショロコマの最大の釣果:25cm、9月2日、釧路支庁、晴れ、透明度非常に高い、Dコンタクト50S鮎
Report:北海道遠征釣行 2012釣行日誌(1)
ミヤベイワナを除くオショロコマでは自己記録サイズ。「尺オショロはメーターイトウより難しい」と言われている。
たった25pの小さな魚だが、現在の北海道でこのサイズのオショロコマを釣り上げるのは至難の業だ。

野生ニジマスの最大の釣果:56cm、9月3日、釧路支庁、曇り、透明度非常に高い、Dens50US緑
Report:北海道遠征釣行 2012釣行日誌(1)
北海道での野生のニジマスの自己記録サイズ。丸々と太っていて、非常にパワフルかつ俊敏だった。
水深30pほどの非常に浅く狭い渓で、フロロ1.5号のリーダーで取り込む事ができたのは奇跡的だった。

ブラウントラウトの最大の釣果:37cm、8月29日、石狩支庁、曇り、透明度高い、Dコンタクト63鮎(赤腹)
Report:北海道遠征釣行 2012釣行日誌(1)
酷暑と水温23℃と言う条件下で、かろうじて釣れた3尾のうちの1尾。
例年の条件下であれば50pオーバーも狙える釣り場だったが、この時期にしては寂し過ぎる釣果だった。

サクラマスの釣果:55〜65cm
Report:北海道遠征釣行 2012釣行日誌(3)、他
今年の北海道は、サクラマスが異常発生していた。河川内では釣ってはいけない魚だが、結構な頻度でしっかりと口にミノーを咥えて釣れてしまう。即リリースした。
シロザケの釣果:70〜80cm
Report:北海道遠征釣行 2012釣行日誌(1)、他
シロザケも河川内では禁漁だ。サクラマスよりはスレ掛りすることが多いが、ミノーでもフライでも、口にヒットしてくる事がまれにある。こちらも即リリースだ。

今年の北海道遠征釣行は、前半は酷暑と高水温に、後半は寒波による水温急変動と渇水に悩まされ続け、最後まで思った様な釣りは出来なかった。当初は50日間の滞在予定だったが、急激な気温変化のせいか、途中で体調を崩してしまい、最後のイトウ釣りを取り止め、45日で切り上げた。このうち釣行に出た日は33日間で、奇しくも東北での今年の釣行日数と同じであった。

今年はのんびりと釣り歩く事を目標に、休養日を多めに取りながら予定を決めずに釣り歩いたが、結果的に道東でのアメマス釣りに取り組んだ日が19日間と予定以上に多くなってしまった。北海道には多くの釣りの対象魚が存在するが、アメマスの非常に強い引きとその狡猾さは、私にとって最大の魅力となっている。

北海道遠征での釣果記録(抜粋)           管理釣り場、及びC&R区間を除く