単独釣行レポート

北海道遠征2012 釣行日誌(4)(9月26日〜10月5日)


今年も北海道へ遠征釣行に出かけました。期間は8月27日から10月9日までの43日間。昨年は、「ヒメマスを除く北海道の全魚種制覇」を目標に道内を巡りましたが、今年は一転して「目標を持たないこと」を目標にして釣り歩きました。雨が降ったら釣りはしません。疲れたら釣りは休みます。沢山の釣り人との交流を大事にします。原則として高速道路は利用しません。安全運転を最優先にします。そしてなによりも、ゆったりとした時間の流れて行くことを楽しみながら旅をしました。今回も、その日に起こった様々な出来事を、写真と文章で日誌形式で綴っています。(下写真は、道東のバイカモの渓を泳ぐ大ニジマス)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【9月26日(水曜)】

十勝では結構な雨が降り、ニジマスの渓もほど良い濁りが続いていたが、ネットでデータを検索すると、どうやら道東のアメマスの渓には数mmの雨しか降らなかった様で、水位の変化も全く無かった様だ。昨日は全道で大雨や落雷・竜巻で悩まされていたと言うのに、やはりアメマスの渓だけは例外だったのだ。アメマスの渓が増水すれば道東へトンボ帰りのつもりだったが、結局、十勝に留まることにした。しかし、今朝の気温は8℃と、セーターの必要な寒さだった。2日前まで20℃近い気温だったのがウソの様だ。で、これでは水温が下がって今日も釣れないだろうと、午前中は洗濯をしたりして過ごした。

午後から晴れ間が見えてきた逆引きで唯一釣れたチビニジマス頭上を悠然と丹頂鶴が行く

お昼過ぎ、車で河原まで降りることのできる場所があり、車を川の水で洗っていると晴れ間が見えてきた。気温も上がってきたので、ズック靴を履いたまま、すぐ上の大きな淵にミノーを投げてみたが、無反応。しかし、下流側のポイントにミノーを投げ、ゆっくりと逆引きをしてくると写真のおチビちゃんがヒットしてきた。どうやら水温がまだまだ低く、早いミノーの動きには付いてこれない様だ。これでは釣れるはずが無い。結局、午後からもTVで自民党の総裁選などを見たりして、釣りはお休み状態でした。

【使用タックル】
Ueda TroutPluggingSpinGS902H、SensiLiteMG2500、PE2号+ショックリーダー16lb、D-Contact63/鮎(赤腹)

【9月27日(木曜)】

日付最高 最低雨量
2321.8 13.01.5
2415.7 12.40.5
2512.8 9.26.5
2614.8 8.30.5
2717.5 11.9
ニジマスの渓の気温変化早朝の十勝のニジマスの渓は、曇り時々晴れで暖かくなってくれた

寒波が2日ぶりに抜け、十勝地方も少し暖かくなってくれた。ただ、4日前には20℃を超えていたことを考えると、これでもかなり気温は低い。ニジマスはイワナやブラウン以上に、水温の変化に敏感でデリケートなため、恐らく大型は望めないだろうと、今日はイワナ用のライトタックルで臨んだ。これは一応の正解で、大物のヒットは1日中皆無だったが、小さなニジマスは入れ食い状態になってくれた。午前中は2時間半ほど、夕方も1時間半ほど竿を出したが、釣れたニジマスの数はなんと30尾。この渓で1日でこれだけのニジマスを掛けたのは初めてで、まるで小ニジマスばかりを放流している最近の管理釣り場で釣りをしている様な錯覚を覚えた。

しかし、午前中の最大は25p夕刻は霧雨模様に・・この日の最大は結局28p止まり

ただ、釣れてくるのは本当に小さなちいさなニジマスばかり。平均は20cm前後で、午前中の最大は25cm、午後の最大は28cm止まり。この渓での釣りでは、なんとも寂しい限りだ。20日ほど前に46cmを釣ったのと同じポイントも釣っているのだが、大物はまだ活性が上がっていないためか、ここぞと言う大場所にも小ニジマスがしっかりと陣取っていて、次から次へとヒットしてくる。しかも、浅瀬ではミノーと同じくらいのサイズのニジマスがちょろちょろと団体で追いかけてきたリする。大物がまだ深みで寝ているので、小物達の天下なのだろう。いやはや、数は釣れたが、なんとなく消化不良で1日を終えた。

【使用タックル】
AlphaTackle LakeMarquis80H、Biomaster2000、PE1.5号+SeagarGrandMax1.5号、D-Contact50S/63S/鮎/TS

【9月28日(金曜)】

早朝は十勝で小ニジマス釣り道東の渓は大雨の予報だったが・・小さなアメマスが2尾だけ釣れた

この金・土曜に道東のアメマスの渓の付近でかなりの大雨が降るとの天気予報が出ていたため、早朝は十勝のニジマスの渓で竿を出し、午後から大きく移動して道東へ入ることにした。十勝のニジマスの渓では、昨日と同じく小ニジマスが良く釣れたが、ポイントを4つほど歩いているとウェーダーに大きな穴が空いてしまい、水浸しになってしまった。戦意喪失で早上がりし、帯広市内で補修したりして過ごした。午後からは予定通りに道東のアメマスの渓へと舞い戻ったが、天気予報は予想通りではなかった。移動途中は土砂降りの大雨だったにも関わらず、またしても、この付近だけが例外で、雨は全く降っていなかった。この地では、増水するほどの大雨は、もう45日も降っていない。異常過ぎる。折角移動してきたが、明日は釣る場所がなさそうだ。

【使用タックル】
AlphaTackle LakeMarquis80H、Biomaster2000、PE1.5号+SeagarGrandMax1.5号、D-Contact50S/63S/鮎/TS
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb、LarusMinnow80/24Chart

【9月29日(土曜)】

新潟の2人のフライマンと遭遇Iさんは瀬でアメマスをヒットその後も瀬でポツポツと釣れていた

結局、昨夜半からの雨は、道東のアメマスの渓だけが例外的に全く降らなかった。アメマスの渓の付近の半径30kmほどの範囲だけは、天気予報もこの1ヵ月、外れっぱなしなのである。早朝は本命のアメマスの渓の様子を見て回ったが、釣り人は皆無、水量は過去最低、魚の数も過去最低だった。雨の予報を信じて、わざわざ十勝から車を飛ばしてきたのは、私一人だけだったらしい。仕方なく、Buuさん・風玉さんと釣った、隣のアメマスの渓へ行ってお茶を濁すことにした。10時ころに到着したが、ここで新潟から来たと言う2人のフライマンと遭遇した。この2週間ほど、ここへやってくるフライマンはほぼ全員ボーズで帰って行くのだが、Iさんは瀬でアメマスを狙っていて、釣果を上げていた。

Iさんの60pスレで来た非常に綺麗なサクラマスこの日の最大は夕刻に来た64p

フライで瀬を釣るのはどんな風にしたら良いのか興味深々で見ていると、ごく普通のチャート系の10番くらいのフライで普通に釣っていた。瀬を狙えばフライでもちゃんと釣れることが良く判った。もう一人のTさんも、別の瀬で何本かアメマスをヒットしたそうだ。それにしても、地元のフライマンがなぜ瀬を釣らないのか、不思議でならない。そして、新潟から来られていると言う事で何となく仲良くなってしまい、結局、夕方まで一緒に釣りを楽しむことになった。Iさんは午後からも上流側にある瀬でも60cmほどの良型のアメマスをフライでヒット。お見事である。その後、私のロッドにスレで非常に美しいサクラマスがヒット。結局、この日の最大は夕刻に来た64pで、ここまで渇水が進むと、瀬も釣り辛く、これ以上の大物は望めそうもない様だ。

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb、
LarusMinnow80/24Chart/青ピンク/鰯・Dコンタクト72鮎/Chartのローテーション

【9月30日(日曜)】

久々に70cmがヒット 誰も攻めていない瀬は良く釣れる久々に70pで自分撮り

日曜は釣り場も混雑するので、今日は休養日の予定だったが、雨が降ったらしいとのことで、様子見に昨日と同じ隣のアメマスの渓へ10時ころ行ってみた。しかし、釣り場に到着すると雨は全く降っていなかった。いつも釣っている2つの瀬では、流石に今日は釣り人が立っていて、釣れていた様だ。折角何十kmも車を走らせてきたので、少しだけと思い、いままで攻めた事の無い瀬を探してやってみた。車止めから遥か1kmほども歩いた所に有った小さな瀬でLarusMinnow80/24Chartを白泡の中に投入すると、ガガッと言う強烈なアタリがあり、下の淵と上の淵を往復しながら大暴れ。しばらくして降参してくれたのは、久々の70cmだった。しっかりとミノーを口に咥えていて、こういう釣れ方は実に気持ちが良いものだ。

こんな小さな瀬の白泡の下で釣れた61cmも釣れた千葉からの家族も結構釣っていた

この瀬は誰も攻めていない様で、3尾のアメマスがヒット、1尾はバレてしまったが、61cmも釣れた。やはり早朝から釣り人が攻め続けている瀬では、それなりにスレていてなかなかヒットしてくれないが、道路から離れた所にある瀬では、アメマス達は迷いもなくミノーに喰らい付いてくる様だ。ところで、今日は千葉から来られたという家族連れにお会いした。旦那さん・奥さんと息子さんの3人で、ピンクの重いエッグフライを使って結構な釣果を上げておられた。地元のルアーマンやフライマンは、なぜ釣れないのだろうか。恐らく彼らはいつでも来れるので、雨後の条件の良い時ばかりに釣っているのだろう。そのため、悪条件下では手も足も出ないのだ。不思議な現象だ。

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb、
LarusMinnow80/24Chart/青ピンク/鰯・Dコンタクト72鮎/Chartのローテーション

【10月1・2日(月・火曜)】

国内の殆どの地域で、本日から渓流釣りの禁漁期間に入ったが、ここ北海道にはヤマメなどの一部を除いて、禁漁期間は無い。この地では10月1日は何の意味も無いのだ。今日は台風17号のために午前中は暴風雨。午後から晴れたが、道東の多くの場所で100mmを超える降雨があり、どの川もメコン川状態になってしまった。北海道の河川はふところが深く、一度濁ると本州の河川では考えられないほど長い時間、濁りが取れない。恐らく明日も、下手をすると明後日も、泥濁りで釣りにならない可能性が高いため、明日も釣りはお休みします。釣り具の補修をしたり、洗濯をしたりして、釧路市内でのんびりとしています。

【使用タックル】
タックルの使用はありません。

【10月3日(水曜)】

2日間釣りを休んでいる間に、すっかり本命のアメマスの渓では透明度が上がってしまっていた。100o前後の雨が降っていて、3日間は釣りにならないだろうと考えていたが、アテが外れてしまった。やはりこの河川だけは例外だった様で、山の上ではそれほど降っていなかった様なのだ。それでも適度な濁りが入って水位も上がっているため、それなりには釣れたが、なぜか小物ばかりで、最大は53p止まり。ガッカリだ。この日は、7組12人の釣り人に出会い、いろいろと話を聞いてみたが、殆どの人が50p台の小物ばかりで、最大でもフライマンの65pと、なぜか大物は釣れていなかった。

3日目で、早くも減水していた渓のド真ん中に車が2台この日の最大は53pと寂しい限り

早朝は河口の近くのポイントも攻めているが、魚の反応は皆無だった。その後、大支流の入った少し上流側で釣ったが、50p台ばかりが数尾。更に、Buuさん・風玉さんと初日に釣った支流へ行ってみたが、ここでも魚影は極端に少なくなっていて、釣れたのは小物ばかり。更に源流へと足を伸ばしてみたが、魚止めの堰堤の下にはサクラマスが数尾確認できただけで、アメマスは皆無だった。一体、魚たちはどこへ行ってしまったのだろうか。源流部にも居ないとなると、どこか中流部で魚たちが大量に集まっている場所が有るはずなのだが、それがどこにあるのかが判らない。明日も本命の渓で釣って見るつもりだが、はて、釣れる自信が無い。

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb、
LarusMinnow80/24Chart/青ピンク/鰯・Dコンタクト72鮎/Chartのローテーション

【10月4日(木曜)】

午前中は本命の渓で大釣り今シーズン一番の75pは、昨年までの最長寸と対記録 (残念!)

昨日、アメマス達の集まっている場所を探して、源流から河口まで魚影を調査した甲斐があった。源流に居ないし河口・中流にも居ないとなると、上流域に集まっている場所が有る筈である。渇水が長かったため、例年なら魚たちが集まっている場所には魚は見られず、その地点より少し下流側を丹念に探してみると、昨年ほどではないが多少の魚影の集まっている場所が見つかった。ちょっとした淵の上に短い瀬があり、透明度がかなり高くなっていたため、30mほど手前から瀬に大遠投すると、淵にミノーが流れ込んで来た瞬間に、ガツッと言うアタリが出て、上写真の75cmが釣れて来た。見方によっては76pにも見えたが、測れば測るほど75pしかない。昨年までのアメマスの記録が75pであり、対記録に終わってしまったのがとても残念だった。

丸々と太ったアメマス75pと私午後からは隣の渓でもおお釣り同ポイントで、70pを筆頭に7尾連発

午後からは、隣のアメマスの渓へ移動したが、本命の渓と状況は同じで、やはりBuuさん・風玉さんと釣った瀬のポイント付近は、魚影が大幅に減っていた。瀬のポイントではスレで50pくらいのが1尾だけだった。本命の渓と同じ考え方でアメマスの集まっている場所に検討を付けて探してみると、瀬のポイントから1kmほど上流に、そこそこの魚影を確認できた。こちらの渓の方が濁りがきつく、このポイントでは次々とアメマスが連発でヒット。7尾釣れたが5尾はしっかりと口にミノーが掛っていて、久しぶりに雨後の大釣りが堪能できた。結局、この日は午前中に12尾ほど、午後からも10尾ほど釣り上げることができ、大満足。

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb、
LarusMinnow80/24 Chart/青ピンク/鰯/赤金のローテーション

【10月5日(金曜)】

午前中は昨夕大釣りしたポイントへしかし、68pが1尾とスレ1回だけいつもの瀬のポイントも攻めたが・・

今シーズンのアメマス釣りもいよいよ本日が最後だ。明日からはニジマス・サケを釣りながら、宗谷のイトウ釣り場へと大きく移動する予定。前日に釣り過ぎて疲れ果ててしまったため、朝起きたのはもう8時を回っていて、昨日大釣りしたポイントに到着したのは9時近かった。それでも1投目に68cmが出て、これはイケるかなと思ったのは大間違いだった。その後はBuuさん・風玉さんと釣った瀬のポイントへ移動してみた。しかし、先週まで100尾ほども泳いでいた淵は、今日は5〜6尾のアメマスが遊弋しているのみ。あれだけ沢山いたアメマスたちは、一体どこへ行ってしまったのか? 増水して、散らばってしまった様だ。

サケの産卵が始まっていた60pが釣れたが、これが最後だったアメマスの渓ともお別れだ

午後からは上記の瀬のポイントから1kmほど上流側に入って渓を歩いてみたが、サケの産卵床が数個有った淵の下流部に、沢山のアメマスが溜まっていた。どうやらサケの卵が流れてくるのをアメマスたちが口を空けて待っていた様だ。このポイントでは60cmほどを釣ったが、1尾だけ釣るとあとは何も反応が無くなってしまった。結局、この日は早朝に出た68cmが最大で、上記の60cmの他はチビばかり。それでも全部で10尾ほどは釣れたのだが、アメマス最終日にしてはちょっと消化不良になってしまった。やはりアメマスは雨の鱒であり、雨後で無いと大釣りは難しい様だ。

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb、
LarusMinnow80/24 Chart/青ピンク/鰯/赤金のローテーション