ミニオフレポート

北海道遠征2012 釣行日誌(3)(9月16日〜25日)


今年も北海道へ遠征釣行に出かけました。期間は8月27日から10月9日までの43日間。昨年は、「ヒメマスを除く北海道の全魚種制覇」を目標に道内を巡りましたが、今年は一転して「目標を持たないこと」を目標にして釣り歩きました。雨が降ったら釣りはしません。疲れたら釣りは休みます。沢山の釣り人との交流を大事にします。原則として高速道路は利用しません。安全運転を最優先にします。そしてなによりも、ゆったりとした時間の流れて行くことを楽しみながら旅をしました。今回も、その日に起こった様々な出来事を、写真と文章で日誌形式で綴っています。(下写真は、道東のアメマスの渓を攻めるBuuさん、風玉さん)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【9月16日(日曜)】

風玉さんにまずヒットサクラマス、即リリース続いてBuuさんにもヒットやはりサクラマス、リリース

早朝からBuuさんと風玉さんが道東のアメマスの渓にやって来た。久しぶりの3バカトリオ揃い踏みである。しかし、相変わらず雨は降らず超渇水状態のままでは釣りにならない。仕方なく午前中は源流部の産卵体制に入ったアメマスを見物にでかけた。源流部のアメマスは殆ど釣りにならないが、時おりリアクションバイトで食い付く場合もあるので、ルアーを投げていると、アメマスはちっともヒットしないのに、あれれ、風玉さんにサクラマスがヒットしてしまった。続いてBuuさんにもサクラマスがヒット。最後は私にもヒット。もち全部リリース。釣ってはいけない魚なのだが、なぜかしっかり口にミノーを咥えて釣れてしまうのは困ったものだ。

私にもサクラがヒット3バカトリオ揃い踏み24gミノーにヒットしたアメマス60p

午後からは場所を代えて河口に近いポイントへ入ったが、超渇水の高透明度で、やはり釣りにならない。しかし、24gの非常に重いミノーをブッシュの下に投げ込み、底付近をリーリングすると、60cmのアメマスがヒットしてきた。ただ、2投目からは全く反応しなくなる。次のポイントでも50cmくらいのがヒットしてきたが、写真を撮影する前に逃げられてしまった。風玉さんにも尺前後のアメマスがヒット。とにかく透明度が高く、1投目だけはミノーに反応してくれるが、2投目以降は全くの知らんぶりになってしまう。ポイントを次々と歩きながら釣って行く訳だが、1投目だけの勝負で、非常に疲れる。まぁ、その分、ビールが旨かったので、我慢しようか。

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb
Dコンタクト63/72/鮎/Chart、LarusMinnow80/24Chart

【9月17日(月曜)】

川をあきらめ、近くの漁港へ風玉さんにスレで48p私のロッドに来た45p

夜半から霧雨は降ったが、やはりおしめり程度で川の状況は全く変化が無かった。今年のアメマスの渓は本当にツイテいない。早朝は3時半に起きて、昨日のサクラマスのポイントに入ったが、スレ掛かりのみで殆ど釣りにならなかった。仕方無く、趣向を変えて近くの漁港に行ってみた。この漁港では8月のお盆のころまではアメマスの釣り人で賑わうが、例年なら今の時期はサケ以外は殆ど釣れなくなるらしい。しかし、今年は雨が降っていないため、アメマスの渓の河口が砂丘で塞がれて魚たちが遡上できない状況が続いていて、海にアメマス達がまだ待機している。そのため、港内にもアメマスが泳いでいて、9月の中旬だと言うのに釣れているのだ。

Buuさんにも仲良く35p午後は超有名ポイントに入渓風玉さんのアメマス35p

ここでは3人に仲良く1尾づつの釣果が有り、なんとなく満足。しかし、途中からイルカの大群が港内に入って来て、ピタリと釣れなくなってしまった。午後からはアメマスの渓の中でも一番の有名ポイントに入渓してみた。3連休のため、アメマスが釣れていればこのポイントには釣り人が一杯で入れないのだが、今は釣れていないため、誰もいなかったのだ。ここでは風玉さんに35p、私にはスレで64p。夕刻になって、今度はBuuさんに70p近い大型の雄のカラフトマスがヒット。10分近くやりとりして、やっと取りこめた。薄暗くなって一番最後は、風玉さんに35pほどがヒットしたが、全員消化不良のまま本日終了。

私にはスレで64p、良く引いたBuuさんには雄のカラフトが・・最後の最後は風玉さんに35p

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb
Dコンタクト63/72/鮎/Chart、LarusMinnow80/24Chart

【9月18日(火曜)】

隣の川に入渓するが、渇水で釣れずアメマス名人のMさんは爆釣こんな瀬でミノーの早引きで釣れる

本命のアメマスの渓は渇水で釣りにならないため、流程が長く水量の多い隣の渓へ出漁することにした。しかし、早朝は前日までと同じで、淵に大量の大アメマスが泳いでいるが、渇水と高透明度でサッパリ釣れなかった。諦めかけたころ、ふと下流にある瀬を見ると、どこかで見た人がアメマスを釣りまくっているではないか! この地でいつも行く炉端焼き屋さんのお客さんで、顔なじみのMさんだった。彼は白泡の立つガンガン瀬(つまり魚から人影が見えない)で、重いミノーを早引きして、70pを超えるサイズまでのアメマスを爆釣していたのだった。そう、私は淵に泳ぐ大アメマスの群れを見て焦ってしまい、「瀬の鉄則」をまたまた忘れていたのだった。

まず私のロッドに50p夕方は別の瀬で爆釣タイム風玉さんのアメマス66p

Mさんに詳しい釣り方を教えて頂き、皆でマネをして釣ることにした。そうすると、こんな渇水にも関わらず、すぐに私のロッドに50pがヒット。その後もBuuさん・風玉さんにも中型のアメマスや55p前後のサクラマスがヒットしてきた。ただ、Buuさんも風玉さんもこの釣りに適した重いミノーを持っておらず、11時には釣りを切り上げ、釧路のランカーズクシロへ買い物に出かける事にした。これは一応の正解で、午後からの瀬の釣りでは、LarusMinnow24gを使って、風玉さんに最大66p、Buuさんには最大68pのアメマスがヒット。このサイズは風玉さんは過去最大のタイ記録、Buuさんは3cmの記録更新だった。明日以降のこの瀬の釣りが楽しみだ。

66pと満面の笑みの風玉さんBuuさんのアメマス68p68pと満面の笑みのBuuさん

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb
Dコンタクト85/Chart、LarusMinnow80/24/Chart/鰯

【9月19日(水曜)】

Buuさんに早朝から大物ヒットBuuさんに66cm私のロッドに来た71cm

こちらの渓は本命の渓と比べると河川規模が大きく元々水量が多いため、白泡の立つ早瀬が所々に形成されていて、瀬の釣りが可能だったのだ。しかし、こちらの渓でも水量が更に減りつつあり、白泡が昨日より小さくなっていて、そのうち瀬の釣りが出来なくなるのは目に見えていた。ただ、この日は朝からどんよりとした曇天で、しかも霧が立ち込めていて暗く、早朝はまだ良く釣れてくれた。Buuさんにはこの日最大の66cm、風玉さんには3cm記録更新の69cmを2尾。私には今期初の70cmオーバーが次々とヒット。この日は3人で全部で19尾ものアメマス(うち4尾はサクラマス)をヒットすることが出来た。

71cmと私風玉さんの69cm、惜しい泣き70記録更新の69cmと風玉さん

ただ、瀬の中でも魚影が濃いため、どうしてもスレで掛ってしまう個体が多く、全体の1/3近くはスレ掛かりだった。上記の3人の記録魚は全て口にヒットしたアメマスだが、実はこの日の最大は背中にスレでヒットした75cmだった。この75cm、最初、Buuさんが背びれにスレで掛けてしまったが、引きがあまりにも強く、ライン切れしたもの。しかしチャートの派手なミノーが背中に付いていて遠くから良く見えたため、すぐに私がミノーを投げると、10mほど先でBuuさんのミノーに私のミノーが引っ掛かってヒット。めでたくミノーも回収でき、アメマスも取りこめたもの。いやはや、背中にヒットした75cmは、メチャクチャ良く引いてくれて、スリル満点でした。

風玉さんの2尾目の69cmBuuさんのミノーを私のミノーでヒットこの日最大のスレで来た75cm

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb
Dコンタクト85/Chart、LarusMinnow80/24/Chart/鰯

【9月20日(木曜)】

翌朝は快晴の素晴らしいお天気東京からのYさん、Buuさん、風玉さん丸太の様なものは全て大アメマスだ

そして、翌朝は久しぶりの非常に良いお天気でした。私はこの日、目の調子が悪く、8時ころまで寝てから釣り場に入りましたが、快晴で早朝から非常に明るかった様で、予想通りに釣果はとてもショボかったそうです。それでも数尾のアメマスやサクラマスがヒットしたそうで、ミニオフ最終日を楽しめた様でした。結局、今回のミニオフでは、Buuさんは68cm、風玉さんは69cmが最大となり、2人とも仲良く昨年より3cmの記録更新でした。ただ、この最悪条件でもこれだけの釣果が見られたのはむしろ奇跡的で、3人とも十分に満足してミニオフを解散しました。車の目の前にある明るい渓の淵には、大きなアメマスたちが「釣れるものなら釣って見ろ」と言わんばかりに、悠然と遊弋していました。

【使用タックル】
タックルの使用はありません。

【9月21・22・23日(金・土・日曜)】

21日と22日は体調回復のため、釧路市内で休養とした。お陰で目の調子も良くなり、今日は朝から布団の洗濯などをして過ごした。TVを見ていると、13時頃に中標津で時間90mmの集中豪雨が有ったとのこと。その雨雲がアメマスの渓の源流部を通過している可能性があり、PCでレーダー画面を確かめてみると、微妙だが、多少の雨が降った様子。急いで本命の隣のアメマスの渓へと車を走らせてみた。夕方4時頃には現場に到着したが、ガッカリだった。雨の影響は皆無で、逆に3日前より更に10cmほども水位が下がっていたのだ。それでも折角何十kmも車を走らせてきたのだからと、一応は釣って見た。

隣のアメマスの渓は更に10pほども水位が下がっていたが・・・それでも64cmまではヒット

すると、瀬の釣りはここ2日ほどは誰もやっていなかったのか、型は小さめだったが、あっと言うまに6尾のアメマスがヒットしてくれた。今日はシルバーウィークの最終日であり、この釣り場にも3人の釣り人が入っていたが、なぜか瀬の釣りをしている人は誰もおらず、皆、淵に溜まっているアメマスをルアーで一生懸命釣ろうとしている。一人に声を掛け「瀬で釣らないと釣れませんよ、上の瀬で6尾釣れましたよ」と言うと、「ふぅーーん」と全く信用していない返事が返ってきた。車のナンバーから釧路の人の様であったが、地元の人でも釣り方を知っている人は殆どいない様であり、お陰で瀬の釣りが楽しめている様だ。

この瀬で7尾ヒット1バラシこの瀬で釣れたアメマス達6尾ミノーの拾い物 Dコンは見覚えが・・

6尾を釣ったポイントの一つ下の瀬でも釣って見たが、こちらは殆ど白泡が立っておらず、3ヒット2バラシ45cm位のが1尾のみ。ただ、ミノーの根掛かりを外しに行くと、写真のミノー2個をゲットしてしまった。Dコンはどこかで見覚えが・・・Buuさん、そのうちお返ししますよ。 さて、ここ数日の天気予報では、この日曜・月曜・火曜が雨の予報だったが、今日になり全部曇りの予報に代わってしまった。道東のアメマスの本命の渓では、もう40日もまともな雨が降っていないことになる。これでは正常な産卵活動ができる訳が無く、来年以降のアメマス釣りが非常に心配だ。

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb
LarusMinnow80/24gのChart/鰯/青ピンクをローテーション

【9月24日(月曜)】

63cmまでは釣れたが・・・ますます水量が減りつつある夕暮れ時に釣れたサクラマス

釧路市内で朝6時ころに結構な雨が降ってきたため、こりゃイケるかもとばかりに昨日も釣ったアメマスの渓へと車を走らせた。しかし、釣り場に近づくにつれ雨は小ぶりになり、やがて道路が乾いてきた。なんてこった! 道内では2週間ほど前から結構な雨が降っていて、大洪水もあちこちで発生しているくらいだが、なぜかアメマスの渓のある半径数十kmの範囲だけが、ちっとも雨が降らないのだ。それでも釣りをしてみたが、水量がどんどん少なくなっていて、もはや小物以外は釣れてくれない。なにせ釣りになる様な良い瀬が無くなってしまっているのだ。この状況に業を煮やして、夕刻は十勝の本別へと移動してきてしまった。この付近では何が釣れるのか全く情報が無い。場合によっては、例のニジマスの渓まで移動するしかないかも。

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb
LarusMinnow80/24gのChart/鰯/青ピンク

【9月25日(火曜)】

早朝は本別付近の渓を釣ったが×午前中にいつものニジマスの渓へほど良い濁りと増水だったが・・・

道東に雨が降らないので、シビレを切らして十勝へやってきてしまったが、こちらは朝から大雨だった。早朝は本別付近の渓でブラウンを狙ったが、全く魚の反応は無かった。仕方なく、更に移動して10時頃、いつもの十勝のニジマスの渓へ入ってみた。しかし・・・実は移動中にラジオで嫌なニュースをやっていたのが気になっていた。この時期にしては非常に強い寒波が入ってきていて、天候が不安定になり、道内のあちこちで竜巻注意報や大雨警報が出ていたのだ。案の定、十勝のニジマスの渓でも、魚の反応は全く見られなかった。15日前に46pのニジマスを釣ったポイントにも入って見たが、やはり全く反応がなかった。

スレで来た25cmほどのニジマスこちらもスレ 食い気は全く無いマンテマ 既に紅葉が始まっている

イワナでもそうだが、寒波で急激に水温が下がると、魚たちは淵の深みなどに入りこみ、ジッと動かなくなってしまうのだ。特にニジマスはデリケートで、この傾向が強く出る。そのため、そういった日に何も知らずに入渓すると、魚が全くいないのではないかと勘違いしてしまうくらいだ。試しに大きな淵の深みの底にミノーを沈めて、チョンチョンと探ってみると、2尾の小さなニジマスがスレで掛って来た。急激な水温低下で身動きが出来ず、ミノーが近づいてきても逃げることが出来ないのだろうか。ただ、大物はこの方法では引っ掛かってくれない。それなりにちゃんと逃げる様だ。

【使用タックル】
Ueda TroutPluggingSpinGS902H、SensiLiteMG2500、PE2号+ショックリーダー16lb
D-Contact63/鮎(赤腹)、他