単独釣行レポート

北海道遠征2012 釣行日誌(2)(9月6日〜15日)


今年も北海道へ遠征釣行に出かけました。期間は8月27日から10月9日までの43日間。昨年は、「ヒメマスを除く北海道の全魚種制覇」を目標に道内を巡りましたが、今年は一転して「目標を持たないこと」を目標にして釣り歩きました。雨が降ったら釣りはしません。疲れたら釣りは休みます。沢山の釣り人との交流を大事にします。原則として高速道路は利用しません。安全運転を最優先にします。そしてなによりも、ゆったりとした時間の流れて行くことを楽しみながら旅をしました。今回も、その日に起こった様々な出来事を、写真と文章で日誌形式で綴っています。(下写真は、十勝のニジマスの渓)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【9月6日(木曜)】

それにしても異様に暑い十勝のニジマスの渓こんなおチビちゃんが1尾だけ

連日の猛暑で疲れが溜まっていて、朝起きたのはもう8時を回っていたが、昨日と同じ十勝のニジマスの渓を攻めた。前日には1時間半ほどで6尾のニジマスが出てきてくれたが、しかし、この日はなぜかサッパリだった。午前中は前日よりずっと上流へ入ってみたが、上右写真のおチビちゃんが1尾釣れただけ。1時間で早々に切り上げた。仕方なく午後からは前日釣った場所のすぐ上流=絶対に魚はいるハズ、の釣り場に入ってみたが、やはり2時間ほどで釣果はゼロ。ニジマスのご機嫌はイワナ以上に良く判らないものだ。5日に雨が降っているが、やはり雨の直後以外は水温も高くなってしまい、魚も暑くてお休みなのだろうか。

7日の十勝地方は、30℃超えの北海道にしては酷暑の予報であり、恐らく釣りはお休みかも。北海道の太平洋側はもう20日以上もまともな雨が降っていない。これでは釣りにならない。昨年は遠征初期に大雨に悩まされたが、今年は渇水に悩まされ続けている。うまく行かないものである。

【使用タックル】
Ueda TroutPluggingSpinGS902H、SensiLiteMG2500、PE2号+ショックリーダー16lb
D-Contact63/鮎(赤腹)/TS、他

【9月7日(金曜)】

源流部は流石に水温16℃台と快適だった十勝晴れ+白樺通り=気分最高

昨日、サッパリ釣れなかった理由が判明した。昨日の釣り場の水温は、この日午前10時過ぎで23℃になっていた。恐らく、昨日も朝から水温20℃以上の高温状態だったのではなかろうか。5日に40mm程度の雨が降っていて、翌6日の一昨日は曇り空だったため、夕方まではまだ水温が低く保たれていたと考えられ、良く釣れていたのだろう。しかし、昨日以降は高温状態になり、魚たちは深みで寝ていたに違いない。水温が20℃を超えれば渓魚たちはまず絶対に釣れない。管釣りでも20℃を超えると、全く反応が無くなってしまうのだ。

熊の出そうな源流を釣ったが小さなオショロと小さなニジマスが少々・・・

しかし、この状況は実に深刻な事実を告げている。つまり、北海道の釣りは下流部の本流の釣りが中心となる訳だが、この猛暑が収まらない限り、道内はどこも水温が高過ぎて釣りにならないと言うことを意味している。仕方なく、ダム湖のずっと上流の源流部へ入って見た。ここでは流石に水温は16℃台と快適だったが、超渇水で透明度が非常に高く、こちらも殆ど釣りにならなかった。釣れたのは小さなオショロコマとニジマスが少々だけと言う寂しさ。加えて、源流部はヒグマの恐怖でまともに釣りが出来ないのだ。ビクビクしながらルアーを投げていても、ちっとも楽しくはなかった。お願いだ!雨よ降ってくれ!

【使用タックル】
AlphaTackle LakeMarquis80H、Biomaster2000、PE1.5号+SeagarGrandMax1.5号
D-Contact50S/63S/鮎/TS、D-Direct鮎、他

【9月8日(土曜)】

早朝は尺前後のニジマスが出た今日も天気が良過ぎる十勝の渓支流は小ニジマスばかり

高水温で釣れない場合、それでも釣るには2つの方法が考えられる。一つは源流部の水温の低い釣り場を選ぶこと。これは昨日の通りで、小物中心で大物は望めないのに加え、ヒグマの恐怖であまり楽しくは無い。もう一つの方法は、比較的水温の低そうな釣り場を探し、早朝のまだ水温が低い時間帯だけを釣ることだ。この日は大支流の冷たい水が合流している地点から1kmほど下流部に、早朝5時から入ってみた。予想通りに水温は13℃台と快適で、最初の1時間ほどは調子良く尺前後のニジマスが出てきてくれた。ただ、なぜか大物の気配はみられはしなかった。

しかし、日が上がると水温はみるみる上昇して行き、朝8時ころに17℃を超えると、ニジマス達の反応はピタリと無くなってしまった。17℃が一つのキーになるのかも知れない。その後はその支流に入って見たが、不思議な事に200mほど入っただけで水温は14℃台と、本流と3℃も違っていて、快適だった。ミノーを投げると時おり小さなニジマスがちょろちょろと追いかけてくるのが見えるが、透明度が高過ぎてなかなか喰い付いてくれない。釣れても小物ばかり。これではなんだかなぁ・・・

午後は源流部の某堰堤へ堰堤下は尺〜35pのイワナ連発餌釣り師登場・・ウグイでした

この日も快晴で、水温は夕方なっても恐らく高いままのハズであり、本流付近での釣りは早朝だけで終了である。仕方なく午後からは今度は60kmも離れた某源流部へと観光がてらに出かけてみた。標高の高い巨大ダム湖の本流へ入ったが、ダム湖からの最初の堰堤の下で30〜35cmのアメマスっぽいイワナが6連発で出てくれた。札幌の餌釣り師も来ていて、彼の話では、この堰堤下では昔はオショロコマばかりだったが、その後はイワナが主に釣れる様になってきて、最近はウグイが多くなったらしい。ダム湖の水温上昇とともに、ウグイが勢力を伸ばしている様だ。日本のイワナの運命を象徴している様な話で、なんだか悲しくて仕方がなかった。

【使用タックル】
本流:Ueda TroutPluggingSpinGS902H、SensiLiteMG2500、PE2号+ショックリーダー16lb
源流:AlphaTackle LakeMarquis80H、Biomaster2000、PE1.5号+SeagarGrandMax1.5号
D-Contact50S/63S/鮎/TS、D-Direct鮎/チャート、他

【9月9日(日曜)】

9日は日曜で終日雨だったため、釣りはお休みしました。帯広市内で洗濯や温泉三昧をして過ごしました。そして、十勝にも待望の雨が降りました。帯広や上士幌で30mm近い降雨が有った様で、明日の朝は楽しめそうです。また、道東のアメマス河川の付近でも30mm前後の降雨が有った様で、アメマス釣りもようやく本格化しそうです。明日10日は十勝でニジマスを狙い、その後はアメマスの河川へと戻ろうかと考えています。

【9月10日(月曜)】

近くで見ると透明度は50pほどこんな緩い淵で連続ヒットニジマス39cm

北海道入りして2週間目にして、ようやく北海道らしい釣りが堪能できました。9日は帯広でも40mmを超す雨が降り、一昨日までの異常な渇水がウソの様に水量が回復しました。かなり強い雨が長時間降り続いていたので、どうせ濁流で釣りにならないだろうと朝8時ころに起き出し、釣り場に到着したのはもう10時を回っていました。遠目にはかなり濁っていたのですが、近くで良く見ると、意外にも透明度は50cmほど。釣りにはむしろ最適な状況でした。小雨模様でしたが、久しぶりの雨はむしろ気持ち良く、お昼過ぎまでニジマスのほとんど入れ食い状態を楽しむことができました。

この日の最大は46cm天然のニジマス46cmと私40cmでも強烈に引いてくれた

昨年は50cmまでは釣れたのですが、今回はなぜか大物があまり出ず、46cmが最大。他に40、39、36、35cm・・・3時間ほどで、全部でなんと20尾の釣果がありました。バラしを入れると、30尾ほどのニジマスがヒット。一時は入れ食い状態で、たった一つの広い淵から、大小合わせて9尾のニジマスが飛び出してくれ、久しぶりに大満足の釣りでした。しかしなんですねぇ、一昨日まで、渇水で魚の姿など殆ど見えなかったのに、一体、どこにこんなにニジマスが隠れてたんでしょうかねぇ・・・自然繁殖している渓魚たちは、全く不思議です。・・・明日はアメマスの渓に戻るとするかなぁ・・・。

【使用タックル】
Ueda TroutPluggingSpinGS902H、SensiLiteMG2500、PE2号+ショックリーダー16lb、D-Contact63TS

【9月11日(火曜)】

牧場の中を流れる下流部のポイント25p位までのニジが連続ヒットママコノシリヌグイ

午前中はもう一度、少しだけ十勝のアメマスの渓を攻めた。以前から疑問に思っていたことだが、下流部のどの辺りまでニジが釣れるのか??、その疑問を解くべく、帯広市に近い釣り場を2か所ほど釣って見た。いずれも周囲を牧場に囲まれた牧歌的な釣り場だったが、25cm位までのチビニジマスが良く釣れた。まぁ、雨後の濁りの入った良い条件だったこともあるが、どうやら帯広市内まで、ニジマスは満遍なく生息している様だ。十勝の渓、恐るべしである。ただ、都市部に近づくほど、どうやら大物は少なく、おチビちゃんばかりが泳いでいる様にも思えた。

1週間ぶりにアメマスの渓に舞い戻り最後にスレで来た60cm河原に牛! ヒグマと間違ってドキリ

雨が降ったので、午後は大きく移動して、道東のアメマスの渓へと舞い戻った。しかし、この渓では思ったほどは雨が降ってはいなかった様で、確かに水は増えていたが、殆ど濁りもなく、釣りには辛い状況のままだった。なんでも、昨日午前中は良く釣れたらしいが、昨日の午後以降はさっぱり釣れなくなってしまったらしい。水温を測ってみると、11日の午後4時の時点で19℃。9月も半ばに近いのに、道東のこの地で気温が28℃などと異常な残暑が続いていて、水温が高過ぎてこれでは釣れるハズが無い。それでもルアーを投げていると、薄暗くなった5時ころ、スレで60cmが釣れてしまった。帰りは牛が河原を歩いていて、ヒグマと間違ってしまい、心臓がバクバクと踊ってしまった。

【使用タックル】
ニジマス:Ueda TroutPluggingSpinGS902H、SensiLiteMG2500、PE2号+ショックリーダー16lb、D-Contact63TS
アメマス:TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb、Dコンタクト72/85/G-Chart

【9月12日(水曜)】

多少濁ったが、まだまだ水量は少ない薄暗い時間に釣れた64p相変わらずスレ掛りが多い

夜半12時頃と早朝4時頃にかなり激しい雨が降ったため、さぞ増水しているだろうと、期待して昨日と同じアメマスの渓に入ったが、一瞬濁りが出ただけで、水量はやはり増えてはいなかった。ネットで調べてみると上流部では全く雨が降っておらず、激しい雨は河口部の街の辺りだけだった様だ。ガッカリ!。それでも朝の薄暗い時間に、35cm位のと上写真の64cmがヒットしてくれた。他の釣り人に聞いても、殆ど何も釣れていなかった様で、私の釣果はこれでも良く釣れた方だった様だ。ただ、魚は相当数が付近を泳いでいる様だ。その証拠に、スレ掛りするアメマスがやたら多い。水量が少なく、魚から人影が丸見えで、釣れないだけなのだ。

隣のアメマスの渓は釣り人だらけ頭にスレてきた72p夕刻、薄暗い時間に出た66p

出会った釣り人の中に「隣の川は泥濁りだった」と言う人がいて、どうやら隣町では源流部まで大雨が降った様だ。ネット上の雨雲データもその通りを示していた。そこで10時過ぎに急遽、隣の川まで移動した。これは正解で、水量も多くかなり強い濁りが入っていて、アメマス釣りには絶好の状況だった。真昼間にも関わらず50cm位のが2尾、すぐにヒットしてきた。14時ころには頭にスレ掛かりした72cmがヒット。前にも書いたが、頭や腹部にスレ掛りしたアメマスは、ルアーを喰い損ねてスレてしまった訳で、釣れたと言っても良いのだが、ちょと残念だ。ちなみに、同じ所にミノーを投げ続けても、5〜6回投げるとスレもしなくなる。魚がルアーを覚えて、うまく逃げるからだ。最初はルアーに興味を示し、近寄って来るからこそスレで掛ってしまうのだ。

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb、Dコンタクト63/72/Chart/G-Chart

【9月13・14日(木・金曜)】

瀬石温泉の私  ワイルドだろ〜羅臼の某堰堤でフローターを繰り出し、深場を狙ってみた

この所、渓を歩きまくりで疲れが溜まってしまったため、13日は全くの釣り無しで、釧路のランカーズクシロで買い物をした以外は、終日、公園の木陰で殆ど寝ていた。お陰で体調は一気に回復し、夕方、大きく移動して知床は羅臼までやってきた。熊の湯に入り、居酒屋で一杯やった後は、またまたグッスリ寝てしまった。翌14日は、朝から瀬石(せせき)温泉に入って、その後は羅臼の近くの某堰堤で、フローターを出してオショロコマを釣って見た。この辺りの人達はオショロなど狙わないのか、これがビックリする程の入れ食いで、ほんの1時間ちょっとで14尾の大漁。ただ、オショロはいずれも小さく、最大でも22cm。でもま、十分に満足はできた。

ほんの1時間ほどで14尾の釣果最大は22cmとまずまず幌別川河口では、サケ釣りが盛ん

【使用タックル】
AlphaTackle LakeMarquis80H、Biomaster2000、PE1.5号+SeagarGrandMax1.5号、D-Contact50S/鮎

【9月15日(土曜)】

オンネベツ河口でも、鮭釣りは盛ん しかし、今年は非常に鮭が少ない斜里近辺の渓でオショロコマ釣り

明日日曜は新潟のBuuさんと水戸の風玉さんがやってくるため、知床から道東のアメマス河川まで、またまた舞い戻ることになった。途中、知床のオンネベツ河口では、沢山のサケ釣り師たちがウキルアーを投げていたが、サッパリ釣れている様子は無かった。河口からすぐ上流側にサケマス孵化場が有り、その脇の堰堤の下には、例年なら真っ黒になるほどの鮭が群れているのを見る事ができる。しかし、今年は全く異常だ。パラパラと鮭が泳いでいるのが見えるだけで、魚の数はどうみても1/10も無い。沖合の漁でも漁獲高は1/3ほどしか無いらしい。鮭資源は今後、一体どうなってしまうのだろうか。

20p前後のオショロが入れ食いサケが邪魔をして釣れてしまう標茶の近くでもオショロ釣り

時間があるので、途中の渓で立ち寄り、オショロコマ釣りを楽しんだ。斜里近辺と標茶近辺のオショロコマの渓を攻めたが、いずれの渓でも殆ど入食い状態だった。恐らく、地元の人達はオショロコマなどバカにして釣らないのだろう。魚影は数年前よりもむしろ増えている様に思えた。ただ、サイズはとても小さく、20cm前後ばかり。最大でも22cmほどで、Dコン50Sでもフックが大き過ぎてなかなかルアーに掛ってくれない。かと思うと、突然、シロザケがヒットしてくる。油断をするとあっと言う間にラインを切られてしまう事になるし、マイクロ魚とビッグ魚を同時に掛ける可能性が有る釣り場は、誠にやりずらい。さて、明日からは久しぶりにミニオフであり、楽しみだ。

【使用タックル】
AlphaTackle LakeMarquis80H、Biomaster2000、PE1.5号+SeagarGrandMax1.5号、
D-Contact50S/鮎、Dens35chart、他