単独釣行レポート

北海道遠征2012 釣行日誌(1)(8月27日〜9月5日)


今年も北海道へ遠征釣行に出かけました。期間は8月27日から10月9日までの43日間。昨年は、「ヒメマスを除く北海道の全魚種制覇」を目標に道内を巡りましたが、今年は一転して「目標を持たないこと」を目標にして釣り歩きました。雨が降ったら釣りはしません。疲れたら釣りは休みます。沢山の釣り人との交流を大事にします。原則として高速道路は利用しません。安全運転を最優先にします。そしてなによりも、ゆったりとした時間の流れて行くことを楽しみながら旅をしました。今回も、その日に起こった様々な出来事を、写真と文章で日誌形式で綴っています。(下写真は、道東のアメマス河川)

注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。


【8月27日(月曜)】

途中で何気なく入った秋田の温泉発荷峠から十和田湖を望む

初日は移動のみ。今年も高速を一切使わずに、昨年と全く同様のコースで大間港に辿り着きました。明日朝7時過ぎのフェリーで函館入りの予定です。

山形→秋田湯沢→角館→玉川温泉→鹿角→大湯→十和田湖→奥入瀬渓流→十和田→野辺地→大間
13時間かかって490kmの走行距離でした。のんびりしたものです。

さて、今年はどんな遠征釣行になりますことやら・・・、お楽しみに。

【使用タックル】
タックルの使用はありません。

【8月28日(火曜)】

後志のニジマス河川はお湯だった上流部は綺麗な水だったが・・・水温が高過ぎて、魚はお昼ね状態か

毎回、北海道上陸の瞬間はワクワクするものだが、早朝7時過ぎのフェリーで大間から無事に函館入りできた。すぐに大きく移動して後志支庁のとあるニジマスで有名な河川に入渓してみた。しかし、下流部は水量が極端に少なく、しかも水温は20℃。底石がヌルヌルとして水が腐っていた。ここは某スキーリゾート地にも関わらず、午後の気温は32℃もあり、この高水温も無理は無い。これでは全く釣りにならない。

仕方なく、再度20kmほど移動し、同河川の最上流部へ。しかしここでも気温は32℃で、水温は18℃と限界値。ただ、この付近には結構な釣り人が居て、2人のルアーマンから情報を得た。なんでも長い間、まともな雨が降っていないため、魚が居ても出てこないらしい。もちろん、2人とも何も釣れていなかった。んで、私にも何も釣れませんでした。初日からノーバイトとは、先が思いやられる。天気予報では、あと1週間は真夏日らしい。どこに行っても釣りにならない可能性が非常に高い。参った。

【使用タックル】
AlphaTackle LakeMarquis80H、Biomaster2000/SensiLiteMG2500、PE1.5号+SeagarGrandMax1.5号
D-Contact50S鮎、他

【8月29日(水曜)】

昨年も訪れた、千歳市近郊のブラウントラウトのダム湖なんと1投目でブラウンがヒット

後志支庁のニジマスの渓は、水温が高過ぎて無理と判断、結局、夜のうちに千歳市内まで移動した。近くにはブラウントラウトの有名な渓があるが、水温次第では昨日と同じくノーバイトの可能性が高い。あきらめ気味に10時頃、昨年も訪れたダム湖に入って見ると・・・釣り人はゼロ、しかもなんと水温は23℃。ニジマスやイワナは20℃を超えると餌やルアーには見向きもしなくなります。ブラウンの限界温度が何度かは知らないが、23℃はどう見ても限界を超えている。しかし、釣り場に到着して何気なくDコン63S鮎を投げてみると、なんと1投目で20cmチョイのブラウンがヒット。こりゃイケるかな?と思ったんですが・・・

2尾目のブラウントラウト結局、この日の最大は37cm止まり37cmで自分撮り

その後は投げども投げども魚の気配は無し。結局、14時ころにやや水温が下がって来るまで、全く反応が有りませんでした。15時ころになって水温が21℃まで下がったところで、やっと37cmのまともなサイズがヒット。結局、この日のヒットは3尾だけ。昨年は半日で10尾以上も釣れた銘釣り場なんですが、やはり猛暑には勝てない様ですネ。この高水温で、3尾だけでも釣れたのは、殆ど奇跡と言って良い状況でした。・・・さて、明日は「今年一番の暑さになるかも・・・」などと8月末なのに耳を疑いたくなる様な天気予報が出ていて、しかもあと1週間は夏日が続くらしい。明日は釣り無しで気温の低い道東方面へ一気に移動するかも。道南は、あと1週間は釣りになりませぬ。

【使用タックル】
Ueda TroutPluggingSpinGS902H、SensiLiteMG2500、PE2号+ショックリーダー16lb
D-Contact63/鮎(赤腹)/TS、D-Direct鮎/TS、他

【8月30日(木曜)】

相変わらず釣人だけは多い道東の渓唯一、スレで掛ったサクラマス水量は過去最低。魚も過去最低。

予定では、9月9日ころまで道南・日高で釣りの予定だったが、あまりの酷暑を避けて、今日は一気に道東まで270kmを移動して来た。千歳では32℃→釧路支庁では27℃と、ここはまるで天国だ。水温も17℃と釣りには問題ない。しかし・・・水が少な過ぎる。もう10日以上も雨が降ってないらしい。で、5人ほど出会ったアメマスのルアーマンは全員ボーズ。3時ころからアメマスの河川でルアーを投げたが、スレでサクラマスが1尾掛っただけ。まぁ、気温は低いので、今夜は快適に寝れそうなことだけが幸いだ。明日はどこかの小河川で、オショロコマでも釣ってお茶を濁すしかないかも。

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb
Dコンタクト72鮎/Chart

【8月31日(金曜)】

今日も晴れ。もう18日も雨が無いスレで掛った鼻曲りのサクラマス40cm位までは数尾釣れた

今日はオショロコマの予定だったが、結局、アメマスの渓で釣り場の下見をして回ることにした。気象庁の電子閲覧室で調べると、どうやらこの地では8月13日以来、18日間もまともな雨が降っていないらしい。どうりで水が少ない訳だ。昨年訪れた時の数分の一の水量しかない。去年は渡れなかった深い淵が、何の抵抗も無くあっさりと渡れてしまう。これではまともに釣れるハズも無い。殆どのルアーマン・フライマンは、ここ数日、まるで釣れていない様だ。一雨来ないと、状況は好転しそうも無い。それでも、深い淵にはアメマス達が集まっている様で、そんな場所を午前中は探して回り、幾つかのポイントを見つけた。

夕方、まぐれで釣れた70cm70cmアメマスと私最後にヒットした45cm

8月末にこの地を訪れたのは始めてで、気が付かなかったのだが、どうやら今年はサクラマスが異常に多く発生しているらしい。ちょっとした深みには、至る所にサクラマスがいて、簡単にスレ掛りしてしまう。今日もしょっぱなからサクラがスレてしまった。それも、見事な桜色の綺麗な正しく桜鱒だった。昼間はぐっすりと寝た後、夕方のうす暗くなる時間帯に、ミノーの遠投でやっとまともなサイズがヒットしてくれた。実は口ではなく顔にミノーが掛っていたが、まぁ、顔に掛ったのは追い掛けてきて間違ってスレてしまった証拠であり、釣れたと言っても良いのだが、記録には入れないでおこう。70cmの丸太の様なアメマスは、ドラグを唸らせて実に良く引いてくれた。

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb
Dコンタクト63/72/鮎/Chart

【9月1日(土曜)】

朝一番で釣れた30cmほど尺前後のアメマスは10尾ほど釣れたこんな浅瀬で小型が釣れる

北海道入りして暫くは猛暑の汗まみれで、洗濯物が溜まってしまった。土曜で釣り人が多いことも考えられたため、この日は早朝の4時間ほどだけ釣りをして、9時には釧路市へと向かった。前日の経験から、透明度が高く水量が少ないこの状況下では、薄暗い時間帯以外は全く釣りにならないことから、この日は早朝4時半には釣り場に立った。すでにアメマス達が集まっている淵を幾つか見つけていたが、一つ目のポイントには既に釣り人が居て、ルアーを投げまくられていた。ただ、サケがスレで掛っただけらしく、アメマスは釣れてはいない様だった。2つ目のポイントに歩いて移動し、腰を低くしてDコン72Gチャートを大遠投すると、1投目で大型のアメマスがヒットしてきた。68cmと昨日の獲物よりは少し小さいが、今回はミノーをガッチリと口にくわえていた。

早朝5時半ころ、まだ薄暗い中で釣れた68cm丸太アメマス68cmと私

いずれにせよ、薄暗い時間帯に大遠投でポイント1箇所あたり1尾だけしか釣れない訳で、これでは釣りにならない。なにせ少し明るくなってしまうと遠くから近づく人影を見切ってしまう様で、全くルアーに反応しなくなるのだ。つまり、朝夕の1時間づつくらいは釣りになるが、昼間は手も足も出ないのだ。ただ、尺前後のおチビちゃんは東北のイワナ釣りと同様の感覚で、それなりに釣れてくれる。今日も4時間足らずで10尾ほども釣れた。しかし、68cmの後の尺アメマスは、まるで赤ん坊。釣れても余り楽しく感じないのが辛い。ルアーでは明るくなるとお手上げだが、フライでは真昼間に大型を釣っている人達が若干だが居る様だ。水曜に雨が降るまでの間に、このフライの手法を開拓してみても良いかも知れない。ちなみに、明日の日曜は釣り無しの予定です。

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb
Dコンタクト63/72/鮎/Chart

【9月2日(日曜)】

道東のバイカモの渓非常に美しいオショロが釣れるしかし、ここでもサクラマスが・・・

土曜は洗濯をし、温泉にも入って十分に休養が出来た。この日は一日寝てよう日にしようと思っていたが、ヒマを持て余し、結局釧路に近いオショロコマの渓に入った。ここは昨年も訪れ、小さなオショロやブルックの交雑種などを釣っているが、今回入って見て少しガッカリした。時期がまだ早いため、サクラマスが一杯いて、しかも、いかにも釣れそうなポイントを占領していてオショロ釣りの邪魔をしてくれている。そのため、良いポイントではオショロがサッパリ釣れず、ここでも間違ってサクラマスが釣れてしまった。でもま、3時頃から入渓して、オショロ・イワナ・ニジマスが数尾づつ、全部で15尾ほどもヒットしてくれ、オショロも25pのグッドサイズが出てくれ(後日、この魚はブルックトラウトの幼魚であることが判明)、まずまず楽しい時間を過ごせた。

【使用タックル】
AlphaTackle LakeMarquis80H、Biomaster2000、PE1.5号+SeagarGrandMax1.5号
D-Contact50S/鮎、Dens50S緑、他

【9月3日(月曜)】

Dens50US緑に来た、非常にパワフルなニジマス56cmニジ56cmと私

前夜は久しぶりに弟子屈のペンション「ゲストハウスゆうあん」に宿泊させて頂いた。長丁場の旅行なので、たまにはゆっくりできる施設を利用して英気を養う必要があるためだ。ご主人は老舗の釣りガイドさんで、あれこれと最近の北海道の釣りについて、伺うことが出来た。そして、翌朝は前日と同じオショロコマの渓に入った。相変わらずサクラマスが良いポイントを占領していて、オショロは余り釣れなかったが、思いもかけない大物に巡り合えることができた。最初は「またサクラのスレかよー」と思ったのだが、動きがサクラマスとは明確に異なるうえに馬力が凄いので、何か別の魚であることはすぐに判った。

バイカモに泳ぐオショロコマバイカモの花が美しい弟子屈付近の釧路川は不発だった

しかし、あれれと思っているうちに、ラインが50mほども出て行ってしまい、焦ってしまった。ラインはPE1号+フロロ1.5号の渓流用の細い仕掛けで、しかも、付近はバイカモの生い茂る浅い渓で、よくもまぁ、取り込むことが出来たものだと我ながら感心してしまった。水深30cmほどのこんな浅い渓にも、こんな大物が潜んでいるんですねぇ・・・小錦の様な幅広の非常にパワフルな56cmのニジマスでした。ちなみにこのニジマスは、北海道での自己記録更新サイズでした。夕方は弟子屈付近の釧路川でアメマスを狙いましたが、こちらは不発。2時間ほどルアーを投げ続けましたが、魚の反応は皆無でした。明日は午前中に少しの雨が降るらしいし、またいつものアメマスの渓に戻るかなぁ・・・。

【使用タックル】
AlphaTackle LakeMarquis80H、Biomaster2000、PE1.5号+SeagarGrandMax1.5号
D-Contact50S/鮎、Dens50S緑、他

【9月4・5日(火・水曜)】

雨が降ったと聞いてアメマスの渓に戻ったが、状況は変わっていなかったなぜかシロザケがヒット

多少の雨が降ったと聞いて、4日は道東のニジマスの渓に舞い戻ったが、雨は数mmだけで状況は全く変わっていなかった。相変わらず水は異様に少なく、ルアーを投げても時おりサケや小型アメマスがスレで掛ってくるだけだった。おまけに道東にしてはヤケに暑く、昼間は汗だくで疲労困憊の1日だった。翌朝も少しだけアメマスの渓を釣ったが、相変わらず小物は良く釣れてくれるものの、大型アメマスは全くルアーに反応してくれない。試しにフライを振ってみたが、赤いフライにシロザケがヒットしてしまい、大騒ぎになってしまった。1.5号のフロロのリーダーでも、あのパワフルなシロザケが取れたのは、ちょっとだけ嬉しかった。

相変わらず小物は良く釣れる黒いのは全てアメマスかサケだ赤いフライで釣れたシロザケ

雨が降らないとアメマスの渓は釣っても無駄と判断し、午後からは大きく移動して、十勝のニジマスの渓に入った。十勝では昨日、結構な雨が降ったそうで、渓はほど良い濁りが入っていて、釣りには絶好の状況だった。到着が遅くなり、16時半から釣り始めたが、すぐにニジマスがヒットし始め、全部で6回のアタリがあった。しかし、釣れたのは2尾だけで、他は全部バレてしまった。特に下右写真の瀬でヒットしたニジマスは、どうみても50cmほどもある大型で、足元でバレてしまったのは痛恨の極みであった。昨年使っていたミノーをそのまま投げていたので、フックのポイントが甘くなっていた様だ。明日も一日、ニジマスをやってみる予定だ。

16時過ぎ、十勝のニジマスの渓に33cmほどのニジマスこんな瀬で大物がヒットしたが・・・

【使用タックル】
TailWalk Keison(鮭鱒)90、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb、Dコンタクト63/72/鮎/Chart
Ueda TroutPluggingSpinGS902H、SensiLiteMG2500、PE2号+ショックリーダー16lb、D-Contact63/鮎(赤腹)、他