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クラブ釣行レポート
山形渓遊会12年春季例会(5月19-20日)
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山形渓遊会の春季例会に参加してきました。今年は残雪が多く、山菜の出そろうのを待って3週間遅れの開催でした。ただ、残雪が多くても釣り人たちは早期から入渓している様で、魚影は既に殆ど見られず、釣果の方はサッパリでした。しかし、今年は数年来の旧友との再会も有り、山菜とイワナの野外パーティは、今年も大いに盛り上がってくれました。目に鮮やかな新緑、残雪の山々、色とりどりの野草花たち、そして、清冽な雪代の流れ。お天気には最大限に恵まれ、山を満喫することができました。
注:釣り場の特定を防ぐため、風景画像に大幅な修正を加えるか、同イメージの別の場所の写真を使用しています。ご了承下さい。
【5月19日(土)】
今回は、いつもの渡邊会長、佐谷氏、朝日氏、私K++の4人に加え、数年来の旧友も参加してくれました。2001年まで山形に赴任され、渓遊会を共にした本山名人です。彼は2001年に岐阜県に転勤されましたが、昨年から秋田県へ赴任され、今回、久しぶりに我々と合流したものです。秋田県は比較的近いため、今後も時おりはご一緒して渓を楽しむ事になりそうです。さて、毎日が日曜日の私は、前日の金曜の夕刻には現地へ向かっていました。例年、連休の始め頃であれば、雪のトラブルも多いのですが、今年は残雪が異様に多く、5月も後半の19日だと言うのに、さまざまなトラブルに巻き込まれました。
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勇んで4人で源流部へ出発 | 天候は曇り、やけに水量が多い | 前日の雨で、草が10p以上も水没 |
まずは金曜の深夜、林道の途中に直径2m近い大きな雪の塊がゴロリと山から転がり落ちて来ていて、道路を塞いでいました。仕方なく翌朝に皆が集まるのを待って、雪の塊を削って車道を確保し、キャンプ地にようやく入れました。加えて、翌日曜の帰り途でもハプニングがありました。林道には新たに幅10m程の雪崩が発生し、林道が塞がれてしまい、危うく閉じ込められてしまう所でした。幸いにもそこだけ林道の幅が広く、ギリギリでなんとか脱出できたと言う有り様でした。それほどまでに今年の雪は多かったのですねぇ。
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2時間近くも歩き、竿を出すが・・ | 会長・本山氏を見失ってしまった | 水量が多く、徒渉もままならない |
そして、釣りの方ですが、佐谷氏は体調がすぐれず、キャンプ地の周辺で軽く釣りをして過ごされる事に・・・、残り4人で勇んで本流を遡行開始しました。しかし、この日は前日の大雨が災いし、渓は大幅な増水となっていて、徒渉がままならず難儀させられました。おまけに歩き始めて30分もすると、渡邊会長・本山名人とはぐれてしまい、朝日氏と私の2人での遡行となってしまいました。そして、肝心の釣果の方ですが、幾ら残雪が多いとはいえ、やはりGW頃から相当な釣り人が既に入渓している様であり、2時間近く歩いても、魚影は殆ど何も見られませんでした。
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魚の気配は全く無かった | コゴミが盛りだった 早々に釣りはあきらめ、帰り道は山菜採りに専念 |
我々のかなり先を歩いていた渡邊会長に、1度だけおチビちゃんの魚信が有りバラしたそうですが、今回の4人の遡行では、その1回だけが唯一の魚の反応だった様です。ただ、山菜と野草花は、入渓を3週間も待った甲斐があり、上写真の様に真っ盛りでした。ゼンマイ、コゴミ、タラの芽、本ワサビ、ウルイ、イワダラなどがふんだんに採取でき、また、様々な春の野草花にも恵まれました。そのため、途中からは皆で山菜採り軍団に変身してしまいました。・・・しかし、それにしても困ったのは、骨酒と1人1尾の塩焼き用のイワナが確保できていません。さて、どうしたことか・・・
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ショウジョウバカマとカタクリの蕾 | コシノコバイモ | スミレサイシン |
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下流部に有った堰堤プール | やむなく、フローターで出漁 | 39pはリリース、27,24cmを確保 |
キャンプ場に帰り着くと、下流部でお茶を濁していた佐谷氏には、あれま、4尾ほどの釣果があったそうで、源流組はもうガックリ。釣り人は皆、奥へ奥へと入りたがる様で、案外、下流部のポイントの方が良く釣れたりするんですよねぇ。でもま、これでなんとか塩焼きは出来そうですが、しかし、まだ骨酒用のイワナが足りません。仕方無く・・・キャンプサイトの近くに有った上写真の堰堤プールにフローターを出して出漁するハメに・・・。そして、1投目で39pのイワナがヒットしましたが、大き過ぎて使い物になりません。その後、尺足らずが2尾釣れてくれて一安心。めでたく骨酒の材料が確保できたと言う訳でした。
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堰堤の2尾は骨酒の材料に・・・ | まだ明るいが、早めの宴会開始 | K++と渡邊会長(右) |
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タラの芽、コゴミ、ウルイ、岩ダラなど、テンプラが定番だ | 本ワサビの醤油漬け | 源流ではなぜか蕎麦が旨い |
さて、夜はお決まりの宴会です。早めに釣りを切り上げたメンバーは、私が堰堤プールに出漁しているのを尻目に、早々と呑んだくれていました。私がサイトに戻って来たころには、佐谷氏の釣り上げたイワナの塩焼きも既に出来あがっていて、すっかりくつろいだ雰囲気。この時期は山菜とイワナで春を満喫するのが王道ですが、その後は、テンプラや醤油漬けに蕎麦までが次々と出てきて、皆でむさぼる様に食べまくりでした。まぁ、毎年同じ様な事を同じ様にやっている訳ですが、これが無いと春を実感できないんですよねぇ・・・
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皆でむさぼる様に喰いまくり | 寒くも暑くも無い最高のシーズン | 焚き火をネタに話は尽きない |
【5月20日(日)】
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今回のメンバー、左から、佐谷、本山、朝日、K++、渡邊会長 | 再び4人で別の源流へ |
しかしなんですね、毎度の事ですが、前夜に呑み過ぎて、翌日はすっかり日が高くなってからの活動になってしまいます。この日も起き出したのは、辺りがすっかり明るくなった7時ころでした。ここで秋田の本山名人は用事があるとのことで、一人帰路に・・・。残った4人で大きく場所を移動し、とある源流部へ入りましたが、時は既に10時近くになっていました。しかも天候は今年これまで見た事の無い様な雲一つない快晴であり、これでお魚さんが釣れる訳がありません。まぁ、それでも良いお天気で、景色だけは最高でした。
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10時入渓では流石に魚信は無い | 滝壺で粘る佐谷名人だが・・・ | 3人には魚の気配は無かった |
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下流部に小さな堰堤プール発見 | イワナ達が悠然と泳ぐのが見える | すぐに会長がルアーを投げる |
ただ、一つだけ楽しい出来ごとがありました。実はこの渓にも小さな堰堤プールがあり、堰堤のブロックの上から覗き込むと、尺前後のイワナが数尾、我々の姿を気にする様子も無く悠然と泳いでいるではありませんか。しかし透明度が非常に高く、こういった状況下ではまずイワナは釣れません。それでも魚を見てしまった釣り人は、そのままジッと見ている訳には行かないのですね。会長がすかさずルアー竿を出してきて、泳いでいるイワナのすぐ横にDコンを投入。普通には絶対に釣れないハズなんですが、あれれ、バカなイワナ君が1尾だけ居てくれた様で、狙った魚とは違うイワナがどこからともなく突進してきて、ヒットしてしまいました。
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佐谷氏も・・だが、透明度が高過ぎる | 会長の2投目で、イワナがヒット | 奇跡的に釣れた28pと会長 |
堰堤の上から見ていると、とても小さなイワナに見えるのですが、実際に釣り上げられたイワナ君は28pもある立派な獲物でした。他にも泳いでいるイワナが10尾ほど見えていましたが、大きなものは恐らく35p以上もありそうな良型で、こんな小さな堰堤プールでも、実に沢山のイワナ達が温存されている様でした。そして、佐谷名人にも1投目でアタリがあったそうですが、残念ながらすぐにバレてしまった様です。どうやらこの堰堤プールでは誰もルアーを投げた事が無い様で、最初の1〜2投だけはイワナ達が反応してくれた様です。
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しかし、後は全く続かなかった | 先行の入渓者が戻ってきた | またもや山菜採りに変更 |
実は我々はこの堰堤プールの上流に入渓しようとしていたのですが、堰堤で釣っている最中に、早朝から入渓していたらしい2人の釣り人が降りて来るのが見えました。状況を聞くと「大したことないですよ」と笑顔で答えが帰ってきましたが、本当に釣れて無ければ「釣れない」と釣り人は話すものです。恐らく相当数のイワナが源流部で釣れていたのは間違いなさそうでした。もっとも、10時過ぎに入渓して同じ様に釣果を期待する方が大間違いであり、結局、この後は釣りをあきらめ、全員で山菜採りに勤しんだと言う訳でした。
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それにしても源流遡行は気持ち良い | この日は珍しく快晴となり、渓畔の木々はもはや初夏の様相を呈していた |
【今回使用のタックル】
AlphaTackle LakeMarquis80H、Biomaster2000、PE1.5号+Kureha GrandMax1.5号、D-Direct鮎/チャート
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