スタートの遅かった2012年のダム湖の釣りも、ようやく今、最盛期を迎えています。残雪が異様に多く、シーズン初は釣り辛い日々が続いていましたが、ゴールデンウィークの後半になり、今年も新緑の美しい季節を迎える事ができました。ただ、今年のGWは、前半は良いお天気に恵まれたものの、後半はこの時期としては珍しい強い寒波の影響で、お天気は最悪でした。この時期のダム湖の釣りは、ポカポカ陽気の暖かい日でないと釣果に恵まれず、連休前半はまずまずの釣果に、後半は思わぬ苦戦を強いられてしまいました。 【4月21日(土)午後】
今年のダム湖の釣り始めは例年より3週間遅れの4月14日。残雪が異様に多く、ダム湖の結氷が融けるまで時間が掛ってしまったのです。例年であれば4月初にはボートを出して釣りが楽しめるのですが、ダム湖沿いの林道には巨大なデブリ(雪崩の跡)が残っていて、車で奥までは入れません。この日はさすがに雪も融け、ボートでの釣りが楽しめると期待して出かけたのですが、林道は閉鎖されたまま。仕方なく午後から水戸の風玉さんと徒歩で入渓しましたが、今度はダム湖が満水に・・・釣り座が取れず、釣りになりませんでした。 【4月22日(日)】
翌日曜は新潟からBuuさんも登場。昨年の北海道以来の3バカトリオの揃い踏みです。しかし、相変わらず林道は閉鎖されたままで、徒歩で下越のダム湖へと入渓しました。9時ころの遅い出漁でしたが、釣り始めてすぐにBuuさんに32pのイワナがヒット。こりゃイケるかなと皆で喜んだのですが、そうは問屋が卸してくれませんでした。この1尾だけでその後はまるで反応無し。しかし驚いた事に、我々が散々ルアーを投げまくった場所に、後からやってきたルアーマンが数投目で35cmほどのイワナをヒット。釣りって、こんなもんなんですねぇ・・・
【4月29日(日)】
ゴールデンウィークの前半は非常に良いお天気に恵まれました。ダム湖の釣りでは、年に一度、この時期だけ出会う釣り仲間が何人かおられます。この日も偶然でしたが、新潟のアベさん(青のカヤック)、ズミ(Z)さん(オレンジ)、ケンタさん(赤)と遭遇。Buuさん(緑)を加え、5人での出漁となりました。今年からズミさんもカヤック派に転向された様で、オレンジの小型のカヤックが実に楽しそうでした。快晴の青空に新緑と残雪が輝き、Buuさんも含めた4色の実にカラフルなカヤックが、いやはや実に湖面に良く映えていました。
ただ、5人で釣った午前中の釣果の方はイマイチでした。アベさんがボートを出したダムサイトの近くのポイントで早朝に岸からのキャスティングで36cmを釣られたそうですが、残念ながら写真はありません。カヤック・ボートを漕ぎ出したその後は、魚影を見る事もなく全員ノーバイト。なんとも寂しい結果となってしまいました。でも、カヤックの人達は案外、釣果を気にされていない様子でしたね。カヤックでワイワイとあちこちにパドルを漕げば、釣れなくてもそれなりに楽しい時間が過ぎて行く様でした。そして、午後からはカヤック軍団とは別行動となり、再びBuuさんと2人の釣りとなりました。
お昼にインレットに向かいましたが、水温が4℃台と低く釣れそうもありません。そのため、ランチを取りながら水温の上がるのを待ちました。この時期は雪代でインレットの水温が低く、良いお天気で昼間に6℃程度まで水温が上がった時だけ、イワナ達の活性が高くなる様なのです。ラーメンを食べながら1時間もすると、水温は6℃ギリギリまで上がってくれたため、戦闘開始です。すぐに私のロッドにアタリがあり、32pがヒット。次にBuuさんに40pクラスのイワナがヒットしましたが、残念ながらバレてしまいました。何とも勿体ない! 暫くして私が27pを追加。しかし、30分ほどでインレットの高活性状態は終わってしまいました。
その後は2人で小沢の入る小インレットへ移動し釣りましたが、結局、夕刻まで何の反応もありませんでした。16時半ころ、あきらめて「釣れませんねー、引き上げますかぁー」とBuuさんに声を掛け、念のためにハンドトローリングでポイントを探りながらボートを帰路に向け走り始めた時でした。これまで一度も釣れた事のないちょっとしたポイントで、いきなり根掛かり・・・と思ったら一呼吸置いてグングンとロッドを引き込んできました。そして、釣れたイワナを見てビックリ! なんと、このダム湖のレコードを更新するサイズの53pの大イワナでした(これまでの最大は51p)。釣りってこんなもんなんですねぇ・・・
【4月30日(月)】 翌月曜は、Buuさん・アベさんたちはお仕事の様でした。前夜からズミさんと一緒に温泉に行ったり食事をしたりして過ごし、この日はズミさんと2人での釣りとなりました。この日もお天気は非常に良かったのですが、なぜか気温は異様に低く、寒いばかりで朝から全く反応がありません。昨日と同じくお昼ころには本流のインレットへ向かいましたが、残念ながら水温は5℃前後までしか上がってくれませんでした。釣れそうも無い中、念のためにルアーを投げると、案の定、ズミさんのロッドにウグイがヒットしてしまいました。私のロッドにも茶色い魚が1度だけ追いかけてきましたが、どう見てもイワナではありませんでした。
お昼過ぎには帰路につかれたズミさんを見送り、午後は私一人の釣りでした。午後からは場所を大きく移動し、今日はまだ誰も攻めていないだろうポイントを探ることにしました。しかし、相変わらず水温は低いままで、インレット付近は4℃の後半のまま。この水温ではまず釣れないだろうと思いながらも、インレットからの帰り道に、と或る沢の入口でほんの少しだけ水温の高くなっている場所をトローリングで流すと、弱々しいアタリが出て、この日唯一の釣果42pのイワナがヒットしてきました。水温は5℃。良く釣れてくれたものです。
【5月3日(木)午後】 さて、GWの後半は3日〜6日まで、全てお天気には恵まれませんでした。先にも書きましたが、GWのころまでのダム湖の釣りはポカポカ陽気の暖かい日でないと魚たちは動いてくれません。そういった日は、朝夕のマズメにイワナ達の活性が上がります。また、10時ころや14時ころなど、日によって異なりますが、日中に2〜3回の活性の高くなる時間帯が30分程度づつ出現するものです。しかし、この日は午後からBuuさんと某ダム湖へと繰り出しましたが、異様に寒く、冷たい雨が止んでくれず、結局、魚の反応は全く見られませんでした。
【5月4日(金)】 この日は久しぶりにもっくんも加わって、風玉さん・Buuさんとともに、4バカカルテット?の揃い踏みでした。季節がまだ10日ほども遅く、ようやく輝き出した新緑が美しかったのですが、この日も朝から小雨模様の異様に寒い日で、どうも釣れそうにありません。まずは風玉さんが大きな橋の下のポイントで尺ちょっとのイワナをゲット。しかしその直後に、風玉さんにはちょっとしたトラブルが発生。風玉さんだけは釣りを中止して、帰ってしまわれました。午前中はその1尾だけで、残った我々3人には全くの反応無しでした。
3人でインレットにも向かいましたが、予想通りに水温が低過ぎて釣りになりません。お昼ころ、Buuさんに40pクラスのトレースが見られたものの、その後はまた反応が無くなってしまいました。そして次に反応が表れたのは16時近くでした。念のためにと、先日53pの釣れた釣り場付近へ移動し、小沢のインレットを攻めていると、5mもの非常に深い所で反応があり、37pのややアメマスに近いイワナがヒットしてきました。どうも水温が低く、イワナ達は底付近でジッとしている様なのです。これではそう簡単には釣れませんよねぇ。
【5月5日(土)午後】
連休も最後の方になると、60歳を迎えた私にはそろそろ疲れが見えてきます。この日も朝から風の強い寒い日でしたが、Buuさんは久しぶりの連休とあって朝からロッドを振っておられた様で、10時ころ、小さなイワナをめでたくゲットされた様です。しかし、私は疲れて朝からグッタリ。風玉さんが戻って来られるのを迎えに行ったりして、午前中をダラダラと過ごしました。それでも午後からは3人揃って出漁しましたが、こう寒くて雨まじりのお天気では釣れそうもありません。インレットまで往復し、ボート乗り場まで戻ってきたところで、キャスティングで風玉さんが36pをゲット。午後からの魚の反応は唯一この1尾だけでした。
【5月6日(日)】 さて、GWも最終日です。この日の午前中は、久しぶりに青空も見え、カラッとした比較的暖かい良いお天気になってくれました。疲れていた私は10時ころ、ボートの上でウトウトと気持ちよく居眠りをしてしまうほどでした。そして、この日は釣りの女神様が私だけに微笑んでくれた様で、不思議にも私だけに朝から小物が3尾、立て続けにヒットしてくれました。もちろん、この日も3人でインレットまで向いましたが、残念ながら水温は5℃ちょっとしかありません。たった1度の差はとても大きく、やはりイワナの魚影は見られません。
お天気が良かったため、水温が上昇するのをしばらく待ちましたが、ここで文字通り暗雲が立ち込め、雷がゴロゴロ・・・突然の大雨で、逆に水温は急低下、しかもすぐに濁りが差してきて、万事休す。この日、同じ時間帯に、茨城県では3つの竜巻が発生し大きな被害を出した様ですが、同様の気象状況が下越のダム湖付近でも起きていた様です。30分ほどの間、豪雨に打たれながらインレットの近くでひたすら積乱雲の通り過ぎるのを待つしかありませんでした。
さて、今シーズンのダム湖の釣りも、今のところ予想に反して釣果はパッとしていません。しかし、もう少しお天気に恵まれれば釣果を伸ばせたのではと思う場面も多々ありました。残雪の少なかった2009〜2010年にかけて、ダム湖の釣果は大幅に落ちましたが、一転して雪の非常に多くなった今年のダム湖の釣果が今後どの様になるのか、非常に興味深いところです。今年は季節の移り変わりが10日ほども遅い状況が続いていますが、まだまだダム湖の釣りは続きます。
【今回使用のタックル】 AlphaTackle LakeMarquis80H、Biomaster2000、PE1号+Kureha GrandMax1.5号、 D-Contact63S鮎、Sukari50SSオレンジベリー鮎、WiseMinnow50FS鮎、他 |