今年も北海道へ遠征釣行に出かけました。期間は9月8日から10月中旬までの40日間。定年退職後のあり余る時間を利用して、今回は、いつものアメマス、イトウ、オショロコマ、イワナ、ヤマメに加え、ブラウントラウト、ニジマス、シロザケ、カラフト、ブルックトラウト、ミヤベイワナ、サクラマスと、この時期に釣れる北海道のトラウトのほぼ全魚種を狙って釣り歩くことを企てました。そして今回は、その日に起こった様々な出来事を、写真と文章で日誌形式で綴っています。(下写真は、ブルックトラウトを育む、道東のバイカモの渓) 【9月25日(日曜)】
Buuさんと風玉さんが帰ってしまうと、またまた一人旅な訳ですが、疲れが溜まっていて約束も無いと、やはり寝坊してしまいました。起きたのは8時ころ。ノロノロとコンビニで朝飯を食べ、釣り始めたのはもう10時ころでした。本流の上流部の濁りの少ない釣り場に入りましたが、日曜とあって足跡だらけ。しかも暫く歩いていると次々に釣り人に出くわします。しかたなく、昨日釣った少し源流に近い釣り場へ移動し、なんとか52cm・45cm・30cmを釣ってお茶を濁しました。しかし、帰り道で道路を歩く巨大なヒグマを目撃してしまい、もう二度とこの釣り場へは入れそうも無くなってしまいました。
午後は地元の若者と釣り談義。色々と情報交換をしているうちに、釧路市のYさんと仲良くなり、一緒に釣りをすることに。最初は本流の広い釣り場で大物を狙いましたが、残念ながらまだまだ濁りがきつく、2人ともノーバイト。夕方16時過ぎになり、再度、昨日74cmを釣った釣り場へ移動。しかし、透明度が上がり過ぎていて、昨日の様にはいきません。Yさんには80cmほどの白化しかけたアキアジ(シロ鮭)がスレでヒット。私には40cmジャストのチビアメマスが1尾ヒットしてこの日は終わってしまいました。うーーん、80cmの大物は・・・今年も無理なんでしょうか?? 【使用タックル】 MajorCraft TROUTINO TT902H、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb、D-Contact72/85/Chart/鮎、他 【9月26日(月曜)】
シルバーウィークの喧騒も終わり、この日見かけた釣り人は4人だけ。道東のアメマス河川は、ほぼ私一人の独占状態だ。しかし、魚影はなぜか極端に薄くなり、早朝に入った河口のポイントでは、ノーバイト。アメマスの遡上も一服したらしい。仕方なく、普段は釣り人で一杯の超一級有名ポイントへ。先週は常に車が5〜6台は駐車していた場所に、この日は車ゼロ。橋のすぐ上に有る如何にも釣れそうなガンガン瀬は、私一人だけのパラダイスとなった。下流側から順にDコンタクト85チャートを投入し続けると、42cmがヒット。続いて70cmの良型がヒット。その後もう一度アタリが有ったが乗らず。まるで夢心地の至福のひとときでした。
【使用タックル】 MajorCraft TROUTINO TT902H、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb、D-Contact72/85/Chart/鮎、他 【9月27日(火曜)】 いよいよ道東アメマス河川もこの日が最後だ。12日間と、地元の釣り師でさえ、これほど長い期間に渡って釣り続けた人はいないだろう。その甲斐が有ってか、70cmオーバーは5尾を数えたが・・・目標の80cmオーバーは今年も釣れなかった。釣り具店の情報では、今年は86cmまでは釣れているらしいが、昨年までの90cm超えは出ていない様だ。年々、この河川ではアメマスの数が激減しており、来年以降も80cmオーバーを出すのは、ますます難しくなりそうだ。早朝は昨日入った超有名ポイントから攻めたが、なぜかハズレ。場所を下流へ代え、7時半ころシロザケがスレで来た。その後、48cm・56cm・60cmと釣れ、71cmまでは釣れた。
DコンのチャートやGチャートを多用しているが、アメマスの釣りでは大遠投をする上に、底石にゴツゴツとリップが当りながらリーリングしてくるため、リップが良く折れてしまう。今回は写真の様に1mm厚のポリカーボネート板をハサミで切ってエポキシで接着してリップを修復したものを使ってみた。ミノーが重いため、案外適当に取り付けたリップでも立派に泳いでくれる。そして、71cmも釣れてくれた。6個のDコンが回復し、1万円札を拾った様な気分だ。 午後からは大きく移動し、同じ道東のブルックトラウト(川マス)の釣れるらしい渓へ、夕方5時ころに到着。しかし、バイカモの沢山生えたチョークストリームは釣り方が良く判らない。明日に期待だ。
【使用タックル】 MajorCraft TROUTINO TT902H、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb、D-Contact72/85/Chart/鮎、他 AlphaTackle LakeMarquis80H、Biomaster2000、PE1号+SeagarAce1.5号、D-Contact50S鮎/TS/Chart、他 【9月28日(水曜)】
早朝からブルックトラウトの渓を攻めた。しかし、ここは写真上中央の様に水中にバイカモが生い茂っていて、ルアーを投げるとすぐに引っ掛かってしまう。ルアーではお手上げの渓なのだ。しかし、某湖の伏流水が湧き出てできたと言われるこの渓は、透明度が非常に高く、バイカモの鮮やかなグリーンと相まって非常に美しい。写真撮影に夢中になっていると、バイカモを踏みつけた時に、時おり小さな魚が走ることに気が付いた。そこで、ちょっとした奇策を考えついた。Dコン50S鮎をロッドの先にラインを70cmほど出してぶら下げ、バイカモの間に所々に出来た水路状の流れの中を、誘いを掛けながら、ロッド操作でミノーを流すのである。
すると、すぐに小さなオショロコマがヒット。その後も、次々とオショロコマがヒットしてきた。どうやらバイカモが邪魔をして、餌でもフライでも釣り辛く、魚たちを守っている様で、相当な魚影が有る事が判った。そして5〜6尾釣ったところで、バイカモの中から巨大な茶色い影が走り、上写真の42cmが釣れてしまった。こんな浅い細い渓に、こんな大物が潜んでいたとは・・・ ただ、この魚、イワナの様に見えるのですが、普段見慣れているイワナとはどこか違います。顔つきはまるでミヤベイワナの様に口が丸く、唇の形がイワナとは異なります。斑点がやけに小さく、上半分は青みを帯びていて、下半分はぼんやりと朱色に見えます。
さて・・・この魚は一体、何なんでしょう? オショロコマ? ブルックトラウト? それとも、ただのイワナ? もし、ご存知の方がおられたら、ぜひお教え下さい。私自身は、オショロコマの確率が一番高いのではないかと思っていますが、もしオショロコマだとすれば、これは大変な事になります。某プロの釣りガイドの人が、「尺オショロはメーターイトウより難しい」と仰ってましたが、42cmのオショロなど、まず滅多に釣れないサイズだからです。・・・オショロコマでありますように・・・でもでも、ただのイワナだったら、ごめんなさい。 【使用タックル】 AlphaTackle LakeMarquis80H、SensiLiteMG2500、PE1号+SeagarAce1.5号、D-Contact50S鮎、他 【9月29日(木曜)】
午前中は前日と同じ渓で、かつ同じ方法で、最後のブルックトラウト狙いだ。しかし、釣れるのはやはりオショロコマとイワナばかり。1尾だけ、オマケでヤマメも釣れ、産卵遡上したシロザケのペアリングまで見れた。そして、昨日釣れた謎の魚が釣れたポイントの下流2kmほどの地点で、今度は正真正銘のイワナ41cmが釣れた。ぜひ昨日釣れた謎の魚とどこが違うのか、見比べて頂きたい。しかし、幅10〜15mほどの小さな川なのだが、バイカモで魚たちが守られている様で、すこぶる魚影は濃い。こんなに魚の濃い渓は久しぶりだ。ただ、普通に釣ろうとすると、まるで魚影が感じられない、まるで死の川なのだ。なんとも不思議な渓だ。
午後からはまたまた大きく移動し、十勝平野のニジマスで有名な某渓へ入った。地元の釣り師達には結構有名な場所らしく、随所に車が止まっていて、河原にも釣り人の姿が見える。すぐ近くに小さな町のある、と或る大きな橋のたもとに車を止め、土手を下りて行ったその場でルアーを投げると、あれま、2投目で強烈なアタリがあり、いきなり50cmのニジマスが釣れてしまった。その後も同じ淵で、42cmと尺前後のニジマス2尾がヒット。うむむ、北海道恐るべし。50cmじゃねぇ、地元の人には相手にもされないことは判ってましたが、嬉しくなって、調子に乗って記念写真を撮影してしまいました。 【使用タックル】 MajorCraft TROUTINO TT902H、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー25lb、D-Contact63鮎 AlphaTackle LakeMarquis80H、SensiLiteMG2500/Biomaster2000、PE1号+SeagarAce1.5号、D-Contact50S鮎 【9月30日(金曜)】 本州では渓流釣り最終日のこの日、固有種のミヤベイワナの釣れる然別湖特別解禁に参加した。春と秋の2回、年に十数日だけ釣りの許される湖だ。この日は秋の解禁の初日。平日でも40人以上の釣り人が集まっていた。すでに湖近辺は紅葉が始まっていて景色がなんとも素晴らしい。しかし、異様に寒くて釣れてくるのは25cm前後のサクラマスばかり。10時半ころ、1尾だけグリーンバックの25cmほどのミヤベイワナが釣れたが、うーーーーーん、写真を撮影しようとしていたら、跳ねて逃げられてしまった。つまり、写真が残っていません。オマケで、他の人が釣った40cmのブラウンバックのミヤベイワナの写真を貼り付けておきます。
然別湖にはプロの釣りガイドさんや地元の釣りキチさん達がスタッフとして常駐しておられたので、2日前に釣った某バイカモの渓のナゾの魚の写真を見て貰いました。確定的な答えでは無かったのだが、多分、オショロコマとブルックトラウトの交雑種では無いか?とのことでした。同様の交雑種は時おり釣れていて、形態も様々らしい。ちなみに、42cmはビックリするほどのサイズらしい。加えて、昨日、十勝の渓で釣った50cm・42cmのニジマスもビックリサイズらしい。普通に釣れるのは30cm台で、40cmを超えるとまずまずのサイズらしい。ちょっとだけ、自分を誇らしげに思った。 【使用タックル】 AlphaTackle LakeMarquis80H、SensiLiteMG2500、PE1号+SeagarAce1.5号、 鉛板で10gに改造したSpoon3cm/赤金・緑、D-Contact50S鮎 【10月1日(土曜)】 再び十勝のニジマスの渓を攻めた。天気予報で急激に気温が低下するとのことで、どうせ朝一は釣れないだろうと、渓に立ったのは8時ころ。土曜とあって、朝から相当な釣り人が出ていた様で、既に足跡だらけだった。急に寒くなった日は、太陽が出てポカポカしてくる時間帯からが地合いとなるものだ。案の定、朝一に入った釣り人は殆ど釣れてなかった様子だが、遅く入った私には、すぐに35cmが釣れてくれた。しかし、この渓は釣り人が多い。それも、私が釣っているすぐ上流に平気で入って来て、そのまま釣り上がって行く輩がいる。まぁ、どこに行っても、餌釣り師にはマナーの悪いやつが多いと言うことらしい。(関西弁で思いっきりどなって蹴散らしましたが・・・)
バカ餌釣り師のお陰で気分が悪いので、午前中は1尾だけでおしまいに。午後からは少し上流に13時ころから入ったが、これが良く釣れてくれた。最大は38cmと小さいが、25〜38cmが全部で15尾ほども釣れた。バラシを入れると25尾は出た。それも、どうやら橋の前後はあまり釣れないが、橋から1kmほど離れると、相当な魚影がある様だ。入渓した橋から1.5kmほど上流に有った下中央写真の荒瀬だけで25〜37cmが全部で9尾も出た。これには驚いた。同じ様な荒瀬が橋のすぐ上にもあったが、1尾も出なかった。熊の危険性もあるせいか、橋の前後ばかりが攻められている様子が見て取れた。
しかし、それにしても良く釣れる渓だ。これだけ釣り人が多く、しかも餌釣り師たちはお持ち帰りになってしっかりと食べている様子。それでもこれだけの魚影が保たれているのは、やはりヒグマに守られているからだろうか。そういえば、前日に然別湖のスタッフさんが私の釣果を聞いてビックリしていたが、あれは営業トークのヨイショだった様だ。この渓では、ちょっと工夫すれば誰にでも幾らでもニジマスは釣れると思う。さて、明日も早朝はこの渓を攻め、午後からは大きく移動して、いよいよ道北の鮭とイトウを攻める予定だ。 【使用タックル】 Ueda TroutPluggingSpinGS902H、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー20lb、D-Contact63鮎(赤腹) 【10月2日(日曜)】
午前中は再び十勝のニジマスの渓を攻めた。しかし朝起きて気温は1℃と前日以上に冷え込んでいた。どうせ早朝は釣れまいと二度寝を決め込み、渓に立ったのは8時半。ただ、この日は前日の教訓から、誰もが入渓する橋と橋の中間に、牧場の中を通るガタガタ道を探しながら入渓した。これは大正解で、入渓地点からすぐに釣果が見られ、ポイント毎に大小のニジマスがヒットしてくる。午前中の2時間半ほどで12尾の釣果。1尾だけ、どう見ても50cmを超える大ニジマスをバラしてしまった。一つの大きな淵から数尾のニジマスの姿が見られ、魚影はすこぶる濃いのは昨日と同じ。夢心地の一時を過ごすことができた。
しかし日曜なのに釣り人は殆ど見なかった。橋と橋の中間には殆どの釣り人が入って来ない様子。聞く所によると1週間ほど前に熊が出たそうで、釣り人が少なくなっているとのこと。そう言えば釣っている人の車の#は、やたら札幌ナンバーが多かった。 さて、午後からは大きく移動して、移動途中にオホーツクのニジマスの渓を攻める予定でいたが、三国峠は雪景色、山では相当な降雪と降雨が有った様で、目的の渓は大増水の泥濁り。諦めて、紋別市内で買い物をしたりして過ごした。明日はニジマスの渓を攻めることができるのか不安。ダメならシロザケ釣りだ。 【使用タックル】 Ueda TroutPluggingSpinGS902H、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー20lb、D-Contact63鮎(赤腹) 【10月3日(月曜)】 午前中はオホーツクのニジマスの渓を攻めたが、これには全く騙された。魚影が全く無いのだ。チビすらいない。見ると、入渓地点の草木が綺麗に伸びていて、1〜2ヵ月は殆ど人の入っていないことが判る。有名に成り過ぎた渓の宿命と言えばそれまでだが、超有名な釣り場では良くあるパターンだ。恐らく、放流されたニジマスを初夏の盛期の時期に釣っているだけで、その後は魚影が消えてしまうのだろう。そういえば、9月17日に風玉さんと一緒に行った阿寒湖近くのA川もそうだった。駐車スペースの目の前のポイントだけにニジマスが放流されていて、100mも離れると魚影が全く無かった。今日入った渓は、駐車スペースの前にすら魚影が全くなく、A川の方がまだマシだ。
午後からは再び大きく移動して、いよいよ宗谷地方のイトウの河川に到達した。この地ではイトウとシロザケを釣る予定だが、今日のところは夕刻に到着したため、移動のみで釣りは無し。途中、オホーツクの海岸線に流れ出る幾つかの河川の河口で、鮭釣りを見てきたが、どこも人で一杯の割にはあまり釣れていなかった様だ。道東のアメマスも少なかったが、鮭の数も今年はどこも異様に少ないらしい。それに、イトウもまだ遡上が本格化していないらしい。2000年ころは9月末ころから遡上が始まり、今頃は最盛期のハズだったが、これも温暖化の影響か。イトウもアメマスも鮭も、全てが遅れ、全てが少なくなって来ている。 【使用タックル】 Ueda TroutPluggingSpinGS902H、Biomaster3000、PE2号+ショックリーダー20lb、D-Contact63鮎(赤腹) 【10月4日(火曜)】
昨夜、いつもお世話になっている現地の釣り人から情報を得てガックリ。イトウはまだ全然釣れていないとのこと。10年ほど前ならば9月末ころから始まっていたイトウの遡上は、温暖化の影響か、毎年どんどん遅くなって来ているらしい。早朝にイトウで有名な河口の釣り場に足を運んでみたが、釣り人の姿は全く無し。鮭がまだ釣れ盛っていて、2週間ほども季節が遅いようだ。しかたなく、釣り道具の補充のために稚内市内へ・・・ついでに、今日は1日、宗谷岬や前々から行ってみたいと思っていた抜海駅など、観光に当てました。明日は鮭でも釣るべ。あーーあ。 【使用タックル】 タックルの使用はありません。 |