1年でもっとも活気にあふれる初春の素晴らしい季節もあっと言う間に過ぎ去り、気が付けば初夏の霞んだ青空の季節へと早や移ろうとしている様です。今年もダム湖のシーズンは盛期を向かえ、連休を中心に幾つかのダム湖へと釣行を重ねています。このところ業務に忙しく、また休日・連休は釣りに忙しいため、小まめにレポートをお届けする余裕がありません。今回は4月中旬から連休までの約1ヶ月分をそっくりまとめたレポートをお届けしようという暴挙に出させて頂きます。文章に比べて写真点数が非常に多く、読者の皆様には、読みづらくて大変申し訳ありません。 【4月12日(土)】 毎年、何か新しいものを取り入れたいと考えながら釣りを楽しんでいますが、今年は写真下の魚群探知機を導入しました。イワナ釣りに魚探・・・本当に役に立つのか、はなはだ疑問でしたが、まぁ、何はともあれ使ってみたい訳で、今年の研究のテーマの一つになりそうです。既に何度か使っていますが、湖面水温の分布とカケアガリやストラクチャーの存在がひと目で判るのは、それだけで非常に便利で釣りが楽しくなります。バッテリの残量の見えるのも助かります。もっとも、本来の魚群探知機の目的であるかも知れない「イワナの魚群」は、残念ながら見えません。イワナは群れずにストラクチャーに隠れていますから。
前週にダム湖でイマイチの釣果に悶々としていた私は、翌週の土曜午後、またまた下越のダム湖に入っていました。しかしなんですね、毎年この時期は福島県のいわき市と自宅の山形市、それに下越のダム湖の3箇所を頻繁に往復していますが、我ながら良くやるもんだと関心します。走行距離は仕事と合わせると、ひと月で5000kmを軽く超えるのですから。さて、このダム湖は前週と同じ釣り場ですが、まだまだ時期的に少し早く、水位は大きく下がったまま。ボートを繰り出すのに随分と苦労しましたが、2時間のトローリングで釣れたのは写真上右の41cmとまずまず。
【4月13日(日)】
翌13日はまたまた新潟の仲間とミニオフです。おなじみのBuuさんと風玉さんですが、お二人ともまだボートの準備をしておらず、午前中は私とBuuさんが私のボートに乗りハンドトローリングで攻めます。風玉さんは岸からのキャスティングで攻めることに。この日はなぜか私のアタリ日だった様で、朝からすこぶる調子の良い日でした。まず午前中のトローリングで私に40.5cmのイワナと39cmのアメマス。風玉さんにも35cmがキャスティングで出ています。午後からはBuuさんもカヤックでトローリングに挑みましたが、なぜか今ひとつ。
ただ、このころから「あれ?何だか変だな」と皆が思う様になってきていました。今年のダム湖はちょっと変なのです。いつもと釣れ具合も違いますが、それだけではなく水の状態や天候までがどうも見方をしてくれていません。この日の午後は風玉さんが家族サービスで帰られたため、Buuさんと私のボート2艘での出漁でしたが、最後の最後に私に41cmが来たものの、Buuさんにはカヤックトローリングでもダメ。全体に尾数が少なく、しかも型が小さめで、アメマスばかりが多いのです。例年ならばそろそろ45cm以上の大イワナが出てもおかしく無いはずなのですが・・・
【4月19日(土)】 釣れないとますます釣りたくなるもので、まぁ、この時期は毎週結局はダム湖に行ってしまうのですが、翌週も今度は別のダム湖に入っています。このダム湖は例年もっとも大物の実績のある釣り場であり、期待して入りましたが、19日の午後3時間ほどで釣れたのは、尺アメマスと下写真の37cmだけでどうもあとが続きません。異様に寒い日で風も強くお天気の神様に見放されていました。それに、今年は雪代が多いせいか、どこのダム湖も湖面にゴミが異様に多いのです。小さなゴミが浮遊していて、トローリングをしていてもすぐにミノーに絡みつき、この日はほとんど釣りになりませんでした。
【4月20日(日)】 翌日も新潟のメンバー3人がやってきましたが、風玉さんは岸から、Buuさんともっくんはカヤックでトローリングとキャスティング、私はボートでトローリングです。4人も繰り出して、午前中に釣れたのは28cmのチビアメマスが1尾だけ。皆でブツブツ言いながらお昼を過ごし、午後3時ころからの出漁では、もっくんに35cm、Buuさんに尺アメマス、私にスレで36cmのアメマスと、どうみても型が小さく数も少ないのです。このころには皆が「今年は何かおかしい。異常な年だ」とつぶやく様になってきていました。ただこの時点で、他の釣り人たちからの様々な情報が入ってきていて、それなりに45cmオーバーの大物も出てはいる様でした。
ただ、そういった大物も、土日ではなく平日の早朝に釣果が集中している様子であり、我々ボート軍団に貧果が続いたのは、どうやら土日の天候がすぐれないことが一つの大きな要因ではなかったかと思っています。加えて、昨年の異様な小雪で夏季に源流に入りやすかったことから、源流部で大物がかなり釣られてしまっていて、ダム湖への大物の流下が少なくなってしまっているのではないか?とも考えられました。また、水温の上昇が今年は異様に早く、この日すでにダム湖の水温は10℃を超えていました。ラニーニャが原因してか、平日の天候はすこぶる良く、雪代も豊富で大物の流下には条件が良い筈なのですが、お天気の神様に見放されっぱなしでは、どうしようもありません。
【4月26日(土)】 翌週はもうゴールデンウィークでした。初日には山形渓遊会のメンバーである宇都宮の朝日さんがダム湖に来られました。以前よりダム湖での釣果を当HPでご覧になり、一度は大物を釣ってみたいとのご要望で、この日が実現したものです。しかし・・・この週末もお天気の神様は非常にツレなく、夜間は静かだった湖面も、ボートで釣り場へと移動し始めた朝6時ころから天候が急変し、強風と非常に冷たい雨。ボートが風で進まないほどの突風もやってきて、波と風で全く釣りになりません。朝日さんにはせっかく遠くから来て頂いたのに、こりゃないでしょう、お天気の神様にもいい加減にして欲しいものです。
朝日さんは根っからの源流マンですので、急遽方針を変え、ダム湖に注ぐ小沢に2人で入ることにせざるを得ませんでした。ダム湖の小さな沢には陸づたいに人が入れないため魚影が残っていて、以前にとても良い思いをしたことが何度かあるのです。しかしよほどの小沢でないかぎり人は必ずと言って良いほど入ってきていて、当たり外れも大きいもの。沢に入って2つ目のポイントでいきなり非常に綺麗な尺イワナがヒットしてくれ、気分を良くしたものの、しばらく行くと木の枝にピンクのビニールのテープがぶら下がっているのが見えてきました。
ピンクのビニールテープ・・・そう、これは仙道の印なのです・・・つまり山越えで歩いてこの小沢までやって来れると言う証拠なのです。案の定、それ以後は全く魚信がありません。かなり上流まで遡行してみましたが、どうやらこの沢には、相当早い時期から地元の人たちが入渓してきている様子で、我々に釣れたのは最初のこの尺イワナ1尾だけでした。帰り道にボートで駐車場に向かう途中、私のロッドに小さなアタリがあり、尺足らずのイワナがヒットしましたが、根に潜られて惜しくもバラシ。結局この日は私には何も釣れず・・・このダム湖で本当に久し振りのボ*ズを喰らってしまいました。
【4月27日・28日(日・月)】 朝日さんは用事があるとかでその日のうちに帰られましたが、私はGWの初日であり、その後もダム湖に通っています。27日は一旦自宅に戻り、午後から山形県内の近くのダム湖に繰り出しています。この日はウグイの猛攻に合いながらも尺足らずのアメマスが2尾。翌28日は再び下越の別のダムへと移動し、パパイヤさんと遭遇しましたが、朝からミゾレの降るような寒い日で天候が相変わらず悪く、この日もチビアメマスが1尾だけ。残念ながら28日の画像がちょっとしたミスから消えてしまい、お見せする写真がありませんが、まぁ、釣果も無かったに等しい訳ですので、お許し頂けるでしょう。パパイヤさん、折角写真を撮らせて頂いたのに、ごめんなさい。
【5月3日(土)】 GWのその後は、仕事で一旦いわき市に戻っていますが、29日にとても暖かい日になった様子で、私が仕事をしている最中に下越のダム湖では45cmを超える大物が出ていた様です。5月の連休ころまでの時期のダム湖は、やはり暖かいポカポカ陽気の日が狙い目となる訳ですが、どうも今年はめぐり合わせがとても悪い様で、GW中にも関わらず、一番良い日に仕事とは・・・ガックリ来てしまいました。その後は渓遊会の春の例会もあり、次にダム湖に入ったのは5月3日の憲法記念日でした。
しかしいくらポカポカ陽気の日が狙い目と言えども、暖かい日が何日も続くと、実は釣れないのですね。寒い日の続いた後の暖かい日こそが狙い目であり、暖かい日ばかりが続くと3〜4日目にはやはり活性が落ちてくることが過去の経験から判っています。恐らくイワナの適水温(10〜15℃)に近づく方向に水温が変化したとき活性が上がり、その逆では活性が下がることがその原因ではないかと思われますが、この日3日は正にその通りの図式でした。それでもお天気は殆ど快晴の良い日であり、魚は満腹で半分寝ていたのかも知れませんが、我々が釣りをするには非常に快適な日でした。
この日の釣果は、早朝6時半ころに風玉さんに38cmのイワナ、同じころにボートからのキャスティングでもっくんに43cmのアメマスと、朝の一瞬だけが勝負でした。その後は4人でボートを流し続けたもののサッパリで、途中10時ころに魚のトレースの見られた瞬間もありましたが、ヒットせず。午後3時ころまでボート上で昼寝をしたりして過ごし、夕方も頑張りましたが全員釣果無しでした。この日釣果の無い私は意気消沈していましたが、あきらめの悪い私は皆の呆れた視線を省みずも、しつこくハンドトローリングをしながら帰りの道を移動し、17時ころ最後の最後にラッキーで42cmのアメマスを釣らせて頂きました。こんなのあり?なんですね。
実は翌朝もこのダム湖に残り、前日に魚のトレースの見られたポイント付近をしつこく釣りましたが、4人全員ともボ*ズという、これまで見られなかった結果に終わっています。本当に今年のダム湖はどうなっているんでしょうね? 魚は普通に泳いでいる様なのですが、天候のせいなのか、それとも別の原因なのか、理由が判然としません。ダム湖のシーズンは既に後半戦に突入し、5月末ころまで続きますが、今後は水温も上がり、インレット付近に集まったワカサギ狙いのイワナを釣る時期へと移って行きます。もう少し、今年のダム湖の様子を見守ってみたいと考えています。 【今回使用のタックル】 Zehpyr Boat ZR-220MH、MinnKota RT40S(28in)、Voyager 105A、Hondex HE-57C Wellner 8ft TroutRod、Shimano SensiLite MG2500、Kureha SeagerAce1.2号(8lb)、 D-contact50/63S/鮎/ヤマメ、TroutTune60S、weightedWavy50Sヤマメ、CoatacヤマメSpoon、他 |