皆さんにとって、2007年はどの様なシーズンでしたでしょうか。思い出に残るシーズンになったでしょうか。それとも、あまり良いシーズンではなかったのでしょうか。毎年禁漁に入った時期に、そのシーズン全体を振り返ることを恒例にしています。さて、今年はどの様なシーズンだったのでしょうか? (注:このレポートは山形県内の渓流釣りを想定して記述しており、気候や水量などの状況は他府県と異なる可能性があります。) 暖冬に始まり猛暑に終わった今年も、釣り人泣かせの異常なシーズンではなかったかと思います。昨年は大雪、今年は一転して異常な小雪からシーズンは始まりました。例年であれば4月中旬から始まるダム湖の釣りは、今年初めて解禁日の3月1日から始まってしまいました。まだ気温は寒く、のんびりしている間にどんどんと釣期は移って行き、例年なら最盛期であるはずの5月の連休には、ダム湖の釣りは終焉を迎えてしまっていました。 そして気が付けば堰堤プールの釣りも同様でした。5月中旬ころから各地の堰堤プールでは大物の便りが聞こえ始め、慌ててダム湖から堰堤プールへ切り替えたのもつかの間、こちらも最盛期であるはずの6月末には、堰堤プールの釣りは終わってしまっていました。加えて、相当な早期から奥地への釣り人の入渓が始まっていたと思われ、7月に入ると、すでに源流部の魚影はどこも薄くなってしまっていて、その分、堰堤プールでの魚影も極端に薄くなっていた様に思います。 そして8月以降の猛暑は皆さんの記憶にも新しいでしょう。アブと渇水で釣りにならない日が9月初まで続き、その魚影の薄いことも手伝って、源流釣り師たちをがっかりさせました。9月に入っても平均気温は更に高い状態が末まで続き、源流の釣りは最後まで汗だくの辛い日が続きました。最終週になりようやく平年並みに戻りましたが、時既に遅し、急激な水温低下で返って釣果は芳しくなく、最終週には多くの釣り人が物足りなさのうちにシーズンを終えざるを得ない状況だった様です。 しかし、本当に渓流釣りの好きな人たちにとっては、良いこともあるものです。景気回復と貧果が影響して、源流・渓流での釣り人の数は昨年より以上に激減した様です。どこの釣り場に行っても、過去に見られた醜い場所取り争いやゴミ問題・駐車場問題は影をひそめています。にわか釣り師たちは今、景気回復でゴルフや他の遊びへとシフトしているのでしょう。来年以降もしばらくの間は、本当の釣り師の世界が続くであろうと期待しています。 私の個人的な07シーズンは、昨年度ダム湖での新しい釣り方を開発したことに加え、今年はエンジン付ゴムボートを新たに導入し、簡易なトローリングを開始したことで、ダム湖の大物は数・型ともに大幅に増加しました。来年以降もダム湖の釣りが多くなり、釣果は更にUPするものと考えています。また、新しい堰堤プールを幾つか探しあて、中型ではありますが、尾数はこちらも大幅に増加しています。ここ数年、マンネリ化していた釣りに新たな風が吹き込めたのは、とても新鮮で良かったと感じています。たかがイワナ釣りですが、常に新しい発見を見出せる様にと、これからも努めて行きたいと考えています。 最後に、今シーズンも沢山の楽しい思い出をプレゼントして頂いた、TLF掲示板・山形渓遊会・釣り仲間の皆さんに、この場をお借りしてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
●2007年の記録 毎年、ごく簡単な形式で釣果の記録を行っています。今年は釣行回数55回と数年ぶりに増えました。ダム湖のシーズンにエレキ付ゴムボートを導入したことで、40cmを超えるイワナの大物は12尾と例年に比べ大幅に増えました。また、新しく見つけた堰堤プールでの釣果が寄与し、尺オーバーのイワナの数も大幅に増えました。ただ、最大は48cm止まりであり例年並。加えて、残念ながら、今年も尺ヤマメが釣れなかったのが非常に残念な年でした。(it/t:トローリングによるイワナ、i:キャスティングによるイワナ、r:ニジマス) |