オフラインレポート

第7回寒河江オフレポート(7月2-3日)


今年も寒河江オフを開催しました。毎年この時期は梅雨のさ中にあり、大雨や猛暑など様々なハプニングが付き物なのですが、今年はとても釣りに適した良いお天気に恵まれた上、誠に素晴らしい出来事にも出会えました。過去の様々なオフでも見られることのなかった50cmオーバーの堰堤のイワナが2尾も飛び出したのです。どちらかと言うと釣りよりも懇談を主とする寒河江オフですが、今回ばかりは大物の釣果に興奮のルツボと化したのでした。

注:場所の特定を防ぐため、風景画像の一部に大幅な修正を加えるか同イメージの別の写真を使用しています。


【7月2日(土)】


これまで寒河江オフは7月の第2週に開催していましたが、今年は1週間早めました。理由は、この時期は梅雨末期にあたり、2週目となると決まって大雨か猛暑にみまわれ、釣りもキャンプも苦労が絶えないからです。ただ、7月1週目や6月最終週となると、皆さん仕事がお忙しく、参加出来るかたがどうしても少なくなってしまいます。またそれ以上に早めると、雪代が強すぎて付近の釣りも楽しくありませんし、堰堤の釣りも安定していません。参加者が少なくなることを覚悟で、それでも今年は第1週目の開催としました。


この日はとても良いお天気に恵まれ、暑くもなく寒くもなく、また夏のイヤな虫も殆ど見られないという、キャンプには最高の条件でした。ただ、前夜にかなり強い雨が降ったらしく、残念ながら渓流はどこも午前中は濁流で手の付けられない状況だった様です。私自身は夕方4時頃に大井沢のキャンプ場に到着しましたが、みなさん、それぞれ付近で釣りをされたそうですが、釣果はいまいちだった様子。夕方は早めに皆さんキャンプ場に陣取り、随分と早くから宴会が始まってしまいました。


夕方19時ころになりあたりが薄暗くなってくると、そろそろ宴会も本番です。お決まりの乾杯を・・・やり直して、恒例の米沢牛のBBQでお腹を満たします。今年は人数が少ない分、グルーピングが起きず、皆で同じ話題を共有することが出来たのも、釣り談義をより楽しくした様に思います。内容はいつものルアーフィッシングのテクや釣り場、大物の話題なのですが、そこは釣り好きばかりの集団です。夜遅くまで、延々と飽きることなく次から次へと話題が湧いてくるものなのです。


皆さんかなり酔っ払っていた夜半の21時半ころ、天童市のかのかむしさんが飛び入りで参加されてきました。ただ、仕事がお忙しいらしく、1時間ほど一緒に歓談し、お酒も呑まずに帰られてしまいました。なんでもお酒関係のお仕事だそうで、2本の一升瓶を差し入れに持って来られたのですが、これが後ほどとんでもないハプニングになってしまいました。山形の人はよく手土産に一升瓶を担いでこられますし、しかも皆さん相当に酔っ払っていてお酒の銘柄を良く見ていなかったのですが、翌朝、車から起き出してきて、2本の瓶を見て仰天しました。「魔王」に「吟撰十四代」だったからです。ウン万円の代物でした。これには驚きました。


「十四代」は日持ちがしないため、抽選でひろさんに持って帰って頂きましたが(なんと運の良いこと!)、「魔王」は今も私の自宅の冷蔵庫にしっかりと眠っています。余りにも高価なお酒のため、来年の寒河江オフまで私が保管することにしたという訳です。かのかむしさん、ほんとうにありがとうございました。来年は最初からオフにご参加下さいね。一緒に「魔王」を呑み交わしましょうネ。・・・こんなハプニングもありましたが、実は翌朝、もっと素晴らしい出来事が我々を待ち受けているとは、この時点ではまだ誰も知りませんでした。前日の大雨で日曜の朝は最高の釣り日和になることは間違いありません。いつもなら深夜まで呑み明かす皆さんですが、今回は10時半ころには全員そそくさと寝床に入ってしまわれました。


【7月3日(日)】

今回ご参加頂いた皆さんです。上段左から、K++、新潟市山田さん、鮭川町ひろさん、下段左から、新潟市Buuさん、新潟市風玉さん、郡山市なべちゃんさん、丸枠内は天童市かのかむしさん、の計7名でした。


さて、その2つ目の出来事についてお話を致しましょう。これまでも寒河江オフでは本HPのメインコンテンツである「堰堤プールの釣り」で釣果を見ることがしばしばでしたが、今回はビックリする大物が飛び出してきました。寒河江オフの会場である大井沢近辺には幾つもの釣れる堰堤プールが存在しますが、早朝から全員で幾つかの堰堤に繰り出しました。最初はみなさん岸から、そしてBuuさん、風玉さん、私は途中からフローターやカヤックを繰り出しました。


これまでもオフで複数の40cmオーバーのイワナが釣れたことは何度かあるのですが、今回はなんと50cmオーバーが2尾、40cmオーバーが1尾と言う、とんでもない大漁でした。早朝5時半ころ、まずは私のロッドに最初の大物がやってきました。底狙いで鉛を貼り付けたミノーをゆるりゆるりと泳がせていると、いきなりガツンと根掛かりの様なアタリでそいつはミノーに喰らい付いてきました。6ポンドラインのため、比較的簡単に寄せることができましたが、それでも久々の大物に足が震えました。51cmの、堰堤プールでのイワナとしては久々の自己記録更新のサイズでした。

WeightedQuickMinnow6gワカサギに来た、堰堤のイワナ51cm

皆で写真を撮影したりしてワイワイと騒いでいるさ中、10分後には今度はなべちゃんさんのロッドが大きく曲がりました。ギラリと反転した魚体はこれまで見たことも無いような巨大なものでした。なべちゃんさんはなんと4ポンドのラインで、まるで尺ヤマメを釣り上げるかの様に釣り上げてしまったのですが、こちらは更に大物の55cm。なんでも、サクラマスのノリでイワナの大きさをあまり気にせずに普通に釣り上げたとのこと。恐れ入りました。こちらもSuperSinkingMinnowを底付近まで沈め、トゥィッチを3回ほど加えたところでヒットしたそうです。

SuperSinkingMinnow6g緑に来た、堰堤のイワナ55cm、釣り人はなべちゃんさん

ちなみに、堰堤プールでは45cm程度までは比較的良く釣れるのですが、50cmを超えるこのサイズは非常に稀なのです。堰堤のイワナは源流で育った固体が流下して、この時期だけ一時的に堰堤に住み着いているものであり、餌の少ない源流部で育つには50cm前後が限界だと考えられるからです。そして、この2尾はともに斑点の小さな(アメマスではなく)正真正銘のイワナでした。なべちゃんさん、おめでとう。もう2度とそのサイズの源流イワナにはお目にかかれませんよ。ヒット率はサクラマスよりも、もっともっと低いはずですから。


ただ、こういう大物がヒットするときは、得てして他に殆ど何も釣れないのが普通です。恐らく大物が付近をウロウロしているために、中・小型の魚達はどこかに隠れてしまっているからでしょう。残念ながらこの日の朝は、私となべちゃんさん以外のかたには、全くアタリすらありませんでした。でもま、滅多に見ることのできない素晴らしいショウをご覧になれた訳ですから、ここはご勘弁頂くことに致しましょう。この日はキャンプサイトに戻っても、この2尾の話題でもちきりで、お別れの時間まで興奮の冷めやらない状態が続いていました。

イワナ37cmと私 イワナ35cmとひろさん

皆さんとはお昼に蕎麦を一緒に食べた後、お別れとなりましたが、近くからの参加者である私とひろさんの2人で、夕方も近くの堰堤プールに出かけています。そしてここでも私に46、35cm、ひろさんにも35cm(写真上右)のイワナが釣れてしまい、この日は前々夜の大雨のお陰で、よほどの活性の高い日であったことが伺えました。実は翌週の10日にも同じ堰堤に出かけているのですが、雨も手伝って水温は低くアタリすらない状況であり、寒河江オフの興奮は一体何だったのだろう?と思わせる様な状態でした。やはり、イワナ釣りは難しいものですネ!!

D-Contact4.5g金黒に来た、イワナ46cm

さて、寒河江オフが終わると、やがて梅雨も明け、本格的な夏がやってきます。堰堤プールの魚たちも源流へと回帰の季節を迎え、我々釣り師たちの夏、源流の季節がやってきます。今年、堰堤プールには比較的魚影が少な目ではありましたが、その分、源流の魚は豊富なのではないかと想像しています。渓流釣りブームが沈静化して久しい現在、いずれの渓流・源流も魚影は十分の様です。暑い夏は渓流釣りに限りますね。

【今回使用のタックル】
Wellner8ftTroutRod、シマノSensiLiteMG2500、呉羽SeagerAce1号(6lb)、WeightedWavy50/65S6/8g、WeightedQuickMinnow6gワカサギ、TroutTune55S6g赤銀、D-contact50/63Sヤマメ/アユ/赤銀、他