皆さんにとって、2004年はどの様なシーズンでしたでしょうか。思い出に残るシーズンになったでしょうか。それとも、あまり良いシーズンではなかったのでしょうか。毎年禁漁に入った10月に、そのシーズン全体を振り返ることを恒例にしています。さて、今年はどの様なシーズンだったのでしょうか？ （注：このレポートは山形県内の渓流釣りを想定して記述しており、気候や水量などの状況は他府県と異なる可能性があります。） ２００４年は、早期から終盤まで季節感の大きなズレを感じさせるシーズンでした。気温は概ね高めに推移し、前半の季節は常に早め々めに過ぎ去って行きました。例年、ダム湖の釣りは４月の２週目から５月連休までです。しかし今年の大物はネットで見る限りでは１週目と２週目に集中しています。私がダム湖に出かけ始めた２週目に中型が１尾出たものの、既にピークは過ぎていて、その後の遠征では空振りばかり。結局今年はダム湖の４０ｃｍオーバーは１尾も釣り上げることができませんでした。 ５月に入り、山形渓遊会の例会でも季節感はズレていました。源流に行けども行けども残雪は少なく、山菜も早々と終わっていました。水温は既に高く、ルアーでも結構な釣果が見られたりしました。堰堤プールでは、例年より２週間早い５月の２週目あたりからイワナやヤマメが釣れ始め、６月初には４０ｃｍオーバーが立て続けに出てくれました。しかし、まだまだ釣れると期待していたものの、恒例の７月初の２つのオフ会では、すでに堰堤プールの釣りのシーズンは終わってしまっていて、貧果に泣かされました。  ７月に入り、今度は台風や大雨に悩まされました。水量は豊富で渓流釣りには好都合だったはずなのですが、なぜか魚影が薄く、大物はどこかへ消えてしまった様子でした。恐らく水温の高さから、予想よりも遥かに早い時期から渓魚たちは源流部へと遡上してしまっていたのでしょう。水量は多くても水温が高ければ遡上を開始してしまうかも知れないという仮説を生み出しています。下流部の大物のポイントはことごとく空振りでした。寒河江オフも大雨で泣かされました。 夏休み後に一時的に気温の低い日々が続きましたが、これも長続きはしませんでした。９月に入るとまた気温の高い日が続き、例年９月初にやって来るはずの秋雨はありませんでした。代わりに、もうシーズンも終盤の９月末の週になって長雨が続き、同時に台風が毎週の様に押し寄せてくる事態になって、最後の最後まで調子を掴めずに終わりました。一昨年は記録的な猛暑、昨年はこれも記録的な冷夏にみまわれ、今年は季節がズレまくり。どうもここ数年の気候の変化には、これまでに無い異常なものを感じざるを得ないのは、私だけでしょうか。 一方で、私の個人的な０４シーズンを振り返ってみると、今年は仕事が非常に忙しく、特に堰堤プールの釣りの始まる５月頃からは忙殺されて思うように釣行に望めず、釣行回数は昨年よりも更に激減してしまいました。加えて上記の様にシーズンを読めない釣行が相次ぎ、全体として、あまり良いシーズンとは言えなかったと思います。ただそれでも、大物にはまずまず恵まれたこと、加えて忙しい中にもこれまでに無い様な大自然に触れることのできる機会が多かったことは、なによりも感謝すべきシーズンであったと感じています。 最後に、今シーズンも沢山の楽しい思い出をプレゼントして頂いた、ＴＬＦ掲示板・山形渓遊会・釣り仲間の皆さんに、この場をお借りしてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
●２００４年の記録 毎年、ごく簡単な形式で釣果の記録を行っていましたが、今年は仕事の忙しさも手伝い、最後まで記録を取らずじまいでした。管理釣り場やＣ＆Ｒ区間を除く自然の釣り場での、４０ｃｍを超えるイワナの大物は下記の４尾ですが、尺オーバーはざっと数えても３０尾程度と、ここ数年で最低でした。理由はやはり仕事の忙しさから釣行回数が激減してしまったことです。例年、４０〜６０回程度の釣行回数ですが、今年は３０回足らず。ただ、釣行回数が少ない割にはイワナは例年より大きめで、４５ｃｍオーバーが３尾も出たのは、ここ数年でも珍しいことでした。今年はイワナの絶対数が少なく、残った大物が比較的狙いやすかったのではないかと考えています。
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