ミニオフレポート

連休釣行レポート・ダム湖編(5月1-5日)


今年のゴールデンウィーク(GW)は、ダム湖の釣りと源流釣行で楽しみました。毎年5月の連休は、ダム湖での大物狙い・豊富な山菜・芽吹く木々の緑と、トラウトのルアーマンにとって、もっともエキサイティングな季節と言えるでしょう。前半のレポートでは、山形県内でのダム湖の釣りの模様と、少しだけ堰堤プールの釣りの模様を、また、後半のレポートでは山形渓遊会で出かけた源流釣りの模様をお伝えします。

注:場所の特定を防ぐため、風景画像の一部に大幅な修正を加えるか同イメージの別の写真を使用しています。


【5月1日】

ダム湖の釣りは日本海側の海岸線に近い釣り場から始まり、次第に豪雪地帯の内陸へとその釣り場を移して行く様です。今年は季節の移り変わりが10日ほども早く、GWには既に下越地方や庄内地方のダム湖の最盛期は終焉に向かいつつある様でした。そのため、今年のGWはもっぱらホームグランド近くの県内内陸のダム湖へと通いました。4日には新潟市からBuuさんにも駆けつけて頂き、釣果はいまいちでしたが、存分にダム湖の釣りを楽しませて頂きました。


5月1日の段階ではまだダムの水位はかなり低く、インレットも満水時よりも1km以上も後退した位置にありました。ワカサギの遡上がまだ始まっていないのか、インレットではまだ釣れる状態には無く、この日は近くのカケアガリの斜面を選んでひたすらルアーを投げました。斜面にそって少しづつ移動しながら、海岸線に斜めにルアーを投げ続けると、上写真の様な小ぶり(33・30cm)のイワナがヒットしてくれます。この日、イワナたちはDコンタクトのナチュラルカラーにもっとも良く反応してくれました。

渓畔の満開の桜 ツクシ  

なお、当サイトでは具体的な釣り場についての情報は一切伏せさせて頂いておりますが、ことダム湖の釣りに関して言えば、数の多い渓流・堰堤プールとは異なり、穴場と言える様な釣り場は存在しません。今回のダム湖は、既に多くの雑誌や他のサイトで紹介されており、実名こそ書きませんが写真の修正は最小限にとどめました。このダムでは毎年5月の連休ころから5月中旬まで、多くのルアーマンがダム湖の大物を求めてやってきます。今年は季節が早いため最盛期は恐らく5月の2週目ころではないでしょうか。

【5月2日】


翌日も柳の下のドジョウを狙って朝早くから出かけましたが、なぜか今年は大物がちっとも釣れてくれません。解禁からすでに2ヶ月が過ぎていると言うのに、未だ40cmを超えるサイズには一度もお目に掛かれない始末。この日は相当な気合が入っていたにもかかわらず、ヒットするイワナは昨日と同サイズの型揃いばかり。早朝に尺ちょっとを1尾だけ。昼間は近くの管理釣り場で昼寝と食事と釣りを楽しみ、夕方まで待ってわざわざ釣りましたが、やはりヒットしてくるのは30〜33cmのイワナだけ。今年はなんとも不思議な年です。

公魚を吐き出した尺一寸

しかしこの時期のダム湖の釣りは実に爽快ですね。連休のころは不思議と良く晴れた日が多く、しかも空が高いのです。狭い渓流や源流とは異なり、ダム湖の釣りは視界が開けていて、遠くの山々や周辺の景色が全て見通せます。山の桜は満開、新緑は目に痛いほど眩しく、空の青はとても深く、そして高い山には残雪が白く輝いています。そして、これらのフルカラーのコントラストが、360°方向のどちらを向いても目を楽しませてくれるのです。釣りをしているのが勿体無い?くらいでした。


【5月4日】

4日午後には新潟市からおなじみのBuuさんが駆けつけてくれました。残念ながらこの日は夜半に大雨が降ったらしく、午後の3時でもダムのインレットは濁流で釣りになりません。Buuさんはインレットを見て、諦めて帰ろうかと思ったそうですが、そこはダム湖の釣りの素晴らしいところです。大きなダム湖では濁っているのはインレットからせいぜい数百mの範囲でしかなく、魚たちはまだ透明度の高く残っている場所に退避していて、釣りは十分可能なのです。


濁った雪融け水は冷たくダム内の水よりは重いため、インレットから数百m先で、濁流はまるで潮目の様に透明度の高い水の下に潜り込んで行きます。その潮目の付近が釣り場に成り得るのです。そんな場所を選んで、釣りになりそうなカケアガリの斜面を探しルアーを投げ続けると、案の定、2日前と同様のサイズのイワナがヒットしてきました。魚影はそれなりにあるのですが、残念ながらこの日は、私に2尾の釣果があったものの、Buuさんには魚のチェイスはあったもののヒットに結び付きませんでした。せっかく遠くから来て頂いたのに、残念無念。この日は付近の広場で2人でキャンプを楽しみ、車の中で爆睡してしまいました。

【5月5日】


翌日もまだインレットは濁流が治まらず、同じカケアガリの釣り場を選んで釣りました。ところがどうでしょう。この日は前日とは打って変わってBuuさんばかりにイワナがヒットしてきました。午前中の早い時間だけの釣りで、33cmを頭に、尺2尾と尺以下が1尾とまずまず。私はと言えば、魚の姿は見えるものの、ヒット無し。思うのですが、過去の釣行を見ても、どうもBuuさんと私はお互いに鬼門の様ですね。彼が釣れる日は私が釣れず、私が釣れる日は彼が不調に陥る様ですねぇ。ふむむむぅ。


どうですか、上写真のBuuさんのしてやったりの顔。でもま、内心はせっかく遠くまで来て頂いたので私も大満足です。めでたしめでたし。その後、再びインレットへ移動して釣りを試みましたが、残念ながらまだまだ濁りは強く、この日の午前中は他に釣り人の姿はありませんでした。この季節の豪雪地帯の雨は残雪を思いっきり融かし出すため、僅かな雨量でも梅雨時の大洪水に匹敵するほどの水量と濁りを発生させます。湖も渓流も含め、どうやらこの日の午前中にまともな魚を釣ったのは、Buuさんたった一人だけではなかったのでしょうか。


ただ、この日の午後は様相がかなり異なっていました。Buuさんは午前中で帰られたのですが、私も濁りが強くてあきらめ気味だったため、またまた近くの管理釣り場でダラダラと遊んでいました。そして遊び飽きた午後5時ころ、まさかと思いながらインレットを覗くと、2人の釣り人がルアーをなげているのが見えました。なんと、そのうちの一人の若者が、35〜38cmほどのイワナを5尾も釣り上げていたのです。ちょうど良い濁りになったインレットでは、ワカサギが跳ねまわり、巨大なイワナがジャンプしているのが見えました。


私も慌てて1尾だけは釣り上げましたが、残念ながら26cmほどのおチビちゃん。滅多に無い絶好のチャンスを逃してしまいました。さて、ダム湖の釣りもそろそろ終盤ですが、山形県内陸地方のダム湖ではもう少しの間だけ、釣りが可能の様です。恐らくこのレポートを書いている13日ころが満水状態のベストコンディションではないかと思っているのですが、その後、水位が下がり始めるころまでが釣期と成り得ます。最後のチャンスを試してみては如何でしょうか。

【オマケです。5月3日】


今年は季節の移り変わりが10日ほども早いと上にも書きましたが、同様に堰堤プールでも少し様子が異なっている様です。夏に渇水して水位の下がってしまう堰堤プールでは、渇水時に魚たちが一斉に上流に遡上してしまうため、秋から春にかけては魚影は殆ど見られません。4月に入ると強く濁った雪代が流れ始め、この濁りと強い流れに乗ってイワナたちが堰堤プールに落ちてきます。そのため例年ですと5月の中旬ころから釣れ始めるのですが、今年は予想よりもかなり早くから魚影が見られ始めている様です。


3日は県南部のとある堰堤プールを訪れていますが、ここは昨年、型の良いヤマメ(イワナではなく)が9月一杯まで釣れ続けたため、そのヤマメが冬の間どのような挙動をしているのかが気がかりでした。そして釣り始めて少々驚きました。さぞヤマメばかりが釣れるのかと想像していたのですが、釣れてくるのは尺前後のイワナばかり。ヤマメも釣れはしましたが、サイズは昨年秋のものとは比べ物にならないおチビちゃんばかり。どうやらあの型の良いヤマメ達は冬の間に上流へ上がってしまった様です。とは言え、既に堰堤プールの釣りは始まっている様です。今年はなんとなく期待できそうですね。


【今回使用のタックル】

Wellner8ftTroutRod、シマノSensiLiteMG2500、呉羽シーガーエース1.2号(9lb)、ZaurusSuperSinkingMinnow50ヤマメ/銀/緑、D-contact50Sヤマメ/ハヤ、ヤマメスプーン5cm緑/金、Kルアー5cm緑、他