ミニオフレポート

雨季の堰堤ミニオフ(6月28-9日)


梅雨の大雨が各地の堰堤プールにイワナの大物を導き続けています。県内の最源流部の堰堤プールは、今、もっとも魚影も濃く、楽しい時期を迎えています。毎年、堰堤プールの釣りのトップシーズンとなるこの時期に、はるばる神戸から黒瀬(Kurochan)さんが山形にやって来られます。今年も2人でホームの堰堤を釣り歩きました。思わぬ大雨で少々手こずらされましたが、2日目は掲示板でおなじみの新潟のBuuさんも飛び入りで参加して頂き、思いがけない楽しいミニオフとなりました。

注:場所の特定を防ぐため、風景画像の一部に大幅な修正を加えるか同イメージの別の写真を使用しています。


【6月28(土)】


黒瀬さんが山形へ遊びに来られる様になって今年で3年目になります。もともと堰堤プールのルアーフィッシングは、3月・4月に最も大物の出やすい釣りだったのですが、最近はこのHPの影響もあり、この釣りを楽しむ人が増えたことが原因か、早期にはそれほどは釣れなくなってしまいました。そして最近は、源流から大物が流されてきて堰堤に溜まる6月の末ころがもっとも型・数ともに良く釣れる時期に変わってきています。その6月の末をめざして、黒瀬さんがやってこられます。もともと単独釣行の多い私ですが、やはり仲間と一緒に情報交換をしながら釣る楽しみには、かけがえの無いものがありますね。


さて、釣りに話しを戻しましょう。土曜の朝一でまず最初に入った堰堤は、2年前に2人そろって40cmオーバーを出した実績一番のプールなのですが、どうも今年は実績が良くありません。数は上写真の様にそこそこ出てはくれたのですが、型はいまいちでした。なぜか今年はどこの堰堤プールでも、数は出るものの40cm足らずの中途半端なサイズのイワナばかりが良く釣れていて、これはと思える大物があまり釣れてくれないのです。この堰堤プールも同様で、せっかく黒瀬さんに遠くから来て頂いたのに、さっぱりでした。


尺上も何尾かは混じりましたが、なぜか25cm前後が一番多く、堰堤の釣りにしてはかなり物足りないものでした。しかも釣り始めてすぐに強烈な雨が降り出し、2時間ほどで上流から濁流が入り込み、あっと言う間に釣りタイムはおしまい。欲求不満が残る釣りになってしまいました。そして、この日の最大は、私が帰り際に随分と下流部で何気なく投げたSuperSinkingミノー緑にヒットした38cmでした。イワナ達は大雨を予期していたのでしょうか、インレット部では何も釣れなく、なぜか下流部ばかりでイワナがヒットしていました。

ヤマブキショウマ クルマバナ ギンリョウソウ

土曜の午後は大きく移動して、もっとも濁らない堰堤プールを目指しました。なにせ、この日は朝から猛烈な大雨で、われわれが最初の堰堤をあとにするころには、どの河川もすっかりメコン川状態。これでは釣りになりません。移動には数時間を要しましたが、しかし、現場についてみると目指す堰堤プール(写真左下)も濁流で手の付け様がない状態でした。しかたなく、この日は近くに宿を取り、のんびりと濁流見物をしながら温泉に浸かり、早めに寝てしまいました。


【6月29日(日)】

幸いにも雨は夕方にはおさまり、夜半は時おりパラパラと小降りが有ったのみで、翌朝起きたころには、写真上中央の様に濁りは残っているものの、なんとか釣りの可能な状態にまで回復していました。濁流のあとの笹にごりは絶好の大物のチャンスです。まだ薄暗い早朝4時に釣り場に到着した我々は、すっかり大物に期待を膨らませ、ロッドを握る手にも力が入りっぱなしでした。堰堤の上には餌釣りのおじさんまで現れ一気に気合が入ります。


しかしここでも様子が少し異なりました。いきなり38cmが釣れたものの全体にサイズはいまいちで、40cmを超える大物は顔を見せません。気持ちは50cmの超大物だったのですが、ちょっと肩透かしを食らってしまいました。それでもまぁ、数はそれなりに釣れ上がり、楽しいひと時を過ごすことはできました。ちなみに、上の写真を良くご覧下さい。土曜に入った堰堤での釣果写真と比べると、ルアーのサイズが少し小さく写っているがお判りでしょうか。この堰堤で釣れたイワナは殆どが尺上でした。


そして朝の9時ころでした。堰堤の上からにこやかに手を振る釣り人が一人現れました。新潟のBuuさん(写真上左)の登場です。彼とは待ち合わせていた訳ではないのですが、どうやら新潟方面はどこも濁流で、釣り場を求めて流れ流れてこの堰堤にやってこられた様なのです。彼はこの堰堤は始めてだったそうですが、われわれの釣果をみるや俄然気合が入った様子で、午前中で帰宅する予定を曲げて夕方までお付き合いして頂きました。お陰でとても楽しいオフにはなったのですが、奥様にはご機嫌を損ねられた様子、ごめんなさい。

この日の釣果 : イワナ 38,38,36,35,35,33,32cm・・・計15尾、尺上9尾

この時期の堰堤プールの釣りでは、普通、午前中なら9時ころまでしか釣れないのですが、この日は前日の大雨で適度な濁りが残っており、しかもお天気はちょうど良い具合の曇り空。Buuさんが来られてからも、ポツポツではありますが、イワナがヒットし続けました。濁りにも関わらず、イワナたちは概ねプールの底付近を回遊している様子で、表層では全く反応が無くまるで魚がいないかの様に見えるのですが、重いシンキングミノーやスプーンで底ギリギリをゆっくりとトレースすることで、ようやくヒットが出る状況でした。


そして、3人で11時ころまで釣って一旦は切り上げたのですが、近くのレストランまで山を下り昼食を取ったあと、午後3じころからまたこの堰堤に舞い戻ることにしました。夕方のベストタイムも大物を期待してロッドを振り続けましたが、やはり40cmを超えるようなサイズは顔を出してくれません。それでも、この堰堤では黒瀬さんに最大37cm、Buuさんにも35cm、私には38cmと3人揃ってまずまずのサイズを釣り上げることができ、なんとなく満足のうちに18時半ころ納竿としました。最後は生簀(写真上左)に入れておいた十数尾の尺上イワナを皆でリリースし、またこの次も釣れてくれる様に祈りながら釣り場をあとにしました。

神戸の黒瀬さん、新潟のBuuさん

【オマケです。6月21−22日(土日)】

この様に釣れ盛っている山形の堰堤プールですが、この釣りは7月の中旬ころに梅雨が空けるころまで続きます。もう残りはあと2週間程度ですが、実を言うと今ではこの最後の1〜2週間が最も大物の出やすい時期でもあるのです。梅雨末期の豪雨の直後は、大物が源流部から流されてきていて、特にチャンスとなります。今年は40cmを少し切るサイズが多いのですが、それでもまだまだ大物のチャンスはあり得ます。もうひと踏ん張り、してみたいものです。(写真下は21日に釣れたイワナ39cmと翌22日の38cm)


【今回使用のタックル】

Wellner8ftTroutRod、シマノBioMasterXT2000、呉羽シーガーエース1.2号(8lb)、ZaurusSuperSinkingMinnow50アユ/ハヤ、Wavy50/65S/ヤマメ/白、D-contact50Sハヤ、KenCraftSkagitSpoon8g/4g/緑/銀、PagosSpoon10g赤、ヤマメSpoon4cm緑、他